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第6章 特使編
第311話 歓迎式典と、試合と、魔闘術
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森が見えてきた。
どうやらあそこが首都らしい。
ゆっくりと家が下降した。
森の中に家を下ろすスペースはないからね。
家を飛ばして度肝を抜く作戦は空振りに終わったようだ。
もっともディッブ人が飛ぶ家をみてどんな感想を抱くのかはわからない。
それが何って言われて終わるような気もする。
家が下ろされると、ディッブ人が集まってきた。
「スライダーにも猛者がいるらしいな」
スライダーは俺が住んでいる国の名前だ。
ディッブ人が口々に褒めたたえた。
家に感心しているわけでなく。
注目は庭に置いたキングサーベルタイガーの牙に集まっている。
「これからは俺の時代だ」
リッツの鼻が伸びている。
ぽっきり折られなきゃいいけど。
「歓迎式典をしたい」
案内役のイーサがそう言って来た。
「好きにやってくれ」
「あとで吠え面かくなよ」
歓迎式典で、吠え面とは?
「歓迎式典を開く。戦士よ出ろ」
イーサの呼びかけで、ごつい男が進み出た。
「そっちの戦士は誰だ?」
歓迎式典はどうやら戦いのようだ。
「私が」
マイラがニヤニヤ笑いながら進み出た。
「よし、歓迎の宴だ」
イーサの掛け声で、マイラとディッブの戦士が対峙する。
「始め」
イーサの合図と共にマイラが魔法を使い、小さい爆発で土煙を上げた。
相手はマイラを見失ったみたいだ。
土煙が晴れると、マイラの短剣は戦士に首にピタリと当てられてた。
戦士はピクリとも動かない。
体を強化している魔力の流れを乱されて動けないんだろう。
「審判、首を掻っ切らないと勝負はつかないの」
「勝負あり。くそう、負けやがって。ディッブの面汚しめ」
イーサが唾を戦士に吐きかけた。
マイラが素早く動いてイーサの首筋に短剣を押し付ける。
「くっ、これは何だ。何で動けない」
「変な術に頼っているからそうなる」
「魔闘術に弱点などあるものか」
体中を魔力が巡って強化する術は魔闘術って言うんだな。
体を改造しているわけではないらしい。
まあ、改造しているに等しいけどな。
「魔闘術を授かる方法は手から力を流し込んで、感覚を掴ませるんじゃないのか」
「なぜそれを」
「幼少期にしないと駄目なんだよな」
「くそう。だが、そんなのは秘密でも何でもない。魔力を流し込む技こそが秘伝だ」
魔闘術はスキルの1種らしい。
名前をつけるなら、魔力循環強化だな。
「マイラ、放してやれ」
「はい」
マイラがイーサから離れる。
魔闘術の訓練用魔法を組むことは容易い。
もっとも、幼少期にしないと授からないのだから、意味はないけど。
やるとしたら、魔闘術を再現する魔法だな。
それを組むのはマイラの協力があればできるかも。
ちょっと考えてみるか。
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
#include <conio.h>
extern MAGIC *magic_select_mana(void);
extern void magic_circulation(MAGIC *mp);
extern void mclose(MAGIC *mp);
void main(void)
{
MAGIC *mp; /*魔法定義*/
mp=magic_select_mana(); /*魔力を魔法として登録*/
while(1){
magic_circulation(mp); /*循環*/
if(kbhit()) break; /*何か入力されたら止める*/
}
mclose(mp); /*魔法を終わる*/
}
こんな感じか。
やってみた。
おお、魔力が動いているのが何となく分かる。
でも強くなったような感じはしない。
「失敗かな」
「もっと隅々まで行き渡らせないと」
マイラが助言をくれる。
俺の魔力の流れをみて何をしようとしているか察したらしい。
マイラの助言を受けて修正したら、身体強化魔法ぐらいの力が出た。
しかも体が頑丈になっている。
岩を殴っても痛くも痒くもない。
「まさか、魔闘術を魔法で再現したのか」
トレンの驚いた様子。
「まあね、でも身体強化魔法とそんなに変わらない」
「天才なのだな」
「ちょっと待てよ。魔力の循環で脳の情報のやり取りを助けたら」
脳内の働きを魔力で助ける魔法をやってみた。
おお、スローモーションになったぞ。
思考加速が出来たんじゃないのか。
これは良い。
「レクティ、思考加速の魔法ができたぞ」
「わたくしの研究テーマをとられては困ります」
「レクティはレクティの方法で成し遂げたらいいさ。俺はこの方法を表に出すつもりはないから」
「くっ、奥義のひとつも知られてしまったか。魔闘術でも思考を加速するのは、高等技術だ。この化け物め」
ほう、ひとつということは奥義はまだあるんだな。
この国にいる意味が増えた。
ちょっと楽しくなったな。
どうやらあそこが首都らしい。
ゆっくりと家が下降した。
森の中に家を下ろすスペースはないからね。
家を飛ばして度肝を抜く作戦は空振りに終わったようだ。
もっともディッブ人が飛ぶ家をみてどんな感想を抱くのかはわからない。
それが何って言われて終わるような気もする。
家が下ろされると、ディッブ人が集まってきた。
「スライダーにも猛者がいるらしいな」
スライダーは俺が住んでいる国の名前だ。
ディッブ人が口々に褒めたたえた。
家に感心しているわけでなく。
注目は庭に置いたキングサーベルタイガーの牙に集まっている。
「これからは俺の時代だ」
リッツの鼻が伸びている。
ぽっきり折られなきゃいいけど。
「歓迎式典をしたい」
案内役のイーサがそう言って来た。
「好きにやってくれ」
「あとで吠え面かくなよ」
歓迎式典で、吠え面とは?
