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モモタとママと虹の架け橋
第三十七話 希望があるから絶体絶命な困難にも立ち向かえる
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チュウ太は空を見上げました。見える範囲にキキは飛んではいません。山の向こうにいるのか、町のほうにいるのか分かりませんが、すぐには戻ってこないでしょう。
チュウ太は、視線をミケに戻して言いました。
「僕一匹だったら何も出来ずに、ただ見ているだけだったかもしれないけど、一緒にいた友達は色々できるんだ」
「だからさっきから、お前には何もできないって言っているだろ? ただここにいるだけじゃないか」
「そうかもしれないけど、みんなが色々するために僕がここにいるんだ。だから、信じてくれたみんなのために、ここをどけないよ」
「信じる?」ミケが驚いたように叫びます。「ネズミの何を信じるんだ? 何もできやしないじゃないか。当のお前自身もそう言っているじゃないか」
「そうさ。でも僕には鋭い前歯があるぞ。海ガメを助ける力はないかもしれないけど、守る力はあるさ」
茶猫がゲラゲラ笑います。
「ネズミの前歯に何ができんだ? 小さなネズミや虫相手なら少しは役立つかも。でも猫相手じゃだめじゃんよ」
「そうさ」と黒猫も言います。「猫は一番強んだぜ。犬なんかよりも強いんだ。犬は繋がれてヘコヘコしてるけど、俺たちは違うんだかんな」
茶猫も言いました。
「柴犬も秋田犬も俺たちより大きいけど、木にも塀にも登れないし」
チュウ太が、笑います。
「猫が一番強い? 世界にいるのは猫と犬とネズミだけじゃないよ。もっと大きな動物もいるんだ。猫が一番強いわけじゃないよ」
茶猫が笑い返しました。
「そんなの関係ないじゃんよ。だってここにはいないんだから」
チュウ太が続けて言いました。
「この海沿いの町に君たち以上に強いやつがいないから言えるんだ。君たち以上に強いやつが来たらどうすんのさ。僕に言っているようにされてもいいって言うのかい?」
ミケがニヤリとしました。
「されないさ。俺たちを捕まえられるやつなんていやしないんだから。そもそも、お前が言う強いやつって本当にいるのか? いるんだったら連れてきてみろよ。いるんだったら、とうの昔にそこの山に来ていてもおかしくないんじゃないか?」
「来ないよ。ずっと山奥にいるんだ」
黒猫が「弱いから山奥から出てこれないんだろ」と笑います。
ミケが言いました。
「猫を支配できるのは猫だけさ。だからこいつらは俺に従っている。俺の方が強いからな」
黒猫と茶猫は、少し嫌な顔をしました。
ミケは、そばにチュウ太がいることを意に介さず、海ガメおばさんの首筋辺りの匂いを嗅いで、牙を向けます。
意を決したチュウ太が、走り出しました。ミケに飛びかかろうとした次の瞬間、黒猫に平手打ちを喰らって転げていきます。転げるそのさまに思わず反応してしまった黒猫が、チュウ太に飛びかかりました。
チュウ太は、左右から襲いかかる爪をよけて、慌てて逃げ出します。逃げ出したといっても、海ガメおばさんをほっぽらかして逃げたのではありません。猫たちに向かって逃げたのでした。
そのまま、海ガメおばさんの喉元に食らいつこうとしていたミケの左ほほに、ダイビング・アタック。跳ね返されて砂の上に落ちたチュウ太は、怯んだミケのあごの下を走っていきます。
「ちょこまかとっ」と言いながら、ミケがチュウ太をなんども叩こうとしました。
チュウ太は、それを蛇行しながら避けて、不意に右から現れた茶猫のお腹の下をくぐりました。
猫は動くものを本能的に追いかけまわす習性があります。海ガメをごはんにしようとしていたことなんて忘れて、三匹でチュウ太を追いかけまわしました。
チュウ太は、何度叩かれても止まらずに走り回ります。ついには、ひっかき傷ができて、赤い血が滲みました。
