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相手に与えることの出来る愛
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今日は、スズ1人で卵を貰いに行きました。もちろんハルにあげるためです。お昼にバラの蜜を飲んで、これからハルと待ち合わせですから、いつもの草原に向かいました。
ハルもスズも飛べるようになってから、行動範囲がぐっと広がり、今ではお堀の外にまで出られるようになっています。
自分が集めたバラの蜜とバラの実をポーチに入れて、お出かけしました。城の裏にある湖のほとりの雑木林にやって来る小鳥に頼んで、卵と交換してもらおうというのです。ここは平和な花の里ですから、まだ1000歳位の幼いスズでも、何の心配もなくお出かけできました。
精霊に昇華したバラの蜜は、みんなに喜んでもらえるほど十分甘く、実も酸っぱくてとても美味しいので人気があります。それに、バラの木は天界に1本しか生えていないので、とても珍しがられました。
取れる蜜の量は少ないのですが、スズが集められる量はもっと少なかったので、十分です。とりあえず、ハルが毎日お腹を空かせない程度の卵を、2,3日おきにもらうことが出来ました。
風の楽譜に葉の擦れる音と川のせせらぎとが音符となって、素敵なメロディを奏でています。辺りを見渡すにはちょうど良い高さの石があったので、そこにちょこんと座って一休みをすることにしました。
「あの子はまだ来ないのね」
スズが声のする方を振り向くと、何人かの草の精の女の子がいます。
その中の1人が言いました。
「ミツスイの精、わたし達と遊びましょうよ。
蛇の子と鳥の子が一緒にいるなんて可笑しいもの」
クスクス笑い合う草の精達の言うことを不思議に思って、スズはみんなに訊きました。
「可笑しい? どうしてみんな笑うの?」
「だってあなた、あの子のご飯でしょ? 食べられちゃうのに一緒に遊ぶなんて変よ」
「違うわ! あの子はわたしのお友達よ! わたしを食べたりなんかしないわ!!」
スズはぷりぷり怒って言いました。みんなとは遊びません。待ち合わせの切り株に向かうことにしました。ハルの悪口を聞くのが嫌だったからです。
その時スズは気が付きました。遠くの草の中からチラチラと時折光を反射するものがあります。何だろうと行ってみると、蜜がいっぱい入った瓶が落ちているではありませんか。マヌカハニーと書いてありました。とても貴重な蜂蜜です。自分の顔ほどもある大きな瓶。身長は50cmなので、1L位でしょうか。
瓶に入っているということは、誰かが落としていった物です。周りを見渡しましたが、誰もいません。蜜食のスズにとって、蜜の入った瓶をこのまま放置しておくことはできません。こっそりポーチに入れました。ポーチはとっても小さいですが、1Lの瓶位なら入る不思議なポーチです。
ハルにも秘密にしました。
「だってわたしが見つけたんだもん♪」
スズは1人で楽しもう、と思いました。しかし、その時すでに待ち合わせの切り株のところにハルは来ていました。挙動不審なスズを見て、声をかけずに陰から見ていたのです。ショックでした。友達になれたと思っていたスズが、隠れて蜜を独り占めしたのです。
こちらに向かって来たので、ハルは切り株の陰に隠れて、見つからないように少し離れていって、今来た風を装い、切り株へ戻りました。
スズは、さっき貰ってきたばかりの産みたて卵をくれました。ですが、何故かハルの心は躍りません。嬉しさの中に隙間が空いていることに気が付いたからです。喜んで食べてくれると思っているスズは、笑顔で自分を見ていましたから、笑顔を返してパクリと飲み込みました。
