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横暴なライオンの話
鳴くすきを与えるな
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ある時、飼育員さんからもらったごはんをとっておいたブルッグが、それをモモタに分けてくれました。
「わぁ、お肉だ!ありがとう!」
モモタがとても喜ぶ様子を見て、ライオンは大変満足そうに笑いました。気分良さ気な雰囲気です。
「俺はライオンだからよ。こういうのはよく手に入るんだ。
人間に持ってこさせるんだよ」
「人間からご飯をもらっているんでしょ?」
「違うよ。人間は弱いから、俺様に気を使ってご機嫌伺いに来るんだ。
なんせ俺様がいないと、この動物園はまとまらないからな」
ブルッグの凄さを褒めるモモタに、ブルッグは言いました。
「あいつらがなんで百獣って言うか知っているか?
あいつらはまとめて1つの獣なんだ。
俺たちライオンだけが王っていう獣なんだ」
「そんなことないよ。みんなだってそれぞれ違うお友達だよ。
見た目だって鳴き声だって違うじゃない」
「ならなんであいつらは黙っているんだ?
俺の鳴き声がうるさいんだろ?
鳴きなら『ぱおーん』って鳴けばいいだろ?でも鳴けないんだ」
「どうして?」
「他のやつが『ひひーん』て鳴いたらどうしようって思っているのさ。
ぱおーんって鳴かないかもしれないのが怖いんだ。
黙っていれば違いが分からないからな、おんなじでいられる。
だが俺様は違うぜ、百獣の王だからな。
あいつらと違って大声で吠えることが出来るんだ」
ブルッグは、自分の強さを誇らしげに語っていましたが、モモタには違って見えました。
大きくて強そうな見た目とは裏腹に、とても自信がないんじゃないかと思えたのです。
ブルッグは誰かに向かって吠え猛っているわけではありませんでしたから。
それでもモモタには、ブルッグの言うことも分かりました。
ライオンの言う通り、モモタも「にゃ~」と言ってもらえないのが怖くて、「にゃ~」と鳴かない時がありましたから。
ですがブルッグも同じに見えます。
ブルッグは、凄い剣幕で雄たけびをあげることで、誰にも他の鳴き声をあげさせないようにしている、と思えました。
「わぁ、お肉だ!ありがとう!」
モモタがとても喜ぶ様子を見て、ライオンは大変満足そうに笑いました。気分良さ気な雰囲気です。
「俺はライオンだからよ。こういうのはよく手に入るんだ。
人間に持ってこさせるんだよ」
「人間からご飯をもらっているんでしょ?」
「違うよ。人間は弱いから、俺様に気を使ってご機嫌伺いに来るんだ。
なんせ俺様がいないと、この動物園はまとまらないからな」
ブルッグの凄さを褒めるモモタに、ブルッグは言いました。
「あいつらがなんで百獣って言うか知っているか?
あいつらはまとめて1つの獣なんだ。
俺たちライオンだけが王っていう獣なんだ」
「そんなことないよ。みんなだってそれぞれ違うお友達だよ。
見た目だって鳴き声だって違うじゃない」
「ならなんであいつらは黙っているんだ?
俺の鳴き声がうるさいんだろ?
鳴きなら『ぱおーん』って鳴けばいいだろ?でも鳴けないんだ」
「どうして?」
「他のやつが『ひひーん』て鳴いたらどうしようって思っているのさ。
ぱおーんって鳴かないかもしれないのが怖いんだ。
黙っていれば違いが分からないからな、おんなじでいられる。
だが俺様は違うぜ、百獣の王だからな。
あいつらと違って大声で吠えることが出来るんだ」
ブルッグは、自分の強さを誇らしげに語っていましたが、モモタには違って見えました。
大きくて強そうな見た目とは裏腹に、とても自信がないんじゃないかと思えたのです。
ブルッグは誰かに向かって吠え猛っているわけではありませんでしたから。
それでもモモタには、ブルッグの言うことも分かりました。
ライオンの言う通り、モモタも「にゃ~」と言ってもらえないのが怖くて、「にゃ~」と鳴かない時がありましたから。
ですがブルッグも同じに見えます。
ブルッグは、凄い剣幕で雄たけびをあげることで、誰にも他の鳴き声をあげさせないようにしている、と思えました。
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