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モモタとママと虹の架け橋
第百十一話 悲しみの向こうにあった愛
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チュウ太は、騒ぐイルカたちを鎮めて続けます。
「愛は絶好調だったと思う。でも真心が言うんだ。心の奥底で言うんだよ。『違うよ。そんなんじゃないよ』って。だから心がざわついてよじれて、力が抜けて吐きそうになって、たぶん、マリアジュリアおばさんが言ったように、恋の病みたいな状態だったんだと思う。二匹は、その恋の病を癒す方法を模索していたんだよ。
別れることによって、お互いへの愛を示し合ったんだ。なんて言ったらいいのかな? 行き止まりには二つ道があって、一つは天空で、一つは海だったんだ。どちらにも進むべき道があって・・・、ああ分からないな。どう説明したらいいんだろう」
チュウ太は頭が混乱してきました。
そばに寄ってきたちゅらが、クジラの上で悶絶するチュウ太に言いました。
「愛するということ、愛されるということ。そして、自らの欲する愛が満たされない時に・・・、例えばすれ違いがあった時に、なぜそうなのか考えて理解し、その違いを受け入れることができてこそ、本当に愛するというとだって言いたいのね」
「そうそれっ」チュウ太は、喜んで飛び跳ねます。「相手が自分を満たさないからって、愛がないわけではないんだよ。
太陽は暖かくて、お母さんが赤ちゃんをいだくように、優しく包んでくれると思う。世界はとても広くてたくさんあるんだ。ククルは、場所を変えれば気持ちも変わる、と思ったんじゃないかな」
ちゅらが答えます。
「幸せか不幸せかは気持ち次第だものね。どんな所にいるかが、心に影響することもあるし」
チュウ太は言いました。
「アルトゥールは、死ぬとき最後幸せだったと思うよ。噴火の時に大やけどを負ってしまったし、軽石で陽が遮られて薄暗い住処に住んでいたし、大好きなククルとも別れなければならなかったけど、ククルへの愛はなくならなかったし、ククルの愛も信じられた。
ククルのほうだってそうだよ。とっても幸せだったはずさ。もし一緒にいたら、自分のせいで相手を不幸にしてしまったって苛まれながら死んでいったかもしれない。本当の愛で愛し合っていたのに、示し方や受け入れ方が間違っていたばっかりに。
結局アルトゥールは死んでしまったけれど、ククルは生き残っただろ? アルトゥールのお家に住みついたフェアリーテイルも死んだけど、生まれたフェアリーテイルは、一個じゃなかったんじゃない? それなら流れて暖かい日差しの下に行けたのだっているはずさ。
生き残ったククルが見つけて、きっと大きなサンゴ礁に育ててくれたって思うよ」
ユウナちゃんが、感動したように言いました。
「生と死が二人を別つことはないのね、素敵だわ。自己犠牲を払ってまで愛を示すなんて、誰にもできることじゃない」
今度はアゲハちゃんが、話し始めます。
「わたしは、ククルも死んでしまったと思うわ。死ぬことによって、愛を結晶化したのだと思う」
「なにがあっても死ぬなんてよくないよ」と否定するチュウ太を、キキが茶化しました。
「『友情のために突撃だぁー』って叫んでるチュウ太のセリフだとは思えないね。君は、友情のためにモモタに食べてもらいたいんだろ?」
「そうだけど、必死と決死は違うんだよ。死の覚悟を持って愛する者を救おうとするのはいいけど、最後まで生きることを諦めちゃいけないよ。命と引き換えにするなんて間違ってる」
アゲハちゃんが言いました。
「わたしも死んではいけないと思うわ。でも、死んでもいいって思えるくらい愛せるだなんてすごいと思うわ。マリアジュリアおばさんも言っていたけれど、自己犠牲をいとわない愛ね。それも究極の自己犠牲。
死ぬってとっても怖いことよ。でもその怖い気持ちを『黄泉への旅行』だなんて楽しみに変えて、死への恐怖を克服してしまうだなんてすごいわ。
食べる物も乏しかったけれど、貧しくなんてなかった。とても豊かだったと思うわ。だからこそ、二人は死を乗り越えて死を受け入れたのよ」
「よく分からないよ」とチュウ太がぼやきました。
アゲハちゃんが、優しくゆっくりと語り出します。
