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3 略奪の悪魔 ~大切なものを奪われまいとする気持ちが視野を狭める~
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「ここは誰の部屋かしら?」
ついに姫は、ここが自分の部屋である事すら忘れてしまったようです。何年か、何十年か側臥したまま、空いたベッドの隣半分を見つめていました。
闇の中を這う闇が扉の隙間を抜けて、ベッドの周りに集まりつつあります。ですが姫は、全く気が付きません。闇は、ゆっくりと時間をかけて天蓋の外側覆い、ベッドと隣にある小さな引き出し以外を飲みこみました。
意識の焦点が引き出し以外に合わなくなった姫が、ベッドのわきにあった小さな引き出しを開けると、紙が1枚入っていました。何気に取ってみますが、身に覚えがない絵です。
「姫を守るバラの勇者?」
幼い子供がクレヨンで描いた絵の様ですが、姫が描いた物ではありません。誰かがこのお城に住んでいた時に描いたのでしょう。姫は取るに足らない絵だと思って、引き出しに戻そうとしました。
その瞬間です。姫は両目を見開いて、息を飲みます。息をするのも忘れて、クレヨンの絵を穴が開くほど見つめました。
「思い出したわ! 思い出したわ、わたしのバラ。
何故和は、愛するバラを忘れていたのでしょう」
始めてバラの精に出会った日の事、一緒にフキノトウに乗って旅行をした事、宮殿の舞踏会に出かけた事、スズやハルの事を含めて、全て思い出しました。
「バラの神!! わたしの愛しいバラの神!! 出てきてください! どうかわたしのもとに!!」
姫は、バラの部屋を見渡しながら、叫びます。
「ああ、何という事!! こんな事って・・・」
廊下に出た姫は、激しい胸騒ぎに襲われました。この城には、バラの神気が無いばかりか、自然に満ちているはずの神気も何も無いのです。不自然なまでの静寂さに包まれた闇です。暗黒と言っても過言ではないほどでした。
姫は自らの神気をうまくコントロールする事ができず、城を照らしだす事ができません。それでも姫はなりふり構わず走り回って、バラを探しました。
何度も何度も「バラ」と叫んで、大きな城の全ての部屋の扉を開けて回ります。
「この部屋も何もないの? さっきの部屋もさっきの部屋も、ずっと何も無いわ」
全ての部屋が、埃の中に沈黙していました。
「この部屋には、2人で壁一面にお花畑と蝶々の精をいっぱい描いたのよ。それなのになぜ、レンガの壁がむき出しなの?」
何百日も姫はバラの居所を探し回りますが、何の痕跡も発見する事ができません。
全ての階をくまなく探しても見つからず、姫は打ちひしがれた心を引きずって、中央の塔へと戻るため、トボトボと歩いていました。
ふと見やると、外庭側の壁を覆っているイバラに生気が感じられません。なんというか、勢いがないのです。
「ああ、どうしてわたしは気が付かなかったのでしょう。
間違いないわ、何かあったんだわ」
城中を覆い尽くしたイバラは年中バラの花に覆われ、マダスクの香りや、フルーティ、ブルーなどの香りを放っていたのに、今は見る影もありません。1輪のバラも咲いていませんでした。
バラ本人がいなくても、瑞々しさを失わなかった、力強い緑色をしたイバラです。姫の力をもってしても外に出られないほど強力な結界を張っているイバラです。
触れてもバラの存在を感じることは出来ませんでしたが、それでもバラが生きてどこかにいる事だけは、信じることができました。それだけが唯一の救いだったのに、なんとイバラが枯れ始めたのです。
「バラ! お願いだから返事をして!! 何があったというの? 何百年もわたしに会いに来られないなんて!!」
姫はバラの枝葉を両手で掴んで、激しく揺さぶって叫びました。
「お願い! 枯れないで!! 何があったか教えてください!! 1人で抱え込まずに!2人で頑張れば、きっと解決できるから!!」
掴んだイバラは、力なくうな垂れている様子でした。以前イバラで傷ついた事も忘れて、枝葉を揺らして叫び続けます。無数に這えたトゲの中に身を埋めて、姫は大声で泣きました。
あの絵を見て記憶を取り戻したからでしょうか。姫は、その身も、纏っていたローブ・デコルテですら、トゲで傷つくことはありませんでした。ですがイバラは、姫を優しく抱きしめてはくれませんでした。
泣き疲れた姫が、ようやくイバラの中から立ち上がりました。
間違いなくバラは死にかけています。水を吸い上げる事すら敵わないのでしょうか。枝の表面にはシワが寄って、葉もシワくちゃになって、ぶら下がっています。
不器用な神気を発して、なんとかバラの力になりたいと頑張りますが、注ぐ神気の量が少なすぎてどうにもなりません。
再び絶望しかけた時、暗闇に閉ざされた廊下の向こうを覆う枯枝の隙間から、外の明かりが微かに差し込んでいる事に気が付きました。さっきまでは無かった光の筋が、暗闇に差し込んでいたのです。
姫はそこに走って行って、必死に枝を剥がそうと掴み掛りました。いくらバラの枝が細いとはいえ、幾重にも絡み合って、更にトゲで枝同士が引っ掛かりますから、思うように剥がせません。
枝葉の隙間には、30cm位奥に木製の窓があるのが見えました。手を伸ばして、窓を開けようとしますが、開きません。
姫は全体重をかけて枝を引っ張って、何とか窓の周りの枝を取り除きます。ですが、やはり窓は開きません。外側にもイバラが覆っているからです。
しかし、姫は諦めません。何とかこじ開けようと、力いっぱい窓を押しました。
「はぁ、はぁ、はぁ」
息を整えながら見ると、少し開きそうです。実は、窓を覆う外側のイバラは完全に枯れていて、朽ちていました。ですから、開こうとする窓の力に耐えられず崩れて落ち、砂になったのです。
なんとか木製の窓を開けた姫は、絶句しました。眼前に広がるその景色は、地獄そのものだったのです。
空は黒雲が渦巻き、コウモリの羽を生やした悪魔達が飛び交っていました。草原には、見たことも聞いた事もない面妖な姿をした怪物が叫喚しながら跋扈しています。
空気は息を白くするばかりか、そこに含まれる水分を一瞬にして凍らせるほど凛然としていました。
城の正面を見ると、2の門付近に枯れ果てた巨大な屋久杉が朽ちて死んでいました。その先に見える城下町は焦土と化しています。遠くに見える方々の森から火の手が上がり、沢山の煙を吹いています。灰と共に草木が焦げるにおいが漂ってきていました。
外庭には灰が降り積もっています。左下を見ると、1の城壁の結界を破って侵入してきた八岐大蛇の死体が横たわっていました。
姫が顔を出す窓の右の外壁に何か落ちてきて、影を作ります。それが衝突して、爆風と共に砕けたレンガの破片が飛んできました。姫が顔を庇いながら見やると、巨大なドラゴンが城に取り付き、火炎を吹き荒らしながらイバラの結界を食いちぎろうとしています。
堀にある、姫の一部であった睡蓮は枯れ果て、結界としての機能は無いようです。2つの城壁の結界の効力は殆ど失われていて、残すはイバラの結界のみとなっていました。
見上げると天空には、空気が黒く見えるほどの魔力の渦の中心に、敢然とした仁王立ちのバラが、暴悪な魔気を放つ何者かと対峙しています。
「バラ!! バラ! わたしよ、バラ! こっちを向いて!!」
姫は叫びますが、結界の外まで届きません。外側から見ると、内側の景色は水面の中のように歪んでいて、姫の声も姿も伝わらないのです。
燭緒のついた肋骨飾りのある紺色の軍服を着たバラは、持っていた折れた刀を離して落としました。
