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モモタとママと虹の架け橋
第六十九話 抑えきれない欲望の末路
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アゲハちゃんは、動きの鈍い根にとまって、光の玉がある方向を見ていました。何かが光の玉のそばを漂っています。
「あれは・・・さっちゃんのママの翅?」
あっちゃんママの翅は無残に千切れて、蝶々の翅らしい美しいシルエットは残っていません。それが、根のうごめきや光の筋に翻弄されるように漂っています。アゲハちゃんは、それがとても気になって見つめ続けました。
四方に飛散した散り散りの翅は、光の玉に向かって漂っています。光の空間にうごめく根のせいで、空間には緩やかな渦が発生していました。ですから、ただよう翅は螺旋を描いて外側に押しやられてしかるべきです。実際アゲハちゃんは、今いるところより進めないくらいなのですから。
ですが散り散りの翅は、風にはためく桜の花びらのように光の玉に向かっていきました。
光の玉にからみつく根が、どんどんと光を覆っていきます。辺りから眩しさが失われるにつれ、宙に浮くような感覚も次第になくなっていきました。そして、ついに光は完全に閉ざされました。
遠くから、アゲハちゃんを呼ぶチュウ太の声が聞こえます。アゲハちゃんも何度もチュウ太を呼びました。
チュウ太の声が、右から聞こえたり左から聞こえたり、色々なところから聞こえます。無重力空間に浮いていた時は泳いで真っ直ぐ来られたのでしょうが、今は違いました。アゲハちゃんがいる根につながる根を探して、チュウ太は右往左往走りまわっていたのです。
ようやく、チュウ太がアゲハちゃんのもとに辿り着きました。
「どうなったんだい?」とチュウ太が訊きます。
「分からないわ。でも、さっちゃんたちが根に覆われてしまったまでは見えたの。早く助けださないと、根に吸われて死んでしまうわ」
チュウ太が困った声で言いました。
「こんな真っ暗じゃ何も見えない。根っこは迷路みたいになっているし、どこをどう通ったら光の玉があった場所までたどり着けるか分からないよ」
「それならわたしに任せて」アゲハちゃんは「見て」とチュウ太の手を取って、根をさすらせました。「根っこはもう動いていないわ。普通の根っこよ。それに、プカプカした感じがなくなって、わたし飛ぶことが出来るようになったから、二匹が閉じ込められたところに先に行ってみる。そしたらチュウ太のこと呼ぶから、なんとか根を伝ってこっちまで来て」
「OK、分かったよ」
ちょうどその時、地響きが鳴り響き、辺りが激しく揺れました。洞窟全体に、根の軋む音が響き渡って反響します。とても低く粘るような音に、二匹とも背筋を凍らせるほどの恐怖を感じました。
降ってくる土埃から顔を庇いながら、アゲハちゃんが叫びます。
「いけない、急がないと」
チュウ太は、飛び立つアゲハちゃんを見送りました。
ですが、言うは易し。飛ぶことは出来ますが、アゲハちゃんは頭をぶつけたり手足をぶつけたり大変です。横にのびる根にお腹を打って、ひっくり返った時もありました。それでもあきらめずに、一生懸命に飛び続けます。
しばらくしてアゲハちゃんは、真っ暗闇の中で壁におでこをごっつんこしました。辺りを両手でまさぐります。間違いありません。この壁は、光の玉を包み込んだ根なのでしょう。アゲハちゃんが「着いたわ」とホッと胸をなでおろします。そして急いでチュウ太を呼びました。
広い空間の中に、チュウ太が駆けまわる音だけが響きます。アゲハちゃんは待っていられず、時折チュウ太の名を呼びながら、光を丸め込んだ根っこの細いところを頑張って毟ります。
蝶々は、硬い物を毟ったり掘ったりすることは苦手なので、柔らかい指がすぐに傷ついてしまいました。それでもなおアゲハちゃんはやめませんでした。早く二匹を出してやりたい、という一心からでした。
芋虫から蝶になることは、とても大変なことです。誰もが難なくこなしているように見えるかもしれませんが、それは綺麗な蝶々になれるという夢と希望をいだいて眠りにつくからでした。
