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第6章 特使編
第340話 大佐挑戦と、大蛇と、撃退
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「俺は大佐に挑戦する。俺の生き様を見ててくれ。リララノ・チカ・モン・リニハイ」
アマゾネスの前でリッツがそう宣言した。
これから、大物の討伐に向かうようだ。
飛ぶ板に乗ってジャングルの端まで移動。
リッツも当然板に乗っている。
アマゾネスは走っているというのにな。
そういう軟弱な所を見せるとディッブ人の女戦士の心は掴めないと思うが。
リッツだからな。
そういう所が詰めが甘い。
ジャングルに分け入る。
さて、リッツの敵はどんな奴かな。
しばらく進むと、鳥や小動物などの気配がいっさいしなくなった。
これは大物の予兆か。
なにか重たいものを引きずるような音が聞こえてきた。
そして、木々の間からぬっと現れたのは、巨大な蛇。
「ドラゴン・ストラングゥル・パイソンですわ」
「凶悪そうなのは見て分かる」
「ドラゴンを絞め殺すことから、その名前がついたようです」
「リッツ死んだな。危なくなったら助けるけど」
リッツのお手並み拝見だ。
「【窒息水球】」
リッツから水球が飛ぶ。
だがなんちゃらパイソンは口を閉じた。
そして、水球を鎌首で打ち返された。
やっぱりな。
「【スーパー魔闘術】」
リッツが光輝いた。
ジャラジャラと魔力アップの魔道具を身に着けているのが遠目にも分かった。
魔力不足は魔道具で補うことにしたようだ。
なんちゃらパイソンが鎌首をもたげ、次の瞬間リッツに襲い掛かった。
アマゾネス達から応援する声が上がる。
リッツは辛うじて避けて、なんちゃらパイソンの顎に蹴りを食らわせた。
怒ったなんちゃらパイソンは、リッツに巻きつく。
これはちょっとやばいか。
助け出すとしようか。
即死してなきゃいいけどな。
俺が近づくとバフンと音が聞こえて、もわっと臭気が押し寄せた。
なんだ。
臭気爆弾でも作ったのか。
なんとなく恰好悪い切り札だな。
なんちゃらパイソンは顔をしかめたように見えた。
そして、逃走。
アマゾネスから歓声が上がった。
「くちゃい」
マイラが鼻をつまんでる。
「リッツ、臭気爆弾を作ったのか?」
「大物討伐すると思ったら腹の調子が悪くって、蛇野郎に一発お見舞いしてやった」
オナラしたのか。
リッツは馬鹿か大物か分からなくなった。
「リッツ、再挑戦するのか?」
「今日は辞めておくよ。成功したから」
遠巻きにしているアマゾネスにはリッツがオナラで蛇を撃退したことに気づいてない。
知らぬが花とはこのことだな。
臭気も散ったリッツの周りにアマゾネスが集まる。
恰好悪かったが、リッツは男を上げたようだ。
アマゾネスも案外チョロいな。
「クモモ」
トレンの機嫌が悪い。
何でかは何となく分かる。
リッツがちやほやされて面白くないんだろう。
まあ、生きて帰れたということで、宴を開いてやるか。
サバンナの街に帰り、広場で宴会を開く。
「同志よ、男を魅せたな」
「あれぐらい容易いぜ」
リッツはすぐに調子に乗る。
このまま死ぬんじゃないだろうな。
「今のリッツは死なないよ。守られているから」
マイラが意味深なことを言う。
「リッツに流れがきているのか。マイラには運勢も見えるみたいだな」
「まあそんな感じね」
「僕たちの影がどんどん薄くなっていく」
「兄様、仕方ないよ。あの蛇に向かっていくことができる?」
コネクタ、ベスの兄妹が話している。
「できないな」
「でしょう。私達に欠けているのは勇気ですね」
「妹よ、あれは蛮勇だと思うぞ。真似したらいけない」
俺もそう思う。
でも何が何でも女の子にもてたいというリッツの根性は称賛できる。
別の方向にその力を発揮したらすごくなるとは思うのだが。
「僕も何か見つけないと駄目みたいだ」
「コネクタとベスはその平凡さを失ったら、いけないと思うな」
俺はアドバイスした。
「でもそれじゃ駄目なんです」
「ですね」
「平凡を突き詰めてみろよ。きっと非凡になるさ」
コネクタとベスが頑張っているのは知っている。
リッツほどではないが、ミカカ語も話せるようになっている。
そういう地道な努力はいずれ報われるに違いない。
リッツやベークと自分達を比べたらいけないと言っても無駄なんだろうな。
こういう時に自信を喪失して馬鹿なことをしでかすタイプだと、劇的に変化していくような気がする。
コネクタとベスのようなタイプは少しずつ変わる。
俺もどっちかと言えばこっちに近い。
特徴がないから目立たないだけだ。
