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第7章 魔王大戦編
第375話 完全回復と、エルフと、魔道具
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狩りと果物採取の日々。
そんなある日、人が倒れているのを見かけた。
酷い怪我だ。
完全回復の魔法は効くかな。
C言語だとこんな魔法だ。
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
void main(void)
{
system("copy 神秘魔法名.bbak 神秘魔法名.body"); /*体を治す*/
}
Pythonではこうだ。
import subprocess
subprocess.call('copy 神秘魔法名.bbak 神秘魔法名.body') # 体を直す
さてこの人の神秘魔法名を確かめないと。
import subprocess
subprocess.call('dir') # 情報を得る
この魔法を実行してみると『カニキクカ』と『ソリイチス』の名前が宙に浮かんだ。
『カニキクカ』は俺だからこの人の神秘魔法名は『ソリイチス』だな。
さっきの回復魔法をこの人の神秘魔法名でやってみる。
おお、成功だ。
傷が治ったぞ。
倒れている人を観察する。
金髪にやせ型。
身長は高い。
胸に微かな膨らみがあるから女性だな。
そして武装は弓だ。
狩人なのだろうか。
久しぶりの人だから気がついたら話をしてみたい。
風がさぁーと吹いた。
倒れている人の金髪が乱れて、耳の形があらわになった。
なんとその耳は尖ってた。
エルフじゃないか。
この世界にもエルフがいたんだな。
驚きだ。
「む、むむん」
どうやら目が覚めたようだ。
「はっ、お前は誰だ。みたところ人間のようだな。何をするつもりだ?」
「俺はタイト。何もしないさ。久しぶりの人だから話をしたいと思ってさ」
「騙されないぞ。人間はエルフを捕まえると檻に入れて、見世物にすると聞いている」
「とにかく名前を教えてくれないか。助けたお礼だと思って」
「クリアだ」
「過去に仲間が捕まったの?」
「200年ほど前にな。1000年生きるエルフにとって昨日のことだ」
「へぇ、その時はどうしたの?」
「助け出したに決まってる。エルフは一騎当千の魔法使いであり戦士なのだ」
「魔王に勝てる?」
「もちろん一族全員が戦えばな」
大体の力量が分かった。
ディップ人と同じぐらいの強さだな。
エルフの村が見たくなった。
「村へ入るにはどうしたら良い?」
「何を考えている?」
「文化的生活が懐かしいなと。分かるだろ、魔境の森で2週間も一人なんだぞ」
「エルフでは2週間人に会わないのは別に珍しくない」
「人間は良く生きて100歳で死ぬ。認識に十倍差があると思わないか」
「ふむ、20週間か。確かに長いな」
「だろ。人恋しくって」
「それなら、商人なら入れるかも知れん。過去に遭難した商人が、珍しい物を提供して、村への立ち入りを許されたと聞いている」
「俺が作った魔道具を見てくれよ。自信がある」
クリアは俺の作った魔道具を使い始めた。
光の魔道具や、水生成、塩生成の魔道具を興味深げに見ている。
クリアの顔が強張った。
「くっ、この魔道具は壊せ」
そう言われたのはコンロの魔道具。
import magic
import time_wait
mp = fire_ball_make(0.0006) # 火の玉作成
time_wait(60*10*1000) # 10分待つ
こんな魔法だ。
「壊すのは良いにして、どうやって調理するんだ。まさか生では食わないだろう」
「魔法の水蒸気で調理するに決まっている」
「ああ、蒸すのか。そういう魔道具も作れるな」
import magic
import time_wait
mp = steam_make(0.0006) # 水蒸気作成
time_wait(60*10*1000) # 10分待つ
こんなだな。
改良するとすれば温度調節かな。
火はエルフにとって禁忌なのだな。
理由は分かる。
森で火災が起こるのを警戒してのことだろう。
「見たところ魔道具の持続時間は十分なようだ。立派な商品になるだろう」
「他に禁忌とかある?」
「肉や魚は食わん」
「それはきついな。俺が食ったら駄目かな?」
「商人なら構わないだろう」
俺は食べても良いらしい。
他に売れそうな物はないかな。
「それは何だ?」
クリアが指差したのはスペルブック。
「スペルブックだとクリアは使ってないのか」
「馬鹿にするな使っている。だが獣の革を仕方なく使っているのだ。他には木の皮や板だな。それは軽くて良さそうだ。それに変な匂いもしない」
「植物紙だよ」
「植物の繊維で布を作るのは知っている。だが紙はない」
「じゃあ、売れるかな」
「間違いなく」
