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第五十三話 卑劣の被害者、繋がれた女奴隷
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「ローゼさん、この人たち!」
エミリアの声にローゼが振り返って見ると、ルイスの馬車の中には三人のうら若き乙女がいた。鎖で繋がれている。人身売買? 若い女性を奴隷にするなんて、なんて卑劣な奴。
エミリア「すぐに助けてあげますからね」と言って鎖を持って引きちぎろうとするが、「大丈夫よ」と紺髪セミロングの女性。「ほら」と手首の枷を外して見せる。
「何で?」とエミリアきょとん。
「なんか、壊れてるみたい」
「じゃあ、早く逃げてください」とエミリアが促す。
「「「えー? やだー」」」と叫ぶ三人。
「でも、奴隷として売られてしまいますよ」
セミロングなワンレンの人が「わたしたち、彼の奴隷なのよ」と教えてくれた。
「じゃあ、なおさら解放されるべきじゃ――」
そこにルイスが割って入る。
「好きにすればいいさ、夜伽の代わりなんていくらでもいるからな。だが、逃げ切れなかった時は覚悟しておけよ。夜通しひどい目に合わせてやる」
「何て下劣な!」ローゼは殺意をいだく。
ショートの女の子が「わたしたちね――」と言ったところを「良いんです、言わなくて」とエミリアが遮る。だが続けて言った。
「わたし初めての夜に、無理やりベッドに放り投げられたの。わたしはベッドの上でわなわな震えながら、ワインを嗜んでいたルイスを見ていたわ――」
「いいんですよ、話さないで」
「彼は上着を脱いで、わたしに迫ってきたわ。――迫ってきたのだけれど、運悪く飲んだワインが腐っていたの。それで超げりピー。漏らしはしなかったけれど、トイレで一晩明かしていたわ。戻って来る度にお腹がピーピーなって、Uターン」
ワンレン女被せて言う。
「そうそう、わたしの時もね、思いっきりベッドにダイブしてきたんだけれど、その時のマットレスがふかふか過ぎてバウンドできなくて、反対側に落ちちゃったの。それで左手折って病院に直行」
紺髪ちゃん引き継いで「わたしなんかね、村からさらわれたその日の夜に襲われたの。でもわたし、覆いかぶさられてキスされそうになった時に、偶然隕石が落ちてきて脳天直撃ルイス血まみれ。その時遠征中で野営していたんだけれど、テントが燃えて拠点全焼。奇襲を受けたと勘違いした本軍が、決戦前に全軍撤退しちゃったのー」
ショート女子「なんか、初めは怖い時期が長く続いたわ。だって、毎日が初夜(未遂に終わるから)なんですもの。しかも無理やりに奪われるのよ。でもそのうち慣れちゃった。今度はどう笑わせてくれるのかしらって、毎日が楽しみになったわ」
引き継ぐワンレン女。
「でもさぁ、最近飽きてきたわよね。どうせだめなんでしょ? って」
「なら、もう逃げだしたら?」とローゼ呆れ気味。
「いいえ」と紺髪「わたしたちは逃げないわ。だって、最後どうなるか見届けたいもの」
「ねー」と他の2人。なによ、このお楽しみ空間。茶飲み会か?
ワンレン女「わたしなんて、毎日初夜のまま十年よ? もう来年三十よ? ここまでじらさせて、なんにもナーシよってある?」
「さすが」とカトワーズが思わず褒める。「お前らは奴隷の鏡だな」
そうだよ。コイツ奴隷王国作ろうとしているエロガキ――じゃない、エロ男だった。
あれ? ルイス二十六歳ってことは、十六歳で奴隷持ち? 何てガキだ――でもドーテーか……
「なんだぁ、意外にチェリーボーイ?」と笑うカトワーズ。
お前もそう見えるけどな。
「ふん、並の女じゃ俺の相手に相応しくないんでな」とルイスは強がる。
嘘つけ。したくてしたくて堪んないくせに。
「あはは」と紺髪ちゃんが笑う。「知ってる? 貴族学校裏口だって。少佐の地位も七光り」
ワンレン女が引き継いで「わたしたち、ほぼ令嬢生活よ。ひどい目には遭わないし。もともとルイスはボンボンだから贅沢できるし、こうやって外国旅行もできるしね」
それを聞いたカトワーズ。
「それなら、俺に乗り換えないか。ムフムフムフフな生活が待っているぞ」
メロディーに乗せて砂漠衣裳のハーレム妄想大爆発。ムフフはお前だけだろう?
