上 下
35 / 248
第1章 異世界転移でざまぁ編

第35話 おっさん、ミスト・ダンジョンの攻略完了

しおりを挟む
 2階層のザコ敵はミストウルフだった。

「そっち、行くぞ」
「死神の息吹よ毒矢になり吹き飛べ射撃ショット

 ミストウルフがモニカの炎弾を食らって吹っ飛ぶ。
 俺が駆けつけ素早くメイスで叩き霧にする。

拘束バインド。今よ!」

 エリナが風魔法で拘束する。
 アルマが掃除機で霧を吸い込んだ。

 掃除機のパックを素早く取り出して、燃え盛るゴミ箱にぶち込んだ。
 キャウンという声を発してパックは燃えた。

「良い感じに連携が取れているな」
「まあね。ムニ・ファミリーは無敵よ」
「油断するなよ。油断する奴から死んで行く。映画のお約束だ」
「分かっているわよ」

「また来たぞ。今度は二頭だ」

 俺が先頭のミストウルフを叩くと、霧になった。
 もう一頭は素早く俺の脇をすり抜ける。

シールド

 エリナが風の盾でミストウルフを打ち据える。
 ミストウルフは霧になった。
 アルマがどちらのミストウルフを吸い込んだら良いのか迷ったのが見て取れた。

拘束バインド

 風が渦巻き一頭を拘束。
 そして、魔法が移動して二頭目も一緒に拘束した。

 手早く処理して、二頭は魔石になった。

「アルマ、迷ったら近い方から吸い取れ。一頭、減ればそれだけ楽になる」
「はい」

 こうやって対処のパターンなどを研究しながら、2階は突破した。

 いよいよ、2階層のボス敵だ。
 2階層のボス敵はその形状からミストクィーンピクシーと名付けた。

 ミストクィーンピクシーは炎の塊を撃ってきた。

「おい、魔法を撃ってきたぞ。みんな避けろ。俺が前に出る」

 俺は前に出てメイスを振るう。
 ミストクィーンピクシーはひらりひらり避ける

 ミストクィーンピクシーは魔法を撃つため動きが止まる。
 俺は肉薄しメイスを振るうと、魔法と相打ちになった。
 魔力壁のおかげで俺は無傷だ。
 ミストクィーンピクシーは霧になる。

「今だ、拘束の魔法を」
拘束バインド。どんなもんよ」

 エリナが風魔法でミストクィーンピクシーを拘束。
 アルマが掃除機で吸い取り討伐完了。

 3階層だ。
 ミストゴブリンとミストピクシーが敵として出てきた。
 ミストゴブリンが前衛を務めミストピクシーが後衛を務める。

「まずは前衛だ」

 俺はミストゴブリンを叩く。
 霧の弾丸が俺に当たる。
 俺の魔力壁を突破出来ないようだ。
 何もダメージはない。

 ミストピクシーをメイスで叩き処理して戦闘は終わった。
 俺が前衛でいく分には問題ないだろう。

 霧の弾丸だが、アルマが食らって体力を吸い取るものだと判明した。
 三人に弾丸は避けろと指示をだした。

 そして、攻略は進み楽勝で3階層を突破。

 いよいよ3階層のボスだ。
 その姿形はドラゴン。
 3階層のボスはミストドラゴンと名付けた。
 大口を開けるといきなり炎のブレスを放って来た。

「どいて。シールド

 エリナが風魔法で盾を作りブレスを逸らす。

 俺は側面に回りこみメイスを振るう。
 げっ、メイスが壊れた。
 まあ、予備は沢山あるんだけどな。
 アイテムボックスから取り出した一番高級なメイスで殴ると、ミストドラゴンが霧になった。
 アルマが掃除機で吸い取るが1パーセントにも満たない。

「吸い取った分だけでも、焼却しろ」

 紙パックは焼却されたが、再び実体化したミストドラゴンは見た感じ全然、縮んでいない。

 長期戦は一時間にも及んだ。
 実体化しての爪や噛みつきや尻尾攻撃は厄介だった。
 何度吹き飛ばされ地面に叩きつけられた事か。
 ブレスはエリナが風魔法で防御してくれるが、タイミングを間違えば丸焼けだ。
 魔力壁でもブレスは防げないだろう。
 レベルがもっと上がれば大丈夫かもしれないが。
 神経をすり減らす戦いだった。

「このくそ、やっと半分の大きさか。早く魔石になりやがれ!」

 俺達に疲労の色が色濃くなり始めた頃。
 遂にミストドラゴンは魔石になった。

「やったな。お疲れ」

 ボス部屋を出る扉をくぐるとダンジョンコアがある。
 コアから魔力を吸い取って、買った商品は大体3千万円ぐらいだった。

 俺はステータスをチェックする。

――――――――――――――
名前:山田 無二 LV261
魔力:21278/26100

スキル:
収納箱
魔力通販
魔力壁
混合
変形
罠探知
方向察知
――――――――――――――

 30以上レベルが上がった。
 まずまずだな。

 明日から三日ほど休もう。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

蹴落とされた令嬢は村人Aと結婚しました。

イセヤ レキ
恋愛
神子から魔女へと転落、処刑された令嬢と、放逐された彼女を助けた村人Aのお話。 ※基本的にエロはアナル描写入ります ※人によっては残酷描写あり(詳細はなし) 人外 夫婦 ハピエン 王子 婚約破棄 剃毛

【第一部 完結】俺は俺の力を俺の為に使い、最強の「俺」となる ~便利だが不遇な「才能開花」のスキルでどう強くなればいい~

古道 庵
ファンタジー
三年前に異世界へと落とされた高校生”才ノ木 育也(さいのき イクヤ)”。 そこで出会った”アレクセイ”という少年らと意気投合し、仲間たちと冒険者パーティーを結成する。 まだ十五歳前後の少年達は、異常な速度で強くなり二年足らずでベテラン達を押しのけ、ギルド内でトップを張るパーティーへと駆け上がる。 何故異常な成長を遂げたのか、それはイクヤの持つユニークスキル「才能開花」による影響だった。 瞬く間にAランクの実力にまで駆け上がったアレクセイ達だが、功労者のイクヤはそれに反して伸び悩んでいた。 そしてイクヤの無謀な行動を理由にパーティーを追放されてしまう。 イクヤは誓う……元仲間への復讐を。 ……と、ここまではよくあるお話。 イクヤはここから劇的には強くなれない。そうは都合よく最強には上り詰められない。 だって現実はそんなもの。 これは彼の挫折の物語。 異世界で少年から青年へと成長し、上手くいかない現実の中でそれでも足掻き、知恵を絞り、自分の真価を求める。 そんな物語。

おひとり様の魔女生活

カエデネコ
恋愛
一人時間は最高!恋人も好きな人もいらないわ。 時間も金も自由も私だけのもの。 そう思っているのに、周りは以外と賑やかで放っておいてくれない。 おひとり様に溺愛をしかけてくるけど、かわせるの!? ※カクヨムでも執筆しております(*^^*)

無能と呼ばれた魔術師の成り上がり!!

春夏秋冬 暦
ファンタジー
主人公である佐藤光は普通の高校生だった。しかし、ある日突然クラスメイトとともに異世界に召喚されてしまう。その世界は職業やスキルで強さが決まっていた。クラスメイトたちは、《勇者》や《賢者》などのなか佐藤は初級職である《魔術師》だった。しかも、スキルもひとつしかなく周りから《無能》と言われた。しかし、そのたったひとつのスキルには、秘密があって…鬼になってしまったり、お姫様にお兄ちゃんと呼ばれたり、ドキドキハラハラな展開が待っている!?

【3部完結】ダンジョンアポカリプス!~ルールが書き変った現代世界を僕のガチャスキルで最強パーティーギルド無双する~

すちて
ファンタジー
謎のダンジョン、真実クエスト、カウントダウン、これは、夢であるが、ただの夢ではない。――それは世界のルールが書き変わる、最初のダンジョン。  無自覚ド善人高校生、真瀬敬命が眠りにつくと、気がつけばそこはダンジョンだった。得たスキルは『ガチャ』! クラスメイトの穏やか美少女、有坂琴音と何故か共にいた見知らぬ男性2人とパーティーを組み、悪意の見え隠れする不穏な謎のダンジョンをガチャスキルを使って善人パーティーで無双攻略をしていくが…… 1部夢現《ムゲン》ダンジョン編、2部アポカリプスサウンド編、完結済。現代ダンジョンによるアポカリプスが本格的に始まるのは2部からになります。毎日12時頃更新中。楽しんで頂ければ幸いです。

甘美な青春、あなたの知らない世界へ

桐山 遥
恋愛
幼馴染の高校生、お互いの性をまだ知らない。性の世界の入り口に立った二人が経験する。大人の性の世界に踏み込んでいく。とても甘美な世界を一緒に体験してください。

【BL】白豚皇帝と呼ばれた俺が革命で死に戻ったら、俺を殺した弟が滅茶苦茶慕ってくるようになって可愛いけど怖い

砂礫レキ
BL
「暗愚皇帝レオンハルト、何か言い残すことはあるか?」 「別に白豚と呼んで構わんぞ。咎めはしない」 レオンハルト・ライゼンハイマーは愚かな皇帝だった。 五歳下の腹違いの弟カインにコンプレックスを抱き、僻地へ追放してから本格的に人生が狂いだした。 自分に甘い言葉を囁く人間だけ重用した結果、国は荒れ結果クーデターを起こされる。 そして革命軍を率いていたのは「黒髪の獅子」と呼ばれるようになった弟だった。 彼の剣によって命を落としたレオンハルトは、しかし次に目覚めた時少年の姿に戻っていた。 それはカインの腹心であるリヒトの仕業だった。彼はレオンハルトに命じる。 「弟をベタベタに可愛がって死ぬまで仲良く暮らさないと地獄に落とす」 十二歳に戻ったレオンハルトは仕方なく、ぎこちなくも弟とスキンシップを取り始めた。 結果カインは堂々としたブラコンに成長し天才と呼ばれるカインに慕われるレオンハルトの評価も上がっていくが……? 光のヤンデレブラコンと苦労性ツンデレ賢者と反省系鈍感主人公がゆるく悲劇回避する話になる予定です。 他のキャラも出ます。 FANBOXの方にたまに短編など投下しています。

ハズレスキルがぶっ壊れなんだが? ~俺の才能に気付いて今さら戻って来いと言われてもな~

島風
ファンタジー
とある貴族の次男として生まれたアルベルトは魔法の才能がないと蔑まれ、冷遇されていた。 そして、16歳のときに女神より贈られる天恵、才能魔法 が『出来損ない』だと判明し、家を追放されてしまう。 「この出来損ない! 貴様は追放だ!!」と実家を追放されるのだが……『お前らの方が困ると思うのだが』構わない、実家に戻るくらいなら辺境の地でたくましく生き抜ぬこう。 冷静に生きるアルだった……が、彼のハズレスキルはぶっ壊れだった。。 そして唯一の救いだった幼馴染を救い、大活躍するアルを尻目に没落していく実家……やがて毎日もやしを食べて生活することになる。

処理中です...