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第3章 分解スキルでざまぁ編
第127話 おっさん、作戦を立てる
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「あの女、とんでもない玉だわ」
パティから尾行の報告を受けた。
「何かしでかしたのか」
「人相の良くない男とつるんでいたから調べたら盗賊だった」
通りで目撃情報がなかなか集まらない訳だ。
盗賊をしてたんじゃ、用心深くもなるっていうものだ。
「尾行はもう良いや。ありがとな」
盗賊なら街の外で仕事に及ぶだろう。
その瞬間が始末するチャンスだな。
俺はジェリが泊まっている宿で見張った。
確かに人相の良くない男達が出入りしている。
こいつらを動かすのは。
そうだ、マルコに俺が商材を仕入れる為に、金を持って隣の街まで行くと伝えよう。
問題はその情報をマルコからどうやって盗賊の一味に伝えるかだ。
マルコがジェリにそんな話をする訳はないよな。
それなら。
パティに商人役をやらせて、護衛にジェリと盗賊一味を雇おう。
俺は変装しないとな。
兜じゃ声でばれる危険性がある。
ふむ、魔力通販でコスプレ用の衣装を調べる。
おっ、等身大の日本の兜がある。
これをかぶれば異国の戦士に見えないだろうか。
面頬もあるし、ばれないはずだ。
無言の行の最中で声は出せませんと言い訳するとしよう。
よし、作戦開始だ。
「こんちは」
「ああ、ムニさん。露店の件ありがとうございました」
「それでな。紙の仕入れに行かないとならない。商会のトップが女性で、色々とうるさいんだよな」
「その色々って言うのは聞きたくないね」
「そんな事を言うなよ友達だろう」
「助けてもらっているし、聞いてやるよ」
「仕入れに行くには大金を持っていくだろ。護衛が欲しいんだけど。会頭は占いに凝ってて、女性の塩魔法使いじゃなきゃ嫌だと言うんだ」
「なんだ、そんな事か。ならジェリを紹介してやるよ」
「一筆、紹介状を頼むよ」
「任せろ」
俺は魔力通販で毛染めと兜を買って変装した。
異国感が出ていると良いんだが。
ジェリの居る部屋をマルコに言われた通り、3回ノックして一拍置いて2回ノックした。
「マルコ、来てくれたの」
ドアが開くと喜色満面のジェリがいた。
だが、俺達が視界に入り顔がみるみる落胆の色に変わる。
「あんた達、誰?」
「マルコさんからあなたを紹介されました。これが紹介状です」
ジェリは紹介状を読むと頷いて口を開く。
「話は分かったわ。いいわよ。護衛をしてあげる。ただ私一人では心細いから、仲間を何人か連れていっても良いかな」
「ええ、結構よ」
「知ってると思うけど私はジェリ。よろしくね」
「私はパティよ」
沈黙が間を支配した。
「あんたの護衛、一言もしゃべらないけどどうしたの」
「何でも彼の国では無言の行なるものがあって、願い事が叶うまでは無言を貫くそうよ」
「へぇ、そうなんだ」
「彼はミツヒデ」
俺は合掌してお辞儀した。
「よろしくね。ミツヒデ」
「出発は明日よ。大金を持っていくので、この事は内密にね」
「ええ、分かっているわ」
コロリと騙されたな。
ジェリの顔を見た時ははらわたが煮えたぎったが、騙された所を見たら少し溜飲が下がった。
よし準備だ。
馬車を借りて適当に空の壺を積む。
空じゃ不味いか。
何を入れておこうかな。
塩といきたいが、ジェリに利用される事も考えられる。
砂糖にしておこう。
俺は街の警備担当の人間に会いに行った。
「盗賊の一味を見つけたんだが、殺すのは不味いよな」
「生死不問の賞金首は殺しても大丈夫だ。だが、手下はなるべく生かして捕らえてほしい。色々と聞きたい事があるんでな」
「賞金首の手配書を見せてくれるか」
「それなら、壁に貼ってある。見て行くと良い」
俺はデジカメで手配書の写真を撮った。
「発掘品か。便利な物だな」
「売らないぞ。賞金稼ぎの飯のタネだからな」
「そうか、残念だ」
「ところで捕まった手下はどうなるんだ」
「情報を吐かせた後は公開処刑だな」
「そうか、なら良い」
ジェリは生かして捕らえよう。
俺がぶっ殺す必要もあるまい。
処刑されるさまをみてから、この街を旅立つとするか。
忘れている事はないよな。
ああ、隣組の組長と料理店と武器屋に知らせておかないと。
めんどくさいな。
「こんにちは」
「玩具のおっちゃん。早くバスタブ出して。レースするんだ」
「はいはい。組長は居るかな」
「何かな」
「仇が見つかった報告にきた。それと、料理店と武器屋に伝言を頼みたい。子供に頼んだら不味いか?」
「いいじゃろ。みんな集まって。玩具のおじさんが伝言を持って行って欲しいそうだ」
「やるやる。走るのは得意なんだ」
「ただじゃ嫌だな」
「よし、飴をやるよ」
「分かったやる」
「私もやる。飴ちょうだい」
これで準備は万端だ。
パティから尾行の報告を受けた。
「何かしでかしたのか」
「人相の良くない男とつるんでいたから調べたら盗賊だった」
通りで目撃情報がなかなか集まらない訳だ。
盗賊をしてたんじゃ、用心深くもなるっていうものだ。
「尾行はもう良いや。ありがとな」
盗賊なら街の外で仕事に及ぶだろう。
その瞬間が始末するチャンスだな。
俺はジェリが泊まっている宿で見張った。
確かに人相の良くない男達が出入りしている。
こいつらを動かすのは。
そうだ、マルコに俺が商材を仕入れる為に、金を持って隣の街まで行くと伝えよう。
問題はその情報をマルコからどうやって盗賊の一味に伝えるかだ。
マルコがジェリにそんな話をする訳はないよな。
それなら。
パティに商人役をやらせて、護衛にジェリと盗賊一味を雇おう。
俺は変装しないとな。
兜じゃ声でばれる危険性がある。
ふむ、魔力通販でコスプレ用の衣装を調べる。
おっ、等身大の日本の兜がある。
これをかぶれば異国の戦士に見えないだろうか。
面頬もあるし、ばれないはずだ。
無言の行の最中で声は出せませんと言い訳するとしよう。
よし、作戦開始だ。
「こんちは」
「ああ、ムニさん。露店の件ありがとうございました」
「それでな。紙の仕入れに行かないとならない。商会のトップが女性で、色々とうるさいんだよな」
「その色々って言うのは聞きたくないね」
「そんな事を言うなよ友達だろう」
「助けてもらっているし、聞いてやるよ」
「仕入れに行くには大金を持っていくだろ。護衛が欲しいんだけど。会頭は占いに凝ってて、女性の塩魔法使いじゃなきゃ嫌だと言うんだ」
「なんだ、そんな事か。ならジェリを紹介してやるよ」
「一筆、紹介状を頼むよ」
「任せろ」
俺は魔力通販で毛染めと兜を買って変装した。
異国感が出ていると良いんだが。
ジェリの居る部屋をマルコに言われた通り、3回ノックして一拍置いて2回ノックした。
「マルコ、来てくれたの」
ドアが開くと喜色満面のジェリがいた。
だが、俺達が視界に入り顔がみるみる落胆の色に変わる。
「あんた達、誰?」
「マルコさんからあなたを紹介されました。これが紹介状です」
ジェリは紹介状を読むと頷いて口を開く。
「話は分かったわ。いいわよ。護衛をしてあげる。ただ私一人では心細いから、仲間を何人か連れていっても良いかな」
「ええ、結構よ」
「知ってると思うけど私はジェリ。よろしくね」
「私はパティよ」
沈黙が間を支配した。
「あんたの護衛、一言もしゃべらないけどどうしたの」
「何でも彼の国では無言の行なるものがあって、願い事が叶うまでは無言を貫くそうよ」
「へぇ、そうなんだ」
「彼はミツヒデ」
俺は合掌してお辞儀した。
「よろしくね。ミツヒデ」
「出発は明日よ。大金を持っていくので、この事は内密にね」
「ええ、分かっているわ」
コロリと騙されたな。
ジェリの顔を見た時ははらわたが煮えたぎったが、騙された所を見たら少し溜飲が下がった。
よし準備だ。
馬車を借りて適当に空の壺を積む。
空じゃ不味いか。
何を入れておこうかな。
塩といきたいが、ジェリに利用される事も考えられる。
砂糖にしておこう。
俺は街の警備担当の人間に会いに行った。
「盗賊の一味を見つけたんだが、殺すのは不味いよな」
「生死不問の賞金首は殺しても大丈夫だ。だが、手下はなるべく生かして捕らえてほしい。色々と聞きたい事があるんでな」
「賞金首の手配書を見せてくれるか」
「それなら、壁に貼ってある。見て行くと良い」
俺はデジカメで手配書の写真を撮った。
「発掘品か。便利な物だな」
「売らないぞ。賞金稼ぎの飯のタネだからな」
「そうか、残念だ」
「ところで捕まった手下はどうなるんだ」
「情報を吐かせた後は公開処刑だな」
「そうか、なら良い」
ジェリは生かして捕らえよう。
俺がぶっ殺す必要もあるまい。
処刑されるさまをみてから、この街を旅立つとするか。
忘れている事はないよな。
ああ、隣組の組長と料理店と武器屋に知らせておかないと。
めんどくさいな。
「こんにちは」
「玩具のおっちゃん。早くバスタブ出して。レースするんだ」
「はいはい。組長は居るかな」
「何かな」
「仇が見つかった報告にきた。それと、料理店と武器屋に伝言を頼みたい。子供に頼んだら不味いか?」
「いいじゃろ。みんな集まって。玩具のおじさんが伝言を持って行って欲しいそうだ」
「やるやる。走るのは得意なんだ」
「ただじゃ嫌だな」
「よし、飴をやるよ」
「分かったやる」
「私もやる。飴ちょうだい」
これで準備は万端だ。
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