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第21話 役者の卵たち
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早速アケミ達を連れてくるとアケミはモデルのように足をクロスさせながら歩き
両手を広げると優雅な自己紹介を始めた。
スピルグもアケミのスタイルの良さにうなっていた。
ミリーの場合は 少しぎこちなかったな。
「わ・私はミリーという。剣術が得意だ。流派はスケルトン二刀流。
得意なのは剣に呪いを込めて放つ・・カオスブレードにダークブレーカー
あとは 稀にだが剣を打ち付けた相手の息の根を直接止める・・絶対呪殺闘気が発動することがあるぞ」
スピルグの額から汗が出ていた。
「演劇の相手まで即死したりしないよNE?」
そしてスピルグは物語の内容について語り始めた。
昔 この地が森で溢れていたころにエルフの王国があったらしい
それが謎の砂漠化によって森が枯れ王国は衰退しはじめると
他の土地へ移住を試みるエルフたちが現れ始めた。
国力の衰退を恐れた王国は エルフの貴族たちに移住を禁止するのだけど
貴族の娘であるヒロインのエルフはほんろうされることになる。
「昔はエルフと言えばほとんどが貴族だったんだYO。
だからリーファちゃんにも 高貴な血が流れているYO。
すごいだろ?エルフの血」
スピルグの熱弁は続いて額からは汗がにじみ出て顔も火照っている。
まるで 監督というよりもエルフマニアと化していた。
肝心のストーリーは 最後は駆け落ちに失敗して
ヒロインは毒を飲んで好きになった男性を追いかけるらしく
ハッピーエンドの話の動画しか見ない俺にとっては物足りない内容だった。
でも当時のエルフたちの様子は不幸な人生を歩んだ人が多かったのかもしれない。
こうして話が終わると早速簡単なお芝居をしてみることになった。
リーファはもちろんヒロイン
アケミは教会のシスター
ミリーはお助け騎士というよくわからない役のようだ。
ちなみに俺は商人の役だったのだがそれが悪徳商人の役らしい。
「俺が商人のトシユキだ!金がないだとぉ?ならば娘のリーファを貰おうか?こっちも商売なんでね。がははは」
「お父様 待ってください。。私・・商人様のところに行きます。トシユキと結婚します」
「リーファちゃん まだ 結婚しちゃダメだね。
そんなに嬉しそうに出ていかれたらお父さん泣いちゃうYO!でもエルフは最高」
お芝居というのは思っていた以上にコツがつかめない。
アケミなんかは腹黒い部分もあるしお芝居が得意そうなんだけど・・
「・・・。みなさん。今日はミサに集まって頂いてありがとうございます。募金箱はこちらです」
ムギュ・・ムギュ・・・
大きな胸を募金箱に何度も押し当てた。
「お金が入ると 重たくて箱が揺れちゃうかも・・」
「そんなに揺らしたら明日には新しい教会が建っちゃうYO!」
監督とのイメージがマッチングしなくて中々苦労をしているようだった。
一番マッチングしたのはミリーだろう
「がははは がははは 木材を切るなら任せろ がははは」
大道具とすっかり意気投合してお芝居に参加しないと言い出すんじゃないかと
心配になるほどだった。
ほんの数時の時間だったけど思ったより疲れたぞ。
アケミもリーファも汗を拭き、水筒に入っている水を最後の一滴まで飲み干していると
監督のスピルグがリーファの前に座り込んだ。
ニヤニヤと笑うスピルグ
「リーファちゃんってさ。強引な人とロマンティックな人だったらどっちが好き?」
息を整えながら考えるリーファの横でアケミは「(そんなの 両方イケるに決まってるじゃない)」と思っている。
リーファはどっちなんだろう?
まあ 別に気にするだけなら自由だろう。
「強引な人。うわべだけの男じゃ 私は守れない 」
スピルグは何度もうなずいた。
「じゃぁ 強くて強引な人がいいんだNE?ちなみにだけどぉ その美しい金髪が今はショートだよね?