ミケが、毛を逆立てて叫びます。
「もう我慢ならん。一思いに食ってやる」
思いっきり跳ね飛んできたミケの前足が、チュウ太に迫ります。チュウ太は、それをぴょうんと飛び越えましたが、とんだ先に待ち構えていた黒猫から猫パンチを喰らって、叩き落とされてしまいました。
転げるチュウ太を前足で押さえつけたミケが言いました。
「もうおしまいだよ。観念して食べられちゃいな」
そう言い終えて間をおかず、ミケが「イテッ」と叫びます。
チュウ太に指をかじられたのでした。
からくも脱したチュウ太が、よろめきながら立ち上がります。すかさず茶猫がチュウ太をくわえあげました。
チュウ太はなんとか身をよじって、鋭い前歯で茶猫の鼻をかじってやります。
柔らかい鼻に鋭い前歯が食い込んで、茶猫は思わず頭を仰け反らせてチュウ太を口から放しました。
砂の上に落ちたチュウ太に襲い掛かるミケ。
その猫パンチを避けてUターンしたチュウ太は、黒猫の前を回って、自分をつけ狙う右前足から避難します。
ですが、黒猫は猫パンチを繰り出しません。
「何やってんだ」とミケが叫びました。黒猫が、チュウ太にかじられるのでは? と思って躊躇したように見えたからです。
チュウ太は、水が流れ出て軽くなったコンビニ袋の持ち手を取って、海ガメおばさんの甲羅にかけ上げっていきました。それを横から仕留めてやろうと、海ガメおばさんの背中に上ろうとした茶猫に向かってスカイダイビング。
後ろに掲げたコンビニ袋に風があたって、パラシュートのようになりました。不意に減速したチュウ太に、放たれた猫パンチはあたりません。
チュウ太は、足をバタつかせて進路修正。上手にコンビニ袋を茶猫の頭にかぶせます。そのまま砂の上におりて、持ち手の一つを茶猫の左前足に引っ掛けました。更には右前足のところに行って、右前足にも持ち手を引っ掛けます。コンビニ袋を頭にかぶせて取れなくしてやったのでした。
茶猫は、「ぶにゃぎゃーん」とパニックを起こしてもがきます。砂の上を転げて、なんとか袋から頭を外そうと必死です。
ミケと黒猫は、そのさまを見ているしかありません。
しばらくして、茶猫はようやくコンビニ袋から脱しました。格好悪い目にあったので、バツが悪そうに鼻に滲む血をなめながら、すごすごとミケのもとにやってきます。
ミケは、そんな茶猫を一瞥してから、交互に黒猫と茶猫を見やって言いました。
「お前ら、ネズミ一匹に情けない。三匹で囲うんだ。早い者勝ち。最初にかじったやつが獲物ゲットだ」
すぐに三匹によるチュウ太包囲網は完成しました。
ミケが叫びます。
「やっちまえ!」
ですが、黒猫と茶猫はお互い視線を送り合うばかりで、チュウ太に襲い掛かろうとしません。チュウ太の前歯が怖いのでしょう。
チュウ太の足元の砂は、流れる血と汗が滴る度に無情にもすぐに吸い干してしまいます。チュウ太は、もう後ろ足だけでは立っていることもままなりません。それなのに、三匹とも襲いかかりません。
猫たちにとって負ける相手でないのは明白ですが、誰も痛い思いはしたくはありません。ボスであるミケの命令ですが、怪我してまで聞きたくはないようです。三匹とも他の二匹が襲うのを待っているようでした。
黒猫と茶猫がミケを見やりました。あたかも、「そう言うお前は襲わないの?」と言わんばかりです。
ミケは、それを察したのか、声なく唸りました。
「じゃあいい! 俺より遅かったやつは後でひどいからな」
そう言うや否や、チュウ太に襲い掛かります。
もはやチュウ太には、振り下ろされるミケの爪から逃げる力は残されていません。チュウ太はどうしようもなくて、両目をつぶります。直後に硬く強い力が全身に加わり、振り回されました。
その刹那、疾風が吹いて、黒猫、ミケ、茶猫がそれぞれ鈍い悲鳴をあげました。
チュウ太が目を開くと、自分は猫たちを見下ろして、彼らの頭の上を回っているではありませんか。いったい何があったのでしょう。