マントをはためかせ、恐ろしげに唸りながら、両手をゆっくりと広げていきます。途轍もないほど大きな神気がオーラとなって、全身から溢れていました。
ついに姫は、ここが自分の部屋である事すら忘れてしまったようです。何年か、何十年か側臥したまま、空いたベッドの隣半分を見つめていました。
闇の中を這う闇が扉の隙間を抜けて、ベッドの周りに集まりつつあります。ですが姫は、全く気が付きません。闇は、ゆっくりと時間をかけて天蓋の外側覆い、ベッドと隣にある小さな引き出し以外を飲みこみました。
意識の焦点が引き出し以外に合わなくなった姫が、ベッドのわきにあった小さな引き出しを開けると、紙が1枚入っていました。何気に取ってみますが、身に覚えがない絵です。
「姫を守るバラの勇者?」
幼い子供がクレヨンで描いた絵の様ですが、姫が描いた物ではありません。誰かがこのお城に住んでいた時に描いたのでしょう。姫は取るに足らない絵だと思って、引き出しに戻そうとしました。
その瞬間です。姫は両目を見開いて、息を飲みます。息をするのも忘れて、クレヨンの絵を穴が開くほど見つめました。
「思い出したわ! 思い出したわ、わたしのバラ。
何故和は、愛するバラを忘れていたのでしょう」
始めてバラの精に出会った日の事、一緒にフキノトウに乗って旅行をした事、宮殿の舞踏会に出かけた事、スズやハルの事を含めて、全て思い出しました。
「バラの神!! わたしの愛しいバラの神!! 出てきてください! どうかわたしのもとに!!」
姫は、バラの部屋を見渡しながら、叫びます。
「ああ、何という事!! こんな事って・・・」
廊下に出た姫は、激しい胸騒ぎに襲われました。この城には、バラの神気が無いばかりか、自然に満ちているはずの神気も何も無いのです。不自然なまでの静寂さに包まれた闇です。暗黒と言っても過言ではないほどでした。
姫は自らの神気をうまくコントロールする事ができず、城を照らしだす事ができません。それでも姫はなりふり構わず走り回って、バラを探しました。
何度も何度も「バラ」と叫んで、大きな城の全ての部屋の扉を開けて回ります。
「この部屋も何もないの? さっきの部屋もさっきの部屋も、ずっと何も無いわ」
全ての部屋が、埃の中に沈黙していました。
「この部屋には、2人で壁一面にお花畑と蝶々の精をいっぱい描いたのよ。それなのになぜ、レンガの壁がむき出しなの?」
何百日も姫はバラの居所を探し回りますが、何の痕跡も発見する事ができません。
全ての階をくまなく探しても見つからず、姫は打ちひしがれた心を引きずって、中央の塔へと戻るため、トボトボと歩いていました。
ふと見やると、外庭側の壁を覆っているイバラに生気が感じられません。なんというか、勢いがないのです。
「ああ、どうしてわたしは気が付かなかったのでしょう。
間違いないわ、何かあったんだわ」
城中を覆い尽くしたイバラは年中バラの花に覆われ、マダスクの香りや、フルーティ、ブルーなどの香りを放っていたのに、今は見る影もありません。1輪のバラも咲いていませんでした。
バラ本人がいなくても、瑞々しさを失わなかった、力強い緑色をしたイバラです。姫の力をもってしても外に出られないほど強力な結界を張っているイバラです。
触れてもバラの存在を感じることは出来ませんでしたが、それでもバラが生きてどこかにいる事だけは、信じることができました。それだけが唯一の救いだったのに、なんとイバラが枯れ始めたのです。
「バラ! お願いだから返事をして!! 何があったというの? 何百年もわたしに会いに来られないなんて!!」
姫はバラの枝葉を両手で掴んで、激しく揺さぶって叫びました。
「お願い! 枯れないで!! 何があったか教えてください!! 1人で抱え込まずに!2人で頑張れば、きっと解決できるから!!」
掴んだイバラは、力なくうな垂れている様子でした。以前イバラで傷ついた事も忘れて、枝葉を揺らして叫び続けます。無数に這えたトゲの中に身を埋めて、姫は大声で泣きました。
あの絵を見て記憶を取り戻したからでしょうか。姫は、その身も、纏っていたローブ・デコルテですら、トゲで傷つくことはありませんでした。ですがイバラは、姫を優しく抱きしめてはくれませんでした。
泣き疲れた姫が、ようやくイバラの中から立ち上がりました。
間違いなくバラは死にかけています。水を吸い上げる事すら敵わないのでしょうか。枝の表面にはシワが寄って、葉もシワくちゃになって、ぶら下がっています。
不器用な神気を発して、なんとかバラの力になりたいと頑張りますが、注ぐ神気の量が少なすぎてどうにもなりません。
再び絶望しかけた時、暗闇に閉ざされた廊下の向こうを覆う枯枝の隙間から、外の明かりが微かに差し込んでいる事に気が付きました。さっきまでは無かった光の筋が、暗闇に差し込んでいたのです。
姫はそこに走って行って、必死に枝を剥がそうと掴み掛りました。いくらバラの枝が細いとはいえ、幾重にも絡み合って、更にトゲで枝同士が引っ掛かりますから、思うように剥がせません。
枝葉の隙間には、30cm位奥に木製の窓があるのが見えました。手を伸ばして、窓を開けようとしますが、開きません。
姫は全体重をかけて枝を引っ張って、何とか窓の周りの枝を取り除きます。ですが、やはり窓は開きません。外側にもイバラが覆っているからです。
しかし、姫は諦めません。何とかこじ開けようと、力いっぱい窓を押しました。
「はぁ、はぁ、はぁ」
息を整えながら見ると、少し開きそうです。実は、窓を覆う外側のイバラは完全に枯れていて、朽ちていました。ですから、開こうとする窓の力に耐えられず崩れて落ち、砂になったのです。
なんとか木製の窓を開けた姫は、絶句しました。眼前に広がるその景色は、地獄そのものだったのです。
空は黒雲が渦巻き、コウモリの羽を生やした悪魔達が飛び交っていました。草原には、見たことも聞いた事もない面妖な姿をした怪物が叫喚しながら跋扈しています。
空気は息を白くするばかりか、そこに含まれる水分を一瞬にして凍らせるほど凛然としていました。
城の正面を見ると、2の門付近に枯れ果てた巨大な屋久杉が朽ちて死んでいました。その先に見える城下町は焦土と化しています。遠くに見える方々の森から火の手が上がり、沢山の煙を吹いています。灰と共に草木が焦げるにおいが漂ってきていました。
外庭には灰が降り積もっています。左下を見ると、1の城壁の結界を破って侵入してきた八岐大蛇の死体が横たわっていました。
姫が顔を出す窓の右の外壁に何か落ちてきて、影を作ります。それが衝突して、爆風と共に砕けたレンガの破片が飛んできました。姫が顔を庇いながら見やると、巨大なドラゴンが城に取り付き、火炎を吹き荒らしながらイバラの結界を食いちぎろうとしています。
堀にある、姫の一部であった睡蓮は枯れ果て、結界としての機能は無いようです。2つの城壁の結界の効力は殆ど失われていて、残すはイバラの結界のみとなっていました。
見上げると天空には、空気が黒く見えるほどの魔力の渦の中心に、敢然とした仁王立ちのバラが、暴悪な魔気を放つ何者かと対峙しています。
「バラ!! バラ! わたしよ、バラ! こっちを向いて!!」
姫は叫びますが、結界の外まで届きません。外側から見ると、内側の景色は水面の中のように歪んでいて、姫の声も姿も伝わらないのです。
燭緒のついた肋骨飾りのある紺色の軍服を着たバラは、持っていた折れた刀を離して落としました。
マントをはためかせ、恐ろしげに唸りながら、両手をゆっくりと広げていきます。途轍もないほど大きな神気がオーラとなって、全身から溢れていました。
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