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第4章 盗まれたスペルブック編
第215話 剣技大会と、ハーレム時空と、急死のフォロー
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剣技大会が始まった。
おも研のメンバーは誰も出ない。
つまらないので露店をやる事になった。
みんなで肉の串焼きに醤油を塗って焼く。
辺りは香ばしい良い匂いに包まれた。
ベークの顔がよだれを垂らさんばかりだ。
リニアとマイラもだ。
「みんな適当に摘まんでいいぞ。リニアは加減しろよ」
「タイト大好き」
マイラが言う。
「愛してるわ」
とリニア。
「これがハーレム力。そのうちハーレム空間を形成して時空が歪むかも」
リッツが馬鹿な事を言う。
「醤油って言いましたっけ、オルタネイトにも卸してほしいですわ」
「醤油は魔法で作っている。魔法は召喚魔法だから、召喚元の材料がいるんだよ。それが遠くなるほど魔力が沢山食う。大量生産には向かない」
「魔法で作れるのなら、人の手で作れるのでは」
「だね。麹カビが肝だから、これさえ召喚出来れば、後は試行錯誤でなんとかなるかも」
「後でお願いします」
「うん」
「そうやって稼いでいくのだな。参考になる」
「セレンは金を稼ぐ事に目覚めたようだな。医者は諦めたのか」
「諦めてない。だけど、何を始めるにも金がいる」
「セレン嬢さえよければ、ライト伯から融資を受けてみないか。紹介状を書いても良い」
ベークがそう自慢げに言った。
「ベークは勘当されているから、あてにしない方が良いぞ。金なら俺が貸してやると言いたいが、セレンは自分の手でやりたいんだよな」
「ええ、自分でやらないと、結局は自分の為にならない」
「聞いたか、ベーク。こういう気概を持たないとな。セレンに惚れられるのなら、一緒に金を儲けようと言わないとな。一緒に苦労する気概を持たないとな」
「そういうお前はどうなんだ」
「俺か、俺なら商売の種はいくらでも思いつくぞ。ただ、セレンが嫌がるだろうから言わないだけだ」
「そういう私の何歩も先を行っている所が、タイトに好感を持てるところだ。憧れかも知れないが好きなんだ」
「ハーレム力75%」
「私もオルタネイトに利益をもたらしてくれる所は好きですわ。子供を作っても良いぐらいに」
「ハーレム力100%、ハーレム空間が形成されました。みなさん注意してください。ハーレム時空に飲み込まれます」
「リッツも馬鹿な事を言ってないで、剣技大会に出ればよかったのに。彼女に愛想つかされるぞ。恰好良くなくても良いんだ。一生懸命やる姿にキュンとくるものらしいぞ」
「ぐはぁ。なんというハーレム力。俺はもう駄目かも」
「死ぬなリッツ。このベークが意志を引き継いで、ハーレム時空を打ち破ってくれる」
「兄さん、串焼き美味しいですね」
ベスが串肉をほおぽっている。
「妹よ。お前はハーレム時空に捕らわれるなよ」
「タイト先輩は素敵ですが、王族になるのはちょっと」
なんか良いな。
部活動している感じがする。
「串焼きを10本」
「はいよ」
客からの注文にマイラが元気に応える。
どさりと通行人が倒れる。
「しっかりなさって」
レクティが介護する。
腰には魔力アップの魔道具が付けられている。
こいつも魔導師か。
「最近、急死する人が多いね。病気かな。狂犬病みたいな奴でなければいいけど」
とリッツ。
「ふむ、僕の知り合いも何人か死んだ」
ベークがそう言っている。
対魔導師用ウィルスは着実に効果を発揮しているようだ。
民の不安を煽る事が目的じゃない。
かと言って魔導師を標的にしているから、一般人には安全だとアナウンスする事も出来ない。
どうするべきか。
そうか、何でも良いんだ。
これを持っていたら、急死しないというお札みたいな物を発行すれば良い。
王家で発行すれば儲かるし人心も落ち着く。
魔導師がそれを購入して死んでも文句は言わないだろう。
お札だからな。
気休めだけど、民はそれで安心する。
ランシェに話しておこう。
前に作った浄化魔法は精神が安定するんだったな。
これを増産してオルタネイトで売ってもらおう。
不安もいくらか紛れるに違いない。
ほんとうは宗教を利用したいところだが、宗教は色々と副作用がある場合が考えられる。
暴走したりすると手が付けられない。
浄化魔法の魔道具は常にいくつか持っている。
リニアにはもう要らないと思うが、心配なんだよ。
「リッツ、ベーク、急死しない為のおまじない魔道具だ」
「効果あるんですか」
「貰えるものは貰っておく」
二人に魔道具を渡して起動させた。
「どうだ」
「なんか良くなったような」
「僕も死なないような気がしてきた」
単純な奴らだ。
実際に病気で急死する人もいるから、予防できる事もあるぐらいに宣伝文句をおさめておいた方がいいだろう。
精神が落ち着けば、激昂して血管が切れるのは幾分防げるかも知れない。
まんざら無意味という訳じゃないのだから良いだろう。
レクティを呼んで商売の相談を始めた。
おも研のメンバーは誰も出ない。
つまらないので露店をやる事になった。
みんなで肉の串焼きに醤油を塗って焼く。
辺りは香ばしい良い匂いに包まれた。
ベークの顔がよだれを垂らさんばかりだ。
リニアとマイラもだ。
「みんな適当に摘まんでいいぞ。リニアは加減しろよ」
「タイト大好き」
マイラが言う。
「愛してるわ」
とリニア。
「これがハーレム力。そのうちハーレム空間を形成して時空が歪むかも」
リッツが馬鹿な事を言う。
「醤油って言いましたっけ、オルタネイトにも卸してほしいですわ」
「醤油は魔法で作っている。魔法は召喚魔法だから、召喚元の材料がいるんだよ。それが遠くなるほど魔力が沢山食う。大量生産には向かない」
「魔法で作れるのなら、人の手で作れるのでは」
「だね。麹カビが肝だから、これさえ召喚出来れば、後は試行錯誤でなんとかなるかも」
「後でお願いします」
「うん」
「そうやって稼いでいくのだな。参考になる」
「セレンは金を稼ぐ事に目覚めたようだな。医者は諦めたのか」
「諦めてない。だけど、何を始めるにも金がいる」
「セレン嬢さえよければ、ライト伯から融資を受けてみないか。紹介状を書いても良い」
ベークがそう自慢げに言った。
「ベークは勘当されているから、あてにしない方が良いぞ。金なら俺が貸してやると言いたいが、セレンは自分の手でやりたいんだよな」
「ええ、自分でやらないと、結局は自分の為にならない」
「聞いたか、ベーク。こういう気概を持たないとな。セレンに惚れられるのなら、一緒に金を儲けようと言わないとな。一緒に苦労する気概を持たないとな」
「そういうお前はどうなんだ」
「俺か、俺なら商売の種はいくらでも思いつくぞ。ただ、セレンが嫌がるだろうから言わないだけだ」
「そういう私の何歩も先を行っている所が、タイトに好感を持てるところだ。憧れかも知れないが好きなんだ」
「ハーレム力75%」
「私もオルタネイトに利益をもたらしてくれる所は好きですわ。子供を作っても良いぐらいに」
「ハーレム力100%、ハーレム空間が形成されました。みなさん注意してください。ハーレム時空に飲み込まれます」
「リッツも馬鹿な事を言ってないで、剣技大会に出ればよかったのに。彼女に愛想つかされるぞ。恰好良くなくても良いんだ。一生懸命やる姿にキュンとくるものらしいぞ」
「ぐはぁ。なんというハーレム力。俺はもう駄目かも」
「死ぬなリッツ。このベークが意志を引き継いで、ハーレム時空を打ち破ってくれる」
「兄さん、串焼き美味しいですね」
ベスが串肉をほおぽっている。
「妹よ。お前はハーレム時空に捕らわれるなよ」
「タイト先輩は素敵ですが、王族になるのはちょっと」
なんか良いな。
部活動している感じがする。
「串焼きを10本」
「はいよ」
客からの注文にマイラが元気に応える。
どさりと通行人が倒れる。
「しっかりなさって」
レクティが介護する。
腰には魔力アップの魔道具が付けられている。
こいつも魔導師か。
「最近、急死する人が多いね。病気かな。狂犬病みたいな奴でなければいいけど」
とリッツ。
「ふむ、僕の知り合いも何人か死んだ」
ベークがそう言っている。
対魔導師用ウィルスは着実に効果を発揮しているようだ。
民の不安を煽る事が目的じゃない。
かと言って魔導師を標的にしているから、一般人には安全だとアナウンスする事も出来ない。
どうするべきか。
そうか、何でも良いんだ。
これを持っていたら、急死しないというお札みたいな物を発行すれば良い。
王家で発行すれば儲かるし人心も落ち着く。
魔導師がそれを購入して死んでも文句は言わないだろう。
お札だからな。
気休めだけど、民はそれで安心する。
ランシェに話しておこう。
前に作った浄化魔法は精神が安定するんだったな。
これを増産してオルタネイトで売ってもらおう。
不安もいくらか紛れるに違いない。
ほんとうは宗教を利用したいところだが、宗教は色々と副作用がある場合が考えられる。
暴走したりすると手が付けられない。
浄化魔法の魔道具は常にいくつか持っている。
リニアにはもう要らないと思うが、心配なんだよ。
「リッツ、ベーク、急死しない為のおまじない魔道具だ」
「効果あるんですか」
「貰えるものは貰っておく」
二人に魔道具を渡して起動させた。
「どうだ」
「なんか良くなったような」
「僕も死なないような気がしてきた」
単純な奴らだ。
実際に病気で急死する人もいるから、予防できる事もあるぐらいに宣伝文句をおさめておいた方がいいだろう。
精神が落ち着けば、激昂して血管が切れるのは幾分防げるかも知れない。
まんざら無意味という訳じゃないのだから良いだろう。
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