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何にも動じない蛙の話
身に起こった出来事は、見る角度で変わるもの
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このところ、ずっと梅雨空で、お外に遊びに行けません。
残念そうに外を眺めるモモタに、大きな蛙が話かけました。
「こんにちは、そんな所で何をしてるの?」
「こんにちは、蛙さん。
お外に出られなくて、退屈してたんだ。
雨ばかりで、もうヤになっちゃうよね?こう雨が続くと、気が滅入っちゃうよ。
みんなだってそう言ってるもん、蛙さんもそうでしょう?」
蛙はケロケロ笑って言いました。
「そうかしら、私はなんとも思わないけど」
どしゃ降りのなか、蛙はケロリと続けます。
「雨もそんなに悪いものじゃないわよ。
恵みの雨って言うでしょう?雨が降らないと、お花も咲かないし、朝露も飲めないわ」
モモタは納得がいかず、訊きました。
「でも、僕はお外に出れないし、犬達だってお散歩できなくて、参っていると思うんだ」
言い終わると同時に雷が鳴って、驚いたモモタは部屋に隠れます。
「蛙さんは、雷が怖くないの?」
外の蛙は、平静を保ったまま言いました。
「怖くないわ、だって、親戚の親戚の様なものよ」
「雷が親戚?うっそだぁ」
モモタは笑いました。
「私の遠い親戚の雨蛙は、田んぼに住んでいるの。
その田んぼで育つ稲の旦那さんは、雷なのよ。
雷が来ないと、お米ができないの。
ほら、稲妻て書くでしょう?」
モモタは考えました。
「お米ができないと、猫まんまが食べられなくて、悲しいよ」
「この雨のお陰で、来年美味しい猫まんまが食べられると思うと、なんだか楽しいでしょう?
お友達も子供達の心配をしなくて安心なのよ」
「子供と雨と、どう関係するの?」
さっぱり分からないモモタに、蛙は教えてあげました。
「私達蛙は、水の中に卵を生むのよ。
赤ちゃんはオタマジャクシといって、水の中じゃないと、息が荒くなっちゃうの」
「へぇ、不思議だなぁ、大人は水から上がれるのに、子供は出られないなんて。
じゃあ、蛙さんも、雨が降って安心だね」
モモタの言葉に、ケロッと答えます。
「私はいつでも大丈夫よ。
遠くの公園にある池で産むから、水の心配をした事はないわ」
それを聞いて、モモタは思いました。
「水の心配をしなくて良いなら、晴れていた方が良いじゃないか。
だって、そうでしょう?虫が飛ばなかったら、蛙さんはお腹が空くでしょ?」
「でも、雨のお陰で、みんなお家にいるじゃない?
パパもママも、佑ちゃんとトランプしてて楽しそうよ。
私達だって、みんながお家にいてくれて、寂しくないでしょう?
それに、綺麗な虹は、雨上がりにしか見れないのよ」
確かに蛙の言う通りです。いつか虹の階段を登りたいと思っているモモタにとって、雨が降らないのは困ります。
でも、やっぱりお米のできが1番心配。嫌な気分になる長雨も、猫まんまを思うと、雨音が綺麗だと思えたモモタでした。
残念そうに外を眺めるモモタに、大きな蛙が話かけました。
「こんにちは、そんな所で何をしてるの?」
「こんにちは、蛙さん。
お外に出られなくて、退屈してたんだ。
雨ばかりで、もうヤになっちゃうよね?こう雨が続くと、気が滅入っちゃうよ。
みんなだってそう言ってるもん、蛙さんもそうでしょう?」
蛙はケロケロ笑って言いました。
「そうかしら、私はなんとも思わないけど」
どしゃ降りのなか、蛙はケロリと続けます。
「雨もそんなに悪いものじゃないわよ。
恵みの雨って言うでしょう?雨が降らないと、お花も咲かないし、朝露も飲めないわ」
モモタは納得がいかず、訊きました。
「でも、僕はお外に出れないし、犬達だってお散歩できなくて、参っていると思うんだ」
言い終わると同時に雷が鳴って、驚いたモモタは部屋に隠れます。
「蛙さんは、雷が怖くないの?」
外の蛙は、平静を保ったまま言いました。
「怖くないわ、だって、親戚の親戚の様なものよ」
「雷が親戚?うっそだぁ」
モモタは笑いました。
「私の遠い親戚の雨蛙は、田んぼに住んでいるの。
その田んぼで育つ稲の旦那さんは、雷なのよ。
雷が来ないと、お米ができないの。
ほら、稲妻て書くでしょう?」
モモタは考えました。
「お米ができないと、猫まんまが食べられなくて、悲しいよ」
「この雨のお陰で、来年美味しい猫まんまが食べられると思うと、なんだか楽しいでしょう?
お友達も子供達の心配をしなくて安心なのよ」
「子供と雨と、どう関係するの?」
さっぱり分からないモモタに、蛙は教えてあげました。
「私達蛙は、水の中に卵を生むのよ。
赤ちゃんはオタマジャクシといって、水の中じゃないと、息が荒くなっちゃうの」
「へぇ、不思議だなぁ、大人は水から上がれるのに、子供は出られないなんて。
じゃあ、蛙さんも、雨が降って安心だね」
モモタの言葉に、ケロッと答えます。
「私はいつでも大丈夫よ。
遠くの公園にある池で産むから、水の心配をした事はないわ」
それを聞いて、モモタは思いました。
「水の心配をしなくて良いなら、晴れていた方が良いじゃないか。
だって、そうでしょう?虫が飛ばなかったら、蛙さんはお腹が空くでしょ?」
「でも、雨のお陰で、みんなお家にいるじゃない?
パパもママも、佑ちゃんとトランプしてて楽しそうよ。
私達だって、みんながお家にいてくれて、寂しくないでしょう?
それに、綺麗な虹は、雨上がりにしか見れないのよ」
確かに蛙の言う通りです。いつか虹の階段を登りたいと思っているモモタにとって、雨が降らないのは困ります。
でも、やっぱりお米のできが1番心配。嫌な気分になる長雨も、猫まんまを思うと、雨音が綺麗だと思えたモモタでした。
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