その妄想を見た女奴隷たち「きゃあすてき♡♡」手かせ足かせ外して馬車を下りた。
「待てお前ら、どこに行く気だ」と捨てられチェリーのルイスがガビチョビーン。
「ローゼちゃん、すまないね。愛人三人ゲットだぜ。でも一番はローゼちゃんだよ」とウインクするカトワーズ。
圏外にしてくださいわたしのこと。お願いですから。
エミリア「良いんですか? 皆さん」と引きとめる。「カトワーズさんは運悪くありませんよ」
ワンレン女「良いのよ。十代の時だったらいざ知れず、もういい年ですもの。金持ち捕まえて派手な生活して一生を過ごしたいわ」
紺髪ちゃんが続けて言う。
「そうね、わたしたちが華やかな生活できるとしたら、金持ちの貴族をパトロンにするしかないものね」
ショート女子もおんなじ意見。
「わたしは長女で弟妹も幼くて家もとても貧しかったから、どちらにしても娼婦にならなきゃ家族を養っていけなかったしね。今の生活の方が断然良い生活。貴族生活なんて夢のようだわ」
紺髪ちゃんが勢いよく手招きするようなしぐさを見せたので、みんなで注目。
「わたし告白すると、実は子供を作って正妻になってやろう、ってこっちから押し倒したことがあるんだ」
「えー? わたしもぉー」と他の2人。
「でも、前日の野戦訓練で、あそこをヒルに嚙まれて立たないの」
「わたしの時なんてね――」とワンレン女。「嵐の夜だったから、木が根こそぎ飛んできて窓突き破って大混乱、みんなが駆けつけて結局うやむや」
「わたしも押し倒したんだけれど、ルイスのやつ、チャックにおけ毛が挟まって脱げなくなってあえなくとん挫」
「やだぁーおけ毛だってー」と笑う紺髪とワンレン。
「終いには皮も挟んだのー」
「チョー痛ーい」三人ケラケラ笑う。
ノーパンならいざ知れず、パンツはいているのにチャックに挟まるってどういうことか?
笑い転げるショート女子が続ける。
「すっごい元気なのに何もできず。あの手この手で挟まったとこ外そうとする姿が超ウケるの。結局朝まで悪戦苦闘。朝起きたらまだやってた。あははははー」
ブレックファーストだってノックがしたら、何事もなかったようにシャキーンとなって、下半身挟んだまんまご飯食べたらしい。
「立つんだ? 立つんだけれど、何にもできないの? 面白すぎるー」とワンレン女子。手を叩いて長々爆笑。
もうほんと勘弁してって感じのルイス、ポーカーフェイスを装っているけど動揺しまくり丸分かり。周りの男たちにクスクス笑われて、すっごい居た堪れなさそう。女子トーク恐ろしー。男たちの前だから会話抑え気味だけど、チェリーボーイはダメージ大。
常人ならもはや生きてはいられない。それほど強烈今日一番の連続攻撃。ローゼ、エミリア、カトワーズが与えたダメージを遥かに超える精神ダメージを喰らったはずだ。
もう少佐続けられないのでは?
エミリアの声にローゼが振り返って見ると、ルイスの馬車の中には三人のうら若き乙女がいた。鎖で繋がれている。人身売買? 若い女性を奴隷にするなんて、なんて卑劣な奴。
エミリア「すぐに助けてあげますからね」と言って鎖を持って引きちぎろうとするが、「大丈夫よ」と紺髪セミロングの女性。「ほら」と手首の枷を外して見せる。
「何で?」とエミリアきょとん。
「なんか、壊れてるみたい」
「じゃあ、早く逃げてください」とエミリアが促す。
「「「えー? やだー」」」と叫ぶ三人。
「でも、奴隷として売られてしまいますよ」
セミロングなワンレンの人が「わたしたち、彼の奴隷なのよ」と教えてくれた。
「じゃあ、なおさら解放されるべきじゃ――」
そこにルイスが割って入る。
「好きにすればいいさ、夜伽の代わりなんていくらでもいるからな。だが、逃げ切れなかった時は覚悟しておけよ。夜通しひどい目に合わせてやる」
「何て下劣な!」ローゼは殺意をいだく。
ショートの女の子が「わたしたちね――」と言ったところを「良いんです、言わなくて」とエミリアが遮る。だが続けて言った。
「わたし初めての夜に、無理やりベッドに放り投げられたの。わたしはベッドの上でわなわな震えながら、ワインを嗜んでいたルイスを見ていたわ――」
「いいんですよ、話さないで」
「彼は上着を脱いで、わたしに迫ってきたわ。――迫ってきたのだけれど、運悪く飲んだワインが腐っていたの。それで超げりピー。漏らしはしなかったけれど、トイレで一晩明かしていたわ。戻って来る度にお腹がピーピーなって、Uターン」
ワンレン女被せて言う。
「そうそう、わたしの時もね、思いっきりベッドにダイブしてきたんだけれど、その時のマットレスがふかふか過ぎてバウンドできなくて、反対側に落ちちゃったの。それで左手折って病院に直行」
紺髪ちゃん引き継いで「わたしなんかね、村からさらわれたその日の夜に襲われたの。でもわたし、覆いかぶさられてキスされそうになった時に、偶然隕石が落ちてきて脳天直撃ルイス血まみれ。その時遠征中で野営していたんだけれど、テントが燃えて拠点全焼。奇襲を受けたと勘違いした本軍が、決戦前に全軍撤退しちゃったのー」
ショート女子「なんか、初めは怖い時期が長く続いたわ。だって、毎日が初夜(未遂に終わるから)なんですもの。しかも無理やりに奪われるのよ。でもそのうち慣れちゃった。今度はどう笑わせてくれるのかしらって、毎日が楽しみになったわ」
引き継ぐワンレン女。
「でもさぁ、最近飽きてきたわよね。どうせだめなんでしょ? って」
「なら、もう逃げだしたら?」とローゼ呆れ気味。
「いいえ」と紺髪「わたしたちは逃げないわ。だって、最後どうなるか見届けたいもの」
「ねー」と他の2人。なによ、このお楽しみ空間。茶飲み会か?
