35 / 56
第35話 不倫《ダミーデータ》
しおりを挟む
研究員と卓球で汗を流した。
そして、しばしの休憩をしている。
「産業スパイ以外の噂はない?」
僕は研究員に話し掛けた。
「専務が不倫しているらしいですよ」
「えっ、専務が。スキャンダルじゃないか」
「報復が怖いので誰も突きませんが」
「そうだろうな。証拠でもあれば良いが」
「ラブホテルに入っていったのを見た人がいるらしいけど、証拠の写真とかはありません」
ふーん、相手は誰だろう。
【やすピー:不倫って最低。特に会社のお偉いさんは最低】
【ば7:いや好きになったら仕方ないんじゃないか】
【勝手ソンソン:うーん、会社幹部だとかなりのスキャンダルだな。専務だと左遷されないだろうし、相手の女の子だけが傷になるとしたら許せん】
【ハイレックス:許せんな。でも女の子は可哀想だな。こういうのは結局女の子が会社を辞めて方が付く場合が多い】
【蟹鎌:ちっちっちっ、最近は女の子が訴えを起こしてたりする】
【アーラヨット:九美子様に関係なければ別に良い】
【もっちん:不倫するなら俺と付き合ってほしい】
「相手は?」
「マスクとサングラスで判らなかったらしいですよ。髪もウイッグみたいだったと」
用心深いな。
【アーラヨット:どうでも良い話だな】
【もっちん:変装してまでしたい物かな】
【やすピー:不味いと言う罪の意識はあるみたいね。なら、しなければいいのに】
【ば7:それが燃え上がると一線を越えてしまうんだな】
【勝手ソンソン:ば7詳しいのか】
【ば7:聞いた話だ】
【ハイレックス:まあな。無くならなないスキャンダルのひとつだ】
【蟹鎌:ちっちっちっ、不倫はいつかばれる。完全犯罪などないのだ】
「お相手は社内の女かな」
「たぶんね」
「このネタを追うのはやばそうだ」
「噂話ぐらいはいいけど、証拠を握って突きつけたら、たぶん首ですね」
こっちは囮捜査という訳にはいかないな。
女が蜂人の奥さんでもない限りは事件には関係なさそうな気がする。
【勝手ソンソン:専務ともなれば扱いが難しいな】
【蟹鎌:ちっちっちっ、正義が勝つのだ。追及あるべし】
【やすピー:さすが専務だと追及は難しいわね】
【ば7:知っている人はお相手が誰なのか知っているだろうな】
【アーラヨット:この事件にも首を突っ込むのか。やめた方が良いぞ】
【もっちん:Hな付き合いしてくれる娘を紹介して】
【ハイレックス:もっちん、不倫するにも人間的な魅力が要るぞ】
【もっちん:無職じゃ駄目か】
さて、どうしたものか。
とりあえず。
「ありがと、後で打ち合わせの人事課の者が行くから、その時はよろしく」
「はい」
研究員が立ち去ったので、今までの情報を九美子にメールで送る。
「専務のパソコンの使用履歴を調べたら良いわ。きっと何か分かるでしょう」
「それは不味いよ。サーバー管理者が裏切ったら僕は首だ」
「首が怖いの? フリーランスもなかなか良いものよ」
「僕は九美子みたいにはやれない」
「私が雇ってあげても良いわ」
「首になったらよろしく。でも無茶はしないぞ。で、ログ以外の作戦は?」
「たぶん同じラブホテルは利用しないでしょうね」
「まあね」
「となると女性社員全てのメールを調べないと」
無茶な事を言う。
【ば7:九美子様はS? なかなか無茶をおっしゃる】
【もっちん:権限がないとこういう調査はね。それに調べているのがばれると怖い】
【やすピー:首は怖いわよね。不倫を追及して首になりましたなんて恰好が悪い。次の会社に就職する時も響くわね】
【ハイレックス:許せんけど。どうしようもない】
【蟹鎌:ちっちっちっ、調べるのだ。そして告発して散れ】
【アーラヨット:九美子様も嫌になっているご様子】
【勝手ソンソン:まあな、九美子様が鋭い推理ではないのは確かだ】
「全ては無理だ。絞らないと」
「ウイルスの使用を許可してくれるのだったら出来るわよ。どうする?」
「却下だ。九美子の腕は信用しているけど、ばれたら怖い」
「じゃあ、プログラム的には『ノップ』ね」
「『ノップ』聞いた事がないな」
「何もしないという事よ」
「なんだ。そんなこと」
【ハイレックス:ウイルス仕込んだら、完全に犯罪だろ】
【蟹鎌:ちっちっちっ、犯罪は不味いな】
【アーラヨット:九美子様は本当に嫌になっているご様子。自棄になっている感じが見て取れる】
【勝手ソンソン:ノップね。ノータッチってやつか。賢明だな】
【ば7:うん、この事件は危ういな。不倫を調べて首は不味い】
【もっちん:初男の性格では、はっちゃけたりしないだろ】
【やすピー:ノップ、賢い選択ね】
そして、しばしの休憩をしている。
「産業スパイ以外の噂はない?」
僕は研究員に話し掛けた。
「専務が不倫しているらしいですよ」
「えっ、専務が。スキャンダルじゃないか」
「報復が怖いので誰も突きませんが」
「そうだろうな。証拠でもあれば良いが」
「ラブホテルに入っていったのを見た人がいるらしいけど、証拠の写真とかはありません」
ふーん、相手は誰だろう。
【やすピー:不倫って最低。特に会社のお偉いさんは最低】
【ば7:いや好きになったら仕方ないんじゃないか】
【勝手ソンソン:うーん、会社幹部だとかなりのスキャンダルだな。専務だと左遷されないだろうし、相手の女の子だけが傷になるとしたら許せん】
【ハイレックス:許せんな。でも女の子は可哀想だな。こういうのは結局女の子が会社を辞めて方が付く場合が多い】
【蟹鎌:ちっちっちっ、最近は女の子が訴えを起こしてたりする】
【アーラヨット:九美子様に関係なければ別に良い】
【もっちん:不倫するなら俺と付き合ってほしい】
「相手は?」
「マスクとサングラスで判らなかったらしいですよ。髪もウイッグみたいだったと」
用心深いな。
【アーラヨット:どうでも良い話だな】
【もっちん:変装してまでしたい物かな】
【やすピー:不味いと言う罪の意識はあるみたいね。なら、しなければいいのに】
【ば7:それが燃え上がると一線を越えてしまうんだな】
【勝手ソンソン:ば7詳しいのか】
【ば7:聞いた話だ】
【ハイレックス:まあな。無くならなないスキャンダルのひとつだ】
【蟹鎌:ちっちっちっ、不倫はいつかばれる。完全犯罪などないのだ】
「お相手は社内の女かな」
「たぶんね」
「このネタを追うのはやばそうだ」
「噂話ぐらいはいいけど、証拠を握って突きつけたら、たぶん首ですね」
こっちは囮捜査という訳にはいかないな。
女が蜂人の奥さんでもない限りは事件には関係なさそうな気がする。
【勝手ソンソン:専務ともなれば扱いが難しいな】
【蟹鎌:ちっちっちっ、正義が勝つのだ。追及あるべし】
【やすピー:さすが専務だと追及は難しいわね】
【ば7:知っている人はお相手が誰なのか知っているだろうな】
【アーラヨット:この事件にも首を突っ込むのか。やめた方が良いぞ】
【もっちん:Hな付き合いしてくれる娘を紹介して】
【ハイレックス:もっちん、不倫するにも人間的な魅力が要るぞ】
【もっちん:無職じゃ駄目か】
さて、どうしたものか。
とりあえず。
「ありがと、後で打ち合わせの人事課の者が行くから、その時はよろしく」
「はい」
研究員が立ち去ったので、今までの情報を九美子にメールで送る。
「専務のパソコンの使用履歴を調べたら良いわ。きっと何か分かるでしょう」
「それは不味いよ。サーバー管理者が裏切ったら僕は首だ」
「首が怖いの? フリーランスもなかなか良いものよ」
「僕は九美子みたいにはやれない」
「私が雇ってあげても良いわ」
「首になったらよろしく。でも無茶はしないぞ。で、ログ以外の作戦は?」
「たぶん同じラブホテルは利用しないでしょうね」
「まあね」
「となると女性社員全てのメールを調べないと」
無茶な事を言う。
【ば7:九美子様はS? なかなか無茶をおっしゃる】
【もっちん:権限がないとこういう調査はね。それに調べているのがばれると怖い】
【やすピー:首は怖いわよね。不倫を追及して首になりましたなんて恰好が悪い。次の会社に就職する時も響くわね】
【ハイレックス:許せんけど。どうしようもない】
【蟹鎌:ちっちっちっ、調べるのだ。そして告発して散れ】
【アーラヨット:九美子様も嫌になっているご様子】
