猫のモモタ

緒方宗谷

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一緒に暮らすの大得意イタチの話

いつかのいつかはいつ来るの?

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 最近、ギーちゃんとブーちゃんも少しは働くようになっていました。
 モモタは、初めの内は感心していましたが、2匹とも捕ったご飯の2つに1つは食べてしまっています。
 (この間ズルはいけないって怒っていたのに、自分達がしてるじゃない)
 おかしく思ったモモタが見ていると、以前お兄ちゃんたちの目を気にして働いていたフリちゃんが、今日は一生懸命働いている様子です。
 必死に働いていたテクちゃんは、もっと必死に働くようになっていました。
 「テクちゃん大丈夫?こんなに働いてるのに、とても痩せてるじゃない?」
 「・・・」
 テクちゃんは何も答えません。
 気配を感じたモモタが振り向くと、離れたところから、ブーちゃんが見ています。
 「フリちゃん一生懸命だね、前とはだいぶ変わったね」
 「話しかけないでくれよ、今日の目標まで、まだ虫の数が足りないんだ。
  達成できないと怒られちゃうよ」
 仕方がないので、モモタはお気に入りの木の枝に登りました。うつらうつらしながら、毎日イタチの頑張りを見ています。
 ある時、大声が聞こえたので、モモタが目を覚ますと、下の弟たちが叫んでいました。
 「僕たち、本当に支え合ってるの?僕一生懸命働いてるのに、全然豊かになれないよ!!」
 フリちゃんもそうだそうだと言います。ですが、ギーちゃんが言いました。
 「今はそうでも、今が頑張り時だから踏ん張るんだ。
  ここを乗り越えたら、必ず幸せになれるから、お兄たんたちを信じて頑張るんだ」
 弟たちはいくら働いても、お腹一杯ご飯が食べれないので、とても痩せていましたが、お兄ちゃんたちは、捕ったご飯の半分を自分で食べている上に、弟たちが捕ったご飯の4分の1をもらっていましたから、肥えています。
 しばらく前に、お兄ちゃんたちがちゃんと働いていないことに気が付いた弟たちは、それでも我慢して働いてきましたが、ついに心が折れてしまったようです。
 テクちゃんがうったえます。
 「僕たちすごく辛いんだ。
  胸が苦しくて、死んでしまいそうだよ」
 「そうだよ、テクちゃんはとても働き者だから、向こうのイタチの一家みたいに丸々してても良いはずなのに、こんなに痩せて、おかしいよ」
 弟たちは、いくら働いても豊かになれないことに、疑問を持っていました。それなのに、お兄ちゃんたちは、働かなくてもご飯が食べられるので、いつもサボっています。
 弟たちに気が付かれた、と察したお兄ちゃんたちは、働くふりをしていましたが、1度ついたサボり癖は、なかなか治りません。
 日が経つにつれて、前よりもサボるようになり、それを見た弟たちは、意欲を無くして働けなくなってしまったのです。
 モモタは、「大変だなー」と思いました。





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