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第5章 魔戦士編
第302話 魔法舞踏祭と、襲撃と、眠り薬
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大掃除の季節も終わり、季節は11月。
魔法舞踏祭の季節がやってきた。
魔戦士で残った幹部はダイアックひとり。
仕掛けてくるとしたらここだ。
魔導師反抗組織のレジスタも最大の警戒を見せている。
リニアがそう教えてくれた。
魔法舞踏祭の流行は、手足に色とりどりの光を纏う。
ダンスの動きに合わせてヨーヨーみたいな動きをする。
滅茶苦茶、制御が難しそうだ。
4つの魔法をいっぺんに行使は出来ないから、4つの光を一つの物として扱う。
とにかく凄い。
俺にもこの真似は出来そうにない。
いや、プログラムで細かく制御すればやれない事もないが、ダンスとずれると修正が利かないだろうな。
トレンが舞台に上がった。
ミカカ語クラブの声援が上がる。
トレンが踊り始めた。
構えから正拳突き、回し蹴りを連続して行って、サマーソルトキック。
手足はぼんやりと光っている。
「ノイイセ・ニカ・ナセ!」
リッツが声を張り上げる。
ミカカ語の応援だという事は分かる。
印象としては武道の演舞だな。
数分激しく動き、トレンの踊りは終わった。
身体能力ありきの魔法舞踏だな。
手足を光らせているのは魔法かな。
トレンが魔法を使うのは初めてみた気がする。
そして、何人か踊り、次はラチェッタの番だ。
「ラチェー! 頑張れ!」
ベークが声援を送る。
ラチェッタは振り返り、にっこり笑って、手を振った。
ラチェッタが踊り出す。
両手に光があり、それが踊りに合わせて点滅している。
踊りはチアダンスみたいな感じだ。
側転はあったが、宙がえりとかの派手な技はないので、今ひとつだ。
魔法を使い空気の力で宙返りとかすれば、見栄えが良いのにな。
最後のポーズを決めて、ラチェッタの踊りは終わった。
そして、何事もなく魔法舞踏は進んで行く。
「あれ見て」
群衆がざわめく。
指を差した先を見ると、王都の一角で煙が上がっている。
魔戦士が最後の反乱に出たのかな。
会場は騒然となったが、煙はすぐに消えてなくなった。
普通の火事だったか。
「レジスタの人が来て。魔戦士と戦闘になっているって。私、行って来る。サイリス、行くよ」
そう言ってリニアが、駆け出した。
遅れないようにサイリスが懸命に駆けていく。
ちぐはぐだな。
何が狙いだろう。
ラチェッタを拉致する事は諦めたのか。
最後の一花を暴動で終わらせようというのかな。
それにしては、なにもこの日を選ばなくても。
魔法舞踏祭は粛々と進んだ。
そして優勝者が発表されて終わったと思われたその時。
観衆の一部が武器を魔法で作った。
生徒だけでなく、一般の見物客もいるので、会場がパニックに。
これが狙いか。
ラチェッタの周りを俺達は固めた。
「タイト、魔戦士の一味を一網打尽には出来ないの?」
イラついた感じのマイラ。
重力球は不味いな。
武器をもっているから、民衆が怪我をする。
磁力はどうだろう。
装飾品とかもあるから、関係ない人も被害を受ける。
テロはほんと防ぐのが難しい。
魔戦士に一矢報いたい。
俺が笛で合図すると、会場にいた王家の影が、一斉に魔道具を起動した。
自動迎撃の魔道具だ。
味方として登録してあるのは影と生徒達。
攻撃は空気の塊を打ち出すタイプだからジャブ程も効かない。
だが、魔法行使中や、戦闘中に衝撃を受ければ、魔法に失敗したり、攻撃の手が緩む。
こちらが有利になるはずだ。
魔道具から空気の塊が発せられて、そこらじゅうでパスパスと乾いた音がする。
よろけたりする魔戦士が続出。
関係ない民衆もよろけているが、それぐらいは勘弁してほしい。
「とりあえず、ラチェッタを安全な場所に避難させよう」
「それがいいかもね」
魔戦士は砂鉄で出来た武器を持っているので丸わかりだ。
向かって来る魔戦士を叩きのめしながら進んだ。
会場からは出られた。
あと、一手、何かあるといいな。
「任せて下さいまし」
レクティが自信ありげだ。
「やってみろ」
「では」
レクティが合図すると、バタバタと人が倒れ始めた。
「眠り薬ですわ。自動迎撃の魔道具のそばに撒くと、毒霧の塊となって敵を襲います」
「魔道具も使いようだな」
レクティの部下は優秀だ。
魔戦士の一味はどんどん数を減らした。
巻き添えになった関係ない人もいるが、多少の犠牲は仕方ない。
