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第57話 アイアンクロウ
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森の奥へ行ったところ、鳥のモンスターが飛び立った。
「カァカァ」
色はブラックメタリックの羽を広げたら2メートルはあるカラスだな。
「アイアンクロウか」
ホバーリング体勢から、金属の羽が撃ち出された。
もちろん鉄パイプで払いのける
弥衣達も手で羽を捌いていた。
シロガネは器用に避けている。
反撃とばかりにボウガンを撃つが翼に当たっても跳ね返された。
空中じゃ弱点には当たらないよな。
必中スキルにもっと仕事してほしい。
手が出ない。
羽を撃たれる一方だ。
【対空兵器を持って来ないとな】
【ベテランの冒険者ならどうする?】
【ボーラとかあるな。ただ慣れるのに時間が掛かる】
「クロウに苦労する。撤退だ」
【ダジャレで終りか】
【鳥のモンスターは強敵だ。馬鹿にできない】
帰ってからボーラから調べる。
ふーん、子供の頃トンボを獲るのに使ってた奴か。
トンボ用のはパチンコ玉が重りだったけど。
1メートルのカラスじゃ鉄アレイでもロープに結ばないと。
これを当てる自信はない。
必中スキルを使っても難しいだろう。
トンボは餌と勘違いして向かって来るから楽だったけど、カラスじゃそうもいかないな。
総理大臣に署名を渡す日が決まった。
4日後だ。
スーツ仕立てないといけない。
吊るしでもいいかな。
どうせ良いスーツ着てってもそんなに印象は変わらない。
「ご就職ですか?」
紳士服の店員にそう聞かれた。
「まあそんなところ」
総理大臣と会うんだよとは言えない。
「でしたら、この製品ではどうでしょうか」
「一番高いのにしてくれ。ネクタイも一番高いのでいい」
「ありがとうございます」
買ってはみたものの、困った。
ネクタイが結べない。
ネットで検索して結び方をみる。
カメラを頭から外して机の上に置く。
「うがぁ、難しい。サラリーマン凄い」
【ネクタイで苦戦するの草】
【普段してないと難しい。慣れると体が覚えている。ほとんど見ないで結べるようになる】
【おっ、ヤエちゃん登場】
「もう、言ってくれたらいいのに。お姉さんに貸してごらんなさい」
「おう、悪いな」
【まるで新婚のサラリーマンだ】
【羨ましい】
【耳掃除とか憧れるな】
【そういうサービスの店に行くんだな】
「結んでもらったぞ、ついでに膝枕で耳掃除も頼む」
「喜んで」
ソファーに弥衣が座る。
俺は膝枕して貰った。
そして優しく耳かきしてもらう。
手に持ったスマホを見る。
【うらやまけしからん】
【耳かきなら私もしてあげたい】
【俺はコボルトとケットシーにしてやりたいな】
【ケモナーがいるな】
耳かきが終わり、そう言えばアイアンクロウの羽を採ったなと思いだした。
売りに行かないと。
買取場で20センチはある黒光りする羽を取り出した。
「ミスリルが含まれているな」
自信ありげな買取場のおっちゃん。
「分かるのか?」
「樹にミスリルが含まれているのなら羽にも含まれているだろう。小学生でも分かるぞ」
「なるほど」
しばらく待たされて、おっちゃんが出てきた。
「待たせたな。酸化ミスリルだった。加工できないからクズだな。今の技術じゃ、酸化ミスリルをミスリルに戻すことは出来ない」
「でもやたら硬いけど」
「炉で溶けないし硬いんだよ。そういう性質だから仕方ない」
【フェザーアーマーとか作れるんじゃないかな】
【軽くて盾の材料とかに良さそう】
「貼り付けて防具に出来ないかな」
「それしかないだろう。不格好だから安いがな。羽一つ千円が良いところだな」
「しょっぱいね」
「悪く思うなよ、商売だからな」
【アルバイトなら羽一つ千円は美味しい】
【他のモンスターと比べると見劣りがする】
【還元できない金属があったとはな】
【酸化ミスリルのイオン色は黒か】
【そういうことだな】
アイアンクロウってよく考えたらプロレス技と一緒だ。
どうでも良いが。
本当はミスリルクロウと呼ぶべきなんだが、旨味のない奴には鉄で十分だ。
「考えてみたら、酸化ミスリルの方が性能が良いな。高温に耐え、ミスリルより硬い。どういうことをしたらミスリルを酸化させられるのか」
「それな。世界中の学者が頭を捻っている。見つけたらノーベル賞かもな」
「難しいことは学者に任せるさ」
【ミスリルって言えば錆びないが代名詞だものな】
【カラスモンスターを解剖してみたら何か分かるかもな】
【なら倒さないと】
結局倒さないといけないようだ。
死骸に高値が付くと良いんだが。
「カァカァ」
色はブラックメタリックの羽を広げたら2メートルはあるカラスだな。
「アイアンクロウか」
ホバーリング体勢から、金属の羽が撃ち出された。
もちろん鉄パイプで払いのける
弥衣達も手で羽を捌いていた。
シロガネは器用に避けている。
反撃とばかりにボウガンを撃つが翼に当たっても跳ね返された。
空中じゃ弱点には当たらないよな。
必中スキルにもっと仕事してほしい。
手が出ない。
羽を撃たれる一方だ。
【対空兵器を持って来ないとな】
【ベテランの冒険者ならどうする?】
【ボーラとかあるな。ただ慣れるのに時間が掛かる】
「クロウに苦労する。撤退だ」
【ダジャレで終りか】
【鳥のモンスターは強敵だ。馬鹿にできない】
帰ってからボーラから調べる。
ふーん、子供の頃トンボを獲るのに使ってた奴か。
トンボ用のはパチンコ玉が重りだったけど。
1メートルのカラスじゃ鉄アレイでもロープに結ばないと。
これを当てる自信はない。
必中スキルを使っても難しいだろう。
トンボは餌と勘違いして向かって来るから楽だったけど、カラスじゃそうもいかないな。
総理大臣に署名を渡す日が決まった。
4日後だ。
スーツ仕立てないといけない。
吊るしでもいいかな。
どうせ良いスーツ着てってもそんなに印象は変わらない。
「ご就職ですか?」
紳士服の店員にそう聞かれた。
「まあそんなところ」
総理大臣と会うんだよとは言えない。
「でしたら、この製品ではどうでしょうか」
「一番高いのにしてくれ。ネクタイも一番高いのでいい」
「ありがとうございます」
買ってはみたものの、困った。
ネクタイが結べない。
ネットで検索して結び方をみる。
カメラを頭から外して机の上に置く。
「うがぁ、難しい。サラリーマン凄い」
【ネクタイで苦戦するの草】
【普段してないと難しい。慣れると体が覚えている。ほとんど見ないで結べるようになる】
【おっ、ヤエちゃん登場】
「もう、言ってくれたらいいのに。お姉さんに貸してごらんなさい」
「おう、悪いな」
【まるで新婚のサラリーマンだ】
【羨ましい】
【耳掃除とか憧れるな】
【そういうサービスの店に行くんだな】
「結んでもらったぞ、ついでに膝枕で耳掃除も頼む」
「喜んで」
ソファーに弥衣が座る。
俺は膝枕して貰った。
そして優しく耳かきしてもらう。
手に持ったスマホを見る。
【うらやまけしからん】
【耳かきなら私もしてあげたい】
【俺はコボルトとケットシーにしてやりたいな】
【ケモナーがいるな】
耳かきが終わり、そう言えばアイアンクロウの羽を採ったなと思いだした。
売りに行かないと。
買取場で20センチはある黒光りする羽を取り出した。
「ミスリルが含まれているな」
自信ありげな買取場のおっちゃん。
「分かるのか?」
「樹にミスリルが含まれているのなら羽にも含まれているだろう。小学生でも分かるぞ」
「なるほど」
しばらく待たされて、おっちゃんが出てきた。
「待たせたな。酸化ミスリルだった。加工できないからクズだな。今の技術じゃ、酸化ミスリルをミスリルに戻すことは出来ない」
「でもやたら硬いけど」
「炉で溶けないし硬いんだよ。そういう性質だから仕方ない」
【フェザーアーマーとか作れるんじゃないかな】
【軽くて盾の材料とかに良さそう】
「貼り付けて防具に出来ないかな」
「それしかないだろう。不格好だから安いがな。羽一つ千円が良いところだな」
「しょっぱいね」
「悪く思うなよ、商売だからな」
【アルバイトなら羽一つ千円は美味しい】
【他のモンスターと比べると見劣りがする】
【還元できない金属があったとはな】
【酸化ミスリルのイオン色は黒か】
【そういうことだな】
アイアンクロウってよく考えたらプロレス技と一緒だ。
どうでも良いが。
本当はミスリルクロウと呼ぶべきなんだが、旨味のない奴には鉄で十分だ。
「考えてみたら、酸化ミスリルの方が性能が良いな。高温に耐え、ミスリルより硬い。どういうことをしたらミスリルを酸化させられるのか」
「それな。世界中の学者が頭を捻っている。見つけたらノーベル賞かもな」
「難しいことは学者に任せるさ」
【ミスリルって言えば錆びないが代名詞だものな】
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