レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~

喰寝丸太

文字の大きさ
上 下
222 / 248
第5章 アンデッドでざまぁ

第222話 おっさん、四人組を退ける

しおりを挟む
「雁首、揃えちゃって」
「同胞をやってくれたのはお前だな」

 俺の言葉に答えたのは3メートルもの盾を持った男だった。
 凧みたいに見えたのは盾のようだ。

「それより俺の居場所がなんで分かるのか教えてくれよ」

 それを聞きたかった。

「ヴァンパイヤは身を削って生きている。その削りカスを追跡するのだ」

 劣化した体は垢みたいにはがれていく。
 それを追跡するのだろうな。

「話し合いなんてのは無理だよな。とっとと始めようぜ」
「そうだな。四人がかりを卑怯だと思うなよ」
「思わん」

 いでよ、強力紫外線ライト。
 俺は作動している強力紫外線を出した。

「アイン」

 四人の中で唯一の女が指示した。
 腰に付けた沢山の投げナイフが揺れた。

「分かっている」

 盾の男が盾を地面に突き刺し紫外線から四人を守る。
 そして盾の裏側から投げナイフが放物線を描いて飛んできてライトを壊した。

「ドライ」

 女の声がして、太鼓腹の男が盾の陰から出て来た。

「おうよ」

 男が口から火炎を吐く。
 そして、女は両手を剣に変えて斬りかかってきた。
 足の下から炎を出していた男は、やはり足から火炎を出しジグザクに飛んできて、短剣で俺を刺した。
 盾男はポチを盾で殴打した。

 実は魔力壁はもう習得してある。
 レベルが80もあるとそれなりに硬い。
 炎ぐらい全然平気だ。

 それに耐刃ジャケットも身に着けているから余計に短剣は通らない。
 刃物女の剣はヘルメットに弾かれた。

「こいつ、刃が通らない」
「なんて硬い兜なの」

 ヘルメットはかなり凹んだな。
 事故に遭うと凹んでも頭の中身を守る仕組みだからな。

 急いでヘルメットを替える。

「こいつ、アイテムボックスを使ってる。人間とヴァンパイヤの合いの子って訳ね」

 その推測は間違っているが、指摘する必要はないな。
 俺は携帯型紫外線ライトを手に持つと剣みたいに振り回した。
 盾男が紫外線を遮る。
 この後、投げナイフが飛んで来るのだろう。
 俺は投げナイフをさけた。
 そして、紫外線ライトを捨てメイスを出すと、盾を全力で叩く。
 盾は少し凹んだが、ほとんど壊れていない。

 風船みたいな物が飛んできて俺の周りで爆発する。
 くそう、四人もいると手が付けられない。
 まずは盾だ。

属性魔導アトリビュートマジック、刃よ回転して切り刻め」

 ダイヤモンドカッターの刃で盾の表面に切り込みを入れた。
 そしてメイスでガンガン叩く。
 投げナイフが雨あられと降ってくるが、こんな物は効かないよ。
 遂に盾は折れた。
 メイスを捨て、携帯型紫外線ライトを取り出して、奴らを照らす。

 火炎放射がライトを溶かす。
 まあいい。
 替えはある。

 俺は火炎放射男に触るとドレインタッチの逆のヒートタッチをした。
 爆発する火炎放射男。

「よくもドライを」

 刃物女が特攻してくる。
 紫外線ライトを出して刃物になった両手を灰にする。
 そして胸倉を掴み抜き手でコアを潰した。
 魔力壁とヴァンパイヤの怪力を使うと、こういう芸当も可能だ。

「フィーアもか」

 俺は飛んできたロケット男を受け止めると、抜き手でコアを潰した。
 最後に盾男を紫外線ライトで焼くと盾男は血の涙を流した。
 ヴァンパイヤも泣けるんだな知らなかったよ。
 さらばだ。
 抜き手でコアを潰した。

 俺は散らばった装備を集め、山を下りる。
 何だろ、急に仲間が恋しくなった。
 俺はヴァンパイヤのまま、地球に帰る事にした。

次元移動ディメンションムーブ

 久しぶりの地球だ。
 我が家が懐かしく感じた。

 いつもの癖でカーテンを開ける。
 あれ、太陽に当たっても煙が出ないどうなっているんだ。
 でも、血の渇きは変わらずにある。

 前々から不思議に思ってた。
 世界を飛び越えた時の状況から始まる。
 時間と空間を捻じ曲げていると解釈していたが、どうも違うようだ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界に召喚されたおっさん、実は最強の癒しキャラでした

鈴木竜一
ファンタジー
 健康マニアのサラリーマン宮原優志は行きつけの健康ランドにあるサウナで汗を流している最中、勇者召喚の儀に巻き込まれて異世界へと飛ばされてしまう。飛ばされた先の世界で勇者になるのかと思いきや、スキルなしの上に最底辺のステータスだったという理由で、優志は自身を召喚したポンコツ女性神官リウィルと共に城を追い出されてしまった。  しかし、実はこっそり持っていた《癒しの極意》というスキルが真の力を発揮する時、世界は大きな変革の炎に包まれる……はず。  魔王? ドラゴン? そんなことよりサウナ入ってフルーツ牛乳飲んで健康になろうぜ! 【「おっさん、異世界でドラゴンを育てる。」1巻発売中です! こちらもよろしく!】  ※作者の他作品ですが、「おっさん、異世界でドラゴンを育てる。」がこのたび書籍化いたします。発売は3月下旬予定。そちらもよろしくお願いします。

アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~

うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」  これしかないと思った!   自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。  奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。  得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。  直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。  このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。  そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。  アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。  助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~

夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。 しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。 とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。 エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。 スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。 *小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します

名無し
ファンタジー
 毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。

おじさんが異世界転移してしまった。

明かりの元
ファンタジー
ひょんな事からゲーム異世界に転移してしまったおじさん、はたして、無事に帰還できるのだろうか? モンスターが蔓延る異世界で、様々な出会いと別れを経験し、おじさんはまた一つ、歳を重ねる。

貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~

喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。 庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。 そして18年。 おっさんの実力が白日の下に。 FランクダンジョンはSSSランクだった。 最初のザコ敵はアイアンスライム。 特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。 追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。 そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。 世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。

処理中です...