影は毒対策をしているので、眠った奴はいないようだ。
民衆に紛れてテロを起こすという手は、眠り薬で防がれたか。
魔法舞踏祭の季節がやってきた。
魔戦士で残った幹部はダイアックひとり。
仕掛けてくるとしたらここだ。
魔導師反抗組織のレジスタも最大の警戒を見せている。
リニアがそう教えてくれた。
魔法舞踏祭の流行は、手足に色とりどりの光を纏う。
ダンスの動きに合わせてヨーヨーみたいな動きをする。
滅茶苦茶、制御が難しそうだ。
4つの魔法をいっぺんに行使は出来ないから、4つの光を一つの物として扱う。
とにかく凄い。
俺にもこの真似は出来そうにない。
いや、プログラムで細かく制御すればやれない事もないが、ダンスとずれると修正が利かないだろうな。
トレンが舞台に上がった。
ミカカ語クラブの声援が上がる。
トレンが踊り始めた。
構えから正拳突き、回し蹴りを連続して行って、サマーソルトキック。
手足はぼんやりと光っている。
「ノイイセ・ニカ・ナセ!」
リッツが声を張り上げる。
ミカカ語の応援だという事は分かる。
印象としては武道の演舞だな。
数分激しく動き、トレンの踊りは終わった。
身体能力ありきの魔法舞踏だな。
手足を光らせているのは魔法かな。
トレンが魔法を使うのは初めてみた気がする。
そして、何人か踊り、次はラチェッタの番だ。
「ラチェー! 頑張れ!」
ベークが声援を送る。
ラチェッタは振り返り、にっこり笑って、手を振った。
ラチェッタが踊り出す。
両手に光があり、それが踊りに合わせて点滅している。
踊りはチアダンスみたいな感じだ。
側転はあったが、宙がえりとかの派手な技はないので、今ひとつだ。
魔法を使い空気の力で宙返りとかすれば、見栄えが良いのにな。
最後のポーズを決めて、ラチェッタの踊りは終わった。
そして、何事もなく魔法舞踏は進んで行く。
「あれ見て」
群衆がざわめく。
指を差した先を見ると、王都の一角で煙が上がっている。
魔戦士が最後の反乱に出たのかな。
会場は騒然となったが、煙はすぐに消えてなくなった。
普通の火事だったか。
「レジスタの人が来て。魔戦士と戦闘になっているって。私、行って来る。サイリス、行くよ」
そう言ってリニアが、駆け出した。
遅れないようにサイリスが懸命に駆けていく。
ちぐはぐだな。
何が狙いだろう。
ラチェッタを拉致する事は諦めたのか。
最後の一花を暴動で終わらせようというのかな。
それにしては、なにもこの日を選ばなくても。
魔法舞踏祭は粛々と進んだ。
そして優勝者が発表されて終わったと思われたその時。
観衆の一部が武器を魔法で作った。
生徒だけでなく、一般の見物客もいるので、会場がパニックに。
これが狙いか。
ラチェッタの周りを俺達は固めた。
「タイト、魔戦士の一味を一網打尽には出来ないの?」
イラついた感じのマイラ。
重力球は不味いな。
武器をもっているから、民衆が怪我をする。
磁力はどうだろう。
装飾品とかもあるから、関係ない人も被害を受ける。
テロはほんと防ぐのが難しい。
魔戦士に一矢報いたい。
俺が笛で合図すると、会場にいた王家の影が、一斉に魔道具を起動した。
自動迎撃の魔道具だ。
味方として登録してあるのは影と生徒達。
攻撃は空気の塊を打ち出すタイプだからジャブ程も効かない。
だが、魔法行使中や、戦闘中に衝撃を受ければ、魔法に失敗したり、攻撃の手が緩む。
こちらが有利になるはずだ。
魔道具から空気の塊が発せられて、そこらじゅうでパスパスと乾いた音がする。
よろけたりする魔戦士が続出。
関係ない民衆もよろけているが、それぐらいは勘弁してほしい。
「とりあえず、ラチェッタを安全な場所に避難させよう」
「それがいいかもね」
魔戦士は砂鉄で出来た武器を持っているので丸わかりだ。
向かって来る魔戦士を叩きのめしながら進んだ。
会場からは出られた。
あと、一手、何かあるといいな。
「任せて下さいまし」
レクティが自信ありげだ。
「やってみろ」
「では」
レクティが合図すると、バタバタと人が倒れ始めた。
「眠り薬ですわ。自動迎撃の魔道具のそばに撒くと、毒霧の塊となって敵を襲います」
「魔道具も使いようだな」
レクティの部下は優秀だ。
魔戦士の一味はどんどん数を減らした。
巻き添えになった関係ない人もいるが、多少の犠牲は仕方ない。
影は毒対策をしているので、眠った奴はいないようだ。
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