189 / 248
第4章 チタン属性でざまぁ編
第189話 おっさん、喧嘩を売る
しおりを挟む
「この国の魔導士は何でこうも弱腰なんでしょうね」
久しぶりに出た秘密結社の会合。
憤懣やるかたないという様子で、リオンがそう愚痴を漏らす。
「それでも意識改革は進んでいるんだろ」
「ええ、国の重要ポストはダイヤモンド魔導が占めていますが、それに疑問を持つ人間が増えています。それに魔導士でない人間も、なぜ出世できないのか疑問を持ち始めています」
「ビラを貼るだけじゃ限界があるって事だな」
「ですが、デモ行進なんかしたら、せん滅されるのは必至です」
「ダイヤモンド魔導士が強いのは分かる。だが、他の魔導士で勝てるはずだ。それを証明すればダイヤモンド魔導士の優位も揺らぐんじゃないだろうか」
「そんな事ができますかね」
「結局、問題はそこだ。勝てないと諦めている。俺に言わせれば、負け犬根性が染みついている」
「そんな馬鹿な」
「よし、これからそれを払拭しに出かけるぞ。みんな! これから装備を渡すから後について来い!」
秘密結社の人間を引き連れて白昼堂々と、俺はダイヤモンド魔導士会の支部にやってきた。
白昼堂々とはいえ覆面はしているがな。
「決闘だ! ダイヤモンド魔導士の糞やろう出て来い」
バラバラと支部から人が出て来る。
20人はいるだろうか。
「おらおら、口上なんか要らない。決闘だ」
俺はそう言うと近くにいたダイヤモンド魔導士を殴り倒した。
「属性魔導、火の玉よ飛べ」
ダイヤモンド魔導士が口々に魔導を唱え、火の玉を撃ってくる。
「耐火球防御」
「属性魔導、炭よ酸素と結合し二酸化炭素の壁になれ」
秘密結社の魔導士達が二酸化炭素で壁を作った。
火の玉は見えない壁に当たると、かき消された。
「火球妨害」
マグネシウムの粉が入ったカプセルを秘密結社の魔導士達が投げた。
「属性魔導、火の玉よ飛べ」
ダイヤモンド魔導士の周りで爆発が起こる。
「くそう。属性魔導、風よ粉を吹き飛ばせ」
マグネシウムの粉が吹き飛ばされた。
「接近戦だ。属性魔導、電撃を纏え」
ダイヤモンド魔導士達が電撃を纏う。
「今までの憂さ晴らしだ。殴ってやれ」
「属性魔導、加速」
秘密結社の魔導士達は加速の魔導を掛け突っ込んでいく。
もちろん耐電グローブを装備してだ。
「ぐがっ、こいつら電撃が効かない。立て直すぞ。属性魔導、土よ壁になれ」
「今だ。ダイヤモンドカッターだ」
「属性魔導、刃よ高速回転して切り刻め」
秘密結社の魔導士達がダイヤモンドカッターの刃を高速回転させて放った。
刃は土壁にめり込むと回転しながら進む。
焦げ臭い匂いが辺りに充満した。
「ぐわー」
「くそ、俺の手が」
「おい、しっかりしろ」
「駄目だ。傷が深すぎる」
刃が貫通して、ダイヤモンド魔導士達を切り刻んだ。
「属性魔導、念動。こいつらを押さえつけろ」
まだ生き残りがいたか。
「耐念動攻撃」
秘密結社の人間が液体を土壁を越して上から掛ける。
液体の正体はなんの事はないあの痒くなる糊だ。
「くそう、卑怯な。かゆくて集中できない」
「属性魔導、刃よ高速回転して切り刻め」
止めのダイヤモンドカッターの刃が放たれた。
「ぐぎゃ」
「やめてくれ。頼む。お願いだ」
「増援を呼べ」
そして、声が聞こえなくなった。
「どうだ。勝てるだろう」
「ええ、驚きました。工夫が大事なのですね。帰ったらこの事件をビラに書かないといけないですね。忙しくなるな」
「原稿が上がったら、持ってこい。複製してやる」
俺は宝石魔導士会の一室で発電機とパソコンとスキャナー付きのプリンターを出した。
これらはビラをコピーする為の道具だ。
「何やってるの」
アニータが俺の作業を覗きに来た。
「複製してるんだ。そうだゲームもあるぞ」
プリントアウトする合間にアニータをゲームで遊ばせる。
「ゲーム面白い。もっとないの」
「あるけど、ゲームは一時間まで」
「ええー、けち」
「けちでも何でも駄目だ」
ゲーム画面を見ると、対戦格闘のプレイヤーが必殺技を食らって倒された所だった。
ダイヤモンド魔導士会に反撃される予感がした。
久しぶりに出た秘密結社の会合。
憤懣やるかたないという様子で、リオンがそう愚痴を漏らす。
「それでも意識改革は進んでいるんだろ」
「ええ、国の重要ポストはダイヤモンド魔導が占めていますが、それに疑問を持つ人間が増えています。それに魔導士でない人間も、なぜ出世できないのか疑問を持ち始めています」
「ビラを貼るだけじゃ限界があるって事だな」
「ですが、デモ行進なんかしたら、せん滅されるのは必至です」
「ダイヤモンド魔導士が強いのは分かる。だが、他の魔導士で勝てるはずだ。それを証明すればダイヤモンド魔導士の優位も揺らぐんじゃないだろうか」
「そんな事ができますかね」
「結局、問題はそこだ。勝てないと諦めている。俺に言わせれば、負け犬根性が染みついている」
「そんな馬鹿な」
「よし、これからそれを払拭しに出かけるぞ。みんな! これから装備を渡すから後について来い!」
秘密結社の人間を引き連れて白昼堂々と、俺はダイヤモンド魔導士会の支部にやってきた。
白昼堂々とはいえ覆面はしているがな。
「決闘だ! ダイヤモンド魔導士の糞やろう出て来い」
バラバラと支部から人が出て来る。
20人はいるだろうか。
「おらおら、口上なんか要らない。決闘だ」
俺はそう言うと近くにいたダイヤモンド魔導士を殴り倒した。
「属性魔導、火の玉よ飛べ」
ダイヤモンド魔導士が口々に魔導を唱え、火の玉を撃ってくる。
「耐火球防御」
「属性魔導、炭よ酸素と結合し二酸化炭素の壁になれ」
秘密結社の魔導士達が二酸化炭素で壁を作った。
火の玉は見えない壁に当たると、かき消された。
「火球妨害」
マグネシウムの粉が入ったカプセルを秘密結社の魔導士達が投げた。
「属性魔導、火の玉よ飛べ」
ダイヤモンド魔導士の周りで爆発が起こる。
「くそう。属性魔導、風よ粉を吹き飛ばせ」
マグネシウムの粉が吹き飛ばされた。
「接近戦だ。属性魔導、電撃を纏え」
ダイヤモンド魔導士達が電撃を纏う。
「今までの憂さ晴らしだ。殴ってやれ」
「属性魔導、加速」
秘密結社の魔導士達は加速の魔導を掛け突っ込んでいく。
もちろん耐電グローブを装備してだ。
「ぐがっ、こいつら電撃が効かない。立て直すぞ。属性魔導、土よ壁になれ」
「今だ。ダイヤモンドカッターだ」
「属性魔導、刃よ高速回転して切り刻め」
秘密結社の魔導士達がダイヤモンドカッターの刃を高速回転させて放った。
刃は土壁にめり込むと回転しながら進む。
焦げ臭い匂いが辺りに充満した。
「ぐわー」
「くそ、俺の手が」
「おい、しっかりしろ」
「駄目だ。傷が深すぎる」
刃が貫通して、ダイヤモンド魔導士達を切り刻んだ。
「属性魔導、念動。こいつらを押さえつけろ」
まだ生き残りがいたか。
「耐念動攻撃」
秘密結社の人間が液体を土壁を越して上から掛ける。
液体の正体はなんの事はないあの痒くなる糊だ。
「くそう、卑怯な。かゆくて集中できない」
「属性魔導、刃よ高速回転して切り刻め」
止めのダイヤモンドカッターの刃が放たれた。
「ぐぎゃ」
「やめてくれ。頼む。お願いだ」
「増援を呼べ」
そして、声が聞こえなくなった。
「どうだ。勝てるだろう」
「ええ、驚きました。工夫が大事なのですね。帰ったらこの事件をビラに書かないといけないですね。忙しくなるな」
「原稿が上がったら、持ってこい。複製してやる」
俺は宝石魔導士会の一室で発電機とパソコンとスキャナー付きのプリンターを出した。
これらはビラをコピーする為の道具だ。
「何やってるの」
アニータが俺の作業を覗きに来た。
「複製してるんだ。そうだゲームもあるぞ」
プリントアウトする合間にアニータをゲームで遊ばせる。
「ゲーム面白い。もっとないの」
「あるけど、ゲームは一時間まで」
「ええー、けち」
「けちでも何でも駄目だ」
ゲーム画面を見ると、対戦格闘のプレイヤーが必殺技を食らって倒された所だった。
ダイヤモンド魔導士会に反撃される予感がした。
12
お気に入りに追加
1,095
あなたにおすすめの小説
転生受験生の教科書チート生活 ~その知識、学校で習いましたよ?~
hisa
ファンタジー
受験生の少年が、大学受験前にいきなり異世界に転生してしまった。
自称天使に与えられたチートは、社会に出たら役に立たないことで定評のある、学校の教科書。
戦争で下級貴族に成り上がった脳筋親父の英才教育をくぐり抜けて、少年は知識チートで生きていけるのか?
教科書の力で、目指せ異世界成り上がり!!
※なろうとカクヨムにそれぞれ別のスピンオフがあるのでそちらもよろしく!
※第5章に突入しました。
※小説家になろう96万PV突破!
※カクヨム68万PV突破!
※令和4年10月2日タイトルを『転生した受験生の異世界成り上がり 〜生まれは脳筋な下級貴族家ですが、教科書の知識だけで成り上がってやります〜』から変更しました
【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。
ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。
剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。
しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。
休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう…
そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。
ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。
その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。
それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく……
※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。
ホットランキング最高位2位でした。
カクヨムにも別シナリオで掲載。
異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。
お小遣い月3万
ファンタジー
異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。
夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。
妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。
勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。
ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。
夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。
夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。
その子を大切に育てる。
女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。
2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。
だけど子どもはどんどんと強くなって行く。
大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。
異世界キャンパー~無敵テントで気ままなキャンプ飯スローライフ?
夢・風魔
ファンタジー
仕事の疲れを癒すためにソロキャンを始めた神楽拓海。
気づけばキャンプグッズ一式と一緒に、見知らぬ森の中へ。
落ち着くためにキャンプ飯を作っていると、そこへ四人の老人が現れた。
彼らはこの世界の神。
キャンプ飯と、見知らぬ老人にも親切にするタクミを気に入った神々は、彼に加護を授ける。
ここに──伝説のドラゴンをもぶん殴れるテントを手に、伝説のドラゴンの牙すら通さない最強の肉体を得たキャンパーが誕生する。
「せっかく異世界に来たんなら、仕事のことも忘れて世界中をキャンプしまくろう!」
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる