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モモタとママと虹の架け橋
第六十八話 ママの愛は無償の愛
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みんなは、戦慄の影を表情に浮かばせながら、媼の話す物語に聞き入っていました。
聞き終ってすぐ、一匹の若者が立ち上がって言いました。
「その話が本当なら大変じゃないか。もうすぐこの屋久杉は老いさらばえて自分の大きさに耐えきれずに崩れ落ちてくるのだろう? そうしたらこの森は下敷きになって何もかも燃えてしまうっていうことじゃないか」
他の若者が口を挟みます。
「いや、島全体がこの屋久杉の枝葉に覆われているわけじゃないよ。下敷きになって燃えてしまうのは全部じゃないさ」
「なに言ってんだ。燃えだしたら真下だけってことないだろ。周りに燃え広がって、島中が燃えてなくなってしまうよ。俺たちはどうすればいいんだ。飛べない赤ちゃんやサナギはどうする? 俺のおふくろは、もう長旅は出来ないぞ。そばの島にだって飛んでいけやしない」
今度は、思慮深そうなおじさんが、触角を撫でながら言いました。
「燃えるって、どうだろう。さっちゃんが持っているのは、青の石なのだろう? 燃えやしないんじゃないか?」
最初の若者が言い返します。
「でも、天の宝物殿とかってところから落ちてきたやつに違いないよ。地上に住む我々が持ってはいけない物じゃないか?」
モゴモゴと口を動かすおばあちゃんが言いました。
「わしらはみんな地を這う生き物じゃないじゃろう? 空飛ぶ者じゃ。それではいかんのかねぇ?」
おばあちゃんに、最初の若者が言い返します。
「どちらにしろ、天に住んではいないじゃないか」
みんながヒソヒソ話をし始めました。それが波紋のように広がっていって、どよどよというざわめきへと変貌していき、いつの間にか噴き溜まったガスの様な様相を呈しています。
誰かが言いました。
「誰の赤ちゃんだよ。赤ちゃん一匹のために俺たち死ぬのかよ」
「責任取れ、責任」
罵詈雑言が飛び交います。ママ友たちも怖くなって、大声をあげてさっちゃんママを庇えません。もし庇おうものなら、石粒や土粒を投げつけられてしまいそうな勢いだったからです。
アゲハちゃんが言いました。
「ちょっと待って、さっちゃんのせいではないはずよ。だって、物語が本当なら、偶然空から降ってきたってことでしょう? もしさっちゃんが見つけなくても、どこかの木がその根で抱き込んで、同じようになったはずよ」
誰かが言いました。
「でも、すぐに取り出せたはずだ。駄々をこねてよこさないなんてことないからな」
しばらく沈思黙考していた媼が言いました。
「もしや、そのうごめく根は、青の石の光を欲しているのか。その欲望が溢れだして、怪しげの木のようにうごめきだしておるということか。なら急がにゃいかん。このままでは、赤ちゃんが根に吸われてしまうよ」
「ええっ?」みんなが驚いて、媼に注目しました。媼が続けます。
「今、中にいる赤ちゃんは、光る石を抱きしめておねむなのであろう? アゲハちゃんの言う通りなら、赤ちゃんが光の玉そのものになっておる。いわば、光る石と同化しておるということじゃ。仮に一つになっておらんにしても、この屋久杉は石の光を飲み込もうとしておるはず。ということは、少なくとも光と化している赤ちゃんは、根に吸い上げられてしまうということじゃ」
大変です。何物も顧みずに、あっちゃんママが根の洞窟に飛び込みました。
「あっ、待って」とアゲハちゃんも飛び込みます。
「うぐぐ~、もう、アゲハちゃんったら‼」と叫んで、チュウ太も飛び込みました。
あっちゃんママは、自分の翅が傷つくのもいとわずに、どんどんと先に進んでいきます。
「さっちゃーん、ママよ。どこにいるの? 返事をしてー」
チュウ太が根を嚙みちぎって作った道か否かなんて関係ありません。あっちゃんママは、さっちゃんを探して一心不乱に突き進んでいきます。
アゲハちゃんが、あっちゃんママの背中に向かって叫びかけました。
「待って、さっちゃんのママ。根が襲ってくるわ。止まってー」
ズブズブと動き始めた根を乗り越えて、アゲハちゃんは幾度も叫びます。けれども、あっちゃんママは止まりませんでした。
光が強くなる広い空間に出たあっちゃんママは、手足をバタバタさせながら泳いでいきます。アゲハちゃんが、その空間の境に来た時には、すでに多くの根が枝に巻きつくヘビの如くうねって、さっちゃんママに迫っていました。
襲いくる根は決して速くうごめくわけではありませんでしたが、泳ぐのが得意でない上に背中に大きな翅がある蝶にとって、迫りくる根を避けるのは至難の業です。しかも四方八方から迫ってくるのですから、なおさらです。
さっちゃんが叫びました。
「来ないで! まだ来ないで!」
「なにを言っているの?」とあっちゃんママが呼びかけます。「ママがさっちゃんのそばにいるのは当然でしょう? だってママだもの」
「でも、わたちみにくいの。とってもみにくいんでちゅ」
「醜くなんてないわ。さっちゃんは可愛いわよ」
「ウソでちゅ。だってママ、わたちに『可愛くなれ』っていつも言ってたでちゅ。わたちがママみたいじゃないから。だから今とてもぶちゅでちゅ。だから来ないで! わたち捨てられたくないでちゅ」
「さっちゃん。あなたが持っている石は、とても恐ろしい石なのよ。今地上は大変なことになっているの。さっちゃんもそこにいたら危険なの。だから、一緒に帰りましょう」
「えっ?」
さっちゃんは戸惑いました。やや間があって、オロオロとした様子の声で言いました。
「ムリでちゅ。今とってもぶちゅでちゅ。こんな姿で出たら、みんなに怖がられまちゅ。ママだって、もうわたちのことなんか赤ちゃんだって思ってくれないでちゅ」
「そんなことないわ。あなたが今どんな姿をしていたって、わたしの娘よ。わたしが生んだ愛する娘よ」
「翅もないし足もないし何にもないでちゅ。蝶々でも虫でもないでちゅ」
「なんであっても構わないわ」
あっちゃんママの右の前翅に根が引っ掛かって、微かな音を発てて破れました。
「ああっ」とさっちゃんが叫びます。「ママ、ママ、きれいなお翅が大変でちゅ。もう戻ってくだちゃい」
「戻るわ。でもあなたも一緒よ」
体に絡まる根から這い出ながら、あっちゃんママが言いました。
後方で進めずにいるアゲハちゃんから、彼女の表情はうかがい知ることは出来ませんでしたが、声はとても弾んでいました。ですが、それと同時に、逆光で影になったさっちゃんママの背中から翅が千切れて、更に幾つかに別れて漂っていくのが見えました。影でしたが翅で間違いないでしょう。アゲハちゃんはそう確信しました。
あっちゃんママが叫びかけます。
「さっちゃん、さっちゃーん」
「ママ、ママー、うえーん」
燦然と輝く光の中に身を投じたあっちゃんママは、娘の名を叫び続けました。とろみを帯びた水中のような光の中を漂いながら、両手で光の玉を抱きしめます。
固形ではないので、本来抱きしめられないはずの光の玉が抱きしめられて、洋梨の形に歪みました。全方向に放たれていた光も歪みます。幾つもの光の筋が走り、その一本がアゲハちゃんの視界を遮りました。
アゲハちゃんは、思わずまつ毛をしばたかせてまぶたを閉じました。そして右の手の甲で顔を覆います。それでもなお頑張ってまぶたをあげたアゲハちゃんは、手のひら越しに光の玉を見やりました。
多くの根が光の玉を包み、だんだんと外に漏れる光が減っていきます。アゲハちゃんには、もはや二匹が脱出してくる見込みはない、と思えて、息がとまるかのような絶望に似たつらさを感じました。
聞き終ってすぐ、一匹の若者が立ち上がって言いました。
「その話が本当なら大変じゃないか。もうすぐこの屋久杉は老いさらばえて自分の大きさに耐えきれずに崩れ落ちてくるのだろう? そうしたらこの森は下敷きになって何もかも燃えてしまうっていうことじゃないか」
他の若者が口を挟みます。
「いや、島全体がこの屋久杉の枝葉に覆われているわけじゃないよ。下敷きになって燃えてしまうのは全部じゃないさ」
「なに言ってんだ。燃えだしたら真下だけってことないだろ。周りに燃え広がって、島中が燃えてなくなってしまうよ。俺たちはどうすればいいんだ。飛べない赤ちゃんやサナギはどうする? 俺のおふくろは、もう長旅は出来ないぞ。そばの島にだって飛んでいけやしない」
今度は、思慮深そうなおじさんが、触角を撫でながら言いました。
「燃えるって、どうだろう。さっちゃんが持っているのは、青の石なのだろう? 燃えやしないんじゃないか?」
最初の若者が言い返します。
「でも、天の宝物殿とかってところから落ちてきたやつに違いないよ。地上に住む我々が持ってはいけない物じゃないか?」
モゴモゴと口を動かすおばあちゃんが言いました。
「わしらはみんな地を這う生き物じゃないじゃろう? 空飛ぶ者じゃ。それではいかんのかねぇ?」
おばあちゃんに、最初の若者が言い返します。
「どちらにしろ、天に住んではいないじゃないか」
みんながヒソヒソ話をし始めました。それが波紋のように広がっていって、どよどよというざわめきへと変貌していき、いつの間にか噴き溜まったガスの様な様相を呈しています。
誰かが言いました。
「誰の赤ちゃんだよ。赤ちゃん一匹のために俺たち死ぬのかよ」
「責任取れ、責任」
罵詈雑言が飛び交います。ママ友たちも怖くなって、大声をあげてさっちゃんママを庇えません。もし庇おうものなら、石粒や土粒を投げつけられてしまいそうな勢いだったからです。
アゲハちゃんが言いました。
「ちょっと待って、さっちゃんのせいではないはずよ。だって、物語が本当なら、偶然空から降ってきたってことでしょう? もしさっちゃんが見つけなくても、どこかの木がその根で抱き込んで、同じようになったはずよ」
誰かが言いました。
「でも、すぐに取り出せたはずだ。駄々をこねてよこさないなんてことないからな」
しばらく沈思黙考していた媼が言いました。
「もしや、そのうごめく根は、青の石の光を欲しているのか。その欲望が溢れだして、怪しげの木のようにうごめきだしておるということか。なら急がにゃいかん。このままでは、赤ちゃんが根に吸われてしまうよ」
「ええっ?」みんなが驚いて、媼に注目しました。媼が続けます。
「今、中にいる赤ちゃんは、光る石を抱きしめておねむなのであろう? アゲハちゃんの言う通りなら、赤ちゃんが光の玉そのものになっておる。いわば、光る石と同化しておるということじゃ。仮に一つになっておらんにしても、この屋久杉は石の光を飲み込もうとしておるはず。ということは、少なくとも光と化している赤ちゃんは、根に吸い上げられてしまうということじゃ」
大変です。何物も顧みずに、あっちゃんママが根の洞窟に飛び込みました。
「あっ、待って」とアゲハちゃんも飛び込みます。
「うぐぐ~、もう、アゲハちゃんったら‼」と叫んで、チュウ太も飛び込みました。
あっちゃんママは、自分の翅が傷つくのもいとわずに、どんどんと先に進んでいきます。
「さっちゃーん、ママよ。どこにいるの? 返事をしてー」
チュウ太が根を嚙みちぎって作った道か否かなんて関係ありません。あっちゃんママは、さっちゃんを探して一心不乱に突き進んでいきます。
アゲハちゃんが、あっちゃんママの背中に向かって叫びかけました。
「待って、さっちゃんのママ。根が襲ってくるわ。止まってー」
ズブズブと動き始めた根を乗り越えて、アゲハちゃんは幾度も叫びます。けれども、あっちゃんママは止まりませんでした。
光が強くなる広い空間に出たあっちゃんママは、手足をバタバタさせながら泳いでいきます。アゲハちゃんが、その空間の境に来た時には、すでに多くの根が枝に巻きつくヘビの如くうねって、さっちゃんママに迫っていました。
襲いくる根は決して速くうごめくわけではありませんでしたが、泳ぐのが得意でない上に背中に大きな翅がある蝶にとって、迫りくる根を避けるのは至難の業です。しかも四方八方から迫ってくるのですから、なおさらです。
さっちゃんが叫びました。
「来ないで! まだ来ないで!」
「なにを言っているの?」とあっちゃんママが呼びかけます。「ママがさっちゃんのそばにいるのは当然でしょう? だってママだもの」
「でも、わたちみにくいの。とってもみにくいんでちゅ」
「醜くなんてないわ。さっちゃんは可愛いわよ」
「ウソでちゅ。だってママ、わたちに『可愛くなれ』っていつも言ってたでちゅ。わたちがママみたいじゃないから。だから今とてもぶちゅでちゅ。だから来ないで! わたち捨てられたくないでちゅ」
「さっちゃん。あなたが持っている石は、とても恐ろしい石なのよ。今地上は大変なことになっているの。さっちゃんもそこにいたら危険なの。だから、一緒に帰りましょう」
「えっ?」
さっちゃんは戸惑いました。やや間があって、オロオロとした様子の声で言いました。
「ムリでちゅ。今とってもぶちゅでちゅ。こんな姿で出たら、みんなに怖がられまちゅ。ママだって、もうわたちのことなんか赤ちゃんだって思ってくれないでちゅ」
「そんなことないわ。あなたが今どんな姿をしていたって、わたしの娘よ。わたしが生んだ愛する娘よ」
「翅もないし足もないし何にもないでちゅ。蝶々でも虫でもないでちゅ」
「なんであっても構わないわ」
あっちゃんママの右の前翅に根が引っ掛かって、微かな音を発てて破れました。
「ああっ」とさっちゃんが叫びます。「ママ、ママ、きれいなお翅が大変でちゅ。もう戻ってくだちゃい」
「戻るわ。でもあなたも一緒よ」
体に絡まる根から這い出ながら、あっちゃんママが言いました。
後方で進めずにいるアゲハちゃんから、彼女の表情はうかがい知ることは出来ませんでしたが、声はとても弾んでいました。ですが、それと同時に、逆光で影になったさっちゃんママの背中から翅が千切れて、更に幾つかに別れて漂っていくのが見えました。影でしたが翅で間違いないでしょう。アゲハちゃんはそう確信しました。
あっちゃんママが叫びかけます。
「さっちゃん、さっちゃーん」
「ママ、ママー、うえーん」
燦然と輝く光の中に身を投じたあっちゃんママは、娘の名を叫び続けました。とろみを帯びた水中のような光の中を漂いながら、両手で光の玉を抱きしめます。
固形ではないので、本来抱きしめられないはずの光の玉が抱きしめられて、洋梨の形に歪みました。全方向に放たれていた光も歪みます。幾つもの光の筋が走り、その一本がアゲハちゃんの視界を遮りました。
アゲハちゃんは、思わずまつ毛をしばたかせてまぶたを閉じました。そして右の手の甲で顔を覆います。それでもなお頑張ってまぶたをあげたアゲハちゃんは、手のひら越しに光の玉を見やりました。
多くの根が光の玉を包み、だんだんと外に漏れる光が減っていきます。アゲハちゃんには、もはや二匹が脱出してくる見込みはない、と思えて、息がとまるかのような絶望に似たつらさを感じました。
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