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世界の中心、揚羽蝶の話
好きって言うのは嫌いと一緒
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とても良いお昼寝日和です。モモタは黄色い蝶々のお布団になってあげながら、ウトウトとしていました。
「あら、猫ちゃん、こんにちは」
モモタが目を上げると、大きな揚羽蝶が肩にとまっていました。
「うぁ、とても綺麗な蝶々だね」
「うふふ、ありがとー」
揚羽蝶は嬉しそうにお礼を言って続けます。
「あなた、センスが良いのね。
私の良さが分かるなら、玉虫君の良さも分かるでしょう?」
「玉虫君?会ったことないなぁ」
揚羽蝶はビックリしました。
「私の良さが分かるのに、玉虫君にまだ会ったことが無いなんて、信じられないわ。
ねぇ、そうでしょう?」
同意を求められた黄色い蝶々たちは、顔を見合わせて困った様子です。
「金緑に輝いていて、違う方向から見ると、光の加減で違う色に見えるの、あなたたちも素敵って思うでしょう?
金色がかった紫色の筋がアクセントね、甲虫なのに貴族みたい。
私たちみんな見惚れちゃうわね?」
自慢げにうんちくを述べていた揚羽蝶が気付くと、黄色い蝶々はいなくなっていました。
「はぁ」
「どうしたの、ため息なんてついて」
うつむいた揚羽蝶を見て、モモタが訊きました。
「実はね、私、お友達がいないの。
頑張っているのよ、頑張っているんだけれど、誰も一緒にいてくれないの」
「種類が違うからじゃないの?」
モモタが言うと、揚羽蝶は違うと言います。
「むこうを見てごらんなさいよ、揚羽蝶が黄色い蝶々と遊んでいるでしょう。
私、いじめられているのかしら」
「そんな事ないよ、どうしてお友達になってくれないか、僕が訊いてきてあげるよ」
モモタは、別の揚羽蝶と遊んでいる黄色い蝶々の所に行って訊きくと、みんなは言いました。
「あの子が私たちとお友達になりたいの?冗談でしょう?」
「うそよ、だってあの子、私たちの事きらいだもの」
モモタは否定しますが、みんなは信じません。
「あの子は、幾つもの色に光る虫が好きなのよね、白は嫌いなのよ」
「黄色もきらいなはずよ」
モモタは言いました。
「そんな話聞いてないよ、だから、きらいなはずないよ」
「だって、玉虫色が好きなんでしょ?」
モモタには分かりません。
「あの子、私たちに玉虫色を好きでしょって言うのよ、私白色が好きなのに」
だんだん分かってきました。モモタが、黄色い蝶々の話を1匹ぼっちの揚羽蝶に教えてあげると、揚羽蝶は言いました。
「白が好きなの?あんな何色でもない色が?信じられないわ。
私や玉虫君のように、輝く色の方が綺麗に決まっているのにね、あなたもそう思うでしょう?」
「輝く色も良いけど、素朴な色も僕好きだよ」
信じられないという様子の揚羽蝶を見て、モモタは言いました。
「好きって言うことは、他をきらいっていうことなんだろうね」
「じゃあ何?あなたは私の事が嫌いなのね」
「そんな事ないよ」
モモタは慌てて否定して思いました。
「揚羽蝶と黄色い蝶々と考えてることは一緒なのに、なんで分かり合えないんだろう?」
「あら、猫ちゃん、こんにちは」
モモタが目を上げると、大きな揚羽蝶が肩にとまっていました。
「うぁ、とても綺麗な蝶々だね」
「うふふ、ありがとー」
揚羽蝶は嬉しそうにお礼を言って続けます。
「あなた、センスが良いのね。
私の良さが分かるなら、玉虫君の良さも分かるでしょう?」
「玉虫君?会ったことないなぁ」
揚羽蝶はビックリしました。
「私の良さが分かるのに、玉虫君にまだ会ったことが無いなんて、信じられないわ。
ねぇ、そうでしょう?」
同意を求められた黄色い蝶々たちは、顔を見合わせて困った様子です。
「金緑に輝いていて、違う方向から見ると、光の加減で違う色に見えるの、あなたたちも素敵って思うでしょう?
金色がかった紫色の筋がアクセントね、甲虫なのに貴族みたい。
私たちみんな見惚れちゃうわね?」
自慢げにうんちくを述べていた揚羽蝶が気付くと、黄色い蝶々はいなくなっていました。
「はぁ」
「どうしたの、ため息なんてついて」
うつむいた揚羽蝶を見て、モモタが訊きました。
「実はね、私、お友達がいないの。
頑張っているのよ、頑張っているんだけれど、誰も一緒にいてくれないの」
「種類が違うからじゃないの?」
モモタが言うと、揚羽蝶は違うと言います。
「むこうを見てごらんなさいよ、揚羽蝶が黄色い蝶々と遊んでいるでしょう。
私、いじめられているのかしら」
「そんな事ないよ、どうしてお友達になってくれないか、僕が訊いてきてあげるよ」
モモタは、別の揚羽蝶と遊んでいる黄色い蝶々の所に行って訊きくと、みんなは言いました。
「あの子が私たちとお友達になりたいの?冗談でしょう?」
「うそよ、だってあの子、私たちの事きらいだもの」
モモタは否定しますが、みんなは信じません。
「あの子は、幾つもの色に光る虫が好きなのよね、白は嫌いなのよ」
「黄色もきらいなはずよ」
モモタは言いました。
「そんな話聞いてないよ、だから、きらいなはずないよ」
「だって、玉虫色が好きなんでしょ?」
モモタには分かりません。
「あの子、私たちに玉虫色を好きでしょって言うのよ、私白色が好きなのに」
だんだん分かってきました。モモタが、黄色い蝶々の話を1匹ぼっちの揚羽蝶に教えてあげると、揚羽蝶は言いました。
「白が好きなの?あんな何色でもない色が?信じられないわ。
私や玉虫君のように、輝く色の方が綺麗に決まっているのにね、あなたもそう思うでしょう?」
「輝く色も良いけど、素朴な色も僕好きだよ」
信じられないという様子の揚羽蝶を見て、モモタは言いました。
「好きって言うことは、他をきらいっていうことなんだろうね」
「じゃあ何?あなたは私の事が嫌いなのね」
「そんな事ないよ」
モモタは慌てて否定して思いました。
「揚羽蝶と黄色い蝶々と考えてることは一緒なのに、なんで分かり合えないんだろう?」
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