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第3章 分解スキルでざまぁ編
第129話 おっさん、仇を捕まえる
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生臭いにおいのするボロボロの網を被って部屋の隅で待つこと2時間。
誰かが漁師小屋に入ってきたようだ。
網の隙間から覗くとマルコだった。
マルコには昨日、ジェリを安心させるために来てくれと頼んでおいた。
ほどなくしてジェリが恐る恐る入って来た。
「実は店の事なんだけど、露店で始めたんだ。親切な人に出資してもらったんだよ」
「えっ、苦労してやっと来た。私に言う言葉がそれ。私の苦労は何だったのよ」
「聞いたぞ。盗賊をやったんだってな。盗賊をやった金で店を開いて俺が嬉しいはずがない」
「何よ。私が悪いっての。君だけが頼りだって言うあの言葉は嘘だったの」
「あれは出資してくれる伝手がなくて、切羽詰まったっていたんだ」
「嘘だったと言うのね」
俺は網をのけて立ち上がった。
「はい、そこまで」
「あんたはムニ。死んだはずじゃ」
「ジェリ、マルコが好きだったんだろ。あわよくばマルコと結ばれたい。そんな思惑が透けて見える」
「余計なお世話」
「まあいい。のこのこと出て来たからには、もう逃がさない」
「拘束」
塩がジェリから飛んできて俺に絡みつく。
「それは効かん」
俺は塩の拘束を解いた。
「あんたもしかして、異国の戦士」
「良く分かったな」
「こうなったら。霧」
「それも見た」
俺はそばにあったボロボロの網を投げた。
「放せ。放しなさい」
霧が晴れるとジェリはボロボロの網に絡まってもがいていた。
「大体だな。人から盗った金で幸せになろうっていうのが間違っている。寝とけ」
トイレのすっぽんでジェリを殴り気絶させた。
縄を掛け門番の所までジェリを担いで行く。
「昨日に引き続いて、盗賊の一味を捕まえてきた」
「それはご苦労様です」
「彼女には二三、聞きたい事があるんだが」
「尋問は我々で行いますと言うのは建前で、まだ盗賊の一味は捕まってません。手早くお願いします」
「ジェリ、起きろ」
「う、うーん。はっ、捕まってしまったのね」
「もうこうなったら、ダカードとヴィスの居所を喋ってから死ね。俺と親方に対する贖罪の意味もある」
「はぁ、いつかこんな日がくると思っていたわ。ヴィスは森林都市よ。ダカードの行先は分からない」
「それだけ聞けば十分だ。生まれ変わったら、今度はまっとうに生きるんだな」
門番がジェリを連れて行く。
半分か。
やっと半分終わった。
しかし、この虚しさは何だろう。
ジェリをぶっ殺さなかったからか。
それともこんな事をしても親方は戻ってこないからか。
俺は癒しを求めて組長の所へ行った。
子供の笑顔でも見て、虚しさをリセットしたいと思ったからだ。
「こんちは」
「おじさん、嫌い」
「もう騙されないから」
「あっち行って」
どうしたって言うんだ。
子供達に嫌われたみたいだ。
「おう、この間の伝言な。大変な事になったぞ。子供達が料理人達に泣かされてな」
そう組長が疑問の答えをくれた。
「なんで」
「調味料の供給はもうしないのかと詰め寄られてな」
「それは済まなかった。お詫びに子供達に尻子玉えびせんを置いていくよ」
「お前さん、立つ鳥は跡を濁しちゃならん。始末をつけていきなさい」
「そうか。そうだよな。分かった」
ダンジョンを制覇して魔力を吸い取り、一年分ぐらいの調味料を置いていこう。
この世界にはバカンスでたまに来て、調味料を供給するとしよう。
ああ、パティに状況を説明しないとだな。
「ジェリは門番に突き出した。ダカードの居所は分からない」
「そんな事だと思ったわ」
「もう一人のパーティメンバーが森林都市にいる。そこへ寄り道したい」
「仕方ないわね。寄りましょう」
「それとダンジョンを制覇する事になった。時間は掛けないでやるつもりだ。二日ほしい」
「元から10日の予定だったから、問題ないわ。本当は一刻も早くダカードの後を追いたいのだけれど」
「借金を返してもらうのに期限があるのか」
「うっかりね。さっきの言葉は忘れて」
「日にちを貰えるなら、俺に文句はない」