チュウ太が、三匹の猫が見上げる先を見上げると、自分を鷹掴みにするキキの姿がありました。
三匹の猫たちは、悠然と旋回しながら自分たちを見下ろすオオタカの子を見上げ、ワナワナと震えるしかありませんでした。
チュウ太は、視線をミケに戻して言いました。
「僕一匹だったら何も出来ずに、ただ見ているだけだったかもしれないけど、一緒にいた友達は色々できるんだ」
「だからさっきから、お前には何もできないって言っているだろ? ただここにいるだけじゃないか」
「そうかもしれないけど、みんなが色々するために僕がここにいるんだ。だから、信じてくれたみんなのために、ここをどけないよ」
「信じる?」ミケが驚いたように叫びます。「ネズミの何を信じるんだ? 何もできやしないじゃないか。当のお前自身もそう言っているじゃないか」
「そうさ。でも僕には鋭い前歯があるぞ。海ガメを助ける力はないかもしれないけど、守る力はあるさ」
茶猫がゲラゲラ笑います。
「ネズミの前歯に何ができんだ? 小さなネズミや虫相手なら少しは役立つかも。でも猫相手じゃだめじゃんよ」
「そうさ」と黒猫も言います。「猫は一番強んだぜ。犬なんかよりも強いんだ。犬は繋がれてヘコヘコしてるけど、俺たちは違うんだかんな」
茶猫も言いました。
「柴犬も秋田犬も俺たちより大きいけど、木にも塀にも登れないし」
チュウ太が、笑います。
「猫が一番強い? 世界にいるのは猫と犬とネズミだけじゃないよ。もっと大きな動物もいるんだ。猫が一番強いわけじゃないよ」
茶猫が笑い返しました。
「そんなの関係ないじゃんよ。だってここにはいないんだから」
チュウ太が続けて言いました。
「この海沿いの町に君たち以上に強いやつがいないから言えるんだ。君たち以上に強いやつが来たらどうすんのさ。僕に言っているようにされてもいいって言うのかい?」
ミケがニヤリとしました。
「されないさ。俺たちを捕まえられるやつなんていやしないんだから。そもそも、お前が言う強いやつって本当にいるのか? いるんだったら連れてきてみろよ。いるんだったら、とうの昔にそこの山に来ていてもおかしくないんじゃないか?」
「来ないよ。ずっと山奥にいるんだ」
黒猫が「弱いから山奥から出てこれないんだろ」と笑います。
ミケが言いました。
「猫を支配できるのは猫だけさ。だからこいつらは俺に従っている。俺の方が強いからな」
黒猫と茶猫は、少し嫌な顔をしました。
ミケは、そばにチュウ太がいることを意に介さず、海ガメおばさんの首筋辺りの匂いを嗅いで、牙を向けます。
意を決したチュウ太が、走り出しました。ミケに飛びかかろうとした次の瞬間、黒猫に平手打ちを喰らって転げていきます。転げるそのさまに思わず反応してしまった黒猫が、チュウ太に飛びかかりました。
チュウ太は、左右から襲いかかる爪をよけて、慌てて逃げ出します。逃げ出したといっても、海ガメおばさんをほっぽらかして逃げたのではありません。猫たちに向かって逃げたのでした。
そのまま、海ガメおばさんの喉元に食らいつこうとしていたミケの左ほほに、ダイビング・アタック。跳ね返されて砂の上に落ちたチュウ太は、怯んだミケのあごの下を走っていきます。
「ちょこまかとっ」と言いながら、ミケがチュウ太をなんども叩こうとしました。
チュウ太は、それを蛇行しながら避けて、不意に右から現れた茶猫のお腹の下をくぐりました。
猫は動くものを本能的に追いかけまわす習性があります。海ガメをごはんにしようとしていたことなんて忘れて、三匹でチュウ太を追いかけまわしました。
チュウ太は、何度叩かれても止まらずに走り回ります。ついには、ひっかき傷ができて、赤い血が滲みました。
ミケが、毛を逆立てて叫びます。
「もう我慢ならん。一思いに食ってやる」
思いっきり跳ね飛んできたミケの前足が、チュウ太に迫ります。チュウ太は、それをぴょうんと飛び越えましたが、とんだ先に待ち構えていた黒猫から猫パンチを喰らって、叩き落とされてしまいました。