【勝手ソンソン:まあな、九美子様が鋭い推理ではないのは確かだ】
「全ては無理だ。絞らないと」
「ウイルスの使用を許可してくれるのだったら出来るわよ。どうする?」
「却下だ。九美子の腕は信用しているけど、ばれたら怖い」
「じゃあ、プログラム的には『ノップ』ね」
「『ノップ』聞いた事がないな」
「何もしないという事よ」
「なんだ。そんなこと」
【ハイレックス:ウイルス仕込んだら、完全に犯罪だろ】
【蟹鎌:ちっちっちっ、犯罪は不味いな】
【アーラヨット:九美子様は本当に嫌になっているご様子。自棄になっている感じが見て取れる】
【勝手ソンソン:ノップね。ノータッチってやつか。賢明だな】
【ば7:うん、この事件は危ういな。不倫を調べて首は不味い】
【もっちん:初男の性格では、はっちゃけたりしないだろ】
【やすピー:ノップ、賢い選択ね】
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
黄昏は悲しき堕天使達のシュプール
Mr.M
青春
『ほろ苦い青春と淡い初恋の思い出は・・
黄昏色に染まる校庭で沈みゆく太陽と共に
儚くも露と消えていく』
ある朝、
目を覚ますとそこは二十年前の世界だった。
小学校六年生に戻った俺を取り巻く
懐かしい顔ぶれ。
優しい先生。
いじめっ子のグループ。
クラスで一番美しい少女。
そして。
密かに想い続けていた初恋の少女。
この世界は嘘と欺瞞に満ちている。
愛を語るには幼過ぎる少女達と
愛を語るには汚れ過ぎた大人。
少女は天使の様な微笑みで嘘を吐き、
大人は平然と他人を騙す。
ある時、
俺は隣のクラスの一人の少女の名前を思い出した。
そしてそれは大きな謎と後悔を俺に残した。
夕日に少女の涙が落ちる時、
俺は彼女達の笑顔と
失われた真実を
取り戻すことができるのだろうか。
ARIA(アリア)
残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
我らおっさん・サークル「異世界召喚予備軍」
虚仮橋陣屋(こけばしじんや)
青春
おっさんの、おっさんによる、おっさんのためのほろ苦い青春ストーリー
サラリーマン・寺崎正・四〇歳。彼は何処にでもいるごく普通のおっさんだ。家族のために黙々と働き、家に帰って夕食を食べ、風呂に入って寝る。そんな真面目一辺倒の毎日を過ごす、無趣味な『つまらない人間』がある時見かけた奇妙なポスターにはこう書かれていた――サークル「異世界召喚予備軍」、メンバー募集!と。そこから始まるちょっと笑えて、ちょっと勇気を貰えて、ちょっと泣ける、おっさんたちのほろ苦い青春ストーリー。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
蠍の舌─アル・ギーラ─
希彗まゆ
ミステリー
……三十九。三十八、三十七
結珂の通う高校で、人が殺された。
もしかしたら、自分の大事な友だちが関わっているかもしれない。
調べていくうちに、やがて結珂は哀しい真実を知ることになる──。
双子の因縁の物語。
リモート刑事 笹本翔
雨垂 一滴
ミステリー
『リモート刑事 笹本翔』は、過去のトラウマと戦う一人の刑事が、リモート捜査で事件を解決していく、刑事ドラマです。
主人公の笹本翔は、かつて警察組織の中でトップクラスの捜査官でしたが、ある事件で仲間を失い、自身も重傷を負ったことで、外出恐怖症(アゴラフォビア)に陥り、現場に出ることができなくなってしまいます。
それでも、彼の卓越した分析力と冷静な判断力は衰えず、リモートで捜査指示を出しながら、次々と難事件を解決していきます。
物語の鍵を握るのは、翔の若き相棒・竹内優斗。熱血漢で行動力に満ちた優斗と、過去の傷を抱えながらも冷静に捜査を指揮する翔。二人の対照的なキャラクターが織りなすバディストーリーです。
翔は果たして過去のトラウマを克服し、再び現場に立つことができるのか?
翔と優斗が数々の難事件に挑戦します!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる