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第31話 寄せ木細工《キャスト》
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最後は経理パートの亜振 沙羅。
真面目な感じの女性だ。
【もっちん:うん、真面目そうな良い子だ】
【ハイレックス:彼女にしたら尽くすタイプとみた】
【やすピー:大人しそうだけど、こういう子に限って、爆発しそうなのよね】
【ば7:第一印象だと分からないな。普通の子に見える】
【蟹鎌:ちっちっちっ、印象などあてにならない。悪人顔の善人もいる】
【アーラヨット:九美子様の勝ちだな】
【勝手ソンソン:俺は結構好み】
「忙しいところ申し訳ない」
「いいの。仕事は上がりだから」
「パートだったね。なんでパートなのかな?」
「木工を使ったアクセサリーを作っていて、作家を目指しているの」
そう言って、鳥の寄せ木細工のキーホルダーを見せてもらった。
上手く作れている。
確かに売り物になりそうだ。
【もっちん:可愛いアクセサリーだ】
【ば7:うん、良く出来ている】
【ハイレックス:趣味を持っているっていいよな。俺、趣味らしい趣味がないから】
【蟹鎌:ちっちっちっ、こんなのは何の参考にもならん。見るだけ無駄だ】
【アーラヨット:九美子様にプレゼントしたい】
【勝手ソンソン:プレゼントすればいい。初男にお金送ればいいだけだから】
【やすピー:タスチューブで貢ぐのはほどほどにね】
見事だったので、写真に撮って、九美子にもメールしておいた。
案外気に入るかも知れない。
仕事を頼んだ時の代金として使えるかな。
亜振さんなら安く売ってくれそうだ。
スマホがメールの着信音を奏でる。
『亜振さんのキーホルダー一つ買って来て』とある。
『分かった』と返事を打つ。
【ハイレックス:むっ、メール。何か情報か】
【ば7:ここで発表しないから個人的なメールだろ】
【もっちん:なんか気になる】
【蟹鎌:ちっちっちっ、メールなど、どうでもいいのである。証拠のみ真実に辿り着ける】
【勝手ソンソン:まあ、経過を見ようぜ】
【アーラヨット:九美子様が俺のプレゼント発言に興味を示したのだ】
【やすピー:事件に関係あるメールかな】
「話し中、ごめん。君のキーホルダーを気に入った人がいてね。売り物があれば売って欲しい」
「これなんかどうですか」
亜振がバッグから、リスの寄せ木細工のキーホルダーを出した。
「いくら?」
「じゃあ、千円で」
「安くしてもらって悪いね」
「いいの、あまり売れないので」
【勝手ソンソン:さっきのメールはこれ】
【ハイレックス:九美子様が欲しがったのかな】
【ば7:配信を他に見てる人がいるかもな。書き込みはやらないけどと言う人が】
【やすピー:初男の彼女だったりして】
【蟹鎌:ちっちっちっ、このやりとりは無意味だ。実にくだらん】
【アーラヨット:俺の思いが通じたなら最高に嬉しい】
【もっちん:初男に1000円送ってみろよ】
さて場も和んだ所で、話を切り出した。
「去年の2月17日、休んでるよね。差し支えなければどうしてか教えてほしい」
「コンテストに出す為に一日作業してた」
「なるほど。休みに関して言うことはある」
「シフトで調整しているから、普段は問題ない」
「アンケートありがとう」
【アーラヨット:九美子様、コメント見てたら、メッセージ下さい。ほしいならキーホルダーを幾つでも買ってあげる】
【やすピー:貢ぐ君、誕生か】
【ハイレックス:九美子様は欲しいなんて言わないだろ】
【もっちん:アーラヨットに欲しいなんて絶対に言わないな】
【ば7:それが真実だ】
【蟹鎌:ちっちっちっ、休みの時の行動はどうでもいいのか】
【勝手ソンソン:いや、作業したてだけじゃ何も分からん】