今、さっちゃんには夢も希望もないかもしれません。だって、芋虫の時よりもブスになったって嘆いていたくらいですから。しかも、大好きなお母さんの翅が千切れるのを目の当たりにして、ショックを受けなかったはずがありません。絶望を抱えたまま眠りにつけば、蝶々になれないかもしれません。
メキメキと潰れて割れる音が、そこかしこから響き渡ってきます。この地響きは身を劈き心臓を刺す力がありました。アゲハちゃんとチュウ太の顔に焦りの色が滲みます。
だいぶ時間がかかって、ようやくチュウ太がアゲハちゃんのもとに辿り着きました。
チュウ太が、自分の到着にも気づかず一生懸命根っこを引っ剥ているアゲハちゃんに言いました。
「代わるよ。あとは僕に任せて」
暗くてアゲハちゃんの姿は見えませんでしたが、悲痛で顔が歪んでいるだろう、ということは感じ取れたのでしょう。チュウ太の声は、いつになく真剣な声でした。
チュウ太が、前歯を使ってどんどん根っこを削っていきます。アゲハちゃんも休んではいられず、一緒になって毟ります。
激しい縦揺れが起こって、大量の砂が降ってきました。地層が重々しい摩擦音を発てます。同時に根を引きちぎったり粉砕する音が聞こえたかと思うと、ムチのようにしなる根が降ってきて、アゲハちゃんたちがいる辺りを直撃しました。
間一髪生きのびた二匹は声をかけあいます。
しばらくして、ようやく中と外が繋がりました。光の玉を包んだ根は、光の玉と同じ形で固まっているようです。すなわち根の内側は、水晶玉状の空間になっています。中は真っ暗で光は全く発していませんでした。
アゲハちゃんとチュウ太で、嚙みちぎられた根をむいて、中にいたさっちゃんママを引っ張り出します。
さっちゃんママを左手で抱きかかえたチュウ太が「さあ行こう」とアゲハちゃんに叫びます。
「大丈夫よ。先に行って。わたし飛べるから。大体方向は分かるし」
「何言ってんだ。こんなに土が落ちてくる中飛んだら、ぶつかって落ちてしまうよ」
そう叫んだチュウ太は、アゲハちゃんの手を取って、自分の肩に担ぎました。「レッツらゴー」と叫んで、走り出します。
チュウ太の本領発揮の時です。真っ暗で何も見えませんが、チュウ太には出口の位置が正確に分かっていました。何とチュウ太は、自分が辿ってきたルートを完全に丸暗記していたのです。迷路のように張り巡らされた根の中から、進むべき正解を瞬時に見つけ出して駆けていきます。幸い、チュウ太が走ってきた根は全て無事でした。
地上では、蝶々も動物たちもみんな慌てふためいています。屋久杉の巨大樹は、急に白く老いさらばえ衰え始めて、幹や枝に硬いしわが入って割れて、崩れ始めていました。
天まで届く屋久杉の太い幹が傾き、自重に耐えきれずに大地に沈み込んで、何度も大きな地震を起こします。東洋龍の如きとてつもない太さの根でさえ、弓が切れたかのように割れて弾けました。丸太のような枝は音を発てて裂けて折れ、何本も大地へと落ちてきます。
モモタとキキは、みんなが逃げまどう中、必死にアゲハちゃんとチュウ太の名を叫びました。
入ってきた根の洞窟が潰れてしまったがために、辿るべき経路を見失ったチュウ太でしたが、微かに聞こえるモモタとキキの声に励まされ、地上へと脱出できるルートを諦めずに探し続けます。
ようやく根の合間から顔を出そうとしたチュウ太の鼻頭を、キキは見逃しませんでした。音も立てずに瞬時に飛び立ちます。それに呼応するかのように、モモタが顔をあげました。見ると大きな枝がゆっくりと下へと傾きつつあります。折れた部分から枝元に向かって表皮を裂き剥がすように木の中身をめくりながら、顔を出したチュウ太に迫って落ちてきました。
「チュウ太ぁ」モモタが大声で叫びます。
影が迫ってきて、空を見上げたチュウ太とアゲハちゃんがもうだめだと思った瞬間、颯爽とくちばしで空気を劈きながら飛ぶキキが、チュウ太たちを鷹掴みしました。
目の前には針葉模様の梢の壁が落ちてきて、キキの視界を塞ぎます。キキは瞬きもせず、枝木の少ないところを見つけ出して、回転飛行でその身を梢にねじ込み、貫いて飛び続けました。
地上では、モモタが一生懸命に落ちてくる枝を避けながら、森の中へと走っていきます。それを見据えながら旋回したキキは、モモタが安全な場所についた時を見計らって、そばに舞い降りました。
「あれは・・・さっちゃんのママの翅?」
あっちゃんママの翅は無残に千切れて、蝶々の翅らしい美しいシルエットは残っていません。それが、根のうごめきや光の筋に翻弄されるように漂っています。アゲハちゃんは、それがとても気になって見つめ続けました。
四方に飛散した散り散りの翅は、光の玉に向かって漂っています。光の空間にうごめく根のせいで、空間には緩やかな渦が発生していました。ですから、ただよう翅は螺旋を描いて外側に押しやられてしかるべきです。実際アゲハちゃんは、今いるところより進めないくらいなのですから。
ですが散り散りの翅は、風にはためく桜の花びらのように光の玉に向かっていきました。
光の玉にからみつく根が、どんどんと光を覆っていきます。辺りから眩しさが失われるにつれ、宙に浮くような感覚も次第になくなっていきました。そして、ついに光は完全に閉ざされました。
遠くから、アゲハちゃんを呼ぶチュウ太の声が聞こえます。アゲハちゃんも何度もチュウ太を呼びました。
チュウ太の声が、右から聞こえたり左から聞こえたり、色々なところから聞こえます。無重力空間に浮いていた時は泳いで真っ直ぐ来られたのでしょうが、今は違いました。アゲハちゃんがいる根につながる根を探して、チュウ太は右往左往走りまわっていたのです。
ようやく、チュウ太がアゲハちゃんのもとに辿り着きました。
「どうなったんだい?」とチュウ太が訊きます。
「分からないわ。でも、さっちゃんたちが根に覆われてしまったまでは見えたの。早く助けださないと、根に吸われて死んでしまうわ」
チュウ太が困った声で言いました。
「こんな真っ暗じゃ何も見えない。根っこは迷路みたいになっているし、どこをどう通ったら光の玉があった場所までたどり着けるか分からないよ」
「それならわたしに任せて」アゲハちゃんは「見て」とチュウ太の手を取って、根をさすらせました。「根っこはもう動いていないわ。普通の根っこよ。それに、プカプカした感じがなくなって、わたし飛ぶことが出来るようになったから、二匹が閉じ込められたところに先に行ってみる。そしたらチュウ太のこと呼ぶから、なんとか根を伝ってこっちまで来て」
「OK、分かったよ」
ちょうどその時、地響きが鳴り響き、辺りが激しく揺れました。洞窟全体に、根の軋む音が響き渡って反響します。とても低く粘るような音に、二匹とも背筋を凍らせるほどの恐怖を感じました。
降ってくる土埃から顔を庇いながら、アゲハちゃんが叫びます。
「いけない、急がないと」
チュウ太は、飛び立つアゲハちゃんを見送りました。
ですが、言うは易し。飛ぶことは出来ますが、アゲハちゃんは頭をぶつけたり手足をぶつけたり大変です。横にのびる根にお腹を打って、ひっくり返った時もありました。それでもあきらめずに、一生懸命に飛び続けます。
しばらくしてアゲハちゃんは、真っ暗闇の中で壁におでこをごっつんこしました。辺りを両手でまさぐります。間違いありません。この壁は、光の玉を包み込んだ根なのでしょう。アゲハちゃんが「着いたわ」とホッと胸をなでおろします。そして急いでチュウ太を呼びました。
広い空間の中に、チュウ太が駆けまわる音だけが響きます。アゲハちゃんは待っていられず、時折チュウ太の名を呼びながら、光を丸め込んだ根っこの細いところを頑張って毟ります。
蝶々は、硬い物を毟ったり掘ったりすることは苦手なので、柔らかい指がすぐに傷ついてしまいました。それでもなおアゲハちゃんはやめませんでした。早く二匹を出してやりたい、という一心からでした。
芋虫から蝶になることは、とても大変なことです。誰もが難なくこなしているように見えるかもしれませんが、それは綺麗な蝶々になれるという夢と希望をいだいて眠りにつくからでした。
今、さっちゃんには夢も希望もないかもしれません。だって、芋虫の時よりもブスになったって嘆いていたくらいですから。しかも、大好きなお母さんの翅が千切れるのを目の当たりにして、ショックを受けなかったはずがありません。絶望を抱えたまま眠りにつけば、蝶々になれないかもしれません。
メキメキと潰れて割れる音が、そこかしこから響き渡ってきます。この地響きは身を劈き心臓を刺す力がありました。アゲハちゃんとチュウ太の顔に焦りの色が滲みます。
だいぶ時間がかかって、ようやくチュウ太がアゲハちゃんのもとに辿り着きました。
チュウ太が、自分の到着にも気づかず一生懸命根っこを引っ剥ているアゲハちゃんに言いました。
「代わるよ。あとは僕に任せて」
暗くてアゲハちゃんの姿は見えませんでしたが、悲痛で顔が歪んでいるだろう、ということは感じ取れたのでしょう。チュウ太の声は、いつになく真剣な声でした。
チュウ太が、前歯を使ってどんどん根っこを削っていきます。アゲハちゃんも休んではいられず、一緒になって毟ります。
激しい縦揺れが起こって、大量の砂が降ってきました。地層が重々しい摩擦音を発てます。同時に根を引きちぎったり粉砕する音が聞こえたかと思うと、ムチのようにしなる根が降ってきて、アゲハちゃんたちがいる辺りを直撃しました。
間一髪生きのびた二匹は声をかけあいます。
しばらくして、ようやく中と外が繋がりました。光の玉を包んだ根は、光の玉と同じ形で固まっているようです。すなわち根の内側は、水晶玉状の空間になっています。中は真っ暗で光は全く発していませんでした。
アゲハちゃんとチュウ太で、嚙みちぎられた根をむいて、中にいたさっちゃんママを引っ張り出します。
さっちゃんママを左手で抱きかかえたチュウ太が「さあ行こう」とアゲハちゃんに叫びます。
「大丈夫よ。先に行って。わたし飛べるから。大体方向は分かるし」
「何言ってんだ。こんなに土が落ちてくる中飛んだら、ぶつかって落ちてしまうよ」
そう叫んだチュウ太は、アゲハちゃんの手を取って、自分の肩に担ぎました。「レッツらゴー」と叫んで、走り出します。
チュウ太の本領発揮の時です。真っ暗で何も見えませんが、チュウ太には出口の位置が正確に分かっていました。何とチュウ太は、自分が辿ってきたルートを完全に丸暗記していたのです。迷路のように張り巡らされた根の中から、進むべき正解を瞬時に見つけ出して駆けていきます。幸い、チュウ太が走ってきた根は全て無事でした。
地上では、蝶々も動物たちもみんな慌てふためいています。屋久杉の巨大樹は、急に白く老いさらばえ衰え始めて、幹や枝に硬いしわが入って割れて、崩れ始めていました。
天まで届く屋久杉の太い幹が傾き、自重に耐えきれずに大地に沈み込んで、何度も大きな地震を起こします。東洋龍の如きとてつもない太さの根でさえ、弓が切れたかのように割れて弾けました。丸太のような枝は音を発てて裂けて折れ、何本も大地へと落ちてきます。
モモタとキキは、みんなが逃げまどう中、必死にアゲハちゃんとチュウ太の名を叫びました。
入ってきた根の洞窟が潰れてしまったがために、辿るべき経路を見失ったチュウ太でしたが、微かに聞こえるモモタとキキの声に励まされ、地上へと脱出できるルートを諦めずに探し続けます。
ようやく根の合間から顔を出そうとしたチュウ太の鼻頭を、キキは見逃しませんでした。音も立てずに瞬時に飛び立ちます。それに呼応するかのように、モモタが顔をあげました。見ると大きな枝がゆっくりと下へと傾きつつあります。折れた部分から枝元に向かって表皮を裂き剥がすように木の中身をめくりながら、顔を出したチュウ太に迫って落ちてきました。
「チュウ太ぁ」モモタが大声で叫びます。
影が迫ってきて、空を見上げたチュウ太とアゲハちゃんがもうだめだと思った瞬間、颯爽とくちばしで空気を劈きながら飛ぶキキが、チュウ太たちを鷹掴みしました。
目の前には針葉模様の梢の壁が落ちてきて、キキの視界を塞ぎます。キキは瞬きもせず、枝木の少ないところを見つけ出して、回転飛行でその身を梢にねじ込み、貫いて飛び続けました。
地上では、モモタが一生懸命に落ちてくる枝を避けながら、森の中へと走っていきます。それを見据えながら旋回したキキは、モモタが安全な場所についた時を見計らって、そばに舞い降りました。
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