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人間だと思っているオウムの話
嫌な事を無理にしているなんて、もったいないよ
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今日は、雲1つ無い良いお天気です。
店先に置かれた鳥カゴの中に、1羽のオウムがいました。
そばでお姉さんが洗い物をしていたので、濡れるのが嫌なモモタは、通りすぎようとしました。
「モモタ君、相談があるんだけど、聞いてくれないかな」
「なーに?」
モモタは塀の上でお座りをして、聞きました。
「僕はね、そんなにお話が上手じゃないんだ。
君とはこんなにおしゃべりが出来るのに、お客さんと話す時は、緊張してしまって、上手くお話が出来ないんだ」
人間じゃないからでしょと思ったモモタですが、人間だと思っているオウムの夢を壊したくなかったので、黙って聞いていました。
「最近は段々と辛くなってきてね、本当はもう喋りたくないんだ」
聞くと、このオウムは音楽が好きで、頭を振りながら、右へ行ったり左に行ったりするのが楽しいらしいのです。
モモタは言いました。
「辛いなら、喋らなければ良いんじゃない?だってさ、辛いことを無理にしていたって、幸せじゃないよ」
「みんなと同じように喋らないと浮いちゃうし、お客さんもそれを望んでるから、やめられないんだ」
このオウムは、自分で自分に無理をさせているように見えたので、モモタは佑ちゃんの話をしました。
「この間、ご主人様のお友達が何人か来てね、みんなで遊んでいたんだ。
でもみんな別々の事をしてたんだよ」
「別々の事?同じじゃなくて、みんな納得出来るのかい!?」
「佑ちゃんは、格好いいヒーローを描いていて、他のお友達はロボットの絵と怪獣の絵を描いていたんだ。
その絵で楽しく遊んでいたよ」
違う絵とはいえ、同じお絵かきですから、オウムは納得がいきません。
「佑ちゃんがゲームをしてる時、他のお友達は、漫画を読んでたし、ずっと絵を描いてた子もいたかな。
宿題してた子もいたよ」
オウムは半信半疑です。
「そんなんで、本当にお友達と言えるのかい?」
「言えるさ、同じ事をしているからお友達なんじゃないんだ。
一緒にいて楽しいから、お友達なんだよ。
お絵かきの話だってそうさ、みんな違う絵が得意だから、戦いごっこを楽しめたんだよ」
オウムは納得しました。
「同じ絵だったら、物語にならないなぁ。
そうか、僕は音楽と躍りで、お客さんを楽しませれば良いんだね」
無理にしていたしたくない事から解放されたこのオウムは、とても快活になりました。
お客さんの間で評判になり、人気者になった彼は、ついに女の子に買われていきました。
しばらくして、その子のお庭に遊びに行ったモモタに、オウムが言いました。
「ララララ~♪ララララ~♪どうだい、彼女のピアノとのセッションは?僕達お似合いのカップルだろう?」
首をフリフリ、左右にステップ、軽快ダンス、素敵です。
モモタは言いました。
「大好きな事は、いくらやっても飽きないでしょう?やればやるほど上達するんだ。
君はあの子の親友たね」
「僕たち相思相愛さ」
オウムの言葉通り、2人は大人になっても、仲良く暮らしましたとさ。
店先に置かれた鳥カゴの中に、1羽のオウムがいました。
そばでお姉さんが洗い物をしていたので、濡れるのが嫌なモモタは、通りすぎようとしました。
「モモタ君、相談があるんだけど、聞いてくれないかな」
「なーに?」
モモタは塀の上でお座りをして、聞きました。
「僕はね、そんなにお話が上手じゃないんだ。
君とはこんなにおしゃべりが出来るのに、お客さんと話す時は、緊張してしまって、上手くお話が出来ないんだ」
人間じゃないからでしょと思ったモモタですが、人間だと思っているオウムの夢を壊したくなかったので、黙って聞いていました。
「最近は段々と辛くなってきてね、本当はもう喋りたくないんだ」
聞くと、このオウムは音楽が好きで、頭を振りながら、右へ行ったり左に行ったりするのが楽しいらしいのです。
モモタは言いました。
「辛いなら、喋らなければ良いんじゃない?だってさ、辛いことを無理にしていたって、幸せじゃないよ」
「みんなと同じように喋らないと浮いちゃうし、お客さんもそれを望んでるから、やめられないんだ」
このオウムは、自分で自分に無理をさせているように見えたので、モモタは佑ちゃんの話をしました。
「この間、ご主人様のお友達が何人か来てね、みんなで遊んでいたんだ。
でもみんな別々の事をしてたんだよ」
「別々の事?同じじゃなくて、みんな納得出来るのかい!?」
「佑ちゃんは、格好いいヒーローを描いていて、他のお友達はロボットの絵と怪獣の絵を描いていたんだ。
その絵で楽しく遊んでいたよ」
違う絵とはいえ、同じお絵かきですから、オウムは納得がいきません。
「佑ちゃんがゲームをしてる時、他のお友達は、漫画を読んでたし、ずっと絵を描いてた子もいたかな。
宿題してた子もいたよ」
オウムは半信半疑です。
「そんなんで、本当にお友達と言えるのかい?」
「言えるさ、同じ事をしているからお友達なんじゃないんだ。
一緒にいて楽しいから、お友達なんだよ。
お絵かきの話だってそうさ、みんな違う絵が得意だから、戦いごっこを楽しめたんだよ」
オウムは納得しました。
「同じ絵だったら、物語にならないなぁ。
そうか、僕は音楽と躍りで、お客さんを楽しませれば良いんだね」
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お客さんの間で評判になり、人気者になった彼は、ついに女の子に買われていきました。
しばらくして、その子のお庭に遊びに行ったモモタに、オウムが言いました。
「ララララ~♪ララララ~♪どうだい、彼女のピアノとのセッションは?僕達お似合いのカップルだろう?」
首をフリフリ、左右にステップ、軽快ダンス、素敵です。
モモタは言いました。
「大好きな事は、いくらやっても飽きないでしょう?やればやるほど上達するんだ。
君はあの子の親友たね」
「僕たち相思相愛さ」
オウムの言葉通り、2人は大人になっても、仲良く暮らしましたとさ。
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