異世界で俺だけがプログラマー~転生して蘇った知識は魔王級。家族に捨てられたけど、世界法則には気に入られた。プログラム的呪文で最強無双~

喰寝丸太

文字の大きさ
上 下
386 / 409
第7章 魔王大戦編

第385話 アルゴと、魔王と、獣人の治療

しおりを挟む
 アルゴがやってきた。
 いつ見てもでかいな。
 俺は100万魔力の大火球を浮かべた。

「そんな脅しには屈しない」
『じゃあやろうか』

 挨拶とばかりにアルゴはブレスを大火球に叩きつけて相殺した。
 アルゴは息継ぎの間にどうやったかは知らないが、魔法の火球を俺に飛ばして来た。
 バリアで防ぐ。
 やはり魔法を使ってきたか。
 教えたのは俺だが、こっちは前世からの知識の蓄積がある。
 プログラム魔法に敵うわけないだろ。

「【必滅矢】」

 魔力の振動がアルゴに向かって飛ぶ。

「ガアー、煩わしい。だが直線で飛んで来るなら避けられる」
「【姿隠し】【必滅矢10倍】」

「どこだ。グガァ、痛い」
「どんどん行くぜ。【必滅矢20倍】【必滅矢30倍】【必滅矢40倍】【必滅矢50倍】【必滅矢60倍】」

「痛たっ、痛い。降参する」

 俺は攻撃を辞めて、姿隠しを解除した。

『俺を魔王と認めるか』
「認める。魔法戦では人間に敵わない。やはりドラゴンはブレスに限る」

 魔王に返り咲いた。
 空飛ぶ板の魔法を作るのは今となっては容易いし、アルゴに乗っても帰れる。

 このまま帰るのもありだが、エルフと獣人の問題をなんとかしてやりたい。
 もう1週間以上は泊めてもらったので、それが一宿一飯の恩義というものだろう。

『アルゴ、俺を乗せろ』
「はい」

 アルゴが頭を地面に下げたので、俺はリフトの魔法を使い乗った。

『獣人の村まで飛べ』
「了解」

 獣人の村へ行くと、村は大騒ぎだった。
 どういう態度にでるかしばらく観察する。
 やがて代表者が出てきた。

「竜神様、どうぞお怒りを鎮めて下され。生贄の20人は用意しました」
「生贄など要らん!!」

 俺は声の限り叫んだ。

「おお、慈悲深い。では何をお望みで」

『アルゴ、頼む』

 アルゴが腹ばいになる。

「人が乗っているぞ」
「エルフじゃない」
「耳が短いし、顔つきも違う」

「こらっ、静まらんか」

 俺はアルゴから魔法を使い、降りた。

「俺はタイト、アルゴを従えている」
「なんと竜神様を従えたので?」
「魔王だからな」
「ははー、あなた様に従います」

「殊勝な態度ごくろう。俺が獣人の生活をよりよく変えてやろう」
「何をなさるので?」
「畑の作り方、水の作り方、その他色々を教える」
「ありがたいことで」

「暮らしがよくなったあかつきには、もうエルフを襲うな」
「たしかに暮らしが良くなれば」

「まずは病気を治してやる」

import subprocess
import magic

mm_name = mystery_magic_name_get() # 神秘魔法名をゲット
scom = 'copy ' + mm_name + '.body ' + mm_name + '.bbak ') # コマンド作成
subprocess.call(scom) # 体のバックアップを取る

 体ファイルのバックアップの魔法だ。
 C言語だと20行にもなるプログラムがPythonなら僅か5行。
 ちょっと鞍替えしたくなった。

 お次はウイルス除去だ。

import magic

virus = [] *1000000 # ウィルス百万個
global virus
mp=magic_make(virus,IMAGEUNDEFINED) # ウィルスを魔法に
magic_delete(mp) # ウィルス消去
mclose(mp) # 魔法終わり処理

 出来た。
 Pythonだと魔法がサクッと組めるな。

 お次は寄生虫除去

import subprocess
import magic

mm_name = mystery_magic_name_get() # 神秘魔法名をゲット
subprocess.call('cd ' + mm_name) # 体の中に入る
subprocess.call('dir > temp') # 体の中の情報獲得

fpi = open('temp', 'r') # ファイルを開く
s = fpi.readline() # 1行読み込み

while(s): # 得た情報の一行があるかでループ
  if(s != mm_name+'.body' && s != mm_name+'.soul' : # 本人かどうか判断
    subprocess.call('del ' +  s) # 本人でない者は消す
  s = fpi.readline() # 1行読み込み

fclose(fpi) # ファイルを閉じる
subprocess.call('del temp') # 仮ファイルを消す

 寄生虫削除も出来た。
 これで大抵の病気は直せるだろう。

「さあ、並んで並んで、具合が悪い人がいたら教えて、診察に行くから」

 獣人の村のひとつの病気率が下がった。
 ウィルス性のやつは放っておいても治る可能性ありだけどね。
 さあこれから獣人の村を回らないと。
 いったい幾つあるのかな。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明

まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。 そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。 その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。

克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作 「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位

加工を極めし転生者、チート化した幼女たちとの自由気ままな冒険ライフ

犬社護
ファンタジー
交通事故で不慮の死を遂げてしまった僕-リョウトは、死後の世界で女神と出会い、異世界へ転生されることになった。事前に転生先の世界観について詳しく教えられ、その場でスキルやギフトを練習しても構わないと言われたので、僕は自分に与えられるギフトだけを極めるまで練習を重ねた。女神の目的は不明だけど、僕は全てを納得した上で、フランベル王国王都ベルンシュナイルに住む貴族の名門ヒライデン伯爵家の次男として転生すると、とある理由で魔法を一つも習得できないせいで、15年間軟禁生活を強いられ、15歳の誕生日に両親から追放処分を受けてしまう。ようやく自由を手に入れたけど、初日から幽霊に憑かれた幼女ルティナ、2日目には幽霊になってしまった幼女リノアと出会い、2人を仲間にしたことで、僕は様々な選択を迫られることになる。そしてその結果、子供たちが意図せず、どんどんチート化してしまう。 僕の夢は、自由気ままに世界中を冒険すること…なんだけど、いつの間にかチートな子供たちが主体となって、冒険が進んでいく。 僕の夢……どこいった?

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す

紅月シン
ファンタジー
 七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。  才能限界0。  それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。  レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。  つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。  だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。  その結果として実家の公爵家を追放されたことも。  同日に前世の記憶を思い出したことも。  一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。  その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。  スキル。  そして、自らのスキルである限界突破。  やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!

椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。 しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。 身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。 そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~

明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!! 『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。  無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。  破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。 「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」 【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

処理中です...