「歓迎式典を開く。戦士よ出ろ」
イーサの呼びかけで、ごつい男が進み出た。
「そっちの戦士は誰だ?」
歓迎式典はどうやら戦いのようだ。
「私が」
マイラがニヤニヤ笑いながら進み出た。
「よし、歓迎の宴だ」
イーサの掛け声で、マイラとディッブの戦士が対峙する。
「始め」
イーサの合図と共にマイラが魔法を使い、小さい爆発で土煙を上げた。
相手はマイラを見失ったみたいだ。
土煙が晴れると、マイラの短剣は戦士に首にピタリと当てられてた。
戦士はピクリとも動かない。
体を強化している魔力の流れを乱されて動けないんだろう。
「審判、首を掻っ切らないと勝負はつかないの」
「勝負あり。くそう、負けやがって。ディッブの面汚しめ」
イーサが唾を戦士に吐きかけた。
マイラが素早く動いてイーサの首筋に短剣を押し付ける。
「くっ、これは何だ。何で動けない」
「変な術に頼っているからそうなる」
「魔闘術に弱点などあるものか」
体中を魔力が巡って強化する術は魔闘術って言うんだな。
体を改造しているわけではないらしい。
まあ、改造しているに等しいけどな。
「魔闘術を授かる方法は手から力を流し込んで、感覚を掴ませるんじゃないのか」
「なぜそれを」
「幼少期にしないと駄目なんだよな」
「くそう。だが、そんなのは秘密でも何でもない。魔力を流し込む技こそが秘伝だ」
魔闘術はスキルの1種らしい。
名前をつけるなら、魔力循環強化だな。
「マイラ、放してやれ」
「はい」
マイラがイーサから離れる。
魔闘術の訓練用魔法を組むことは容易い。
もっとも、幼少期にしないと授からないのだから、意味はないけど。
やるとしたら、魔闘術を再現する魔法だな。
それを組むのはマイラの協力があればできるかも。
ちょっと考えてみるか。
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
#include <conio.h>
extern MAGIC *magic_select_mana(void);
extern void magic_circulation(MAGIC *mp);
extern void mclose(MAGIC *mp);
void main(void)
{
MAGIC *mp; /*魔法定義*/
mp=magic_select_mana(); /*魔力を魔法として登録*/
while(1){
magic_circulation(mp); /*循環*/
if(kbhit()) break; /*何か入力されたら止める*/
}
mclose(mp); /*魔法を終わる*/
}
こんな感じか。
やってみた。
おお、魔力が動いているのが何となく分かる。
でも強くなったような感じはしない。
「失敗かな」
「もっと隅々まで行き渡らせないと」
マイラが助言をくれる。
俺の魔力の流れをみて何をしようとしているか察したらしい。
マイラの助言を受けて修正したら、身体強化魔法ぐらいの力が出た。
しかも体が頑丈になっている。
岩を殴っても痛くも痒くもない。
「まさか、魔闘術を魔法で再現したのか」
トレンの驚いた様子。
「まあね、でも身体強化魔法とそんなに変わらない」
「天才なのだな」
「ちょっと待てよ。魔力の循環で脳の情報のやり取りを助けたら」
脳内の働きを魔力で助ける魔法をやってみた。
おお、スローモーションになったぞ。
思考加速が出来たんじゃないのか。
これは良い。
「レクティ、思考加速の魔法ができたぞ」
「わたくしの研究テーマをとられては困ります」
「レクティはレクティの方法で成し遂げたらいいさ。俺はこの方法を表に出すつもりはないから」
「くっ、奥義のひとつも知られてしまったか。魔闘術でも思考を加速するのは、高等技術だ。この化け物め」
ほう、ひとつということは奥義はまだあるんだな。
この国にいる意味が増えた。
ちょっと楽しくなったな。
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