102 / 248
第3章 分解スキルでざまぁ編
第102話 おっさん、分解スキルを得る
しおりを挟む
朝になり快適な目覚めをした。
俺はこの職人を親方と呼ぶ事にした。
この世界、どうやって直径を計っているのかと言うと定規を当てて計っている。
原始的な事だ。
ノギスはオーバーテクノロジーなのか。
よく時計が作れるな。
まあ、江戸時代にも時計があったのだから、作れるか。
それに、この職人には金がないのだろう。
工房には碌な工具がない。
ドライバーがいくつかと、ペンチの類がいくつかと、やすり。
それに、金槌などの大工道具。
よくやっていけるものだ。
だが、観察していて理由が分かった。
親方が鉄の棒から、スキルを使いネジを作った。
スキルがあると科学文明は発展しないよな。
親方は分解と組み立ては凄いが、スキルの腕はあまり良くない。
精密ドライバーを使うようなネジを作ろうとして何度も失敗していた。
細かい物をスキルで作るのが苦手なんだな。
露店で分解修理をやるのも頷ける。
工房の中であまり大きくない魔石を見つけたので、小さいネジはホームセンターで売っている物と同じになった。
日本のネジは安いもんな。
千円を超えるものはほぼない。
ネジが日本のだとネジ穴に上手くはまらない。
そこで、親方はスキルを使いネジ穴を変形させて、無理やりネジに合わせていた。
変形スキル便利だな。
俺も欲しくなった。
親方の下で部品を提供する事一年。
俺は言葉を覚えた。
日常会話なら問題ない。
「しかし、おめぇ。初めて会った時は驚いたぜ。遺跡の幽霊かと思っちまった」
「足もあるのにか」
「幽霊に足がないってどこの言葉だ」
「ニホンって所だよ」
「まあいいや。今日も分解と組み立てを頼むぜ、相棒」
「がってんだ、親方」
現在、俺は親方の助手になってた。
親方は相棒なんて呼ぶが、まだ修理は出来ない。
出来るのは分解と組み立てだ。
それと、この世界の文明度だが、江戸時代という事が判明した。
来た時に街で出会ったバイク、ミシン、懐中時計は発掘品だ。
今の時代に生きている職人が作ったものではないらしい。
想像するに一度文明が崩壊している。
地球もスタンピードが抑えられなかったら、こんな感じになっていたかもしれない。
ドアのベルがチリンと鳴る。
「いらっしゃい」
入って来たのは鎧を着けた男性だった。
肩に自動小銃をかけている。
これも発掘品だ。
「頼んでた。弾薬は出来ているかい」
「ええ」
俺は奥の貴重品保管箱から弾薬を取り出した。
「前のはジャムっちまったけど、今回は大丈夫だろうな」
「何分、スキルで作ってるんで」
「しょうがねぇか。古代人はどうやって作ってたんだろうね」
たぶん、工作機械だよ。
俺は心の中で答えた。
客から金を受け取り、俺は自分の仕事に戻った。
俺の仕事を紹介しよう。
ネジ回し片手に分解しないんだなこれが。
「分解。ほいよ、一丁上がり」
俺が新たに覚えたスキル分解。
文字通り分解するスキルで、制約は持っている道具に左右されるって事だ。
ネジ回しを持っていればネジを回せる。
ペンチを持っていれば多少強引にカバーなんかが外せる。
手でやるのをスキルが代わりにやってくれるという訳だ。
これを覚えたのは理由がある。
魔力通販で部品を出すだけだと暇でしょうがない。
暇だが言葉は片言しか通じない。
となるとガラクタを分解するしかないって訳だ。
一年で何十万と分解してスキルに目覚めた。
部品を親方に渡すと、親方が修理。
俺が元通りに組み立て。
組み立ての時はスキルが使えないが、手順は頭に入っているから、順番はほとんど間違えない。
分解の時に手順をイメージしないと出来ないからだ。
まあ、当たり前か。
スキルを使うのは俺だからな。
だから、組み立ての手順も分かる。
おや、また客だ。
「いらっしゃい」
「これなんだがよ」
目の前にどすんと置かれたのは手提げ金庫だ。
まあ、ありふれた発掘品だ。
「壊さずに開けるんだよな」
「もちろん」
俺は針金を手に持ってイメージする。
「分解。はい、開いたよ」
「おお、サンキュ。お宝は古銭かよ。親方に合鍵を作ってもらい金庫を売っぱらっても、今回の遠征はとんとんだな」
「オケラでなかっただけましだと思うぞ」
「ところで例の件、考えてくれたか」
「遺跡に一緒に行って分解作業ねぇ」
「そうすりゃこの手提げ金庫も重たい思いしなくて済んだんだ。それによ、でかい金庫なんかだと運べない」
「でかいの開けるのは流石に無理だと思うぞ」
「そういう判断が俺達には出来ない。無理か、そうでないか分からないと、もやもやするんだよ」
