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俺たち最強、カウボーイハウスの仲間たちの話
団結すれば強さ倍増
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モモタが、カウボーイおじさんのお家にお泊まりするようになったある日、カウボーイおじさんは、みんなを連れて、いつもより奥深くまで森の中を進んでいきました。
そこら中の木に、大きくて強そうな熊の匂いが付いています。
クマの匂いがついた部分の大きさは、馬に乗ったカウボーイおじさんくらいの高さがありました。
まだ熊に会ったことのないビーグルチームは、おっかなびっくり進んでいきます。
モモタは、カウボーイおじさんの皮ジャンの中で、ブルブル震えています。
「ついてこなければ良かったなぁ」
大物を探して何日も未開の樹海に通いました。そしてついに、いつもの何倍も大きいイノシシを見つけました。カウボーイおじさんは叫びます。
「そら行け、野郎ども」
号令と同時に、みんなは走り出しました。
「三太! 嚙みつけ!」
「テン太離すな!」
いつもよりとても強いイノシシでしたから、みんな何度も何度も跳ね飛ばされます。それでもめげずに、かじりつきます。
みんなの様子は、いつもと違います。前は、一郎が頑張れば六輔が邪魔をし、八輔が元気を見せると四郎が勇気を挫いていました。
それがどうでしょう。今は10匹みんなが一丸となって、超強い大イノシシに奮戦しています。
ビーグルたちは、頭突きをされて蹴り飛ばされて、牙で突き上げられてもなお必死に挑んでいきます。
繰り返しの攻撃に、ついに大イノシシは力尽きて、追い詰められました。
悠々とやって来たカウボーイおじさんは、猟銃を構えて言いました。
「大イノシシよ、俺は長いことこの樹海で狩りをしてきたけれど、お前ほどの強者には会ったことがないぞ。
毛皮も牙も肉も全部ムダにはしない。
俺たちが生きるために、しっかり食らってやるからな」
ズドーン、という銃声と共に、イノシシが倒れます。
モモタは怖くて、皮ジャンの中で縮こまっていました。
とても残酷な事ですが、モモタも含めてみんな命を食べて生きています。
ビーグルたちは思いました。
飢えないために。クマにやられないために。イノシシに逃げられないために。僕たちみんな団結しなきゃ、と。
そこら中の木に、大きくて強そうな熊の匂いが付いています。
クマの匂いがついた部分の大きさは、馬に乗ったカウボーイおじさんくらいの高さがありました。
まだ熊に会ったことのないビーグルチームは、おっかなびっくり進んでいきます。
モモタは、カウボーイおじさんの皮ジャンの中で、ブルブル震えています。
「ついてこなければ良かったなぁ」
大物を探して何日も未開の樹海に通いました。そしてついに、いつもの何倍も大きいイノシシを見つけました。カウボーイおじさんは叫びます。
「そら行け、野郎ども」
号令と同時に、みんなは走り出しました。
「三太! 嚙みつけ!」
「テン太離すな!」
いつもよりとても強いイノシシでしたから、みんな何度も何度も跳ね飛ばされます。それでもめげずに、かじりつきます。
みんなの様子は、いつもと違います。前は、一郎が頑張れば六輔が邪魔をし、八輔が元気を見せると四郎が勇気を挫いていました。
それがどうでしょう。今は10匹みんなが一丸となって、超強い大イノシシに奮戦しています。
ビーグルたちは、頭突きをされて蹴り飛ばされて、牙で突き上げられてもなお必死に挑んでいきます。
繰り返しの攻撃に、ついに大イノシシは力尽きて、追い詰められました。
悠々とやって来たカウボーイおじさんは、猟銃を構えて言いました。
「大イノシシよ、俺は長いことこの樹海で狩りをしてきたけれど、お前ほどの強者には会ったことがないぞ。
毛皮も牙も肉も全部ムダにはしない。
俺たちが生きるために、しっかり食らってやるからな」
ズドーン、という銃声と共に、イノシシが倒れます。
モモタは怖くて、皮ジャンの中で縮こまっていました。
とても残酷な事ですが、モモタも含めてみんな命を食べて生きています。
ビーグルたちは思いました。
飢えないために。クマにやられないために。イノシシに逃げられないために。僕たちみんな団結しなきゃ、と。
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