これで4人の話が聞けた。
うーん、誰が怪しいか分からない。
データを九美子に送った。
真面目な感じの女性だ。
【もっちん:うん、真面目そうな良い子だ】
【ハイレックス:彼女にしたら尽くすタイプとみた】
【やすピー:大人しそうだけど、こういう子に限って、爆発しそうなのよね】
【ば7:第一印象だと分からないな。普通の子に見える】
【蟹鎌:ちっちっちっ、印象などあてにならない。悪人顔の善人もいる】
【アーラヨット:九美子様の勝ちだな】
【勝手ソンソン:俺は結構好み】
「忙しいところ申し訳ない」
「いいの。仕事は上がりだから」
「パートだったね。なんでパートなのかな?」
「木工を使ったアクセサリーを作っていて、作家を目指しているの」
そう言って、鳥の寄せ木細工のキーホルダーを見せてもらった。
上手く作れている。
確かに売り物になりそうだ。
【もっちん:可愛いアクセサリーだ】
【ば7:うん、良く出来ている】
【ハイレックス:趣味を持っているっていいよな。俺、趣味らしい趣味がないから】
【蟹鎌:ちっちっちっ、こんなのは何の参考にもならん。見るだけ無駄だ】
【アーラヨット:九美子様にプレゼントしたい】
【勝手ソンソン:プレゼントすればいい。初男にお金送ればいいだけだから】
【やすピー:タスチューブで貢ぐのはほどほどにね】
見事だったので、写真に撮って、九美子にもメールしておいた。
案外気に入るかも知れない。
仕事を頼んだ時の代金として使えるかな。
亜振さんなら安く売ってくれそうだ。
スマホがメールの着信音を奏でる。
『亜振さんのキーホルダー一つ買って来て』とある。
『分かった』と返事を打つ。
【ハイレックス:むっ、メール。何か情報か】
【ば7:ここで発表しないから個人的なメールだろ】
【もっちん:なんか気になる】
【蟹鎌:ちっちっちっ、メールなど、どうでもいいのである。証拠のみ真実に辿り着ける】
【勝手ソンソン:まあ、経過を見ようぜ】
【アーラヨット:九美子様が俺のプレゼント発言に興味を示したのだ】
【やすピー:事件に関係あるメールかな】
「話し中、ごめん。君のキーホルダーを気に入った人がいてね。売り物があれば売って欲しい」
「これなんかどうですか」
亜振がバッグから、リスの寄せ木細工のキーホルダーを出した。
「いくら?」
「じゃあ、千円で」
「安くしてもらって悪いね」
「いいの、あまり売れないので」
【勝手ソンソン:さっきのメールはこれ】
【ハイレックス:九美子様が欲しがったのかな】
【ば7:配信を他に見てる人がいるかもな。書き込みはやらないけどと言う人が】
【やすピー:初男の彼女だったりして】
【蟹鎌:ちっちっちっ、このやりとりは無意味だ。実にくだらん】
【アーラヨット:俺の思いが通じたなら最高に嬉しい】
【もっちん:初男に1000円送ってみろよ】
さて場も和んだ所で、話を切り出した。
「去年の2月17日、休んでるよね。差し支えなければどうしてか教えてほしい」
「コンテストに出す為に一日作業してた」
「なるほど。休みに関して言うことはある」
「シフトで調整しているから、普段は問題ない」
「アンケートありがとう」
【アーラヨット:九美子様、コメント見てたら、メッセージ下さい。ほしいならキーホルダーを幾つでも買ってあげる】
【やすピー:貢ぐ君、誕生か】
【ハイレックス:九美子様は欲しいなんて言わないだろ】
【もっちん:アーラヨットに欲しいなんて絶対に言わないな】
【ば7:それが真実だ】
【蟹鎌:ちっちっちっ、休みの時の行動はどうでもいいのか】
【勝手ソンソン:いや、作業したてだけじゃ何も分からん】
これで4人の話が聞けた。
うーん、誰が怪しいか分からない。
データを九美子に送った。
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