スズに虫のような光や虫をあげた時の自分を思いだし、スズを傷つけまいとしたのです。同時に、光や虫をほしくないとはっきりと言えずにいたスズの気持ちも分かりました。
普通なら、自分を思ってくれて、黙ってプレゼントを受け取っていてくれたスズに、感謝の念をいだくところですが、今日はそう思えませんでした。2人はお友達なのに、隠し事をされたので、嫌な気持ちが沸々とわいてきたのです。
食べた卵は美味しかったし、わざわざ林まで貰いに行ってくれて嬉しいけれど、蜜の事を教えてもらえず、少し悲しい気分でした。お花摘みや、冠飾りを作ったりして遊びました。いつもは楽しいおままごとをして遊んでみても楽しくありません。
ハルの様子のおかしさにスズが気付いて、訊きました。
「どうしたの、ハルちゃん? 元気ないねぇ」
我慢がし切れなくなったハルは、思わず言ってしまいました。言ってしまうと、感情を閉じ込めていたフタが外れて、一言では済みません。思わず、蜜の事を教えてもらえなかった事を責め立ててしまいました。
最初は呆然と固まっていたスズですが、売り言葉に買い言葉、キッと睨みつけて立ち上がると、言い返します。
「だって、蜜食べないじゃん!!」
確かにその通りです。この間、ハルはバラの蜜と花弁を食べて過ごした時期がありましたが、そればかりだと消化が出来なくて、体調を崩してしまいました。肉料理に使う程度のお野菜や、デザートの果物なら良いのですが、メインディッシュが草花では、体が持ちません。
このモヤモヤはなんなのでしょう。それは、自分の望む友情の在り方と、スズが示した言動が異なっていたからです。実際ハルは、スズが拾った蜜にも興味はないし、分けてくれると言われてもいりません。ただただ、お友達は隠し事をしない。何でも話し合えるのが親友だと思っていて、その理想と食い違っていたのが原因です。
ハルは気持ちの落としどころを失って、一瞬戸惑いましたが、それでも叫びました。
「それでも教えてくれても良いじゃない!!」
うわーん、と大泣きしながら、ハルはお家に飛んで行ってしまいました。
スズは呆然として見送りましたが、ハルの言う事ももっともです。お友達なのだから、教えてあげれば良かったのです。立場を逆転して考えてみれば、スズだって怒ります。虫のような光は綺麗ですし、鈴虫の音色も素敵ですから、もし秘密にされていたら、悲しい気持ちになるでしょう。
ハルは蜜を好んで舐めるようなことはしませんが、光に透かすとキラキラするのが素敵と言っていましたし、白く透ける気泡が宝石みたい、と笑っていました。
蜜はお肌に塗っても美容に良いと、城を見学に来た貴婦人が言っていたっけ。
お詫びをしようと思ったスズは、良いことを考え付きました。このマヌカハニーを使って、甘くて美味しい卵焼きを作るのです。
このまま喧嘩別れなんて、絶対に嫌です。そういえば、けんかの原因はいつも自分にありました。今回もそうです。いつも謝りに行くと、ハルは優しく許してくれました。その笑顔を見て、もう喧嘩しないと誓うですが、どうしてまた喧嘩をしてしまうのでしょう。
お互いもっともだと思っているわけですから、今回もすぐに仲直り出来るはずです。スズは、さっそくお城に帰っていって、「バラ様バラ様いらしてください」と祈りました。すぐにやってきてくれたバラに頼んで、拾った蜂蜜をいっぱい入れた厚焼き卵を焼いてもらいます。
帰りにもう1度林に寄って、鳥にもらった小さな卵では足りなかったので、バラがお城の台所でもらってくれた大きな卵も使って、2本の厚焼き卵が完成しました。
スズは急いでハルのもとへ駆けて行きます。
「ハルちゃん、さっきは蜜のこと言わなくてごめんね。
これ、ハルちゃんの為にバラ様に焼いてもらったの。さっきの蜜入りの特製厚焼き玉子よ。
もしよかったら、食べてちょうだい」
2本ともハルにプレゼントしました。ハルは満面の笑顔を湛えて、「ありがとー」と言いました。ですが同時にしょんぼりして、申し訳なさそうに自分は何もあげられないの、と言います。
スズは、「良いの、良いの」と言って、2人で1本ずつ食べました。
ハルもスズも飛べるようになってから、行動範囲がぐっと広がり、今ではお堀の外にまで出られるようになっています。
自分が集めたバラの蜜とバラの実をポーチに入れて、お出かけしました。城の裏にある湖のほとりの雑木林にやって来る小鳥に頼んで、卵と交換してもらおうというのです。ここは平和な花の里ですから、まだ1000歳位の幼いスズでも、何の心配もなくお出かけできました。
精霊に昇華したバラの蜜は、みんなに喜んでもらえるほど十分甘く、実も酸っぱくてとても美味しいので人気があります。それに、バラの木は天界に1本しか生えていないので、とても珍しがられました。
取れる蜜の量は少ないのですが、スズが集められる量はもっと少なかったので、十分です。とりあえず、ハルが毎日お腹を空かせない程度の卵を、2,3日おきにもらうことが出来ました。
風の楽譜に葉の擦れる音と川のせせらぎとが音符となって、素敵なメロディを奏でています。辺りを見渡すにはちょうど良い高さの石があったので、そこにちょこんと座って一休みをすることにしました。
「あの子はまだ来ないのね」
スズが声のする方を振り向くと、何人かの草の精の女の子がいます。
その中の1人が言いました。
「ミツスイの精、わたし達と遊びましょうよ。
蛇の子と鳥の子が一緒にいるなんて可笑しいもの」
クスクス笑い合う草の精達の言うことを不思議に思って、スズはみんなに訊きました。
「可笑しい? どうしてみんな笑うの?」
「だってあなた、あの子のご飯でしょ? 食べられちゃうのに一緒に遊ぶなんて変よ」
「違うわ! あの子はわたしのお友達よ! わたしを食べたりなんかしないわ!!」
スズはぷりぷり怒って言いました。みんなとは遊びません。待ち合わせの切り株に向かうことにしました。ハルの悪口を聞くのが嫌だったからです。
その時スズは気が付きました。遠くの草の中からチラチラと時折光を反射するものがあります。何だろうと行ってみると、蜜がいっぱい入った瓶が落ちているではありませんか。マヌカハニーと書いてありました。とても貴重な蜂蜜です。自分の顔ほどもある大きな瓶。身長は50cmなので、1L位でしょうか。
瓶に入っているということは、誰かが落としていった物です。周りを見渡しましたが、誰もいません。蜜食のスズにとって、蜜の入った瓶をこのまま放置しておくことはできません。こっそりポーチに入れました。ポーチはとっても小さいですが、1Lの瓶位なら入る不思議なポーチです。
ハルにも秘密にしました。
「だってわたしが見つけたんだもん♪」
スズは1人で楽しもう、と思いました。しかし、その時すでに待ち合わせの切り株のところにハルは来ていました。挙動不審なスズを見て、声をかけずに陰から見ていたのです。ショックでした。友達になれたと思っていたスズが、隠れて蜜を独り占めしたのです。
こちらに向かって来たので、ハルは切り株の陰に隠れて、見つからないように少し離れていって、今来た風を装い、切り株へ戻りました。
スズは、さっき貰ってきたばかりの産みたて卵をくれました。ですが、何故かハルの心は躍りません。嬉しさの中に隙間が空いていることに気が付いたからです。喜んで食べてくれると思っているスズは、笑顔で自分を見ていましたから、笑顔を返してパクリと飲み込みました。
スズに虫のような光や虫をあげた時の自分を思いだし、スズを傷つけまいとしたのです。同時に、光や虫をほしくないとはっきりと言えずにいたスズの気持ちも分かりました。
普通なら、自分を思ってくれて、黙ってプレゼントを受け取っていてくれたスズに、感謝の念をいだくところですが、今日はそう思えませんでした。2人はお友達なのに、隠し事をされたので、嫌な気持ちが沸々とわいてきたのです。
食べた卵は美味しかったし、わざわざ林まで貰いに行ってくれて嬉しいけれど、蜜の事を教えてもらえず、少し悲しい気分でした。お花摘みや、冠飾りを作ったりして遊びました。いつもは楽しいおままごとをして遊んでみても楽しくありません。
ハルの様子のおかしさにスズが気付いて、訊きました。
「どうしたの、ハルちゃん? 元気ないねぇ」
我慢がし切れなくなったハルは、思わず言ってしまいました。言ってしまうと、感情を閉じ込めていたフタが外れて、一言では済みません。思わず、蜜の事を教えてもらえなかった事を責め立ててしまいました。
最初は呆然と固まっていたスズですが、売り言葉に買い言葉、キッと睨みつけて立ち上がると、言い返します。
「だって、蜜食べないじゃん!!」
確かにその通りです。この間、ハルはバラの蜜と花弁を食べて過ごした時期がありましたが、そればかりだと消化が出来なくて、体調を崩してしまいました。肉料理に使う程度のお野菜や、デザートの果物なら良いのですが、メインディッシュが草花では、体が持ちません。
このモヤモヤはなんなのでしょう。それは、自分の望む友情の在り方と、スズが示した言動が異なっていたからです。実際ハルは、スズが拾った蜜にも興味はないし、分けてくれると言われてもいりません。ただただ、お友達は隠し事をしない。何でも話し合えるのが親友だと思っていて、その理想と食い違っていたのが原因です。
ハルは気持ちの落としどころを失って、一瞬戸惑いましたが、それでも叫びました。
「それでも教えてくれても良いじゃない!!」
うわーん、と大泣きしながら、ハルはお家に飛んで行ってしまいました。
スズは呆然として見送りましたが、ハルの言う事ももっともです。お友達なのだから、教えてあげれば良かったのです。立場を逆転して考えてみれば、スズだって怒ります。虫のような光は綺麗ですし、鈴虫の音色も素敵ですから、もし秘密にされていたら、悲しい気持ちになるでしょう。
ハルは蜜を好んで舐めるようなことはしませんが、光に透かすとキラキラするのが素敵と言っていましたし、白く透ける気泡が宝石みたい、と笑っていました。
蜜はお肌に塗っても美容に良いと、城を見学に来た貴婦人が言っていたっけ。
お詫びをしようと思ったスズは、良いことを考え付きました。このマヌカハニーを使って、甘くて美味しい卵焼きを作るのです。
このまま喧嘩別れなんて、絶対に嫌です。そういえば、けんかの原因はいつも自分にありました。今回もそうです。いつも謝りに行くと、ハルは優しく許してくれました。その笑顔を見て、もう喧嘩しないと誓うですが、どうしてまた喧嘩をしてしまうのでしょう。
お互いもっともだと思っているわけですから、今回もすぐに仲直り出来るはずです。スズは、さっそくお城に帰っていって、「バラ様バラ様いらしてください」と祈りました。すぐにやってきてくれたバラに頼んで、拾った蜂蜜をいっぱい入れた厚焼き卵を焼いてもらいます。
帰りにもう1度林に寄って、鳥にもらった小さな卵では足りなかったので、バラがお城の台所でもらってくれた大きな卵も使って、2本の厚焼き卵が完成しました。
スズは急いでハルのもとへ駆けて行きます。
「ハルちゃん、さっきは蜜のこと言わなくてごめんね。
これ、ハルちゃんの為にバラ様に焼いてもらったの。さっきの蜜入りの特製厚焼き玉子よ。
もしよかったら、食べてちょうだい」
2本ともハルにプレゼントしました。ハルは満面の笑顔を湛えて、「ありがとー」と言いました。ですが同時にしょんぼりして、申し訳なさそうに自分は何もあげられないの、と言います。
スズは、「良いの、良いの」と言って、2人で1本ずつ食べました。
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