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悪魔教
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ミリィたちは手を抜き、弄ぶように剣だけで相手をした。それが魔導士たちを怒らせてしまった。
「カ~ッ! 本気で殺す!『シャトネール』」
ズババババババッ
黒くて細い槍の先のようなものが、連打で放たれる。
『バグロンド』
フニョッフニョフニョッフニョ
「炎・・・の塊?・・・変な踊りね・・・、こいつら戦えるのかしら・・・?」
ミリィの言葉に、バグロンドは怒って(ように見える)攻撃してきた。
「アチッ!!」
蠢く黒い炎の攻撃にびっくりしたミリィは、一目散に走って退散した。
「気をつけろ! 魔力の塊だから、触れると火傷するぞ」
「先に言いなさいよ!!」
ヒリヒリするお尻をパンパン叩きながら、ミリィはウォーロックを怒鳴りつけた。
バホメット様なんていっていたくせに、魔導士たちは容赦なく攻撃してくる。
「何よ!! 数いるときって、ザコなんじゃないの!? 普通!!」
ミリィは泣き言を言い始めた。
それを聞いて、教徒がほくそ笑む。
「我々を甘く見ないほうが、身のためだぞ!!」
「久しぶりに、なんちゃって剣士行きまーす!!」
突っ込むサラ目掛けて、魔術が放たれる。
『エルフレア』
ボッ
「うにゃ~・・・」
炎は人の形をとり、自ら戦いを挑むように突っ込んできて、サラと正面衝突・・・。2人してぶっ倒れる。エルフレア…サラに劣らず結構間抜けだ。
悪魔教団は、サラが使う魔術よりも強力なものを使いう。4人といい勝負をしているように見えた。だが、徐々に魔導士たちは押され始める。勝ち目がないと分かったとたん、スタスタ逃げていった。
「覚えてやがれ~!!」
(たいがい、そう言うのよね・・・)
ミリィは、呆れながら見送る。
そのそばに寄ってきて見送りながら、サラが言った。
「こうなると、砦を占拠してるのって、悪魔教ですかね?」
「多分ね」
仲間を引き連れて仕返しに来る様子もなかったので、のんびりと歩くことにした。
左一面に海が広がり、潮の香りが漂ってくる。きらきら光る海面が美しく、それを見ながら少し早い昼食をとることにした。
「・・・で――」とミリィが3人を並ばせて尋問し出した。「何で誰もお弁当を持ってきてないのよ!?」
4人が4人とも、お弁当は誰かが持ってくるだろうと、それほど気にしていなかったようだ。みんなで罪の擦り付け合いをしている。
しょうがないので浅瀬に入り、貝や魚をとって食べることにしたが、どうも上手くいかない。
「~!! なんで、!匹も取れないの~!?」
キレたミリィに、ウォーロックが言う。
「こうなったら、悪魔教の連中でも脅してとるか?」
「どこにアジトがあるか分からないでしょ?」
何も食べないまま砦を目指して進むが、いっこうにそれらしい建物が見えてくる様子もなく、陽が暮れていく。
4人は夜風を避けるため、海岸沿いの入り江にある洞窟に入った。
中は深く奥まで続いていて、進めば進むほど広くなっていく。大きな空間に出ると、一番奥に大きな地底湖が見える。水面は、翡翠のように淡く輝いていた。
「凄い! こんなの見るの初めてだわ!!」
感動したミリィが思わず呟く。
その横で、サラ言った。
「ここ・・・やめたほうがいいですよ。全然、精霊がいないし」
真っ暗な洞窟を翡翠色に照らし出す幻想的な地底湖を見て大声を張り上げるミリィのマントをちょいと掴み、サラがオドオドしている。
そういえばそうだ。自然の営みというかなんと言うか・・・、見た目は、闇を照らす暖かい光の湖っぽいが、精心的には恐怖を覚える。なにかこう温か味がしないのだ。