「ククルが、アルトゥールのもとを離れられたのは、アルトゥールが死の覚悟を固めたことを知ったからじゃないかしら。でも、その覚悟の先には生があるのよ。そして、ククルも死を迎える準備を終えていた。そして、その先には新たな生があるの。
二人の命は尽きかけていたけれど、二人の脳裏には、太陽のサンゴ礁で、お互い寄りそって幸せに暮らす姿が思い描かれていたんじゃないかしら。とても希望に満ちていたはずよ。
だからこそ、アルトゥールは最後に『嫌いだ』だなんて、身も心も疲れ切ってしまう言葉を投げかけることが出来たのだと思う。だからそこ、ククルは最後に無言のキスで応えられたのだと思う。
わたしたちは永遠ではないわ。だから、真実の愛、真心からの愛を見つけたら、それを有限に変えないと消化しきれないと思うの。そのためには死が必要だったのよ。物語を完結させることが必要だったの。
いい? わたしたちは、ママやパパにいっぱい色々なお話を聞かせてもらってきたと思うけれど、何年経っても終わらないお話を延々と聞かされていては、疲れ切ってしまうわ。終わるならまだしも、永遠に終わらないお話ならなおさらよ。
二人の愛が最高であるためには、悲しいけれどああいうエンディングが必要だったの」
キキが「二匹は、王者と女王の器だったんだ。無限だろうがなんだろうが、幸せになる力はあったさ」と言いました。
すると、続けてチュウ太が、「結局死を望んで特攻したように見えるよ」と言いました。
アゲハちゃんが説明を続けます。
「二人は、死のうとなんてしていなかったわ。結果として悲しい結末になってしまったけれど。旅立つ決意をしたククルは、生きる希望を求めてだっただろうし、海の残ろうとしたアルトゥールだって、生きる希望を求めてだったはずだわ。フェアリーテイルの存在を知らず知らずのうちに感じていたのよ」
アゲハちゃんが言い終わるや否や、イルカのユチちゃんが話に割って入ってきました。
「結局、アルトゥールのサンゴは育たなかったでしょ」
続けて「ククルにはサンゴすらなかった」と、一頭のイルカが間髪入れずに言いました。
モモタが話に割り込みます。
「チュウ太が言っていたでしょう? アルトゥールから生まれたフェアリーテイルは一つだけじゃなかったって。どこかの海で、ククルがそれを育ててくれているかもしれないよ」
「じゃあ、ククルのサンゴは?」とフェヌヤが訊いてきます。
モモタは答えられずに、黙ってしまいました。
フェヌヤの考えに賛同したイルカたちが、また騒ぎ始めます。
ちゅらが、モモタを庇って言いました。
「ククル自身が、サンゴだったんじゃないかしら。
アルトゥールは、夜な夜な流れ星に願っていたのでしょう? きれいなお星さまにしてくださいって。それがククルだったんじゃないかしら」
すると、モモタが言いました。
「命は死ぬと、お星さまになるって聞いたことがあるよ」
「じゃあ」と、アゲハちゃんが引き継ぎます。「お星さまになるって願いが叶って、先に旅立ったククルと共に天空でお星さまになったのかもしれないわね」そう言って考え込んだように少し押し黙った後、話しを続けます。
「・・・そうね…そうだわ、それなら合点がいくじゃない。虹の雫よ。空を流れていた流れ星は、星ではなくて虹の雫だったんじゃないかしら。虹の雫は、アルトゥールの願い事を聞いて、ククルを遣わしたのよ。そしてお星さまになったの」
「でも、死をもって願いを叶えるってひどくない?」とチュウ太が、この解釈を嫌がりました。
アゲハちゃんがケロッと言います。
「寿命だったんじゃない?」
「ウツボって長いだけでそんなに大きくないわ」ちゅらが言いました。「ククルって、わたしたちくらいの大きさなのよね。ニーラがそうなのだから。
てことは、アルトゥールはとても大人だったんじゃないかしら。わたしたちくらい大きくなれていたんだから。
そうしたら、虹の雫はとても優しくしてくれたわね。寿命に合わせて願いを叶えてくれたのだから」
「まあ、それならOKかな」
ようやくチュウ太は納得しました。
モモタたちは、今回の大冒険で、一回りも二回りも大きく成長できました。
真心を守って真実の愛を全うすることの大変さを、マリアジュリアおばさんがしてくれた『ジュエリー・マーメイド』のお話から学んだみんなは、今平和のうちに幸せでいられることがどれだけ貴重で大切であるのかが、身に染みてひしひしと心で感じる一日となりました。
「愛は絶好調だったと思う。でも真心が言うんだ。心の奥底で言うんだよ。『違うよ。そんなんじゃないよ』って。だから心がざわついてよじれて、力が抜けて吐きそうになって、たぶん、マリアジュリアおばさんが言ったように、恋の病みたいな状態だったんだと思う。二匹は、その恋の病を癒す方法を模索していたんだよ。
別れることによって、お互いへの愛を示し合ったんだ。なんて言ったらいいのかな? 行き止まりには二つ道があって、一つは天空で、一つは海だったんだ。どちらにも進むべき道があって・・・、ああ分からないな。どう説明したらいいんだろう」
チュウ太は頭が混乱してきました。
そばに寄ってきたちゅらが、クジラの上で悶絶するチュウ太に言いました。
「愛するということ、愛されるということ。そして、自らの欲する愛が満たされない時に・・・、例えばすれ違いがあった時に、なぜそうなのか考えて理解し、その違いを受け入れることができてこそ、本当に愛するというとだって言いたいのね」
「そうそれっ」チュウ太は、喜んで飛び跳ねます。「相手が自分を満たさないからって、愛がないわけではないんだよ。
太陽は暖かくて、お母さんが赤ちゃんをいだくように、優しく包んでくれると思う。世界はとても広くてたくさんあるんだ。ククルは、場所を変えれば気持ちも変わる、と思ったんじゃないかな」
ちゅらが答えます。
「幸せか不幸せかは気持ち次第だものね。どんな所にいるかが、心に影響することもあるし」
チュウ太は言いました。
「アルトゥールは、死ぬとき最後幸せだったと思うよ。噴火の時に大やけどを負ってしまったし、軽石で陽が遮られて薄暗い住処に住んでいたし、大好きなククルとも別れなければならなかったけど、ククルへの愛はなくならなかったし、ククルの愛も信じられた。
ククルのほうだってそうだよ。とっても幸せだったはずさ。もし一緒にいたら、自分のせいで相手を不幸にしてしまったって苛まれながら死んでいったかもしれない。本当の愛で愛し合っていたのに、示し方や受け入れ方が間違っていたばっかりに。
結局アルトゥールは死んでしまったけれど、ククルは生き残っただろ? アルトゥールのお家に住みついたフェアリーテイルも死んだけど、生まれたフェアリーテイルは、一個じゃなかったんじゃない? それなら流れて暖かい日差しの下に行けたのだっているはずさ。
生き残ったククルが見つけて、きっと大きなサンゴ礁に育ててくれたって思うよ」
ユウナちゃんが、感動したように言いました。
「生と死が二人を別つことはないのね、素敵だわ。自己犠牲を払ってまで愛を示すなんて、誰にもできることじゃない」
今度はアゲハちゃんが、話し始めます。
「わたしは、ククルも死んでしまったと思うわ。死ぬことによって、愛を結晶化したのだと思う」
「なにがあっても死ぬなんてよくないよ」と否定するチュウ太を、キキが茶化しました。
「『友情のために突撃だぁー』って叫んでるチュウ太のセリフだとは思えないね。君は、友情のためにモモタに食べてもらいたいんだろ?」
「そうだけど、必死と決死は違うんだよ。死の覚悟を持って愛する者を救おうとするのはいいけど、最後まで生きることを諦めちゃいけないよ。命と引き換えにするなんて間違ってる」
アゲハちゃんが言いました。
「わたしも死んではいけないと思うわ。でも、死んでもいいって思えるくらい愛せるだなんてすごいと思うわ。マリアジュリアおばさんも言っていたけれど、自己犠牲をいとわない愛ね。それも究極の自己犠牲。
死ぬってとっても怖いことよ。でもその怖い気持ちを『黄泉への旅行』だなんて楽しみに変えて、死への恐怖を克服してしまうだなんてすごいわ。
食べる物も乏しかったけれど、貧しくなんてなかった。とても豊かだったと思うわ。だからこそ、二人は死を乗り越えて死を受け入れたのよ」
「よく分からないよ」とチュウ太がぼやきました。
アゲハちゃんが、優しくゆっくりと語り出します。
「ククルが、アルトゥールのもとを離れられたのは、アルトゥールが死の覚悟を固めたことを知ったからじゃないかしら。でも、その覚悟の先には生があるのよ。そして、ククルも死を迎える準備を終えていた。そして、その先には新たな生があるの。
