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第4章 樹聖エルフ王国編
第81話 ミリタリーアント撃退
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冷却地雷の試作品を作ってワーカーアントの通り道に設置した。
ワーカーアントが踏んだが何でもないように動く。
冷却が弱かったんだな。
少し強くしてみる。
今度は動きが少し鈍る。
何度か試し踏んだ瞬間に縮こまり動かなくなるようになった。
成功だ。
一時間してから動き出したが、動きをそれだけ止められれば討伐もはかどる。
エルフ国で売る簡易魔道具のヒット作になるかもな。
後は本道を突き止める方法を探すだけだ。
ギルドに行くと、どの人も深刻そうな顔をしている。
耳を澄ますといよいよスタンピードかと言っている。
これは大変だ。
本道を突き止めてもエルフ国が無くなっていたら本末転倒だ。
俺はありったけの魔石をかき集めた。
金は持って来た金貨を換金事で対応。
後でギルドからミリタリーアントの素材を売り補填してくれる事になった。
大急ぎで冷却地雷を作る冷却地雷メイカーをゴーレム騎士団の人数分作った。
リンナ、モリー、ユフィア、俺で冷却地雷メイカーに魔力を込める。
ゴーレム騎士団の面々が冷却地雷を作りまくる。
ギルドに訳を話して冷却地雷が出来次第を首都の周りに設置してもらった。
徹夜で冷却地雷を作り夜が明けた時にスタンピードが始まった。
鐘があちこちで鳴らされた。
俺は水魔法の流動に乗り城壁まで急いだ。
吸着スキルを使い城壁を駆け上がると森から黒い霧のように湧き出るワーカーアントの群がみえた。
所々ソルジャーアントも混じっている。
俺は急いで宿に戻った。
マリリの部屋のドアを拳で叩くとどうぞと落ち着いた声が掛かる。
中にはマリリとセシリーンが居た。
「マリリさん、モリーとユフィアを頼みます」
「任せて。フィルも気をつけてね」
「私がいる。心配するな」
セシリーンも請け負ってくれた。
部屋を出てリンナの部屋に行く。
「リンナはどうする」
「私は一緒に行くわ。射手だから」
俺の部屋に行くとさっきまで作業していたモリーとユフィアがうとうとしている。
「起きろ、言いか良く聞け。マリリさんの指示に従うんだ」
「ほい」
「はい」
モリーは寝ぼけているがユフィアがちゃんと聞いているから大丈夫だろう。
街は避難の人達でごった返していた。
宮殿で人々を受け入れているらしい。
人の流れに逆らい城壁に到着した。
ミリタリーアントが前進を開始する。
「もう終わりだ」
悲壮感溢れる声が聞こえる。
冷却地雷を次々に踏むミリタリーアント。
前進が止まり、悲壮な声は歓喜の声に変わった。
「上手くいきそうね」
リンナが傍らに来て言った。
「寝てて良いんだぞ。起きる頃には全て片付いているさ」
「そんな事できないわ」
身動きの出来なくなったミリタリーアントに雨あられと矢が落ちる。
リンナも隣で弓を撃ちまくっている。
「この蟻野郎、思い知ったか」
「撃て、矢が尽きるまで撃つんだ」
ギルドの冒険者と兵隊が一丸となり矢を放つ。
ワーカには矢が刺さるがソルジャーアントには数えるほどしか矢が刺さらない。
不味いな。
「駄目だ。もうお仕舞いだ」
俺は魔力ゴーレムを木の城壁の上に立たせて一斉に風魔法を撃つ。
弾け飛ぶソルジャーアント。
一撃では仕留め切れないが、地雷源は一時間は持つ。
ミリタリーアントを一時的に押し戻す事に成功した。
なんか、じり貧になりそうなんだよな。
そうだ、貫通スキルだ。
貫通スキルを矢尻に付けられれば。
木の城壁の上の射手一人一人に魔力ゴーレムをつける。
弓を引き絞ると共に貫通スキルを掛ける。
貫通スキルが掛かった矢はソルジャーアントに刺さり始めた。
勝てる勝てるぞ。
その時一際大きなミリタリーアントが出現した。
4メートラはある。
ジェネラルアントだろう。
矢が放たれるが全て表皮で弾かれた。
ミスリル以上の硬さがあると見た。
貫通スキルが掛かった矢もこいつには通用しない。