ワンレン女「わたしなんて、毎日初夜のまま十年よ? もう来年三十よ? ここまでじらさせて、なんにもナーシよってある?」
「さすが」とカトワーズが思わず褒める。「お前らは奴隷の鏡だな」
そうだよ。コイツ奴隷王国作ろうとしているエロガキ――じゃない、エロ男だった。
あれ? ルイス二十六歳ってことは、十六歳で奴隷持ち? 何てガキだ――でもドーテーか……
「なんだぁ、意外にチェリーボーイ?」と笑うカトワーズ。
お前もそう見えるけどな。
「ふん、並の女じゃ俺の相手に相応しくないんでな」とルイスは強がる。
嘘つけ。したくてしたくて堪んないくせに。
「あはは」と紺髪ちゃんが笑う。「知ってる? 貴族学校裏口だって。少佐の地位も七光り」
ワンレン女が引き継いで「わたしたち、ほぼ令嬢生活よ。ひどい目には遭わないし。もともとルイスはボンボンだから贅沢できるし、こうやって外国旅行もできるしね」
それを聞いたカトワーズ。
「それなら、俺に乗り換えないか。ムフムフムフフな生活が待っているぞ」
メロディーに乗せて砂漠衣裳のハーレム妄想大爆発。ムフフはお前だけだろう?
その妄想を見た女奴隷たち「きゃあすてき♡♡」手かせ足かせ外して馬車を下りた。
「待てお前ら、どこに行く気だ」と捨てられチェリーのルイスがガビチョビーン。
「ローゼちゃん、すまないね。愛人三人ゲットだぜ。でも一番はローゼちゃんだよ」とウインクするカトワーズ。
圏外にしてくださいわたしのこと。お願いですから。
エミリア「良いんですか? 皆さん」と引きとめる。「カトワーズさんは運悪くありませんよ」
ワンレン女「良いのよ。十代の時だったらいざ知れず、もういい年ですもの。金持ち捕まえて派手な生活して一生を過ごしたいわ」
紺髪ちゃんが続けて言う。
「そうね、わたしたちが華やかな生活できるとしたら、金持ちの貴族をパトロンにするしかないものね」
ショート女子もおんなじ意見。
「わたしは長女で弟妹も幼くて家もとても貧しかったから、どちらにしても娼婦にならなきゃ家族を養っていけなかったしね。今の生活の方が断然良い生活。貴族生活なんて夢のようだわ」
紺髪ちゃんが勢いよく手招きするようなしぐさを見せたので、みんなで注目。
「わたし告白すると、実は子供を作って正妻になってやろう、ってこっちから押し倒したことがあるんだ」
「えー? わたしもぉー」と他の2人。
「でも、前日の野戦訓練で、あそこをヒルに嚙まれて立たないの」
「わたしの時なんてね――」とワンレン女。「嵐の夜だったから、木が根こそぎ飛んできて窓突き破って大混乱、みんなが駆けつけて結局うやむや」
「わたしも押し倒したんだけれど、ルイスのやつ、チャックにおけ毛が挟まって脱げなくなってあえなくとん挫」
「やだぁーおけ毛だってー」と笑う紺髪とワンレン。
「終いには皮も挟んだのー」
「チョー痛ーい」三人ケラケラ笑う。
ノーパンならいざ知れず、パンツはいているのにチャックに挟まるってどういうことか?
笑い転げるショート女子が続ける。
「すっごい元気なのに何もできず。あの手この手で挟まったとこ外そうとする姿が超ウケるの。結局朝まで悪戦苦闘。朝起きたらまだやってた。あははははー」
ブレックファーストだってノックがしたら、何事もなかったようにシャキーンとなって、下半身挟んだまんまご飯食べたらしい。
「立つんだ? 立つんだけれど、何にもできないの? 面白すぎるー」とワンレン女子。手を叩いて長々爆笑。
もうほんと勘弁してって感じのルイス、ポーカーフェイスを装っているけど動揺しまくり丸分かり。周りの男たちにクスクス笑われて、すっごい居た堪れなさそう。女子トーク恐ろしー。男たちの前だから会話抑え気味だけど、チェリーボーイはダメージ大。
常人ならもはや生きてはいられない。それほど強烈今日一番の連続攻撃。ローゼ、エミリア、カトワーズが与えたダメージを遥かに超える精神ダメージを喰らったはずだ。
もう少佐続けられないのでは?
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