「分かるけどな。お宝があるのに手に入れられるのか無理なのか知りたいって事だろ。よし、まずはお試しだな」
帰る事を諦めた訳じゃない。
そろそろ、なんか動き出さないと。
そう思ってこの仕事を受けた。
「親方、お世話になりました」
「達者でな。無理をするなよ」
「ちょくちょく顔を見せにきます」
親方との別れも済み、準備は整った。
俺はこの職人を親方と呼ぶ事にした。
この世界、どうやって直径を計っているのかと言うと定規を当てて計っている。
原始的な事だ。
ノギスはオーバーテクノロジーなのか。
よく時計が作れるな。
まあ、江戸時代にも時計があったのだから、作れるか。
それに、この職人には金がないのだろう。
工房には碌な工具がない。
ドライバーがいくつかと、ペンチの類がいくつかと、やすり。
それに、金槌などの大工道具。
よくやっていけるものだ。
だが、観察していて理由が分かった。
親方が鉄の棒から、スキルを使いネジを作った。
スキルがあると科学文明は発展しないよな。
親方は分解と組み立ては凄いが、スキルの腕はあまり良くない。
精密ドライバーを使うようなネジを作ろうとして何度も失敗していた。
細かい物をスキルで作るのが苦手なんだな。
露店で分解修理をやるのも頷ける。
工房の中であまり大きくない魔石を見つけたので、小さいネジはホームセンターで売っている物と同じになった。
日本のネジは安いもんな。
千円を超えるものはほぼない。
ネジが日本のだとネジ穴に上手くはまらない。
そこで、親方はスキルを使いネジ穴を変形させて、無理やりネジに合わせていた。
変形スキル便利だな。
俺も欲しくなった。
親方の下で部品を提供する事一年。
俺は言葉を覚えた。
日常会話なら問題ない。
「しかし、おめぇ。初めて会った時は驚いたぜ。遺跡の幽霊かと思っちまった」
「足もあるのにか」
「幽霊に足がないってどこの言葉だ」
「ニホンって所だよ」
「まあいいや。今日も分解と組み立てを頼むぜ、相棒」
「がってんだ、親方」
現在、俺は親方の助手になってた。
親方は相棒なんて呼ぶが、まだ修理は出来ない。
出来るのは分解と組み立てだ。
それと、この世界の文明度だが、江戸時代という事が判明した。
来た時に街で出会ったバイク、ミシン、懐中時計は発掘品だ。
今の時代に生きている職人が作ったものではないらしい。
想像するに一度文明が崩壊している。
地球もスタンピードが抑えられなかったら、こんな感じになっていたかもしれない。
ドアのベルがチリンと鳴る。
「いらっしゃい」
入って来たのは鎧を着けた男性だった。
肩に自動小銃をかけている。
これも発掘品だ。
「頼んでた。弾薬は出来ているかい」
「ええ」
俺は奥の貴重品保管箱から弾薬を取り出した。
「前のはジャムっちまったけど、今回は大丈夫だろうな」
「何分、スキルで作ってるんで」
「しょうがねぇか。古代人はどうやって作ってたんだろうね」
たぶん、工作機械だよ。
俺は心の中で答えた。
客から金を受け取り、俺は自分の仕事に戻った。
俺の仕事を紹介しよう。
ネジ回し片手に分解しないんだなこれが。
「分解。ほいよ、一丁上がり」
俺が新たに覚えたスキル分解。
文字通り分解するスキルで、制約は持っている道具に左右されるって事だ。
ネジ回しを持っていればネジを回せる。
ペンチを持っていれば多少強引にカバーなんかが外せる。
手でやるのをスキルが代わりにやってくれるという訳だ。
これを覚えたのは理由がある。
魔力通販で部品を出すだけだと暇でしょうがない。
暇だが言葉は片言しか通じない。
となるとガラクタを分解するしかないって訳だ。
一年で何十万と分解してスキルに目覚めた。
部品を親方に渡すと、親方が修理。
俺が元通りに組み立て。
組み立ての時はスキルが使えないが、手順は頭に入っているから、順番はほとんど間違えない。
分解の時に手順をイメージしないと出来ないからだ。
まあ、当たり前か。
スキルを使うのは俺だからな。
だから、組み立ての手順も分かる。
おや、また客だ。
「いらっしゃい」
「これなんだがよ」
目の前にどすんと置かれたのは手提げ金庫だ。
まあ、ありふれた発掘品だ。
「壊さずに開けるんだよな」
「もちろん」
俺は針金を手に持ってイメージする。
「分解。はい、開いたよ」
「おお、サンキュ。お宝は古銭かよ。親方に合鍵を作ってもらい金庫を売っぱらっても、今回の遠征はとんとんだな」
「オケラでなかっただけましだと思うぞ」
「ところで例の件、考えてくれたか」
「遺跡に一緒に行って分解作業ねぇ」
