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リッチな山手のお友だち
たくさん普通
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あるお家に毛のない猫がいました。それを見たモモタは不思議に思って、遊びに来ました。
「こんにちは、僕モモタだよ。
毛がないなんて変なの、毛づくろいしすぎたの?」
「違うよ、僕、生まれた時から毛がないんだよ」
「そうなの?僕てっきり病気かと思った。
生まれた時から毛がないだなんて、変なのー」
モモタがそう言うと、毛のない猫は真剣な眼差しでモモタを見て言いました。
「お父さんもお母さんも毛が無くて当たり前だし、おじいちゃんもお婆ちゃんもなくて当たり前だよ、親戚だってみんなないよ」
「不思議ー。だって毛がない猫なんていないじゃない?普通みんな毛があるもん」
「あるのが当たり前ってなんだよ、僕は無くて当たり前だよ」
何でお友達がきつい言葉で叱るように言うのか分からないモモタに、毛のない猫は諭すように言いました。
「君が同じこと言われたらどう思うのかな?
君はトラ猫だけれど、ぶち猫に『何でぶちじゃないの?普通ぶちでしょう?ぶちじゃないなんておかしいよ、とら猫なんてありえなーい』って言われたら、どう思うのかな?」
「悲しい気持ちになる」
「毛色に違いがあるように、毛足の長さも千差万別さ。僕は生まれつき毛が無いんだ」
「ごめんね、傷つくこと言っちゃって」
しゅんとするモモタに、毛のない猫は笑顔で言いました。
「良いよ、知らない猫に似たようなことを言われるのには慣れてるから。
知っていて言う子もいるけど、君はワザとじゃないって分かるよ」
モモタは訊きました。
「寒くないの?」
「猫によるんじゃない?僕は普通だよ、毛がある子より寒く感じるのは間違いないと思うけれど、温かいところに住めばいいだけだから、気にならないね」
「おもちゃに匂いをつけるとき、毛がなくてお肌が擦れない?」
「擦れないよ、そんなにつよくしないもん」
モモタが次の質問を考えていると、毛のない猫は言いました。
「遠くから旅行して来たならわかると思うけれど、世の中にはたくさん動物がいて、姿も鳴き声ももいろいろだよ。
どのお友達が普通で、どのお友達が一番かなんてないよ。
君が僕に興味を持っていろいろ訊いてくれるのは嬉しいけれど、言われて傷つく事もあるって知っていてほしいな。
だって、毛がないことである子より寒くて困るだろうとか、匂いをつけるとき困るだろうって思うのは、毛がない事をバカにしているように聞こえるもん」
「ご…ごめん」
知らないというだけでいけないことがあると知ったモモタでした。
「こんにちは、僕モモタだよ。
毛がないなんて変なの、毛づくろいしすぎたの?」
「違うよ、僕、生まれた時から毛がないんだよ」
「そうなの?僕てっきり病気かと思った。
生まれた時から毛がないだなんて、変なのー」
モモタがそう言うと、毛のない猫は真剣な眼差しでモモタを見て言いました。
「お父さんもお母さんも毛が無くて当たり前だし、おじいちゃんもお婆ちゃんもなくて当たり前だよ、親戚だってみんなないよ」
「不思議ー。だって毛がない猫なんていないじゃない?普通みんな毛があるもん」
「あるのが当たり前ってなんだよ、僕は無くて当たり前だよ」
何でお友達がきつい言葉で叱るように言うのか分からないモモタに、毛のない猫は諭すように言いました。
「君が同じこと言われたらどう思うのかな?
君はトラ猫だけれど、ぶち猫に『何でぶちじゃないの?普通ぶちでしょう?ぶちじゃないなんておかしいよ、とら猫なんてありえなーい』って言われたら、どう思うのかな?」
「悲しい気持ちになる」
「毛色に違いがあるように、毛足の長さも千差万別さ。僕は生まれつき毛が無いんだ」
「ごめんね、傷つくこと言っちゃって」
しゅんとするモモタに、毛のない猫は笑顔で言いました。
「良いよ、知らない猫に似たようなことを言われるのには慣れてるから。
知っていて言う子もいるけど、君はワザとじゃないって分かるよ」
モモタは訊きました。
「寒くないの?」
「猫によるんじゃない?僕は普通だよ、毛がある子より寒く感じるのは間違いないと思うけれど、温かいところに住めばいいだけだから、気にならないね」
「おもちゃに匂いをつけるとき、毛がなくてお肌が擦れない?」
「擦れないよ、そんなにつよくしないもん」
モモタが次の質問を考えていると、毛のない猫は言いました。
「遠くから旅行して来たならわかると思うけれど、世の中にはたくさん動物がいて、姿も鳴き声ももいろいろだよ。
どのお友達が普通で、どのお友達が一番かなんてないよ。
君が僕に興味を持っていろいろ訊いてくれるのは嬉しいけれど、言われて傷つく事もあるって知っていてほしいな。
だって、毛がないことである子より寒くて困るだろうとか、匂いをつけるとき困るだろうって思うのは、毛がない事をバカにしているように聞こえるもん」
「ご…ごめん」
知らないというだけでいけないことがあると知ったモモタでした。
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