二人の命は尽きかけていたけれど、二人の脳裏には、太陽のサンゴ礁で、お互い寄りそって幸せに暮らす姿が思い描かれていたんじゃないかしら。とても希望に満ちていたはずよ。
だからこそ、アルトゥールは最後に『嫌いだ』だなんて、身も心も疲れ切ってしまう言葉を投げかけることが出来たのだと思う。だからそこ、ククルは最後に無言のキスで応えられたのだと思う。
わたしたちは永遠ではないわ。だから、真実の愛、真心からの愛を見つけたら、それを有限に変えないと消化しきれないと思うの。そのためには死が必要だったのよ。物語を完結させることが必要だったの。
いい? わたしたちは、ママやパパにいっぱい色々なお話を聞かせてもらってきたと思うけれど、何年経っても終わらないお話を延々と聞かされていては、疲れ切ってしまうわ。終わるならまだしも、永遠に終わらないお話ならなおさらよ。
二人の愛が最高であるためには、悲しいけれどああいうエンディングが必要だったの」
キキが「二匹は、王者と女王の器だったんだ。無限だろうがなんだろうが、幸せになる力はあったさ」と言いました。
すると、続けてチュウ太が、「結局死を望んで特攻したように見えるよ」と言いました。
アゲハちゃんが説明を続けます。
「二人は、死のうとなんてしていなかったわ。結果として悲しい結末になってしまったけれど。旅立つ決意をしたククルは、生きる希望を求めてだっただろうし、海の残ろうとしたアルトゥールだって、生きる希望を求めてだったはずだわ。フェアリーテイルの存在を知らず知らずのうちに感じていたのよ」
アゲハちゃんが言い終わるや否や、イルカのユチちゃんが話に割って入ってきました。
「結局、アルトゥールのサンゴは育たなかったでしょ」
続けて「ククルにはサンゴすらなかった」と、一頭のイルカが間髪入れずに言いました。
モモタが話に割り込みます。
「チュウ太が言っていたでしょう? アルトゥールから生まれたフェアリーテイルは一つだけじゃなかったって。どこかの海で、ククルがそれを育ててくれているかもしれないよ」
「じゃあ、ククルのサンゴは?」とフェヌヤが訊いてきます。
モモタは答えられずに、黙ってしまいました。
フェヌヤの考えに賛同したイルカたちが、また騒ぎ始めます。
ちゅらが、モモタを庇って言いました。
「ククル自身が、サンゴだったんじゃないかしら。
アルトゥールは、夜な夜な流れ星に願っていたのでしょう? きれいなお星さまにしてくださいって。それがククルだったんじゃないかしら」
すると、モモタが言いました。
「命は死ぬと、お星さまになるって聞いたことがあるよ」
「じゃあ」と、アゲハちゃんが引き継ぎます。「お星さまになるって願いが叶って、先に旅立ったククルと共に天空でお星さまになったのかもしれないわね」そう言って考え込んだように少し押し黙った後、話しを続けます。
「・・・そうね…そうだわ、それなら合点がいくじゃない。虹の雫よ。空を流れていた流れ星は、星ではなくて虹の雫だったんじゃないかしら。虹の雫は、アルトゥールの願い事を聞いて、ククルを遣わしたのよ。そしてお星さまになったの」
「でも、死をもって願いを叶えるってひどくない?」とチュウ太が、この解釈を嫌がりました。
アゲハちゃんがケロッと言います。
「寿命だったんじゃない?」
「ウツボって長いだけでそんなに大きくないわ」ちゅらが言いました。「ククルって、わたしたちくらいの大きさなのよね。ニーラがそうなのだから。
てことは、アルトゥールはとても大人だったんじゃないかしら。わたしたちくらい大きくなれていたんだから。
そうしたら、虹の雫はとても優しくしてくれたわね。寿命に合わせて願いを叶えてくれたのだから」
「まあ、それならOKかな」
ようやくチュウ太は納得しました。
モモタたちは、今回の大冒険で、一回りも二回りも大きく成長できました。
真心を守って真実の愛を全うすることの大変さを、マリアジュリアおばさんがしてくれた『ジュエリー・マーメイド』のお話から学んだみんなは、今平和のうちに幸せでいられることがどれだけ貴重で大切であるのかが、身に染みてひしひしと心で感じる一日となりました。
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