「そうすりゃこの手提げ金庫も重たい思いしなくて済んだんだ。それによ、でかい金庫なんかだと運べない」
「でかいの開けるのは流石に無理だと思うぞ」
「そういう判断が俺達には出来ない。無理か、そうでないか分からないと、もやもやするんだよ」
「分かるけどな。お宝があるのに手に入れられるのか無理なのか知りたいって事だろ。よし、まずはお試しだな」
帰る事を諦めた訳じゃない。
そろそろ、なんか動き出さないと。
そう思ってこの仕事を受けた。
「親方、お世話になりました」
「達者でな。無理をするなよ」
「ちょくちょく顔を見せにきます」
親方との別れも済み、準備は整った。
12
お気に入りに追加
1,096
あなたにおすすめの小説
異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。
お小遣い月3万
ファンタジー
異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。
夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。
妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。
勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。
ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。
夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。
夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。
その子を大切に育てる。
女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。
2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。
だけど子どもはどんどんと強くなって行く。
大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。
学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
いつもの電車を降りたら異世界でした 身ぐるみはがされたので【異世界商店】で何とか生きていきます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
電車をおりたら普通はホームでしょ、だけど僕はいつもの電車を降りたら異世界に来ていました
第一村人は僕に不親切で持っているものを全部奪われちゃった
服も全部奪われて路地で暮らすしかなくなってしまったけど、親切な人もいて何とか生きていけるようです
レベルのある世界で優遇されたスキルがあることに気づいた僕は何とか生きていきます
NTRエロゲの世界に転移した俺、ヒロインの好感度は限界突破。レベルアップ出来ない俺はスキルを取得して無双する。~お前らNTRを狙いすぎだろ~
ぐうのすけ
ファンタジー
高校生で18才の【黒野 速人】はクラス転移で異世界に召喚される。
城に召喚され、ステータス確認で他の者はレア固有スキルを持つ中、速人の固有スキルは呪い扱いされ城を追い出された。
速人は気づく。
この世界、俺がやっていたエロゲ、プリンセストラップダンジョン学園・NTRと同じ世界だ!
この世界の攻略法を俺は知っている!
そして自分のステータスを見て気づく。
そうか、俺の固有スキルは大器晩成型の強スキルだ!
こうして速人は徐々に頭角を現し、ハーレムと大きな地位を築いていく。
一方速人を追放したクラスメートの勇者源氏朝陽はゲームの仕様を知らず、徐々に成長が止まり、落ちぶれていく。
そしてクラス1の美人【姫野 姫】にも逃げられ更に追い込まれる。
順調に強くなっていく中速人は気づく。
俺達が転移した事でゲームの歴史が変わっていく。
更にゲームオーバーを回避するためにヒロインを助けた事でヒロインの好感度が限界突破していく。
強くなり、ヒロインを救いつつ成り上がっていくお話。
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
カクヨムとアルファポリス同時掲載。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる