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第45話 ウサギ肉
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考えた手はいくつかある。
酸の水鉄砲。
砦を作る素股の一夜嬢作戦。
あれっ、なんか違うな。
まあ良いや。
だが、どれもパッとしない。
薙ぎ倒せのアニメを検索する。
そしてそれを見た。
最後は暴走した鸚鵡が酸の海でジエンドになる所を少女が止めるのだな。
酸の海が最強か。
でもスライムから採取する量では海は作れない。
海かぁ。
海ねぇ。
あれっ、やつら泳げるのかな。
草原生まれの草原育ちだろう。
ひょっとして溺れてくれるかも。
さあ、試すぞ。
【おお、リベンジな】
【どんな屁理屈か期待】
「水球現れろ」
【水か。窒息死狙いね】
【まあいいかも】
アイアンラビットはプール程はある水の球に飛び込んで溺れなかった。
泳いでいるよ。
俺は慌てない男だ。
「水球流れろ」
洗濯機の中なら泳げまい。
どんどんとアイアンラビットは溺れていく。
死骸は水球の外に出して、弥衣とキナコとモチがそれを拾う。
シロガネはたまにつまみ食いする役だ。
「ええと魔法無効と言っても魔法を消せるわけじゃないってことだな。ダメージにはならないが。影響は受ける」
【綺麗にまとめてもらってありがとう】
【窒息死なら肉は食える】
【だな。火でまる焼けだと黒焦げか生焼けだな】
アイアンラビットの大群は始末出来た。
「恐ろしい敵だった」
【ウサギ相手じゃ恰好が付かない】
【さてウサギ肉祭りだな】
俺はダンジョンを出て、料理人を多数雇った。
アイアンラビットを捌いてもらうためだ。
そして、肉を持って色んな施設を回った。
この施設は子供だけだ。
「これ美味しい」
「こんな肉食べたことがない」
「あっさりしているのにコクがあってまろやかで」
【サクラ極まれりだな】
【まだそんなことを言っている奴がいるのか】
【ウサギは草食だから美味い】
【ウサギさん可哀想】
次の施設は、フードロスをなくそうという団体。
「いやあ、大量の寄付ありがとうございます」
「さっそく試食して下さい」
「では頂きます」
「頂きます」
俺も試食した。
美味い。
ウサギ肉も馬鹿にできない。
味は鶏肉だがこのウサギ肉は臭みがないな。
おお、油の乗った所もあるのか。
油の乗った肉は口の中でとろけるようだ。
「美味しいですね。これなら大人気間違いなしですよ」
「気にいって頂けたなら嬉しいです」
「あれっ、腰の痛いのが良くなっている」
【ご都合主義設定だが、安心して見てられる】
【あの草原は薬草がたくさん生えているんだっけ】
【その設定が生きてくるのな】
【食い物で肉の美味さが変わるのはよくあること】
そういうことか。
まあ、体に悪くないのだったら別に良いな。
【たぶんやらせで、肉は鶏肉。ウサギ肉は不味いぞ】
【そうなん】
【ハーブとかで誤魔化さないと食えない】
「それはお前が不味いウサギ肉を食ったからだろ。例えば鹿肉もピンキリだと聞いたぞ。処理が不味かったりすると不味いらしいな。美味いのは本当に美味いらしい」
【その通りだ】
【そうかもな】
【上級の肉なんだろうな。食ってみたい】
「だったら、土産物売り場で売り出してやろうか。アンテナショップでも良いな」
【買いに行きたい】
【SNSは見逃せんな。毎日チェックしないと】
【注視していこう】
コボルトとケットシーの学校の一角に店を作るか。
アイアンラビットの肉の料理は業者に頼めばなんとかなるだろう。
コボルトとケットシーでも大軍でなければ倒せそうだし。
きっと人気が出るに違いない。
さて、次の施設に行こう。
次はホームレスの炊き出しだった。
ウサギ肉が細かく刻まれ雑炊に入れられる。
「治った。痛い所がどこにもない」
「俺もだ。歯まで治っている」
「俺、もう一度就職してみようかな。これ食ったら力が湧いてきた」
【薬草の効果が出てる】
【サクラだろ】
【そう言うなら俳優の顔写真のリストからサクラを特定しろよ】
【おう、拡散して協力を仰ぐ】
【赤っ恥かくだけだな】
サクラ探しが始まったようだ。
面白いのでSNSのコメントを見る。
○○事務所見つからずというコメントで溢れかえった。
見つかるわけないよ。
サクラじゃないんだから。
彼らの結論は、金に飽かせて素人を育成してサクラにしてるだった。
そんなめんどくさいことを誰がやる。
信じないなら構わない。
それにしてもアイアンラビットの肉料理は効能が不味いんじゃないか。
でも薬草の成分なら検出されても平気なのか。
そういうことは弁護士に任せるに限る。
元気が出るアイアンラビット料理という感じで売り出せばいいな。
酸の水鉄砲。
砦を作る素股の一夜嬢作戦。
あれっ、なんか違うな。
まあ良いや。
だが、どれもパッとしない。
薙ぎ倒せのアニメを検索する。
そしてそれを見た。
最後は暴走した鸚鵡が酸の海でジエンドになる所を少女が止めるのだな。
酸の海が最強か。
でもスライムから採取する量では海は作れない。
海かぁ。
海ねぇ。
あれっ、やつら泳げるのかな。
草原生まれの草原育ちだろう。
ひょっとして溺れてくれるかも。
さあ、試すぞ。
【おお、リベンジな】
【どんな屁理屈か期待】
「水球現れろ」
【水か。窒息死狙いね】
【まあいいかも】
アイアンラビットはプール程はある水の球に飛び込んで溺れなかった。
泳いでいるよ。
俺は慌てない男だ。
「水球流れろ」
洗濯機の中なら泳げまい。
どんどんとアイアンラビットは溺れていく。
死骸は水球の外に出して、弥衣とキナコとモチがそれを拾う。
シロガネはたまにつまみ食いする役だ。
「ええと魔法無効と言っても魔法を消せるわけじゃないってことだな。ダメージにはならないが。影響は受ける」
【綺麗にまとめてもらってありがとう】
【窒息死なら肉は食える】
【だな。火でまる焼けだと黒焦げか生焼けだな】
アイアンラビットの大群は始末出来た。
「恐ろしい敵だった」
【ウサギ相手じゃ恰好が付かない】
【さてウサギ肉祭りだな】
俺はダンジョンを出て、料理人を多数雇った。
アイアンラビットを捌いてもらうためだ。
そして、肉を持って色んな施設を回った。
この施設は子供だけだ。
「これ美味しい」
「こんな肉食べたことがない」
「あっさりしているのにコクがあってまろやかで」
【サクラ極まれりだな】
【まだそんなことを言っている奴がいるのか】
【ウサギは草食だから美味い】
【ウサギさん可哀想】
次の施設は、フードロスをなくそうという団体。
「いやあ、大量の寄付ありがとうございます」
「さっそく試食して下さい」
「では頂きます」
「頂きます」
俺も試食した。
美味い。
ウサギ肉も馬鹿にできない。
味は鶏肉だがこのウサギ肉は臭みがないな。
おお、油の乗った所もあるのか。
油の乗った肉は口の中でとろけるようだ。
「美味しいですね。これなら大人気間違いなしですよ」
「気にいって頂けたなら嬉しいです」
「あれっ、腰の痛いのが良くなっている」
【ご都合主義設定だが、安心して見てられる】
【あの草原は薬草がたくさん生えているんだっけ】
【その設定が生きてくるのな】
【食い物で肉の美味さが変わるのはよくあること】
そういうことか。
まあ、体に悪くないのだったら別に良いな。
【たぶんやらせで、肉は鶏肉。ウサギ肉は不味いぞ】
【そうなん】
【ハーブとかで誤魔化さないと食えない】
「それはお前が不味いウサギ肉を食ったからだろ。例えば鹿肉もピンキリだと聞いたぞ。処理が不味かったりすると不味いらしいな。美味いのは本当に美味いらしい」
【その通りだ】
【そうかもな】
【上級の肉なんだろうな。食ってみたい】
「だったら、土産物売り場で売り出してやろうか。アンテナショップでも良いな」
【買いに行きたい】
【SNSは見逃せんな。毎日チェックしないと】
【注視していこう】
コボルトとケットシーの学校の一角に店を作るか。
アイアンラビットの肉の料理は業者に頼めばなんとかなるだろう。
コボルトとケットシーでも大軍でなければ倒せそうだし。
きっと人気が出るに違いない。
さて、次の施設に行こう。
次はホームレスの炊き出しだった。
ウサギ肉が細かく刻まれ雑炊に入れられる。
「治った。痛い所がどこにもない」
「俺もだ。歯まで治っている」
「俺、もう一度就職してみようかな。これ食ったら力が湧いてきた」
【薬草の効果が出てる】
【サクラだろ】
【そう言うなら俳優の顔写真のリストからサクラを特定しろよ】
【おう、拡散して協力を仰ぐ】
【赤っ恥かくだけだな】
サクラ探しが始まったようだ。
面白いのでSNSのコメントを見る。
○○事務所見つからずというコメントで溢れかえった。
見つかるわけないよ。
サクラじゃないんだから。
彼らの結論は、金に飽かせて素人を育成してサクラにしてるだった。
そんなめんどくさいことを誰がやる。
信じないなら構わない。
それにしてもアイアンラビットの肉料理は効能が不味いんじゃないか。
でも薬草の成分なら検出されても平気なのか。
そういうことは弁護士に任せるに限る。
元気が出るアイアンラビット料理という感じで売り出せばいいな。
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