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第6章 特使編
第325話 ワイバーンの群れ、竜巻魔法と、陶芸
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「おい、あれを見ろ」
外で焼肉をやっていた俺達が悪いのか。
空にはワイバーンの群れが現れた。
ディッブ人が戦闘態勢をとる。
投げ槍を構えた部隊が出てきた。
高射砲並みの投げ槍が放たれる。
だがダメージになったのは少ない。
俺の出番だな。
スペルブックを開く。
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
#include <conio.h>
extern MAGIC *tornado(float mana);
extern void magic_rotate(MAGIC *mp);
extern void mclose(MAGIC *mp);
void main(void)
{
MAGIC *mp; /*魔法定義*/
mp=tornado(1000000.0); /*竜巻*/
while(1){
magic_rotate(mp); /*回転*/
if(kbhit()) break; /*何か入力されたら止める*/
}
mclose(mp); /*魔法を終わる*/
}
そこにあるのはこんな魔法だ。
「【竜巻】」
俺の魔法で600メートルもの竜巻が出現し、竜巻魔法にからめとられたワイバーンが落ちていく。
ディッブ人は地上に落ちたワイバーンに止めを刺した。
「この圧倒的な力。これこそが私の求める力だ」
トレンがまた変な影響を受けたようだ。
派手な魔法だったが、こんなのは大道芸と変わりない。
ただ規模を大きくしただけだ。
「トレン、こんな上っ面の力でいいのか。こんなの魔道具でも可能だ」
魔石を合成して大きくして、100万魔力の魔石を作る。
俺が使った竜巻魔法を入れれば完成だ。
でもそんなのは本当の力じゃない。
俺にも本当の力とは何かが分からないが、これは違うと分かる。
「構わない。教えてくれ。どうやったら可能だ」
そうだ、トレンはまるで核兵器に頼る前世でのとある小国だ。
強大な兵器さえあれば全て解決すると思っている。
解決する場面もそれはあるだろう。
だが、そんな国はなかなか上手くはいかない。
何となく、どういう力が、国を豊かにそして幸福にするのか分かった気がする。
それは武力じゃないことは確かだ。
「トレンには俺の力を教えるつもりはない」
「そんな。どうして」
「力で全ては解決しない。そこが分からないうちは駄目だ。力で全てが解決しないと判ったら、俺の力など欲しがらないはずだ」
「言っていることが分からない」
「俺だって分からないが、過ぎたる力は扱いを間違えると不幸になる。だから不幸にならない幸福にするための力を考えるべきだ」
「分からない」
「それがディッブ人に課せられた宿題だ」
「だから、それが貴殿の魔法だ」
「俺の魔法は武器として考えれば魔闘術と変わりない。だが、生活を豊かにするためにも使っている。魔闘術を生活のために使うとかそういう道を模索すべきだ」
「魔闘術は神聖なる戦士の技だ。生活のために使うなど考えられん」
駄目だな。
視野狭窄、極まれりだ。
別のアプローチを示してみたが駄目なようだ。
「とにかく魔闘術で生活を豊かにしろ。それが俺からの課題だ」
「ふむ、例えばこんなか」
トレンが地面に手を置いた。
素焼きの皿が出来上がった。
凄いな。
魔法は確かに召喚した物質を変形させる。
手を置いただけで皿ができるなんてすばらしい。
俺は皿を手に取ってみた。
焼かれた皿と変わりがない。
「こういう物を作って豊かにしていくんだ」
「そしたらどうなる」
「豊かになって、争いや下らない風習が消えて行く」
「そんなことは信じられない」
「皿ですか。いいできですね。驚きましたディッブにも特産品があるのですね」
「ほら、レクティもそう言っているだろ。交易するんだよ。土に手を置くだけで、他所の国の品物が手に入るんだ素晴らしいだろ」
「この技を洗練して広めろというのか」
「そうだ。他にも生活に役立てられる技を見つけろ。それがディッブを変えていく」
「考えてみる」
トレンは渋々納得した。
それにしても魔闘術で皿を作ることができるなんてな。
【皿作成】この一言の魔法でも土から皿は出来る。
作られるのは粘土の皿だ。
【皿作成。焼き物になれ】、こうすれば焼けるが、均一に火が通るかと言ったら難しい。
たぶん割れてしまうだろう。
だが、魔闘術は作る皿を自分の体のように操る。
出来の差は一目瞭然だ。
魔力の流れを操るということはそういうことか。
大げさにいうと万物を操れる。
魔法で再現した魔闘術じゃこうはいかないな。
とにかく、いろいろと応用は利きそうな技術だ。
特産品がひとつできてよかった。
交易するにもモンスター素材だけじゃ先行きが暗い。
