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第3章 分解スキルでざまぁ編
第132話 おっさん、プロジェクトを立ち上げる
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俺はライニーアを離れた所で地球に戻った。
「なんや、けったいな顔しとるな」
そうアルマに言われた。
「一つ区切りがついた。後二つだ。魔力通販」
おっ、ベティナのガラクタがリストにある。
まずは魔力駆動の心臓部を買って。
俺は会社に出社した。
「あれっ、社長さっき帰られたのでは」
「用事が出来た。この商品を解析して模造品を作りたいのと利用法を探りたい」
俺は魔力駆動の心臓部を出した。
「ちょっと失礼します。壊しても構わないですかね」
「ああ、スペアは沢山ある」
「これは、魔力回路の集積回路ですか。これを解析して作るとなると大学に協力を依頼するか。どこかの企業と組んだ方がよろしいのでは」
「効率の良い方で進めてくれ」
俺はそれから会社に泊まり込み業務をした。
しばらくして集められたのは言語、電気回路、プログラム、レーザー加工の専門家だった。
「最初に言っておく、集められたサンプルは発掘品だと思ってほしい。詮索には答えられない」
「ほう、オーパーツという訳ですね。言語学者としては未知の言語は腕がなります」
「俺の専門は回路だけど、魔力回路も共通する部分があるな」
「それはどのような」
と俺は尋ねた。
「色々な塗料で魔力回路は書かれているが、一つ塗料が一つの部品で外周の円はアースみたいな感じになっているな」
「ほう、なるほど」
「電気回路は電波を出したり熱を発したり色々とエネルギーに変換している。魔力回路はこの出力が未知だ。これさえ解き明かせば理解は早いと思う」
「プログラム担当です。この魔力駆動の心臓部はワンボードマイコンだと思うんですよね。当然プログラムも乗っている。これは目に見えないけど吸い出しが可能です。ひと昔はゲームの吸い出しなんかが流行ったものです。とうぜんこの部分は電気回路担当さんに頑張ってもらわないと」
「レーザーでこの小さい回路が刻めるかは分からない。集積回路みたいに印刷した方が早いんじゃないか」
「次回はその担当も呼ぶよ」
「魔力回路だけど、御社の製品はアナログICだな。それを組み合わせて回路を形成している」
「アナログICってのは電気回路がパックになっているって事でいいのか」
「ああ、そうだな。それの資料をありったけ欲しい」
「未知の言語で書かれているがいいか」
書物はアルリーのしかないからな。
後は俺が覚えた知識だけだ。
「そこは言語学者先生の出番だろう」
「はい、頑張って翻訳します」
「この魔力集積回路の解析は早いと思う。デジタル回路のもっともの基礎はダイオードとトランジスタだ。これは一方通行とスイッチの役割だ。後はこれに抵抗やらコンデンサーがくっつく。まあ他にも部品はあるが説明しても分からないだろう」
「いくらかは分かるが、専門の知識は説明する必要はない」
「とにかくダイオードとトランジスタの役割を担っている箇所が分かれば早い」
「まずはそれを目指すか」
魔力集積回路の解析事業が始まった。
地球の科学力を舐めるなよ。
魔力駆動の心臓部なんてすぐに真似してやる。
魔石の新たな利用方法が広まれば、魔石燃料推進機構の嫌がらせになるだろう。
俺への攻撃は激しくなるだろうが、それがなんだ。
跳ね返してやるよ。
家に車で移動、犬小屋からベンケイが出て来たので撫でてから家に入る。
「少し根を詰めすぎとちゃう」
「今日からゆっくりするよ」
「うち、少し心配や」
「なんとなく落ち着いたと思う。気は晴れないが、少し後悔の念が薄れた」
「せやったら、ええけど」
なんだかな。
嫁に心配を掛けてばかりだ。
うさ晴らしをしたい気分になった。
ダンジョンに行き、俺は俺の攻略成功に100万円賭けて、プロ用の階層へいく。
モンスターをメイスで叩きのめしながら、最下層を目指す。
ラスボスまではあっけなく終わった。
ラスボスは象ほどのネコ科のモンスターだった。
メイスで叩くが効いたふうがない。
ラスボスが火炎を吐く。
俺はミスリルの盾を出して防いだ。
何の攻撃ならこのボスに効くかな。
しょうがない。
「嫁召喚、アルマ、エリナ、モニカ」
「装備なしやなんて」
「そうよ、ちょっと急すぎ」
「準備不足」
「悪かった。どうも俺はお前達が居ないと駄目らしい」
その言葉を聞いて嫁達の機嫌が少し直る。
俺は会話の最中もせっせとバッテリーを出した。
「やってくれ」
「暗黒の神よ。怨讐の雷を放て。弩砲」
モニカが魔法を使い電撃をラスボスに叩き込んだ。
爆発するラスボス。
「一億円ぐらい賭けで儲けたから、何でも言ってくれ」
「ぬいぐるみが良い」
エリナがそう言った。
「よし、高級なのを百個ぐらい取り寄せよう。ああ、ロボット内臓の高いぬいぐるみもあったな」
嫁達の機嫌も完全に直ったらしい。
本当に俺は駄目な男だ。
「なんや、けったいな顔しとるな」
そうアルマに言われた。
「一つ区切りがついた。後二つだ。魔力通販」
おっ、ベティナのガラクタがリストにある。
まずは魔力駆動の心臓部を買って。
俺は会社に出社した。
「あれっ、社長さっき帰られたのでは」
「用事が出来た。この商品を解析して模造品を作りたいのと利用法を探りたい」
俺は魔力駆動の心臓部を出した。
「ちょっと失礼します。壊しても構わないですかね」
「ああ、スペアは沢山ある」
「これは、魔力回路の集積回路ですか。これを解析して作るとなると大学に協力を依頼するか。どこかの企業と組んだ方がよろしいのでは」
「効率の良い方で進めてくれ」
俺はそれから会社に泊まり込み業務をした。
しばらくして集められたのは言語、電気回路、プログラム、レーザー加工の専門家だった。
「最初に言っておく、集められたサンプルは発掘品だと思ってほしい。詮索には答えられない」
「ほう、オーパーツという訳ですね。言語学者としては未知の言語は腕がなります」
「俺の専門は回路だけど、魔力回路も共通する部分があるな」
「それはどのような」
と俺は尋ねた。
「色々な塗料で魔力回路は書かれているが、一つ塗料が一つの部品で外周の円はアースみたいな感じになっているな」
「ほう、なるほど」
「電気回路は電波を出したり熱を発したり色々とエネルギーに変換している。魔力回路はこの出力が未知だ。これさえ解き明かせば理解は早いと思う」
「プログラム担当です。この魔力駆動の心臓部はワンボードマイコンだと思うんですよね。当然プログラムも乗っている。これは目に見えないけど吸い出しが可能です。ひと昔はゲームの吸い出しなんかが流行ったものです。とうぜんこの部分は電気回路担当さんに頑張ってもらわないと」
「レーザーでこの小さい回路が刻めるかは分からない。集積回路みたいに印刷した方が早いんじゃないか」
「次回はその担当も呼ぶよ」
「魔力回路だけど、御社の製品はアナログICだな。それを組み合わせて回路を形成している」
「アナログICってのは電気回路がパックになっているって事でいいのか」
「ああ、そうだな。それの資料をありったけ欲しい」
「未知の言語で書かれているがいいか」
書物はアルリーのしかないからな。
後は俺が覚えた知識だけだ。
「そこは言語学者先生の出番だろう」
「はい、頑張って翻訳します」
「この魔力集積回路の解析は早いと思う。デジタル回路のもっともの基礎はダイオードとトランジスタだ。これは一方通行とスイッチの役割だ。後はこれに抵抗やらコンデンサーがくっつく。まあ他にも部品はあるが説明しても分からないだろう」
「いくらかは分かるが、専門の知識は説明する必要はない」
「とにかくダイオードとトランジスタの役割を担っている箇所が分かれば早い」
「まずはそれを目指すか」
魔力集積回路の解析事業が始まった。
地球の科学力を舐めるなよ。
魔力駆動の心臓部なんてすぐに真似してやる。
魔石の新たな利用方法が広まれば、魔石燃料推進機構の嫌がらせになるだろう。
俺への攻撃は激しくなるだろうが、それがなんだ。
跳ね返してやるよ。
家に車で移動、犬小屋からベンケイが出て来たので撫でてから家に入る。
「少し根を詰めすぎとちゃう」
「今日からゆっくりするよ」
「うち、少し心配や」
「なんとなく落ち着いたと思う。気は晴れないが、少し後悔の念が薄れた」
「せやったら、ええけど」
なんだかな。
嫁に心配を掛けてばかりだ。
うさ晴らしをしたい気分になった。
ダンジョンに行き、俺は俺の攻略成功に100万円賭けて、プロ用の階層へいく。
モンスターをメイスで叩きのめしながら、最下層を目指す。
ラスボスまではあっけなく終わった。
ラスボスは象ほどのネコ科のモンスターだった。
メイスで叩くが効いたふうがない。
ラスボスが火炎を吐く。
俺はミスリルの盾を出して防いだ。
何の攻撃ならこのボスに効くかな。
しょうがない。
「嫁召喚、アルマ、エリナ、モニカ」
「装備なしやなんて」
「そうよ、ちょっと急すぎ」
「準備不足」
「悪かった。どうも俺はお前達が居ないと駄目らしい」
その言葉を聞いて嫁達の機嫌が少し直る。
俺は会話の最中もせっせとバッテリーを出した。
「やってくれ」
「暗黒の神よ。怨讐の雷を放て。弩砲」
モニカが魔法を使い電撃をラスボスに叩き込んだ。
爆発するラスボス。
「一億円ぐらい賭けで儲けたから、何でも言ってくれ」
「ぬいぐるみが良い」
エリナがそう言った。
「よし、高級なのを百個ぐらい取り寄せよう。ああ、ロボット内臓の高いぬいぐるみもあったな」
嫁達の機嫌も完全に直ったらしい。
本当に俺は駄目な男だ。
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