「一斉に魔法を放つんだ。呼吸を合わせろ」
指揮官が魔法を使うように言った。
「放て」
魔法は無情な事にジェネラルアントの表面で全て掻き消えた。
魔法防御だ。
魔法防御を持ってやがる。
地雷源も突破されて木の城壁に取り付かれた。
バリバリと強靭なあごで城壁を噛み砕く。
死魔法の圏内だ。
馬鹿な奴だ。
食らえ死魔法。
表皮で死魔法が弾かれる。
魔法防御とは違うのか。
死魔法が体内に侵入できない。
死魔法は自然の魔力に偽装してある。
自然の魔力も通らないって事か。
近くで魔力走査したいが叶わないだろう。
ゴーレムを落下させて剣で串刺しにしようとしたが刺さらない。
城壁を破られるのも時間の問題だ。
『液体窒素だ。水魔法で作って掛けるぞ』
「やってくれ」
『よしきた』
魔力ゴーレムが城壁の上から水魔法で液体窒素を作りじゃばじゃばと掛ける。
魔法防御に触れた液体窒素は消えるがそうで無い物は周囲に掛かり空気を冷やす。
ジェネラルアントの動きが段々と鈍くなる。
仕舞いには全く動かなくなった。
だが、魔法防御は健在だ。
液体窒素を掛け続けると遂にはジェネラルアントが白く凍り始めた。
やった。
倒したぞ。
地雷源を突破するミリタリーアントは居ない。
もはや勝敗は決した。
日がかなり傾いた時に動くミリタリーアントはいなくなった。
俺は宮殿に呼ばれた。
豪奢な一室に通され、少し待たされる。
エルフに案内され大広間の様な所に進んだ。
沢山のエルフが見物している。
「この度の事ごくろう」
外交官のアレグレッドに労われた。
「やれる事をやっただけだ」
「これからはゆっくりと観光などたのしまれるがよい」
「俺は本道を見つけるよ。約束したんだ」
「ふん、好きにすれば良い」
好きにするさ元からその予定だ。
俺はその場を後にしてマリリ達の様子を確認しに部屋を訪ねた。
みんな無事だ。
こういう時は火事場泥棒が出る事もあるから安心できない。
みんなの顔を見てほっとしたのか眠気が急に訪れる。
自分の部屋に帰りマットに沈み込むような感覚と共に眠りに入った。
ドアが開き誰かが俺にキスをした様に感じた。
もう既に俺は夢をみているのか。
魔力視を使ってライタが監視してくれてるはず……。
ワーカーアントが踏んだが何でもないように動く。
冷却が弱かったんだな。
少し強くしてみる。
今度は動きが少し鈍る。
何度か試し踏んだ瞬間に縮こまり動かなくなるようになった。
成功だ。
一時間してから動き出したが、動きをそれだけ止められれば討伐もはかどる。
エルフ国で売る簡易魔道具のヒット作になるかもな。
後は本道を突き止める方法を探すだけだ。
ギルドに行くと、どの人も深刻そうな顔をしている。
耳を澄ますといよいよスタンピードかと言っている。
これは大変だ。
本道を突き止めてもエルフ国が無くなっていたら本末転倒だ。
俺はありったけの魔石をかき集めた。
金は持って来た金貨を換金事で対応。
後でギルドからミリタリーアントの素材を売り補填してくれる事になった。
大急ぎで冷却地雷を作る冷却地雷メイカーをゴーレム騎士団の人数分作った。
リンナ、モリー、ユフィア、俺で冷却地雷メイカーに魔力を込める。
ゴーレム騎士団の面々が冷却地雷を作りまくる。
ギルドに訳を話して冷却地雷が出来次第を首都の周りに設置してもらった。
徹夜で冷却地雷を作り夜が明けた時にスタンピードが始まった。
鐘があちこちで鳴らされた。
俺は水魔法の流動に乗り城壁まで急いだ。
吸着スキルを使い城壁を駆け上がると森から黒い霧のように湧き出るワーカーアントの群がみえた。
所々ソルジャーアントも混じっている。
俺は急いで宿に戻った。
マリリの部屋のドアを拳で叩くとどうぞと落ち着いた声が掛かる。
中にはマリリとセシリーンが居た。
「マリリさん、モリーとユフィアを頼みます」
「任せて。フィルも気をつけてね」
「私がいる。心配するな」
セシリーンも請け負ってくれた。
部屋を出てリンナの部屋に行く。
「リンナはどうする」
「私は一緒に行くわ。射手だから」