もしも 伸ばしてほしいって言われたらリーファちゃんは伸ばしてくれるかな?」
「好きな人がそうしろ言うなら 伸ばしてもいい」
「うひょ~ いいNE! 最高だYO!」
途中からはお芝居の話じゃなかったような気もするけどチャラ男気質のある男だから
仕方がないのかもしれない。
「おつかれちゃん!」
「お疲れ!!」
俺は 始めての練習を済ませてみんなと帰る途中だった。
「ポッポー」
ハトか? そう言えば上着を忘れたことに気が付いて舞台に引き返した。
すると 誰もいないはずの舞台の上では誰かがホウキで何かを拾い集めていた。
「監督か・・アイツ チャラ男じゃないのかもな」
俺は関心をして舞台を後にした。
監督だけあってスピルグはまだまだ掃除を続けるんだろうな見直したよ。
・・・。
「また み~け うひぃぃ 金髪 うひぃぃ 最高だYO」
両手を広げると優雅な自己紹介を始めた。
スピルグもアケミのスタイルの良さにうなっていた。
ミリーの場合は 少しぎこちなかったな。
「わ・私はミリーという。剣術が得意だ。流派はスケルトン二刀流。
得意なのは剣に呪いを込めて放つ・・カオスブレードにダークブレーカー
あとは 稀にだが剣を打ち付けた相手の息の根を直接止める・・絶対呪殺闘気が発動することがあるぞ」
スピルグの額から汗が出ていた。
「演劇の相手まで即死したりしないよNE?」
そしてスピルグは物語の内容について語り始めた。
昔 この地が森で溢れていたころにエルフの王国があったらしい
それが謎の砂漠化によって森が枯れ王国は衰退しはじめると
他の土地へ移住を試みるエルフたちが現れ始めた。
国力の衰退を恐れた王国は エルフの貴族たちに移住を禁止するのだけど
貴族の娘であるヒロインのエルフはほんろうされることになる。
「昔はエルフと言えばほとんどが貴族だったんだYO。
だからリーファちゃんにも 高貴な血が流れているYO。
すごいだろ?エルフの血」
スピルグの熱弁は続いて額からは汗がにじみ出て顔も火照っている。
まるで 監督というよりもエルフマニアと化していた。
肝心のストーリーは 最後は駆け落ちに失敗して
ヒロインは毒を飲んで好きになった男性を追いかけるらしく
ハッピーエンドの話の動画しか見ない俺にとっては物足りない内容だった。
でも当時のエルフたちの様子は不幸な人生を歩んだ人が多かったのかもしれない。
こうして話が終わると早速簡単なお芝居をしてみることになった。
リーファはもちろんヒロイン
アケミは教会のシスター
ミリーはお助け騎士というよくわからない役のようだ。
ちなみに俺は商人の役だったのだがそれが悪徳商人の役らしい。
「俺が商人のトシユキだ!金がないだとぉ?ならば娘のリーファを貰おうか?こっちも商売なんでね。がははは」
「お父様 待ってください。。私・・商人様のところに行きます。トシユキと結婚します」
「リーファちゃん まだ 結婚しちゃダメだね。
そんなに嬉しそうに出ていかれたらお父さん泣いちゃうYO!でもエルフは最高」
お芝居というのは思っていた以上にコツがつかめない。
アケミなんかは腹黒い部分もあるしお芝居が得意そうなんだけど・・
「・・・。みなさん。今日はミサに集まって頂いてありがとうございます。募金箱はこちらです」
ムギュ・・ムギュ・・・
大きな胸を募金箱に何度も押し当てた。
「お金が入ると 重たくて箱が揺れちゃうかも・・」
「そんなに揺らしたら明日には新しい教会が建っちゃうYO!」
監督とのイメージがマッチングしなくて中々苦労をしているようだった。
一番マッチングしたのはミリーだろう
「がははは がははは 木材を切るなら任せろ がははは」
大道具とすっかり意気投合してお芝居に参加しないと言い出すんじゃないかと
心配になるほどだった。
ほんの数時の時間だったけど思ったより疲れたぞ。
アケミもリーファも汗を拭き、水筒に入っている水を最後の一滴まで飲み干していると
監督のスピルグがリーファの前に座り込んだ。
ニヤニヤと笑うスピルグ
「リーファちゃんってさ。強引な人とロマンティックな人だったらどっちが好き?」
息を整えながら考えるリーファの横でアケミは「(そんなの 両方イケるに決まってるじゃない)」と思っている。
リーファはどっちなんだろう?
まあ 別に気にするだけなら自由だろう。
「強引な人。うわべだけの男じゃ 私は守れない 」
スピルグは何度もうなずいた。
「じゃぁ 強くて強引な人がいいんだNE?ちなみにだけどぉ その美しい金髪が今はショートだよね?
もしも 伸ばしてほしいって言われたらリーファちゃんは伸ばしてくれるかな?」
「好きな人がそうしろ言うなら 伸ばしてもいい」
「うひょ~ いいNE! 最高だYO!」
途中からはお芝居の話じゃなかったような気もするけどチャラ男気質のある男だから
仕方がないのかもしれない。
「おつかれちゃん!」
「お疲れ!!」
俺は 始めての練習を済ませてみんなと帰る途中だった。
「ポッポー」
ハトか? そう言えば上着を忘れたことに気が付いて舞台に引き返した。
すると 誰もいないはずの舞台の上では誰かがホウキで何かを拾い集めていた。
「監督か・・アイツ チャラ男じゃないのかもな」
俺は関心をして舞台を後にした。
監督だけあってスピルグはまだまだ掃除を続けるんだろうな見直したよ。
・・・。
「また み~け うひぃぃ 金髪 うひぃぃ 最高だYO」
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