異世界で俺だけがプログラマー~転生して蘇った知識は魔王級。家族に捨てられたけど、世界法則には気に入られた。プログラム的呪文で最強無双~

喰寝丸太

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第7章 魔王大戦編

第385話 アルゴと、魔王と、獣人の治療

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 アルゴがやってきた。
 いつ見てもでかいな。
 俺は100万魔力の大火球を浮かべた。

「そんな脅しには屈しない」
『じゃあやろうか』

 挨拶とばかりにアルゴはブレスを大火球に叩きつけて相殺した。
 アルゴは息継ぎの間にどうやったかは知らないが、魔法の火球を俺に飛ばして来た。
 バリアで防ぐ。
 やはり魔法を使ってきたか。
 教えたのは俺だが、こっちは前世からの知識の蓄積がある。
 プログラム魔法に敵うわけないだろ。

「【必滅矢】」

 魔力の振動がアルゴに向かって飛ぶ。

「ガアー、煩わしい。だが直線で飛んで来るなら避けられる」
「【姿隠し】【必滅矢10倍】」

「どこだ。グガァ、痛い」
「どんどん行くぜ。【必滅矢20倍】【必滅矢30倍】【必滅矢40倍】【必滅矢50倍】【必滅矢60倍】」

「痛たっ、痛い。降参する」

 俺は攻撃を辞めて、姿隠しを解除した。

『俺を魔王と認めるか』
「認める。魔法戦では人間に敵わない。やはりドラゴンはブレスに限る」

 魔王に返り咲いた。
 空飛ぶ板の魔法を作るのは今となっては容易いし、アルゴに乗っても帰れる。

 このまま帰るのもありだが、エルフと獣人の問題をなんとかしてやりたい。
 もう1週間以上は泊めてもらったので、それが一宿一飯の恩義というものだろう。

『アルゴ、俺を乗せろ』
「はい」

 アルゴが頭を地面に下げたので、俺はリフトの魔法を使い乗った。

『獣人の村まで飛べ』
「了解」

 獣人の村へ行くと、村は大騒ぎだった。
 どういう態度にでるかしばらく観察する。
 やがて代表者が出てきた。

「竜神様、どうぞお怒りを鎮めて下され。生贄の20人は用意しました」
「生贄など要らん!!」

 俺は声の限り叫んだ。

「おお、慈悲深い。では何をお望みで」

『アルゴ、頼む』

 アルゴが腹ばいになる。

「人が乗っているぞ」
「エルフじゃない」
「耳が短いし、顔つきも違う」

「こらっ、静まらんか」

 俺はアルゴから魔法を使い、降りた。

「俺はタイト、アルゴを従えている」
「なんと竜神様を従えたので?」
「魔王だからな」
「ははー、あなた様に従います」

「殊勝な態度ごくろう。俺が獣人の生活をよりよく変えてやろう」
「何をなさるので?」
「畑の作り方、水の作り方、その他色々を教える」
「ありがたいことで」

「暮らしがよくなったあかつきには、もうエルフを襲うな」
「たしかに暮らしが良くなれば」

「まずは病気を治してやる」

import subprocess
import magic

mm_name = mystery_magic_name_get() # 神秘魔法名をゲット
scom = 'copy ' + mm_name + '.body ' + mm_name + '.bbak ') # コマンド作成
subprocess.call(scom) # 体のバックアップを取る

 体ファイルのバックアップの魔法だ。
 C言語だと20行にもなるプログラムがPythonなら僅か5行。
 ちょっと鞍替えしたくなった。

 お次はウイルス除去だ。

import magic

virus = [] *1000000 # ウィルス百万個
global virus
mp=magic_make(virus,IMAGEUNDEFINED) # ウィルスを魔法に
magic_delete(mp) # ウィルス消去
mclose(mp) # 魔法終わり処理

 出来た。
 Pythonだと魔法がサクッと組めるな。

 お次は寄生虫除去

import subprocess
import magic

mm_name = mystery_magic_name_get() # 神秘魔法名をゲット
subprocess.call('cd ' + mm_name) # 体の中に入る
subprocess.call('dir > temp') # 体の中の情報獲得

fpi = open('temp', 'r') # ファイルを開く
s = fpi.readline() # 1行読み込み

while(s): # 得た情報の一行があるかでループ
  if(s != mm_name+'.body' && s != mm_name+'.soul' : # 本人かどうか判断
    subprocess.call('del ' +  s) # 本人でない者は消す
  s = fpi.readline() # 1行読み込み

fclose(fpi) # ファイルを閉じる
subprocess.call('del temp') # 仮ファイルを消す

 寄生虫削除も出来た。
 これで大抵の病気は直せるだろう。

「さあ、並んで並んで、具合が悪い人がいたら教えて、診察に行くから」

 獣人の村のひとつの病気率が下がった。
 ウィルス性のやつは放っておいても治る可能性ありだけどね。
 さあこれから獣人の村を回らないと。
 いったい幾つあるのかな。
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