異世界で俺だけがプログラマー~転生して蘇った知識は魔王級。家族に捨てられたけど、世界法則には気に入られた。プログラム的呪文で最強無双~

喰寝丸太

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第6章 特使編

第317話 コイン製造と、闘貨と、試験

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 さて、闘貨だ。

 まずは魔石の変形からだ。

extern void transform_coin(char *material,int material_size);

char magic stone[10];
void main(void)
{
 transform_coin(magic_stone,sizeof(magic_stone));
}

 魔石がコインの形になった。
 石とか鉄のコインも出来るな。
 そのバージョンの魔道具も作って、ディッブの国への贈り物にしよう。
 貨幣が流行るかも知れない。
 子供の遊び道具になってもいい。
 とっかかりが大切だ。

 お次はコイン型の魔石に入れる呪文だ。

#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
#include <string.h>

extern void mystery_magic_name_get(char *str);
extern void mana_circulation(char *mana,int mana_size);
extern void fighting_spirit_suppression(char *str,int level);

char mana[100];

void main(void)
{
 char str[256+5]; /*神秘魔法名の格納場所*/

 mystery_magic_name_get(str); /*神秘魔法名ゲット*/
 strcat(str,".body"); /*神秘魔法名に『.body』を連結*/

 while(1){
  mana_circulation(mana,sizeof(mana)); /*マナを循環させる*/
  fighting_spirit_suppression(str,sizeof(mana)); /*闘争心を抑制*/
 }
}

 これは100闘貨。
 自然界の魔力100を循環させる。
 循環させると共に闘争心を抑制。

 アドレナリンとしなかったのは、脳内物質を迂闊に弄れないのだ。
 闘争心は脳内ホルモンの調整のイメージにしたから、世界システムが上手くやってくれるはずだ。

 循環させる魔力が増えると、闘争心は抑え込まれていく。
 強くなればなるほど、争わなくなるのだ。

 マイラとリニアにも試しに闘貨を使ってもらう。

「別に変な感じはしないね」
「私も」

「テストですわ」

 そう言ってレクティが俺に抱きついた。

「悔しいけど、いつもよりましな気がする」
「ええ」

「なるほど張り合う気持ちが薄れるんだな」
「でもムカムカしてきた」
「私も」

「もっと闘貨を装備だ」

 マイラとリニアに闘貨をさらに装備させた。
 マイラが石を拾うと握りつぶした。
 リニアもだ。

「あー、すっきりした」
「私も」

 これはちょっと、闘争心の釣り合いが変になって、その攻撃力が俺に向かうと大惨事だな。
 なんというか諸刃の剣的なアイテムだ。
 ハーレムのごたごた抑制には使えないようだ。

 でも効果は認められた。
 とりあえず、無料で多数ばら撒いた。

 闘貨によって、ディッブ人の争いは減ったように思う。
 だが0にはならない。
 闘争心0の人間は何もしなくなるようになると思うから、仕方ないのかも知れない。
 必要悪みたいなものだ。

 マイラとリニアは闘貨を使わないようだ。
 セレンとレクティは興味を示した。

「これ、闘争心抑制ではなくて、冷静になるとしたらどうですか」
「やってみるか」

 魔法の『fighting_spirit_suppression』を『calmly』に変える。

 セレンに装備してもらった。

「テストですわ」

 レクティが俺に抱きつく。

「どういう仕返しをするかの案が無数に浮かんで来ます」
「おう、これは物騒だな」

「部下に使わせて下さいませ。間諜には戦闘力と冷静さが必要です」
「分かった。神秘魔法名を固定にして、持ち主本人しか使えないバージョンを作るよ」
「助かります」

「離れて下さい。いつまでくっ付いているんですか」

 セレンが俺からレクティを引きはがした。
 セレンの顔には怒りがない。

「次は私の番です」

 セレンが俺に抱きつく。
 腕時計で時間を計っている。
 そして、離れた。

「私の分は終わりました。マイラさんと、リニアさんもどうぞ」

 本当に冷静だな。
 これはこれで気味悪い。
 やっぱり感情を操作するのは良くないようだ。

 今後は問題ある人物だけにしておこう。
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