あの子と増税メガネの秘密

第２話 増税メガネ

キシオはミカンと一緒にアパートへ戻り、彼女に料理を作る準備を手伝ってもらう事になった。
彼女は明るく、元気な性格で、少し天然なところがあったが、それがどこか魅力的でもあった。

「ねえ、キシオくん。どんな料理が好きなの？」
ミカンはキッチンで食材を取り出しながら訪ねてきた。

キシオは手をアゴに当てると
「実は、特に好きな料理はないんだ」

ミカンは驚いたような表情を浮かべ、「本当に？じゃぁ　料理じゃないけどチーズ牛丼とかカップラーメンも好きじゃないの？」

「ああ、でも、ボクはあまり料理を食べることがないんだ。貧乏な生活をしていたから、外食もめったにできないし、自分で料理をすることもほとんどなかったんだ。」

ミカンは少し寂しそうにコメカミに手をやってキシオを見つめたが、すぐに笑顔に戻った。
「じゃぁ、今日は特別に美味しい料理を作ってあげるね！」

カンカンカン
包丁の音が鳴る

二人は一緒に料理を作り始め、ミカンの手際の良さにキシオは関心をしていた。
彼女は料理が得意なだけでなく、不器用な俺を立ててくれる。
話術も結婚詐欺し並の話術だけど、一緒にいて。。。楽しい

「カンパーイ」
「えぇぇ　キシオ君　何に乾杯？プャ！　草生えちゃうんですけど」
「何でもいいだろ　ははぁ」




食事を終えた後、キシオはミカンに感謝の気持ちを伝えた。
「本当に美味しかったよ、ミカン。ありがとう」

ミカンは笑顔でうなずいた。
「どういたしまして！また一緒に食事しましょうね。」
「あれ？」
「どうしたの？」
「なんだか　急に眠たくなって・・」

ミカンは少し驚いた表情でキシオを見つめた。
だが　キシオが完全にまどろんでいる状態を確認したミカンは微笑みを浮かべる。

「それは大丈夫？キシオ君。ちょっと　特別なお茶が効いているのかもしれないわ」

「特別？」

「そう　特別なお茶よ」

「ありがとう、ミカ・・。。ン」

ぼんやりとした意識の中で夢の中に落ちていった。
夢の中ではミカンの声がハッキリと聞こえる。

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キシオは夢の中で、自分はどこか異なる場所にいるような感覚を覚えた。
ミカンと何かの対話をしている事はわかるが、とてもフワフワとした場所にいる。

「キシオくん。キシオ君。私はあなたに真実を教えたいの。総理大臣のメガネには特別な力があるんだ。それは『増税』という言葉で人々を洗脳する力なの。」

キシオは夢の中で驚きと疑念の表情を浮かべた。
「本当に？それって信じられないよ」

ミカンは微笑みながら続けた。
「信じるか信じないかはあなた次第だけど、私は根拠を持っているの。そして、あなたにはお願いがあるんだ」

キシオは夢の中でミカンに興味津々で尋ねた。
「何がお願いなの？」

「私はメガネを盗んで、その力を止める方法を探しているんだけど、一人では難しいの。だから、あなたに手伝ってほしいの。」

キシオは夢の中で考えたが、ミカンの説明を聞いて彼女の言葉に納得を始めた。
「わかった、ミカン。何か力になれることがあれば、手伝うよ」

ミカンはほっとしたような表情でキシオに微笑んだ。
「ありがとう、キシオ君。それじゃぁ、これを受け取って」

ミカンはキシオに総理大臣のメガネを手渡した。
次の瞬間、キシオの夢は一瞬で薄れ、現実の眠りから覚めた。
彼は自分の部屋のベットに寝かされていることに気付き、手にはメガネが握られている。
「はぁ！　ミカンは？」

アパートを飛び出して、ミカンを探しに街を歩き始めた。
しかし、彼女の行方はわからず、不安が募るばかりだった。

そのとき、街角で大きなテレビの画面が人々の注目を集めていた。
ニュースが流れており、総理大臣が増税の方針を強調している様子が映し出されていた。

キシオはテレビの画面に注目し、その瞬間、総理大臣のかけているメガネに「増税」という言葉が浮かび上がるのを見た。
それはまるで洗脳のような効果があるように見える。

「あれが、、総理大臣のメガネ。増税メガネか」
キシオは驚きの声を漏らした。