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聞いてくれなきゃ満足できないポメラニアンの話
肉球を見て犬を見ず
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モモタがリコちゃんのお家にお泊りするようになってから、気が付かない内にだいぶ時が過ぎました。
毎日ごろりんこだったモモタは、ある日窓に映る自分の姿を見て気が付きました。
「あれあれ?なんで僕お庭を駆け回ってるの?」
モモタは犬の様にリコちゃんとじゃれ合って遊んでいたのです。
いつの間にか猫であることを忘れていました。
猫であることを思いだしたモモタが、久しぶりに木に登ろうとすると、リコちゃんが駆け寄ってきて言いました。
「あの小枝は細くて折れそうだから、やめた方がいいわ」
「そうかなぁ?大丈夫だと思うよ」
「わたしの言うこと聞いていれば間違いないわ。
登るのはよしましょうよ」
その時は登るのをやめたモモタでしたが、彼女がお散歩に行っている合間に登ってみます。
「折れないよ、大丈夫だよ」
そう思いながら慎重に昇りますが、逆に緊張してしまって、ころりと落ちてしまいました。
ちょうど戻ってきたリコちゃんが言いました。
「だから言ったじゃない、これからはわたしの言うことを聞くのよ」
それからというもの、リコちゃんはあれやこれやという様になりました。
リコちゃんが、ソワソワするモモタを見て言いました。
「ほら、あなた今木に登ろうとしたでしょう?わたしには分かるわ
あの木なら乗っていいわよ」
モモタが見ると、小枝が落ちています。
別の日、またリコちゃんが言いました。
「あら、あそこのネズミと追いかけっこしたいって思ったでしょう?分かるんだから
でもダメよ、噛まれたら大変だもの。
あっちのボールで遊んでらっしゃいな」
見ると、黄色い小さなカラーボールが落ちています。
しばらく経った日、リコちゃんがまたまた言いました。
「どうせ、猫ちゃんごはんが食べたいんでしょう?
大丈夫よ、わたしには分かるわ、ご主人様に貰っておいたわ」
初めは何もしなくていいから楽ちんだなぁ、と思っていたモモタでしたが、最近は楽ちん過ぎて疲れてしまいます。
「もうやだよ、こんな生活、僕猫だもの、犬の言うことなんて聞いてやるもんか」
モモタは、ワザと言われた通りのことをしないようにしたのです。
木に登らない、ネズミは追いかけない、猫ちゃんごはんは食べない。
リコちゃんにお留守番しているように言われても、反対のことをするのです。
何もかもリコちゃんの言うことと反対の事をしました。
だからリコちゃんとご主人様とのお散歩にも、モモタはついて行くようになりました。
するとどうでしょう。なぜか、いつもリコちゃんと一緒です。寝ても覚めても一緒です。
モモタは、ハッと気づいて言いました。
「あれあれ?ぼく、リコちゃんと一緒になっちゃった!」
毎日ごろりんこだったモモタは、ある日窓に映る自分の姿を見て気が付きました。
「あれあれ?なんで僕お庭を駆け回ってるの?」
モモタは犬の様にリコちゃんとじゃれ合って遊んでいたのです。
いつの間にか猫であることを忘れていました。
猫であることを思いだしたモモタが、久しぶりに木に登ろうとすると、リコちゃんが駆け寄ってきて言いました。
「あの小枝は細くて折れそうだから、やめた方がいいわ」
「そうかなぁ?大丈夫だと思うよ」
「わたしの言うこと聞いていれば間違いないわ。
登るのはよしましょうよ」
その時は登るのをやめたモモタでしたが、彼女がお散歩に行っている合間に登ってみます。
「折れないよ、大丈夫だよ」
そう思いながら慎重に昇りますが、逆に緊張してしまって、ころりと落ちてしまいました。
ちょうど戻ってきたリコちゃんが言いました。
「だから言ったじゃない、これからはわたしの言うことを聞くのよ」
それからというもの、リコちゃんはあれやこれやという様になりました。
リコちゃんが、ソワソワするモモタを見て言いました。
「ほら、あなた今木に登ろうとしたでしょう?わたしには分かるわ
あの木なら乗っていいわよ」
モモタが見ると、小枝が落ちています。
別の日、またリコちゃんが言いました。
「あら、あそこのネズミと追いかけっこしたいって思ったでしょう?分かるんだから
でもダメよ、噛まれたら大変だもの。
あっちのボールで遊んでらっしゃいな」
見ると、黄色い小さなカラーボールが落ちています。
しばらく経った日、リコちゃんがまたまた言いました。
「どうせ、猫ちゃんごはんが食べたいんでしょう?
大丈夫よ、わたしには分かるわ、ご主人様に貰っておいたわ」
初めは何もしなくていいから楽ちんだなぁ、と思っていたモモタでしたが、最近は楽ちん過ぎて疲れてしまいます。
「もうやだよ、こんな生活、僕猫だもの、犬の言うことなんて聞いてやるもんか」
モモタは、ワザと言われた通りのことをしないようにしたのです。
木に登らない、ネズミは追いかけない、猫ちゃんごはんは食べない。
リコちゃんにお留守番しているように言われても、反対のことをするのです。
何もかもリコちゃんの言うことと反対の事をしました。
だからリコちゃんとご主人様とのお散歩にも、モモタはついて行くようになりました。
するとどうでしょう。なぜか、いつもリコちゃんと一緒です。寝ても覚めても一緒です。
モモタは、ハッと気づいて言いました。
「あれあれ?ぼく、リコちゃんと一緒になっちゃった!」
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