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第5章 アンデッドでざまぁ
第204話 おっさん、ダンジョン攻略中
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翌日。
俺達は再びダンジョンに戻ってきて、スケルトンをメイスで叩いて回っていた。
メイスは土から鉄を金属支配して作ったのだ。
俺は金属を操る能力を金属支配と名付けた。
この金属支配の能力がどこまで出来るかは分からないが、やれるところまでやってみようと思う。
「凄いよ。私が稼ぐよりも、いっぱい稼いでいる。本当に魔石ぜんぶ貰っちゃってもいいの」
『ああ、現状では俺には使い道がない』
この世界のアンデッドの弱点はなんだろう。
でもそれは俺の弱点にもなり得る。
相手を殺すつもりが自分が死んでいたとなる可能性もある。
金属支配の新しい使い方が分かればなぁ。
そうすればもっと強くなれるのに。
金属を液体みたいに操るのは無理だ。
今の所くっつけるだけだ。
それも意識を離すとバラバラになる。
物づくりができないのは残念だ。
だが、宙を飛んでくっつくという事は自由に動かせるという事。
体も自由に動かしているしな。
それを利用した金属支配の攻撃方法はいくつか思いついてはいる。
『1階層は粗方回ったな。ボス戦と行くか』
「大丈夫なの」
『楽勝だよ』
「信じたからね」
ボス部屋の扉を開ける。
ボスの間は石のタイルが敷き詰められた部屋だった。
好都合だ。
ボスが出現する。
剣を持ったあのシルエットはファイタースケルトンだ。
こいつとは前にやって勝っているから楽勝だ。
『戦闘に巻き込まれない様に壁際に退避しとけ』
「二刀流で挑まなくていいの」
『任せろ。秘策がある』
この地形に適した戦術は。
「カタカタ(魔力通販)。カタカタカタ(パチンコ玉100発)」
パチンコ玉100発を出してばらまいた。
金属支配でパチンコ玉を操る。
相手の足元に邪魔する様に配置。
さあ転がれ。
スコーンと転がるファイタースケルトン。
転がった所をメイスで強打。
起き上がったらパチンコ玉を動かして、また転ばす。
三度もやると起き上がらなくなっていた。
座ったままで剣を振るうファイタースケルトン。
俺は頭を叩いては離れるというヒットアンドウェイで攻撃した。
攻撃は上手く行き、ファイタースケルトンは魔石になった。
遠距離攻撃があれば、もっと簡単に始末できたな。
要改善だ。
『どうだ。上手くいったろう』
「この玉、文字が書いてあるのね。お金みたい」
『よく分かったな。ある場所ではこれを品物に交換してくれる。お金みたいな物だ』
「へぇ、球体のお金かあ。色々な物があるのね。流石、書記スケルトン。知識の量は抜群ね」
2階層も土の洞窟で、ファイタースケルトンと普通のスケルトンが徘徊していた。
階段を降りきると襲い掛かってくる為、階段の途中で観察する。
土の洞窟ならあの戦法だな。
歩いているファイタースケルトンの足元から砂鉄の槍を突き出す。
だが、ダメージはない。
ダメージが目的ではないんだな。
後ろを振り向けなくするのが目的だ。
俺は後ろに回ると、メイスで後頭部を叩いてやっつけた。
うん、楽勝だ。
しかし、この金属支配の力は回数制限とかないのかな。
突然使えなくなる危険性も考慮しとかないと。
『属性魔導のスキルオーブを手に入れられないか』
「無理ね。貧民にも配給しているけど、その場で使うように指示されるはず」
そうか、なら包帯をぐるぐる巻きにして怪我人を装うか。
怪我で声も出ない事にしておけば大丈夫だ。
よし、この2階層のボスを倒したらスキルオーブをゲットしよう。
2階層のボスはナイトスケルトンだった。
床は石のタイルだ。
黒光りする鎧と兜を身にまとっている。
そして骨の馬に乗っていた。
武器は馬上槍だ。
まあ、パチンコ玉が100発あるので楽勝なんだけどな。
馬ごとすってんころりと転び、大きな隙をさらした。
俺はまず馬の頭蓋骨を壊しコアを破壊。
ナイトスケルトンの兜が邪魔だな。
首を狙うのが上策なんだろうと思う。
兜の上からいくら叩いても脳震盪は起こさないからな。
こんなこともあろうかと砂鉄を持ち込んである。
砂鉄でロープを作りナイトスケルトンの首に引っ掛けた。
なにしろロープは自由自在に動くから、カウボーイでなくとも首に掛けられる。
『ロープを一緒に引っ張ってくれ』
「引っ張ればいいのね」
ロープを力任せに引っ張る。
首がスコンと抜けた。
首を拾い顎の下から頭蓋骨内のコアを潰す。
「こんなに楽なら、これからもダンジョン攻略したいわね。でも無理は禁物よ。危険だと思ったら、止めるから」
『ああ、それでいい。俺が焦っているようだったら、止めてくれ』
2階層のボスは少し手こずった。
3階層はきつそうだ。
今日はもうやめだ。
属性魔導を手に入れてから攻略を再開しよう。
俺達は再びダンジョンに戻ってきて、スケルトンをメイスで叩いて回っていた。
メイスは土から鉄を金属支配して作ったのだ。
俺は金属を操る能力を金属支配と名付けた。
この金属支配の能力がどこまで出来るかは分からないが、やれるところまでやってみようと思う。
「凄いよ。私が稼ぐよりも、いっぱい稼いでいる。本当に魔石ぜんぶ貰っちゃってもいいの」
『ああ、現状では俺には使い道がない』
この世界のアンデッドの弱点はなんだろう。
でもそれは俺の弱点にもなり得る。
相手を殺すつもりが自分が死んでいたとなる可能性もある。
金属支配の新しい使い方が分かればなぁ。
そうすればもっと強くなれるのに。
金属を液体みたいに操るのは無理だ。
今の所くっつけるだけだ。
それも意識を離すとバラバラになる。
物づくりができないのは残念だ。
だが、宙を飛んでくっつくという事は自由に動かせるという事。
体も自由に動かしているしな。
それを利用した金属支配の攻撃方法はいくつか思いついてはいる。
『1階層は粗方回ったな。ボス戦と行くか』
「大丈夫なの」
『楽勝だよ』
「信じたからね」
ボス部屋の扉を開ける。
ボスの間は石のタイルが敷き詰められた部屋だった。
好都合だ。
ボスが出現する。
剣を持ったあのシルエットはファイタースケルトンだ。
こいつとは前にやって勝っているから楽勝だ。
『戦闘に巻き込まれない様に壁際に退避しとけ』
「二刀流で挑まなくていいの」
『任せろ。秘策がある』
この地形に適した戦術は。
「カタカタ(魔力通販)。カタカタカタ(パチンコ玉100発)」
パチンコ玉100発を出してばらまいた。
金属支配でパチンコ玉を操る。
相手の足元に邪魔する様に配置。
さあ転がれ。
スコーンと転がるファイタースケルトン。
転がった所をメイスで強打。
起き上がったらパチンコ玉を動かして、また転ばす。
三度もやると起き上がらなくなっていた。
座ったままで剣を振るうファイタースケルトン。
俺は頭を叩いては離れるというヒットアンドウェイで攻撃した。
攻撃は上手く行き、ファイタースケルトンは魔石になった。
遠距離攻撃があれば、もっと簡単に始末できたな。
要改善だ。
『どうだ。上手くいったろう』
「この玉、文字が書いてあるのね。お金みたい」
『よく分かったな。ある場所ではこれを品物に交換してくれる。お金みたいな物だ』
「へぇ、球体のお金かあ。色々な物があるのね。流石、書記スケルトン。知識の量は抜群ね」
2階層も土の洞窟で、ファイタースケルトンと普通のスケルトンが徘徊していた。
階段を降りきると襲い掛かってくる為、階段の途中で観察する。
土の洞窟ならあの戦法だな。
歩いているファイタースケルトンの足元から砂鉄の槍を突き出す。
だが、ダメージはない。
ダメージが目的ではないんだな。
後ろを振り向けなくするのが目的だ。
俺は後ろに回ると、メイスで後頭部を叩いてやっつけた。
うん、楽勝だ。
しかし、この金属支配の力は回数制限とかないのかな。
突然使えなくなる危険性も考慮しとかないと。
『属性魔導のスキルオーブを手に入れられないか』
「無理ね。貧民にも配給しているけど、その場で使うように指示されるはず」
そうか、なら包帯をぐるぐる巻きにして怪我人を装うか。
怪我で声も出ない事にしておけば大丈夫だ。
よし、この2階層のボスを倒したらスキルオーブをゲットしよう。
2階層のボスはナイトスケルトンだった。
床は石のタイルだ。
黒光りする鎧と兜を身にまとっている。
そして骨の馬に乗っていた。
武器は馬上槍だ。
まあ、パチンコ玉が100発あるので楽勝なんだけどな。
馬ごとすってんころりと転び、大きな隙をさらした。
俺はまず馬の頭蓋骨を壊しコアを破壊。
ナイトスケルトンの兜が邪魔だな。
首を狙うのが上策なんだろうと思う。
兜の上からいくら叩いても脳震盪は起こさないからな。
こんなこともあろうかと砂鉄を持ち込んである。
砂鉄でロープを作りナイトスケルトンの首に引っ掛けた。
なにしろロープは自由自在に動くから、カウボーイでなくとも首に掛けられる。
『ロープを一緒に引っ張ってくれ』
「引っ張ればいいのね」
ロープを力任せに引っ張る。
首がスコンと抜けた。
首を拾い顎の下から頭蓋骨内のコアを潰す。
「こんなに楽なら、これからもダンジョン攻略したいわね。でも無理は禁物よ。危険だと思ったら、止めるから」
『ああ、それでいい。俺が焦っているようだったら、止めてくれ』
2階層のボスは少し手こずった。
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今日はもうやめだ。
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