4人は、ひとまず入り口付近まで戻り、そこで一夜を過ごすことにした。
「カ~ッ! 本気で殺す!『シャトネール』」
ズババババババッ
黒くて細い槍の先のようなものが、連打で放たれる。
『バグロンド』
フニョッフニョフニョッフニョ
「炎・・・の塊?・・・変な踊りね・・・、こいつら戦えるのかしら・・・?」
ミリィの言葉に、バグロンドは怒って(ように見える)攻撃してきた。
「アチッ!!」
蠢く黒い炎の攻撃にびっくりしたミリィは、一目散に走って退散した。
「気をつけろ! 魔力の塊だから、触れると火傷するぞ」
「先に言いなさいよ!!」
ヒリヒリするお尻をパンパン叩きながら、ミリィはウォーロックを怒鳴りつけた。
バホメット様なんていっていたくせに、魔導士たちは容赦なく攻撃してくる。
「何よ!! 数いるときって、ザコなんじゃないの!? 普通!!」
ミリィは泣き言を言い始めた。
それを聞いて、教徒がほくそ笑む。
「我々を甘く見ないほうが、身のためだぞ!!」
「久しぶりに、なんちゃって剣士行きまーす!!」
突っ込むサラ目掛けて、魔術が放たれる。
『エルフレア』
ボッ
「うにゃ~・・・」
炎は人の形をとり、自ら戦いを挑むように突っ込んできて、サラと正面衝突・・・。2人してぶっ倒れる。エルフレア…サラに劣らず結構間抜けだ。
悪魔教団は、サラが使う魔術よりも強力なものを使いう。4人といい勝負をしているように見えた。だが、徐々に魔導士たちは押され始める。勝ち目がないと分かったとたん、スタスタ逃げていった。
「覚えてやがれ~!!」
(たいがい、そう言うのよね・・・)
ミリィは、呆れながら見送る。
そのそばに寄ってきて見送りながら、サラが言った。
「こうなると、砦を占拠してるのって、悪魔教ですかね?」
「多分ね」
仲間を引き連れて仕返しに来る様子もなかったので、のんびりと歩くことにした。
左一面に海が広がり、潮の香りが漂ってくる。きらきら光る海面が美しく、それを見ながら少し早い昼食をとることにした。
「・・・で――」とミリィが3人を並ばせて尋問し出した。「何で誰もお弁当を持ってきてないのよ!?」
4人が4人とも、お弁当は誰かが持ってくるだろうと、それほど気にしていなかったようだ。みんなで罪の擦り付け合いをしている。
しょうがないので浅瀬に入り、貝や魚をとって食べることにしたが、どうも上手くいかない。
「~!! なんで、!匹も取れないの~!?」
キレたミリィに、ウォーロックが言う。
「こうなったら、悪魔教の連中でも脅してとるか?」
「どこにアジトがあるか分からないでしょ?」
何も食べないまま砦を目指して進むが、いっこうにそれらしい建物が見えてくる様子もなく、陽が暮れていく。
4人は夜風を避けるため、海岸沿いの入り江にある洞窟に入った。
中は深く奥まで続いていて、進めば進むほど広くなっていく。大きな空間に出ると、一番奥に大きな地底湖が見える。水面は、翡翠のように淡く輝いていた。
「凄い! こんなの見るの初めてだわ!!」
感動したミリィが思わず呟く。
その横で、サラ言った。
「ここ・・・やめたほうがいいですよ。全然、精霊がいないし」
真っ暗な洞窟を翡翠色に照らし出す幻想的な地底湖を見て大声を張り上げるミリィのマントをちょいと掴み、サラがオドオドしている。
そういえばそうだ。自然の営みというかなんと言うか・・・、見た目は、闇を照らす暖かい光の湖っぽいが、精心的には恐怖を覚える。なにかこう温か味がしないのだ。
4人は、ひとまず入り口付近まで戻り、そこで一夜を過ごすことにした。
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