紙が大人気になりそうだ。
意外だが、そんなものか。
そんなある日、人が倒れているのを見かけた。
酷い怪我だ。
完全回復の魔法は効くかな。
C言語だとこんな魔法だ。
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
void main(void)
{
system("copy 神秘魔法名.bbak 神秘魔法名.body"); /*体を治す*/
}
Pythonではこうだ。
import subprocess
subprocess.call('copy 神秘魔法名.bbak 神秘魔法名.body') # 体を直す
さてこの人の神秘魔法名を確かめないと。
import subprocess
subprocess.call('dir') # 情報を得る
この魔法を実行してみると『カニキクカ』と『ソリイチス』の名前が宙に浮かんだ。
『カニキクカ』は俺だからこの人の神秘魔法名は『ソリイチス』だな。
さっきの回復魔法をこの人の神秘魔法名でやってみる。
おお、成功だ。
傷が治ったぞ。
倒れている人を観察する。
金髪にやせ型。
身長は高い。
胸に微かな膨らみがあるから女性だな。
そして武装は弓だ。
狩人なのだろうか。
久しぶりの人だから気がついたら話をしてみたい。
風がさぁーと吹いた。
倒れている人の金髪が乱れて、耳の形があらわになった。
なんとその耳は尖ってた。
エルフじゃないか。
この世界にもエルフがいたんだな。
驚きだ。
「む、むむん」
どうやら目が覚めたようだ。
「はっ、お前は誰だ。みたところ人間のようだな。何をするつもりだ?」
「俺はタイト。何もしないさ。久しぶりの人だから話をしたいと思ってさ」
「騙されないぞ。人間はエルフを捕まえると檻に入れて、見世物にすると聞いている」
「とにかく名前を教えてくれないか。助けたお礼だと思って」
「クリアだ」
「過去に仲間が捕まったの?」
「200年ほど前にな。1000年生きるエルフにとって昨日のことだ」
「へぇ、その時はどうしたの?」
「助け出したに決まってる。エルフは一騎当千の魔法使いであり戦士なのだ」
「魔王に勝てる?」
「もちろん一族全員が戦えばな」
大体の力量が分かった。
ディップ人と同じぐらいの強さだな。
エルフの村が見たくなった。
「村へ入るにはどうしたら良い?」
「何を考えている?」
「文化的生活が懐かしいなと。分かるだろ、魔境の森で2週間も一人なんだぞ」
「エルフでは2週間人に会わないのは別に珍しくない」
「人間は良く生きて100歳で死ぬ。認識に十倍差があると思わないか」
「ふむ、20週間か。確かに長いな」
「だろ。人恋しくって」
「それなら、商人なら入れるかも知れん。過去に遭難した商人が、珍しい物を提供して、村への立ち入りを許されたと聞いている」
「俺が作った魔道具を見てくれよ。自信がある」
クリアは俺の作った魔道具を使い始めた。
光の魔道具や、水生成、塩生成の魔道具を興味深げに見ている。
クリアの顔が強張った。
「くっ、この魔道具は壊せ」
そう言われたのはコンロの魔道具。
import magic
import time_wait
mp = fire_ball_make(0.0006) # 火の玉作成
time_wait(60*10*1000) # 10分待つ
こんな魔法だ。
「壊すのは良いにして、どうやって調理するんだ。まさか生では食わないだろう」
「魔法の水蒸気で調理するに決まっている」
「ああ、蒸すのか。そういう魔道具も作れるな」
import magic
import time_wait
mp = steam_make(0.0006) # 水蒸気作成
time_wait(60*10*1000) # 10分待つ
こんなだな。
改良するとすれば温度調節かな。
火はエルフにとって禁忌なのだな。
理由は分かる。
森で火災が起こるのを警戒してのことだろう。
「見たところ魔道具の持続時間は十分なようだ。立派な商品になるだろう」
「他に禁忌とかある?」
「肉や魚は食わん」
「それはきついな。俺が食ったら駄目かな?」
「商人なら構わないだろう」
俺は食べても良いらしい。
他に売れそうな物はないかな。
「それは何だ?」
クリアが指差したのはスペルブック。
「スペルブックだとクリアは使ってないのか」
「馬鹿にするな使っている。だが獣の革を仕方なく使っているのだ。他には木の皮や板だな。それは軽くて良さそうだ。それに変な匂いもしない」
「植物紙だよ」
「植物の繊維で布を作るのは知っている。だが紙はない」
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「間違いなく」
紙が大人気になりそうだ。
意外だが、そんなものか。
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