転げるチュウ太を前足で押さえつけたミケが言いました。
「もうおしまいだよ。観念して食べられちゃいな」
そう言い終えて間をおかず、ミケが「イテッ」と叫びます。
チュウ太に指をかじられたのでした。
からくも脱したチュウ太が、よろめきながら立ち上がります。すかさず茶猫がチュウ太をくわえあげました。
チュウ太はなんとか身をよじって、鋭い前歯で茶猫の鼻をかじってやります。
柔らかい鼻に鋭い前歯が食い込んで、茶猫は思わず頭を仰け反らせてチュウ太を口から放しました。
砂の上に落ちたチュウ太に襲い掛かるミケ。
その猫パンチを避けてUターンしたチュウ太は、黒猫の前を回って、自分をつけ狙う右前足から避難します。
ですが、黒猫は猫パンチを繰り出しません。
「何やってんだ」とミケが叫びました。黒猫が、チュウ太にかじられるのでは? と思って躊躇したように見えたからです。
チュウ太は、水が流れ出て軽くなったコンビニ袋の持ち手を取って、海ガメおばさんの甲羅にかけ上げっていきました。それを横から仕留めてやろうと、海ガメおばさんの背中に上ろうとした茶猫に向かってスカイダイビング。
後ろに掲げたコンビニ袋に風があたって、パラシュートのようになりました。不意に減速したチュウ太に、放たれた猫パンチはあたりません。
チュウ太は、足をバタつかせて進路修正。上手にコンビニ袋を茶猫の頭にかぶせます。そのまま砂の上におりて、持ち手の一つを茶猫の左前足に引っ掛けました。更には右前足のところに行って、右前足にも持ち手を引っ掛けます。コンビニ袋を頭にかぶせて取れなくしてやったのでした。
茶猫は、「ぶにゃぎゃーん」とパニックを起こしてもがきます。砂の上を転げて、なんとか袋から頭を外そうと必死です。
ミケと黒猫は、そのさまを見ているしかありません。
しばらくして、茶猫はようやくコンビニ袋から脱しました。格好悪い目にあったので、バツが悪そうに鼻に滲む血をなめながら、すごすごとミケのもとにやってきます。
ミケは、そんな茶猫を一瞥してから、交互に黒猫と茶猫を見やって言いました。
「お前ら、ネズミ一匹に情けない。三匹で囲うんだ。早い者勝ち。最初にかじったやつが獲物ゲットだ」
すぐに三匹によるチュウ太包囲網は完成しました。
ミケが叫びます。
「やっちまえ!」
ですが、黒猫と茶猫はお互い視線を送り合うばかりで、チュウ太に襲い掛かろうとしません。チュウ太の前歯が怖いのでしょう。
チュウ太の足元の砂は、流れる血と汗が滴る度に無情にもすぐに吸い干してしまいます。チュウ太は、もう後ろ足だけでは立っていることもままなりません。それなのに、三匹とも襲いかかりません。
猫たちにとって負ける相手でないのは明白ですが、誰も痛い思いはしたくはありません。ボスであるミケの命令ですが、怪我してまで聞きたくはないようです。三匹とも他の二匹が襲うのを待っているようでした。
黒猫と茶猫がミケを見やりました。あたかも、「そう言うお前は襲わないの?」と言わんばかりです。
ミケは、それを察したのか、声なく唸りました。
「じゃあいい! 俺より遅かったやつは後でひどいからな」
そう言うや否や、チュウ太に襲い掛かります。
もはやチュウ太には、振り下ろされるミケの爪から逃げる力は残されていません。チュウ太はどうしようもなくて、両目をつぶります。直後に硬く強い力が全身に加わり、振り回されました。
その刹那、疾風が吹いて、黒猫、ミケ、茶猫がそれぞれ鈍い悲鳴をあげました。
チュウ太が目を開くと、自分は猫たちを見下ろして、彼らの頭の上を回っているではありませんか。いったい何があったのでしょう。
チュウ太が、三匹の猫が見上げる先を見上げると、自分を鷹掴みにするキキの姿がありました。
三匹の猫たちは、悠然と旋回しながら自分たちを見下ろすオオタカの子を見上げ、ワナワナと震えるしかありませんでした。
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