あとふたつ、みっつの特産品が出来れば十分だ。
外で焼肉をやっていた俺達が悪いのか。
空にはワイバーンの群れが現れた。
ディッブ人が戦闘態勢をとる。
投げ槍を構えた部隊が出てきた。
高射砲並みの投げ槍が放たれる。
だがダメージになったのは少ない。
俺の出番だな。
スペルブックを開く。
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
#include <conio.h>
extern MAGIC *tornado(float mana);
extern void magic_rotate(MAGIC *mp);
extern void mclose(MAGIC *mp);
void main(void)
{
MAGIC *mp; /*魔法定義*/
mp=tornado(1000000.0); /*竜巻*/
while(1){
magic_rotate(mp); /*回転*/
if(kbhit()) break; /*何か入力されたら止める*/
}
mclose(mp); /*魔法を終わる*/
}
そこにあるのはこんな魔法だ。
「【竜巻】」
俺の魔法で600メートルもの竜巻が出現し、竜巻魔法にからめとられたワイバーンが落ちていく。
ディッブ人は地上に落ちたワイバーンに止めを刺した。
「この圧倒的な力。これこそが私の求める力だ」
トレンがまた変な影響を受けたようだ。
派手な魔法だったが、こんなのは大道芸と変わりない。
ただ規模を大きくしただけだ。
「トレン、こんな上っ面の力でいいのか。こんなの魔道具でも可能だ」
魔石を合成して大きくして、100万魔力の魔石を作る。
俺が使った竜巻魔法を入れれば完成だ。
でもそんなのは本当の力じゃない。
俺にも本当の力とは何かが分からないが、これは違うと分かる。
「構わない。教えてくれ。どうやったら可能だ」
そうだ、トレンはまるで核兵器に頼る前世でのとある小国だ。
強大な兵器さえあれば全て解決すると思っている。
解決する場面もそれはあるだろう。
だが、そんな国はなかなか上手くはいかない。
何となく、どういう力が、国を豊かにそして幸福にするのか分かった気がする。
それは武力じゃないことは確かだ。
「トレンには俺の力を教えるつもりはない」
「そんな。どうして」
「力で全ては解決しない。そこが分からないうちは駄目だ。力で全てが解決しないと判ったら、俺の力など欲しがらないはずだ」
「言っていることが分からない」
「俺だって分からないが、過ぎたる力は扱いを間違えると不幸になる。だから不幸にならない幸福にするための力を考えるべきだ」
「分からない」
「それがディッブ人に課せられた宿題だ」
「だから、それが貴殿の魔法だ」
「俺の魔法は武器として考えれば魔闘術と変わりない。だが、生活を豊かにするためにも使っている。魔闘術を生活のために使うとかそういう道を模索すべきだ」
「魔闘術は神聖なる戦士の技だ。生活のために使うなど考えられん」
駄目だな。
視野狭窄、極まれりだ。
別のアプローチを示してみたが駄目なようだ。
「とにかく魔闘術で生活を豊かにしろ。それが俺からの課題だ」
「ふむ、例えばこんなか」
トレンが地面に手を置いた。
素焼きの皿が出来上がった。
凄いな。
魔法は確かに召喚した物質を変形させる。
手を置いただけで皿ができるなんてすばらしい。
俺は皿を手に取ってみた。
焼かれた皿と変わりがない。
「こういう物を作って豊かにしていくんだ」
「そしたらどうなる」
「豊かになって、争いや下らない風習が消えて行く」
「そんなことは信じられない」
「皿ですか。いいできですね。驚きましたディッブにも特産品があるのですね」
「ほら、レクティもそう言っているだろ。交易するんだよ。土に手を置くだけで、他所の国の品物が手に入るんだ素晴らしいだろ」
「この技を洗練して広めろというのか」
「そうだ。他にも生活に役立てられる技を見つけろ。それがディッブを変えていく」
「考えてみる」
トレンは渋々納得した。
それにしても魔闘術で皿を作ることができるなんてな。
【皿作成】この一言の魔法でも土から皿は出来る。
作られるのは粘土の皿だ。
【皿作成。焼き物になれ】、こうすれば焼けるが、均一に火が通るかと言ったら難しい。
たぶん割れてしまうだろう。
だが、魔闘術は作る皿を自分の体のように操る。
出来の差は一目瞭然だ。
魔力の流れを操るということはそういうことか。
大げさにいうと万物を操れる。
魔法で再現した魔闘術じゃこうはいかないな。
とにかく、いろいろと応用は利きそうな技術だ。
特産品がひとつできてよかった。
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あとふたつ、みっつの特産品が出来れば十分だ。
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