俺の部屋に行くとさっきまで作業していたモリーとユフィアがうとうとしている。
「起きろ、言いか良く聞け。マリリさんの指示に従うんだ」
「ほい」
「はい」
モリーは寝ぼけているがユフィアがちゃんと聞いているから大丈夫だろう。
街は避難の人達でごった返していた。
宮殿で人々を受け入れているらしい。
人の流れに逆らい城壁に到着した。
ミリタリーアントが前進を開始する。
「もう終わりだ」
悲壮感溢れる声が聞こえる。
冷却地雷を次々に踏むミリタリーアント。
前進が止まり、悲壮な声は歓喜の声に変わった。
「上手くいきそうね」
リンナが傍らに来て言った。
「寝てて良いんだぞ。起きる頃には全て片付いているさ」
「そんな事できないわ」
身動きの出来なくなったミリタリーアントに雨あられと矢が落ちる。
リンナも隣で弓を撃ちまくっている。
「この蟻野郎、思い知ったか」
「撃て、矢が尽きるまで撃つんだ」
ギルドの冒険者と兵隊が一丸となり矢を放つ。
ワーカには矢が刺さるがソルジャーアントには数えるほどしか矢が刺さらない。
不味いな。
「駄目だ。もうお仕舞いだ」
俺は魔力ゴーレムを木の城壁の上に立たせて一斉に風魔法を撃つ。
弾け飛ぶソルジャーアント。
一撃では仕留め切れないが、地雷源は一時間は持つ。
ミリタリーアントを一時的に押し戻す事に成功した。
なんか、じり貧になりそうなんだよな。
そうだ、貫通スキルだ。
貫通スキルを矢尻に付けられれば。
木の城壁の上の射手一人一人に魔力ゴーレムをつける。
弓を引き絞ると共に貫通スキルを掛ける。
貫通スキルが掛かった矢はソルジャーアントに刺さり始めた。
勝てる勝てるぞ。
その時一際大きなミリタリーアントが出現した。
4メートラはある。
ジェネラルアントだろう。
矢が放たれるが全て表皮で弾かれた。
ミスリル以上の硬さがあると見た。
貫通スキルが掛かった矢もこいつには通用しない。
「一斉に魔法を放つんだ。呼吸を合わせろ」
指揮官が魔法を使うように言った。
「放て」
魔法は無情な事にジェネラルアントの表面で全て掻き消えた。
魔法防御だ。
魔法防御を持ってやがる。
地雷源も突破されて木の城壁に取り付かれた。
バリバリと強靭なあごで城壁を噛み砕く。
死魔法の圏内だ。
馬鹿な奴だ。
食らえ死魔法。
表皮で死魔法が弾かれる。
魔法防御とは違うのか。
死魔法が体内に侵入できない。
死魔法は自然の魔力に偽装してある。
自然の魔力も通らないって事か。
近くで魔力走査したいが叶わないだろう。
ゴーレムを落下させて剣で串刺しにしようとしたが刺さらない。
城壁を破られるのも時間の問題だ。
『液体窒素だ。水魔法で作って掛けるぞ』
「やってくれ」
『よしきた』
魔力ゴーレムが城壁の上から水魔法で液体窒素を作りじゃばじゃばと掛ける。
魔法防御に触れた液体窒素は消えるがそうで無い物は周囲に掛かり空気を冷やす。
ジェネラルアントの動きが段々と鈍くなる。
仕舞いには全く動かなくなった。
だが、魔法防御は健在だ。
液体窒素を掛け続けると遂にはジェネラルアントが白く凍り始めた。
やった。
倒したぞ。
地雷源を突破するミリタリーアントは居ない。
もはや勝敗は決した。
日がかなり傾いた時に動くミリタリーアントはいなくなった。
俺は宮殿に呼ばれた。
豪奢な一室に通され、少し待たされる。
エルフに案内され大広間の様な所に進んだ。
沢山のエルフが見物している。
「この度の事ごくろう」
外交官のアレグレッドに労われた。
「やれる事をやっただけだ」
「これからはゆっくりと観光などたのしまれるがよい」
「俺は本道を見つけるよ。約束したんだ」
「ふん、好きにすれば良い」
好きにするさ元からその予定だ。
俺はその場を後にしてマリリ達の様子を確認しに部屋を訪ねた。
みんな無事だ。
こういう時は火事場泥棒が出る事もあるから安心できない。
みんなの顔を見てほっとしたのか眠気が急に訪れる。
自分の部屋に帰りマットに沈み込むような感覚と共に眠りに入った。
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