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心配性の足長蜂の話
心配の中で心配しても
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「大変だー!大変だー!」
声がする方をモモタが見ると、慌て顔の足長蜂が、騒ぎながら飛びまわっています。
モモタが、何があったのか訊いてみると、足長蜂が教えてくれました。
「実は、養蜂園に住むの蜜蜂は、あまり蜜を集められていないらしいんだ。
お友達の養蜂園の人達から巣箱を借りる代わりに、彼らは蜜を集めて分けてあげているんだけれど、今蜜蜂たちは、人間にあげる蜜を用意できていないんだ」
モモタには、何がそんなに大変か分かりません。
「ふーん、それは災難だね、僕は甘いのは舐めないけど、甘いの大好きな養蜂園の人たちは、蜂蜜がもらえなくてがっかりだね」
「そんなゆうちょうなこと言っていられないよ。人間たちはとても困っているんだ。
巣箱一箱一箱にたまっている蜜の量が、いつもより少ないって人が言っているんだよ。だから巣箱かたされちゃうよ。
巣箱から追い出されたら、西洋蜜蜂は針がないから、スズメバチに勝てないよ」
モモタは、ようやく大変さに気が付いて、急いで蜜蜂たちに教えてあげに行きました。
ですが、養蜂園の蜜蜂たちはゴロゴロしていて、みんなモモタの言うことを真に受けません。
蜜蜂ルーク君が言いました。
「大丈夫さ、だって蜜がもらえなくて困るのは人だもの。
僕たちの蜜の甘さを知ってしまった人間たちは、もう僕たちから離れられないさ。
今年は花が少なくて蜜も少ないけれど、それで困るなら逆に巣箱を増やすよ。
兄妹を増やして取ってくる蜜の量を増やしてくださいって言ってくるさ。
スズメバチにやられるって話も嘘だね。だって人間が守ってくれるもの」
「人間が、『スズメバチが襲ってくるぞ』って言うんじゃない?」
「じゃあいいですよ、巣箱撤去してくださいって言っても、『イヤイヤ、スズメバチがいたらの話です』って言うさ」
そこに足長蜂がやって来て、言いました。
「蜜の量は?幾つかお家を増やしてもらっても、一箱一箱の蜜の量が満足いかなければ、増やす意味ないよ。
それより巣箱を減らして、君たちが食べる蜜の量を減らすよ。だって君たちは多すぎるんだもの」
「蜜を取る僕たちが減れば、もらえる蜜も減るんだから、そんなことしないさ」
「お花があまり咲いていないんだから、君たちがたくさんいても仕方ないじゃないか」
「花を育てるのが人の仕事だよ。花が少ないのは人のせいなんだから、今度は向こうから沢山の花を持ってくるよ」
すると、足長蜂が呆れて、オーマイガッ、というそぶりを見せました。
「そうやって、のんびりしていればいいさ。
住むところがなくなってから慌てても、僕は助けてやんないからね」
そう言って、飛んで行きます。
そのやり取りを見ていたモモタは、感心しました。
「人間を飼いならすなんて、すごいなぁ」
ルーク君は言いました。
「あの足長蜂、生まれてからずっとああ言っているんだ」
まったく心配していない様子です。
声がする方をモモタが見ると、慌て顔の足長蜂が、騒ぎながら飛びまわっています。
モモタが、何があったのか訊いてみると、足長蜂が教えてくれました。
「実は、養蜂園に住むの蜜蜂は、あまり蜜を集められていないらしいんだ。
お友達の養蜂園の人達から巣箱を借りる代わりに、彼らは蜜を集めて分けてあげているんだけれど、今蜜蜂たちは、人間にあげる蜜を用意できていないんだ」
モモタには、何がそんなに大変か分かりません。
「ふーん、それは災難だね、僕は甘いのは舐めないけど、甘いの大好きな養蜂園の人たちは、蜂蜜がもらえなくてがっかりだね」
「そんなゆうちょうなこと言っていられないよ。人間たちはとても困っているんだ。
巣箱一箱一箱にたまっている蜜の量が、いつもより少ないって人が言っているんだよ。だから巣箱かたされちゃうよ。
巣箱から追い出されたら、西洋蜜蜂は針がないから、スズメバチに勝てないよ」
モモタは、ようやく大変さに気が付いて、急いで蜜蜂たちに教えてあげに行きました。
ですが、養蜂園の蜜蜂たちはゴロゴロしていて、みんなモモタの言うことを真に受けません。
蜜蜂ルーク君が言いました。
「大丈夫さ、だって蜜がもらえなくて困るのは人だもの。
僕たちの蜜の甘さを知ってしまった人間たちは、もう僕たちから離れられないさ。
今年は花が少なくて蜜も少ないけれど、それで困るなら逆に巣箱を増やすよ。
兄妹を増やして取ってくる蜜の量を増やしてくださいって言ってくるさ。
スズメバチにやられるって話も嘘だね。だって人間が守ってくれるもの」
「人間が、『スズメバチが襲ってくるぞ』って言うんじゃない?」
「じゃあいいですよ、巣箱撤去してくださいって言っても、『イヤイヤ、スズメバチがいたらの話です』って言うさ」
そこに足長蜂がやって来て、言いました。
「蜜の量は?幾つかお家を増やしてもらっても、一箱一箱の蜜の量が満足いかなければ、増やす意味ないよ。
それより巣箱を減らして、君たちが食べる蜜の量を減らすよ。だって君たちは多すぎるんだもの」
「蜜を取る僕たちが減れば、もらえる蜜も減るんだから、そんなことしないさ」
「お花があまり咲いていないんだから、君たちがたくさんいても仕方ないじゃないか」
「花を育てるのが人の仕事だよ。花が少ないのは人のせいなんだから、今度は向こうから沢山の花を持ってくるよ」
すると、足長蜂が呆れて、オーマイガッ、というそぶりを見せました。
「そうやって、のんびりしていればいいさ。
住むところがなくなってから慌てても、僕は助けてやんないからね」
そう言って、飛んで行きます。
そのやり取りを見ていたモモタは、感心しました。
「人間を飼いならすなんて、すごいなぁ」
ルーク君は言いました。
「あの足長蜂、生まれてからずっとああ言っているんだ」
まったく心配していない様子です。
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