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第一章 発端
怪我
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翔子との思い出を振り払う様に、深呼吸をした俺が、踵を返した時だった。
「・・んっ」
スクワットをしていた翔子が突然、呻き声を漏らして蹲った。
「ちょっ、翔子ぉぉ、どぉしたのっ?」
「大丈夫っ? 先輩っ~」
心配して駆け寄る仲間達。
「・・・・へ、平気っ・・脚を攣った、だけ、で・・ぅっ、ぅぅ・・」
気丈に振る舞う翔子だが、余程の激痛なのか? 脹脛を押さえたまま動け無い。
異常な騒めきに振り返った俺。
女の娘の輪の中で、蹲ったままの翔子。
「おぃっ、翔子っ・・どうしたっ?」
慌てて駆け寄る。
「あ、山崎君っ、翔子が脚をっ・・」
俺の見知った2年の娘が、輪を開けさせた、視線を合わせる俺と翔子。
そんな俺を見て、囁き合う後輩達。
「アノ人が、有名な山崎先輩なんだぁ」
「噂通りのイケメンねっ、彼女いるのかなぁ?」
「それより、アノ人、今、確か、山下先輩のコトを、翔子って・・?」
「なぁ~んだっ? そぉ言うコトかっ?」
「まっ、山下先輩じゃ仕方無いわねぇ」
後輩達の恋バナを無視して、翔子を見詰める俺に、4年の主将が声を掛ける。
「山崎クン、丁度良かった、君なら安心して頼めるわっ・・翔子を、病院に連れてってくれる?」
「先輩っ、病院なら、私1人で・・うっぅぅっ・・」
立ち上がろうとして、再び崩れ落ちる翔子。
「・・んっ」
スクワットをしていた翔子が突然、呻き声を漏らして蹲った。
「ちょっ、翔子ぉぉ、どぉしたのっ?」
「大丈夫っ? 先輩っ~」
心配して駆け寄る仲間達。
「・・・・へ、平気っ・・脚を攣った、だけ、で・・ぅっ、ぅぅ・・」
気丈に振る舞う翔子だが、余程の激痛なのか? 脹脛を押さえたまま動け無い。
異常な騒めきに振り返った俺。
女の娘の輪の中で、蹲ったままの翔子。
「おぃっ、翔子っ・・どうしたっ?」
慌てて駆け寄る。
「あ、山崎君っ、翔子が脚をっ・・」
俺の見知った2年の娘が、輪を開けさせた、視線を合わせる俺と翔子。
そんな俺を見て、囁き合う後輩達。
「アノ人が、有名な山崎先輩なんだぁ」
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「それより、アノ人、今、確か、山下先輩のコトを、翔子って・・?」
「なぁ~んだっ? そぉ言うコトかっ?」
「まっ、山下先輩じゃ仕方無いわねぇ」
後輩達の恋バナを無視して、翔子を見詰める俺に、4年の主将が声を掛ける。
「山崎クン、丁度良かった、君なら安心して頼めるわっ・・翔子を、病院に連れてってくれる?」
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立ち上がろうとして、再び崩れ落ちる翔子。
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