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第3章 分解スキルでざまぁ編
第118話 おっさん、子供の為にダンジョンを攻略する
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ダンジョン攻略を最後にもっていったのは理由がある。
メタシン草が採取し易くなるとは言え、ダンジョン討伐は目立つ。
あの時点で実行すると、討伐の話がダカードに伝わる危険があった。
俺の名前を聞けばブライムも用心して出て来なくなる可能性もあった。
だが、ブライムの言を信じればダカードはこの付近には居ないはず。
心置きなく討伐出来る。
「パティ、宿で待っていても良かったんだぞ」
「気にしないで、自分の身は守れるから」
「まあ、いいか。冒険者は自己責任。ダンジョンにもぐる者も同様だ」
ダンジョン討伐にパティがついてきた。
俺としては嫁に対して浮気しているような、少し後ろめたい感がある。
「お手並み拝見だ。ハードスネイルぐらい訳ないんだよな」
「ええ、任せて」
パティはそう言うと、ハンマーを片手に突撃して行った。
ハードスネイルの毒液を見事にかわし。
ハンマーで連撃。
殻を壊し討伐を完了した。
「凄いな。殻を割るなんて」
「こんなのただの力技よ」
いや、ただの力技じゃないはずだ。
レベル100超えのパワーでも割れなかった奴なんだ。
たぶんスキルを使っているな。
少し離れていたから分からなかったが、そうに違いない。
「よし、行こう」
「少し疲れたわ。今後はモンスター退治はお願いね」
「ああ、もとよりそのつもりだ」
今日は生贄の魔力回路は使わずにスピード重視で行く。
ハードスネイルが三匹出て来たので、迷わず殻を分解。
簡単に葬った。
「やるのね。分解スキルを攻撃に使った人を初めて見たわ」
「取り柄がこれしかないんでな」
「見て、苔に草が生えているわ」
パティの目がお金一色になる。
「メタシン草だな」
「もしかして貴重なの」
「いや、銀貨1枚」
「がっくり」
「たぶん、今日からは銅貨1枚だな」
「えー、採って帰ろうと思ったけど止めた」
1階層は無難にこなし、いよいよ1階層のボスだ。
出てきたのは、ハードスネイルの大きい奴。
当然、分解スキルの敵じゃなかった。
瞬殺して2階層に行く。
2階層の敵は炎を吐いてくるファイヤースネイルだった。
炎をよけないといけないが、それだけだ。
それに炎をずっと吐きっぱなしという訳じゃない。
しばらくすると休みが入る。
殻に閉じこもって回復なんだろうけど、分解スキルの敵じゃない。
「まさに一芸ね。もしかして無敵なんじゃないかしら」
「いやいや、分解スキルは生物を分解できない。殻はグレーゾーンだな」
「何事にも弱点はあるのね」
そんなこんなで攻略は進み、とうとう最下層と思われる場所に到達した。
最後のボスはオリハルコンスネイルだった。
あの、虹色の輝きはそうとしか思えない。
たが、分解スキルの敵じゃなかった。
やはり瞬殺した。
このダンジョンは俺と相性が良すぎる。
こんな事もあるんだな。
ドロップ品は金属の板とエリクサー。
金属の板に嫌な思い出がよみがえる。
これ拾ったら閉じ込められたりしないよな。
パティがエリクサーを取り、俺は金属の板を拾った。
閉じ込められたりはしなかった。
「これはなんだろ。魔力駆動の心臓部とは違うみたいだ」
「これは伝説のアクセスキーじゃないかしら」
「どんな伝説なんだ」
「発掘品の古代機械の全てを統べると言われているわ」
「どうやって使うんだ」
「さあ」
金属板には文字が刻んである。
「この文字はなんて書いてあるんだ」
「分からないわね。古代文字じゃないかしら」
この金属板は俺が罠に嵌められた所にあった物と同じような気がする。
ダカードが古代文字が読める人を探していたっていうのはこれのせいか。
眉唾だな。
古代機械のマスターキーなんてほいほいと出てくるものじゃないだろ。
だが、俺もこの謎を追ってみようと思う。
そうすればダカードに行き着く気がした。
ダンジョンコアから魔力を吸い取り、スクーターと商材を確保してダンジョンから出た。
ダンジョンの入口は採取に来た人間で溢れかえっていた。
そうだよな。
今ダンジョンのモンスターはお休み中。
でもメタシン草は相変わらずそこにある。
お金が落ちているいると思えばそういう事態になる。
次に出てくるのは兵隊だろうな。
「ダンジョンは調査の為、封鎖する。安全が確保されない限り、立ち入り禁止だ」
「横暴だ」
やっぱり出て来たな。
非難の声が上がるが、決定はくつがえらない。
たぶん、メタシン草を採り過ぎないようにコントロールしてやっていくのだろう。
俺は金の卵を産むニワトリの話をパティに代筆してもらって、ダンジョンに入る前にこの街を治めている貴族に送っておいたのだ。
馬鹿でなければメタシン草が絶滅なんて事にはならないだろう。
実はメタシン草を何株か採取してきた。
他のダンジョンに植えてみるつもりだ。
俺が出来る精一杯だ。
「ステータス」
――――――――――――――
名前:山田 無二 LV181
魔力:6238/18100
スキル:
収納箱
魔力通販
次元移動
分解
想像強化
――――――――――――――
レベルは順調に上がったな。
さあ、とんずらするぞ。
メタシン草が採取し易くなるとは言え、ダンジョン討伐は目立つ。
あの時点で実行すると、討伐の話がダカードに伝わる危険があった。
俺の名前を聞けばブライムも用心して出て来なくなる可能性もあった。
だが、ブライムの言を信じればダカードはこの付近には居ないはず。
心置きなく討伐出来る。
「パティ、宿で待っていても良かったんだぞ」
「気にしないで、自分の身は守れるから」
「まあ、いいか。冒険者は自己責任。ダンジョンにもぐる者も同様だ」
ダンジョン討伐にパティがついてきた。
俺としては嫁に対して浮気しているような、少し後ろめたい感がある。
「お手並み拝見だ。ハードスネイルぐらい訳ないんだよな」
「ええ、任せて」
パティはそう言うと、ハンマーを片手に突撃して行った。
ハードスネイルの毒液を見事にかわし。
ハンマーで連撃。
殻を壊し討伐を完了した。
「凄いな。殻を割るなんて」
「こんなのただの力技よ」
いや、ただの力技じゃないはずだ。
レベル100超えのパワーでも割れなかった奴なんだ。
たぶんスキルを使っているな。
少し離れていたから分からなかったが、そうに違いない。
「よし、行こう」
「少し疲れたわ。今後はモンスター退治はお願いね」
「ああ、もとよりそのつもりだ」
今日は生贄の魔力回路は使わずにスピード重視で行く。
ハードスネイルが三匹出て来たので、迷わず殻を分解。
簡単に葬った。
「やるのね。分解スキルを攻撃に使った人を初めて見たわ」
「取り柄がこれしかないんでな」
「見て、苔に草が生えているわ」
パティの目がお金一色になる。
「メタシン草だな」
「もしかして貴重なの」
「いや、銀貨1枚」
「がっくり」
「たぶん、今日からは銅貨1枚だな」
「えー、採って帰ろうと思ったけど止めた」
1階層は無難にこなし、いよいよ1階層のボスだ。
出てきたのは、ハードスネイルの大きい奴。
当然、分解スキルの敵じゃなかった。
瞬殺して2階層に行く。
2階層の敵は炎を吐いてくるファイヤースネイルだった。
炎をよけないといけないが、それだけだ。
それに炎をずっと吐きっぱなしという訳じゃない。
しばらくすると休みが入る。
殻に閉じこもって回復なんだろうけど、分解スキルの敵じゃない。
「まさに一芸ね。もしかして無敵なんじゃないかしら」
「いやいや、分解スキルは生物を分解できない。殻はグレーゾーンだな」
「何事にも弱点はあるのね」
そんなこんなで攻略は進み、とうとう最下層と思われる場所に到達した。
最後のボスはオリハルコンスネイルだった。
あの、虹色の輝きはそうとしか思えない。
たが、分解スキルの敵じゃなかった。
やはり瞬殺した。
このダンジョンは俺と相性が良すぎる。
こんな事もあるんだな。
ドロップ品は金属の板とエリクサー。
金属の板に嫌な思い出がよみがえる。
これ拾ったら閉じ込められたりしないよな。
パティがエリクサーを取り、俺は金属の板を拾った。
閉じ込められたりはしなかった。
「これはなんだろ。魔力駆動の心臓部とは違うみたいだ」
「これは伝説のアクセスキーじゃないかしら」
「どんな伝説なんだ」
「発掘品の古代機械の全てを統べると言われているわ」
「どうやって使うんだ」
「さあ」
金属板には文字が刻んである。
「この文字はなんて書いてあるんだ」
「分からないわね。古代文字じゃないかしら」
この金属板は俺が罠に嵌められた所にあった物と同じような気がする。
ダカードが古代文字が読める人を探していたっていうのはこれのせいか。
眉唾だな。
古代機械のマスターキーなんてほいほいと出てくるものじゃないだろ。
だが、俺もこの謎を追ってみようと思う。
そうすればダカードに行き着く気がした。
ダンジョンコアから魔力を吸い取り、スクーターと商材を確保してダンジョンから出た。
ダンジョンの入口は採取に来た人間で溢れかえっていた。
そうだよな。
今ダンジョンのモンスターはお休み中。
でもメタシン草は相変わらずそこにある。
お金が落ちているいると思えばそういう事態になる。
次に出てくるのは兵隊だろうな。
「ダンジョンは調査の為、封鎖する。安全が確保されない限り、立ち入り禁止だ」
「横暴だ」
やっぱり出て来たな。
非難の声が上がるが、決定はくつがえらない。
たぶん、メタシン草を採り過ぎないようにコントロールしてやっていくのだろう。
俺は金の卵を産むニワトリの話をパティに代筆してもらって、ダンジョンに入る前にこの街を治めている貴族に送っておいたのだ。
馬鹿でなければメタシン草が絶滅なんて事にはならないだろう。
実はメタシン草を何株か採取してきた。
他のダンジョンに植えてみるつもりだ。
俺が出来る精一杯だ。
「ステータス」
――――――――――――――
名前:山田 無二 LV181
魔力:6238/18100
スキル:
収納箱
魔力通販
次元移動
分解
想像強化
――――――――――――――
レベルは順調に上がったな。
さあ、とんずらするぞ。
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