貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~

喰寝丸太

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第134話 コンダラ

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 巨人のダンジョン第2階層。
 茨フィールド。
 茨のトゲはバーベキューの鉄串ほどある。

 フィールド自体が有刺鉄線の塊みたいなものだ。
 だが、巨人の皮膚は厚いのかものともしない。
 ここの巨人はソォンジャイアントだな。

 地の利は向こうにある。
 俺なら連打連打で切り開くけどな。
 さて、綺羅々きらら弥衣やえはどうするか。

【この辺りから苦戦するんだよな】
【この茨、強敵だ】
【採取しても二束三文だし、泣きたい場所だ】
【茨は入って来るなと言っている。巨人の討伐をやめろ】
【おっさんは。どうするかな。酸で溶かすと言う手もあるが】

「どうする」
「一時撤退ね。私が剣で薙ぎ払って進むのもありだけど、重労働はちょっとね」
「酸で溶かすのは、時間と手間と価格が合わないわ」

 で、弥衣やえが俺に野球で使ってる整地ローラーを作ってよと言ってきた。

「整地ローラーって何?」
「これよ」

 写真を見た。

「ああ、コンダラね」
「正式名称は整地ローラーよ」
「何でコンダラって呼んでるんだ?」
「アニメで重いコンダラって歌ってたらしいわ」
「おお、じゃあコンダラで合っているじゃん」
「とにかくお願い」

 こういう時は武器工房だ。

「おっちゃん、コンダラ作ってよ」
「あのな、ここは武器工房だ」

 おっちゃんが少し涙目だ。

「武器になるよ。ゴブリンとかイチコロだ」
「くっ、そりゃあ、これでゴブリンとか殺せるけどよ、武器じゃないだろ。……ぶつぶつ」
「俺ならコンダラで撲殺も出来る。魔鉄で作ってよ」
「1000万だ」
「おう」

 結局作ってくれるんだよな。
 魔鉄製のコンダラが出来上がった。

 なんと弥衣やえ達はシロガネに整地ローラーを引かせたのだ。
 シロガネは毛が針金で皮膚も厚い。
 茨など、どうってことはない。

【シロガネに茨を処理させる作戦か】
【焼き払うと思ったのにな】
【生木はわりと燃えにくいぞ】
【巨人のいる場所を環境破壊するな】

「シロガネちゃん。頑張って」
「わふぅ」

 綺羅々きららの応援にシロガネが応える。
 シロガネはパワーがあるな。
 整地ローラーを引っ張って走り回っている。
 何だか楽しそうだな。

 酸も試してみた。
 うん、酸でも溶ける。
 ただ大規模散布は勿体ない。
 整地ローラーの方がコスパが良いからな。

【茨が硬いのが功を奏したな】
【針金みたいだからな。弾力がほとんどない。整地ローラーでなぎ倒せば、ぺちゃんこだ】
【巨人討伐をやめろ】
【気づいたんだが、おっさんは何もしてない】
【整地ローラーの金を出したんだろ】
【調べたら、10万から20万ぐらいだった。特注でも40万ぐらいだろ】

 茨が無ければ巨人などどうと言うことはない。
 ただし、整地ローラーで茨が無くなるわけではないので、足装備は重装備になる。
 ソォンジャイアントは鉈を武器としてた。
 巨人も茨は皮膚に刺さらないが、顔とかにトゲがくるとうっとうしいらしい。
 それを薙ぎ払うための鉈だ。

 整地作戦は上手くいった。
 地の利が失われれば、討伐は容易い。
 シロガネが久しぶりに走り回って嬉しそうだ。
 巨人の肉をたんまりと与えた。

 茨フィールドを抜けた。
 そこは暗闇のフィールドだった。
 ライトの光も吸収してしまう。
 対策が必要だ。
 なので、討伐を中断して、ダンジョンから出る。
 巨人を守る会は相変わらずいる。
 暇な奴らだ。

 さて、俺も何かアピールしないとな。

「巨人は外来植物を持ち込む悪い奴だ。この茨を見てみろ。こんなのが大繁殖したら、歩くのも難儀する」
「根拠のない嘘だ」
「だが、本当にそうか。ダンジョンの外にこの茨が繁殖してないとどう証明できる?」

 俺は巨人茨の被害を訴えた。

【うちの近所、これが生えているぞ。鉄みたいに硬くて難儀してる】
【おっさんの嘘じゃなかったのだな】

 そうしたら生えている所があるらしい。
 なぬ。
 口から出まかせだったのに。

 まあ巨人に付いたタネがこぼれれば育つかも知れない。

「酸で駆除できる。コボルトとケットシーを派遣しよう。巨人の侵略を阻止するのだ」

【分かった。場所をメールする】
【巨人の侵略を阻止しよう】
【それは巨人のせいではありません。ダンジョンがやっているのです】
【いいや、巨人が種を蒔いたのだろう】
【まあそう考えるのが普通だな】

 なんとなく巨人茨で巨人イコール悪という考えが少し根付いた。
 こういう路線で行くといいのかもな。
 なにか似たようなネタを探そう。
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