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第1章 異世界転移でざまぁ編
第46話 おっさん、駄目な父親を追い返す
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さて、封印ダンジョンだが、ゴーレム・ダンジョンとダーク・ダンジョンというのが行ける距離で残っている。
ゴーレム・ダンジョンは力技でなんとかなりそうだ。
ダーク・ダンジョンは赤外線スコープでなんとかなる。
どっちにしようか。
ゴーレムは硬いし力がある。だから、殴り合いはめんどくさそうだ。
一方ダーク・ダンジョンは暗闇の戦闘だから危険度も上がる。
出来れば四人で挑みたい。
考えどころだ。
家に帰るとアルマが誰かと揉めている。
「あんたの顔は見たない! 塩を撒かれへんうちにいね!」
「そんなこと言わんといて、会頭を紹介してくれればええのやから」
アルマが中年の男を睨みつけていた。
「俺が会頭のムニだが、どちらさんで?」
「アルマの父です。儲け話があるんや。わしに投資してくれや」
「娘さんの事を考慮しても、投資は無理だ。色々アルマから聞いているが、あんた駄目駄目だな」
「けち臭い事言うて」
「二度とくるなとは言わない。けど、金の話をこの家でしないでもらおう」
「そないな事言わんでも」
「もし、金の事で迷惑をかけたら、見つけ出す。そして、身動きできないようにして、額に水滴を垂らす。何でもないように思えるかもしれないが、長時間やると大抵気が狂うそうだ」
「こないな家二度と来るか!!」
アルマの父は怒って大股で家を出て行った。
「アルマ、あんな事で良かったか。もう少し穏便に言った方が良かったか?」
「ええんや。あないな奴」
「なんでアルマの居場所が分かったんだろう?」
「商業ギルドの借金が無うなって、伯父に手紙を出しました」
「そうか、何か問題が起きたら気軽に言ってくれ。対処する」
「はい。うちは幸せや」
◆◆◆
俺はモンス研究所に向かった。
そんなに早く結果は出ないだろうけど、中間報告を聞きに行く。
「こんちは、所長いる?」
俺はモンス研究所に入り呼びかけた。
「おお、ムニさん。実験は順調だぞ。スライムの成長促進剤を作って世代交代を早めて改良を加速させておる」
「じゃあ出来たのか。ゴミを食べるスライム」
「今の所、溶かすスピードが強化されたスライムしか出来てない。しかし、操ってやればゴミ処理は出来る」
「それで良しとしますか。これ、悪用されないか?」
「操るなら凶悪なモンスターはごまんといる。強化されたとはいえ所詮スライム。弱点は相変わらずだ」
「それなら良い。後はゴミ処理の組織を立ち上げるだけだな。そうすれば金になる」
「それなら丁度良い奴がおる。召喚士の集まりなんだが、みんな落ちこぼれでな。弱いモンスターとしか契約出来なくて困ってる」
「後でうちの商会の人間を寄越すので話し合ってくれ。それと、ドラゴンの弱点とかないのか?」
「ドラゴンは多種多様での。種類によっては弱点が存在する。一般的なのは冷気に弱いが、死ぬほどじゃない。少し動きが鈍る程度だ」
「そうか、手札の数と機転で勝負するしかないのか。参考になったありがとよ」
「スライムを視察してくかい」
「ああ、見せてもらおう」
研究所裏手に置いてあるガラクタの山に、どす黒いスライムが所々張り付いている。
「お客さんに成果を見せてやれ」
所長が助手に指示をした。
「はい。支配《ドミネート》」
スライムがガラクタを食べ始めた。
処理する速度も申し分ない。
「見事なもんだ」
「わしに掛かればこんなもんだ」
「更なる改良を頼む」
ゴミ処理はめどが立ったな。
俺はアイテムボックスに格納してあるプラスチックのゴミとかをガラクタの山に付け加えた。
アイテムボックスの容量は底がみえないが、ゴミが減るのは気分が良い。
◆◆◆
研究所を後にして、部屋に戻りくつろいでいるとノックの音がする。
「どうぞ」
入って来たのはアルマだった。
「何か問題か?」
「偶には明るいうちもええかなと」
アルマも恥ずかしがらなくなった。良きかな良きかな。
「そうだな、晩飯前の腹ごなしをするか」
そのまあ、なんだ。そういうことだ。
よし、決めた明日からダーク・ダンジョンの攻略の準備だ。
ゴーレム・ダンジョンは力技でなんとかなりそうだ。
ダーク・ダンジョンは赤外線スコープでなんとかなる。
どっちにしようか。
ゴーレムは硬いし力がある。だから、殴り合いはめんどくさそうだ。
一方ダーク・ダンジョンは暗闇の戦闘だから危険度も上がる。
出来れば四人で挑みたい。
考えどころだ。
家に帰るとアルマが誰かと揉めている。
「あんたの顔は見たない! 塩を撒かれへんうちにいね!」
「そんなこと言わんといて、会頭を紹介してくれればええのやから」
アルマが中年の男を睨みつけていた。
「俺が会頭のムニだが、どちらさんで?」
「アルマの父です。儲け話があるんや。わしに投資してくれや」
「娘さんの事を考慮しても、投資は無理だ。色々アルマから聞いているが、あんた駄目駄目だな」
「けち臭い事言うて」
「二度とくるなとは言わない。けど、金の話をこの家でしないでもらおう」
「そないな事言わんでも」
「もし、金の事で迷惑をかけたら、見つけ出す。そして、身動きできないようにして、額に水滴を垂らす。何でもないように思えるかもしれないが、長時間やると大抵気が狂うそうだ」
「こないな家二度と来るか!!」
アルマの父は怒って大股で家を出て行った。
「アルマ、あんな事で良かったか。もう少し穏便に言った方が良かったか?」
「ええんや。あないな奴」
「なんでアルマの居場所が分かったんだろう?」
「商業ギルドの借金が無うなって、伯父に手紙を出しました」
「そうか、何か問題が起きたら気軽に言ってくれ。対処する」
「はい。うちは幸せや」
◆◆◆
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そんなに早く結果は出ないだろうけど、中間報告を聞きに行く。
「こんちは、所長いる?」
俺はモンス研究所に入り呼びかけた。
「おお、ムニさん。実験は順調だぞ。スライムの成長促進剤を作って世代交代を早めて改良を加速させておる」
「じゃあ出来たのか。ゴミを食べるスライム」
「今の所、溶かすスピードが強化されたスライムしか出来てない。しかし、操ってやればゴミ処理は出来る」
「それで良しとしますか。これ、悪用されないか?」
「操るなら凶悪なモンスターはごまんといる。強化されたとはいえ所詮スライム。弱点は相変わらずだ」
「それなら良い。後はゴミ処理の組織を立ち上げるだけだな。そうすれば金になる」
「それなら丁度良い奴がおる。召喚士の集まりなんだが、みんな落ちこぼれでな。弱いモンスターとしか契約出来なくて困ってる」
「後でうちの商会の人間を寄越すので話し合ってくれ。それと、ドラゴンの弱点とかないのか?」
「ドラゴンは多種多様での。種類によっては弱点が存在する。一般的なのは冷気に弱いが、死ぬほどじゃない。少し動きが鈍る程度だ」
「そうか、手札の数と機転で勝負するしかないのか。参考になったありがとよ」
「スライムを視察してくかい」
「ああ、見せてもらおう」
研究所裏手に置いてあるガラクタの山に、どす黒いスライムが所々張り付いている。
「お客さんに成果を見せてやれ」
所長が助手に指示をした。
「はい。支配《ドミネート》」
スライムがガラクタを食べ始めた。
処理する速度も申し分ない。
「見事なもんだ」
「わしに掛かればこんなもんだ」
「更なる改良を頼む」
ゴミ処理はめどが立ったな。
俺はアイテムボックスに格納してあるプラスチックのゴミとかをガラクタの山に付け加えた。
アイテムボックスの容量は底がみえないが、ゴミが減るのは気分が良い。
◆◆◆
研究所を後にして、部屋に戻りくつろいでいるとノックの音がする。
「どうぞ」
入って来たのはアルマだった。
「何か問題か?」
「偶には明るいうちもええかなと」
アルマも恥ずかしがらなくなった。良きかな良きかな。
「そうだな、晩飯前の腹ごなしをするか」
そのまあ、なんだ。そういうことだ。
よし、決めた明日からダーク・ダンジョンの攻略の準備だ。
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