俺もプログラム魔法が無ければ、目立たない努力家で終わる可能性が高い。
この任務から帰ったら、コネクタとベスにアドバイスをしてやろう。
何か方法はあるはずだ。
アマゾネスの前でリッツがそう宣言した。
これから、大物の討伐に向かうようだ。
飛ぶ板に乗ってジャングルの端まで移動。
リッツも当然板に乗っている。
アマゾネスは走っているというのにな。
そういう軟弱な所を見せるとディッブ人の女戦士の心は掴めないと思うが。
リッツだからな。
そういう所が詰めが甘い。
ジャングルに分け入る。
さて、リッツの敵はどんな奴かな。
しばらく進むと、鳥や小動物などの気配がいっさいしなくなった。
これは大物の予兆か。
なにか重たいものを引きずるような音が聞こえてきた。
そして、木々の間からぬっと現れたのは、巨大な蛇。
「ドラゴン・ストラングゥル・パイソンですわ」
「凶悪そうなのは見て分かる」
「ドラゴンを絞め殺すことから、その名前がついたようです」
「リッツ死んだな。危なくなったら助けるけど」
リッツのお手並み拝見だ。
「【窒息水球】」
リッツから水球が飛ぶ。
だがなんちゃらパイソンは口を閉じた。
そして、水球を鎌首で打ち返された。
やっぱりな。
「【スーパー魔闘術】」
リッツが光輝いた。
ジャラジャラと魔力アップの魔道具を身に着けているのが遠目にも分かった。
魔力不足は魔道具で補うことにしたようだ。
なんちゃらパイソンが鎌首をもたげ、次の瞬間リッツに襲い掛かった。
アマゾネス達から応援する声が上がる。
リッツは辛うじて避けて、なんちゃらパイソンの顎に蹴りを食らわせた。
怒ったなんちゃらパイソンは、リッツに巻きつく。
これはちょっとやばいか。
助け出すとしようか。
即死してなきゃいいけどな。
俺が近づくとバフンと音が聞こえて、もわっと臭気が押し寄せた。
なんだ。
臭気爆弾でも作ったのか。
なんとなく恰好悪い切り札だな。
なんちゃらパイソンは顔をしかめたように見えた。
そして、逃走。
アマゾネスから歓声が上がった。
「くちゃい」
マイラが鼻をつまんでる。
「リッツ、臭気爆弾を作ったのか?」
「大物討伐すると思ったら腹の調子が悪くって、蛇野郎に一発お見舞いしてやった」
オナラしたのか。
リッツは馬鹿か大物か分からなくなった。
「リッツ、再挑戦するのか?」
「今日は辞めておくよ。成功したから」
遠巻きにしているアマゾネスにはリッツがオナラで蛇を撃退したことに気づいてない。
知らぬが花とはこのことだな。
臭気も散ったリッツの周りにアマゾネスが集まる。
恰好悪かったが、リッツは男を上げたようだ。
アマゾネスも案外チョロいな。
「クモモ」
トレンの機嫌が悪い。
何でかは何となく分かる。
リッツがちやほやされて面白くないんだろう。
まあ、生きて帰れたということで、宴を開いてやるか。
サバンナの街に帰り、広場で宴会を開く。
「同志よ、男を魅せたな」
「あれぐらい容易いぜ」
リッツはすぐに調子に乗る。
このまま死ぬんじゃないだろうな。
「今のリッツは死なないよ。守られているから」
マイラが意味深なことを言う。
「リッツに流れがきているのか。マイラには運勢も見えるみたいだな」
「まあそんな感じね」
「僕たちの影がどんどん薄くなっていく」
「兄様、仕方ないよ。あの蛇に向かっていくことができる?」
コネクタ、ベスの兄妹が話している。
「できないな」
「でしょう。私達に欠けているのは勇気ですね」
「妹よ、あれは蛮勇だと思うぞ。真似したらいけない」
俺もそう思う。
でも何が何でも女の子にもてたいというリッツの根性は称賛できる。
別の方向にその力を発揮したらすごくなるとは思うのだが。
「僕も何か見つけないと駄目みたいだ」
「コネクタとベスはその平凡さを失ったら、いけないと思うな」
俺はアドバイスした。
「でもそれじゃ駄目なんです」
「ですね」
「平凡を突き詰めてみろよ。きっと非凡になるさ」
コネクタとベスが頑張っているのは知っている。
リッツほどではないが、ミカカ語も話せるようになっている。
そういう地道な努力はいずれ報われるに違いない。
リッツやベークと自分達を比べたらいけないと言っても無駄なんだろうな。
こういう時に自信を喪失して馬鹿なことをしでかすタイプだと、劇的に変化していくような気がする。
コネクタとベスのようなタイプは少しずつ変わる。
俺もどっちかと言えばこっちに近い。
特徴がないから目立たないだけだ。
俺もプログラム魔法が無ければ、目立たない努力家で終わる可能性が高い。
この任務から帰ったら、コネクタとベスにアドバイスをしてやろう。
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