たっくんの詩

緒方宗谷

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成年

同窓

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久しぶりに会ったみんなは体ばかり大きくなって
中身はほとんど変わっていない
お酒を呑めば呑むほど童心に帰るのは
それだけ思い出が深いって事だろう

同じ背の高さのあの子より、僕は大分高くなった
結局何も伝えず終いだったけど
今もちょと切なくなる
綺麗になったねって言った時の笑顔は
当時と同じだった
はにかんだ時に見たえくぼは
当時と同じだった

長い間忘れていた思いが込み上げてきたけど
それは当時の思い出が酔いに染まったから
同じ目線で見ていた時の思いは伝えなかった
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