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一年生の二学期
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南が話に割り込む。
「ブレイクダンスって感じはしなかったね。立って踊ってたし」
「うん。フロアはしなかったね。立ち踊りだけだった。それに分かりやすいユニゾン中心」と杏奈。
「ユニゾンしないって言ってた気がする」
「ふつうはランダムだね、ウィップスは。ブレイクダンスだもん。チームっていっても大抵みんなでバトる感じだから。まあそれでも大会とかではルールもあるし、ショーケースやクルーバトルもあるし、見せるステージのためにルーティーンとかも練習しているんじゃないかな。部活的に言えばフォーメーションや見せ方[ユニゾンやカノンなど]とかも練習しているし」
奈緒が興奮気味に鼻息を吹き鳴らして、言葉を粒立てる。
「わたしは う た の 世界観を 感じた」
「そうね」杏奈が答える。「L.A.スタイルと違ってあまり意識しないんだけど、うまく表現してた。世界にうって出ようと思ったら、一人で踊る技術や存在感だけじゃなくて、同調性や振り付けも大事だからね」
「でも ふ し ぎ。明るい中で“さいふぁいあ”したら、なにしていいかわからなくて、でも わかんないから、よいよいってやる。なのに真っ暗だとなんでもできて興奮した」
南が相づちを打ってしみじみと腕を組む。
「分かる。体育でダンスした時に経験した。確かに違和感あるよね。スケート場に泳ぎに来た感じ」
「分かんねーよ」春樹がすぐさまつっこみを入れる。
二人のやり取りが終わるのを待って、杏奈が言った。
「聞き流しちゃってるけど、サイファーね。アドレナリンが出たんじゃない? 美術部がミラーボール作ってくれたし。案外成瀬さんには、こういうのとか似合うのかも」
「そういえばウィップス、朝と衣装違っかたね」
南が思い出したように声を発すると、
「なんでか着替えた」と奈緒が答えて、「客層見たんじゃない?」と、杏奈が言葉を加えた。
「にしてもストリート系だったな。かおりのあのかっこでさえそう見えた」春樹が感心した様子の声をこぼす。
「まあ、限度があるよね。ナナとのーのは、成瀬さんみたいに可愛いコーディネートは趣味じゃないだろうし。かおりは限界超えていたけど、意外に中身はああなのかな?」
🖋️土屋務🏐
作画:緒方宗谷&AIイラスト
「ブレイクダンスって感じはしなかったね。立って踊ってたし」
「うん。フロアはしなかったね。立ち踊りだけだった。それに分かりやすいユニゾン中心」と杏奈。
「ユニゾンしないって言ってた気がする」
「ふつうはランダムだね、ウィップスは。ブレイクダンスだもん。チームっていっても大抵みんなでバトる感じだから。まあそれでも大会とかではルールもあるし、ショーケースやクルーバトルもあるし、見せるステージのためにルーティーンとかも練習しているんじゃないかな。部活的に言えばフォーメーションや見せ方[ユニゾンやカノンなど]とかも練習しているし」
奈緒が興奮気味に鼻息を吹き鳴らして、言葉を粒立てる。
「わたしは う た の 世界観を 感じた」
「そうね」杏奈が答える。「L.A.スタイルと違ってあまり意識しないんだけど、うまく表現してた。世界にうって出ようと思ったら、一人で踊る技術や存在感だけじゃなくて、同調性や振り付けも大事だからね」
「でも ふ し ぎ。明るい中で“さいふぁいあ”したら、なにしていいかわからなくて、でも わかんないから、よいよいってやる。なのに真っ暗だとなんでもできて興奮した」
南が相づちを打ってしみじみと腕を組む。
「分かる。体育でダンスした時に経験した。確かに違和感あるよね。スケート場に泳ぎに来た感じ」
「分かんねーよ」春樹がすぐさまつっこみを入れる。
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「なんでか着替えた」と奈緒が答えて、「客層見たんじゃない?」と、杏奈が言葉を加えた。
「にしてもストリート系だったな。かおりのあのかっこでさえそう見えた」春樹が感心した様子の声をこぼす。
「まあ、限度があるよね。ナナとのーのは、成瀬さんみたいに可愛いコーディネートは趣味じゃないだろうし。かおりは限界超えていたけど、意外に中身はああなのかな?」
🖋️土屋務🏐
作画:緒方宗谷&AIイラスト
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