なんか謎があるな。
パティが急ぐ理由は何かな。
考えたが、分からん。
パティから言ってくれるまで待とう。
誰かが漁師小屋に入ってきたようだ。
網の隙間から覗くとマルコだった。
マルコには昨日、ジェリを安心させるために来てくれと頼んでおいた。
ほどなくしてジェリが恐る恐る入って来た。
「実は店の事なんだけど、露店で始めたんだ。親切な人に出資してもらったんだよ」
「えっ、苦労してやっと来た。私に言う言葉がそれ。私の苦労は何だったのよ」
「聞いたぞ。盗賊をやったんだってな。盗賊をやった金で店を開いて俺が嬉しいはずがない」
「何よ。私が悪いっての。君だけが頼りだって言うあの言葉は嘘だったの」
「あれは出資してくれる伝手がなくて、切羽詰まったっていたんだ」
「嘘だったと言うのね」
俺は網をのけて立ち上がった。
「はい、そこまで」
「あんたはムニ。死んだはずじゃ」
「ジェリ、マルコが好きだったんだろ。あわよくばマルコと結ばれたい。そんな思惑が透けて見える」
「余計なお世話」
「まあいい。のこのこと出て来たからには、もう逃がさない」
「拘束」
塩がジェリから飛んできて俺に絡みつく。
「それは効かん」
俺は塩の拘束を解いた。
「あんたもしかして、異国の戦士」
「良く分かったな」
「こうなったら。霧」
「それも見た」
俺はそばにあったボロボロの網を投げた。
「放せ。放しなさい」
霧が晴れるとジェリはボロボロの網に絡まってもがいていた。
「大体だな。人から盗った金で幸せになろうっていうのが間違っている。寝とけ」
トイレのすっぽんでジェリを殴り気絶させた。
縄を掛け門番の所までジェリを担いで行く。
「昨日に引き続いて、盗賊の一味を捕まえてきた」
「それはご苦労様です」
「彼女には二三、聞きたい事があるんだが」
「尋問は我々で行いますと言うのは建前で、まだ盗賊の一味は捕まってません。手早くお願いします」
「ジェリ、起きろ」
「う、うーん。はっ、捕まってしまったのね」
「もうこうなったら、ダカードとヴィスの居所を喋ってから死ね。俺と親方に対する贖罪の意味もある」
「はぁ、いつかこんな日がくると思っていたわ。ヴィスは森林都市よ。ダカードの行先は分からない」
「それだけ聞けば十分だ。生まれ変わったら、今度はまっとうに生きるんだな」
門番がジェリを連れて行く。
半分か。
やっと半分終わった。
しかし、この虚しさは何だろう。
ジェリをぶっ殺さなかったからか。
それともこんな事をしても親方は戻ってこないからか。
俺は癒しを求めて組長の所へ行った。
子供の笑顔でも見て、虚しさをリセットしたいと思ったからだ。
「こんちは」
「おじさん、嫌い」
「もう騙されないから」
「あっち行って」
どうしたって言うんだ。
子供達に嫌われたみたいだ。
「おう、この間の伝言な。大変な事になったぞ。子供達が料理人達に泣かされてな」
そう組長が疑問の答えをくれた。
「なんで」
「調味料の供給はもうしないのかと詰め寄られてな」
「それは済まなかった。お詫びに子供達に尻子玉えびせんを置いていくよ」
「お前さん、立つ鳥は跡を濁しちゃならん。始末をつけていきなさい」
「そうか。そうだよな。分かった」
ダンジョンを制覇して魔力を吸い取り、一年分ぐらいの調味料を置いていこう。
この世界にはバカンスでたまに来て、調味料を供給するとしよう。
ああ、パティに状況を説明しないとだな。
「ジェリは門番に突き出した。ダカードの居所は分からない」
「そんな事だと思ったわ」
「もう一人のパーティメンバーが森林都市にいる。そこへ寄り道したい」
「仕方ないわね。寄りましょう」
「それとダンジョンを制覇する事になった。時間は掛けないでやるつもりだ。二日ほしい」
「元から10日の予定だったから、問題ないわ。本当は一刻も早くダカードの後を追いたいのだけれど」
「借金を返してもらうのに期限があるのか」
「うっかりね。さっきの言葉は忘れて」
「日にちを貰えるなら、俺に文句はない」
なんか謎があるな。
パティが急ぐ理由は何かな。
考えたが、分からん。
パティから言ってくれるまで待とう。
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