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第4章 盗まれたスペルブック編
第210話 最後の勝負、星を落としてと、夜の草原
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さて、最後の勝負だ。
ベークは、どんな事を言うのだろうな。
ちょっと興味が出て来た。
「最後の勝負はセレン嬢の願いを叶えるだ。さあ、セレン嬢、願いを」
「私の願いは星を落としたい」
「えっ」
ベークの顔が引きつる。
馬鹿な奴だ。
セレンが宝石をほしいなんて言う訳がない。
メテオ魔法の手本を見せろというのだな。
1億魔力ぐらい使えば可能かもだけど、魔力の手を小惑星帯に伸ばすのはどんだけ時間が掛かる事やら。
それに小惑星はと惑星は常に動いている。
追尾するには計算が必要だ。
出来なくはないかもだけど、まあ無理だな。
魔法で物体を成層圏まで打ち上げる方が現実的だ。
誤魔化すなら、ホログラフィだな。
映画で見た隕石のシーンは覚えている。
映し出す事は可能だ。
「ベーク、10日後でどうだ」
「ちょっと待て。いくらなんでも星は落とせない。じい、落とせるか」
執事に尋ねるベーク。
「落とせませんな」
「俺はいくつか手を思いつくぞ」
「じい、何とかしてくれ」
「坊ちゃま無理な事は無理です。大人しく降参しましょう」
「くそう、一矢報いれば、セレンさんはきっと振り向いてくれるはずだ。何とかならないか、金はいくら使っても良い」
「仕方ありませんな。旦那様に報告します」
「そんな事をされたら、破滅だ」
「坊ちゃまの為を思えば遅すぎたぐらいです」
ベークは去って行った。
ロケット魔法はやってみたかったな。
でも失敗してロケットが住宅地にでも落ちると大惨事だ。
ここは、あの手で行くか。
「みんな、10日後に夜の草原に行くよ」
俺達はその日を待ち、夜の草原に出かけた。
「灯りを消して。今から星を落として見せましょう」
灯りが消される。
空は満天の星。
「落ちないけど」
「マイラ、この魔法は時間が掛かるんだ」
5人で毛布を被り首だけ出す。
暖かいお茶をみんなで飲んだ。
「ロマンチックですわ」
「ほら、あそこ」
俺は空の一角を指差した。
流れ星が落ちていく。
何時間も待てば星は落ちる。
魔法ではないが神秘的な物は感じる。
マイラが俺にキスしてきた。
マイラが跳ね除けられリニアが俺にキスをしようとする。
マイラとリニアの戦闘が始まった。
「もう、ロマンチックな雰囲気が台無しですわ」
「ふふふっ」
セレンが笑う。
みんなで星を見るのも悪くない。
人を使って俺達を監視してたのだろう。
ベークが現れた。
「くそう、そんなのありかよ」
俺達の言葉を聞いていたみたいだな。
暗かったから気づかなかった。
「失敗を恐れて行動しないのは駄目だ。自分に自信がないからと言って他人任せにするのもな。何でもいいから自分で考えて行動する。そうして失敗したら責任を取って反省する。そうして成長するんだよ」
「僕が成長してないと言いたいのか」
「それも自分で判断する事だ」
「坊ちゃま、負けですな。男らしく負けを認めなさい」
「嫌だ。嫌だ。僕のどこが負けているというんだ」
「家柄、財産、実力、人柄、人脈、容姿、ええとまだまだありそう」
「ぐっ。ぐすん」
マイラ、辞めてやれよ。
ベークのHPはもうゼロよ
ベークが泣いている。
「失礼」
執事に猿ぐつわされ、ロープでぐるぐる巻きにされて、ベークは連れて行かれた。
「もうちょっと星を見たら帰ろう」
俺の前にマイラが座って、もたれかかる。
後ろにはリニアが張り付いた。
レクティが負けじと右に張り付く。
おずおずと、セレンが左に張り付いた。
団子になってしまったな。
暑いんだけど、まあいいか。
しばらく我慢しよう。
「流れ星が落ち切る前に、願い事を心の中で3回唱えると、叶うらしいよ」
「やってみる」
「ロマンチックですわ」
「ふっ、高速思考はお手の物。勝った」
「そんな、伝説もあるのね」
真剣に夜空を見つめる。
流れ星が見えたので、この5人の平和な時間が長く続きますように、俺はそう祈った。
だが、無常にも、流れ星が消えてしまった。
マイラ達は喜んでいる。
願い事は出来たらしい。
「みんなは何を願ったんだい」
「タイトと結婚」
「子孫繁栄ですわ」
「最強」
「一番」
俺の願いは長すぎたらしい。
まあ、いいか。
こんなの遊びだからな。
ベークは、どんな事を言うのだろうな。
ちょっと興味が出て来た。
「最後の勝負はセレン嬢の願いを叶えるだ。さあ、セレン嬢、願いを」
「私の願いは星を落としたい」
「えっ」
ベークの顔が引きつる。
馬鹿な奴だ。
セレンが宝石をほしいなんて言う訳がない。
メテオ魔法の手本を見せろというのだな。
1億魔力ぐらい使えば可能かもだけど、魔力の手を小惑星帯に伸ばすのはどんだけ時間が掛かる事やら。
それに小惑星はと惑星は常に動いている。
追尾するには計算が必要だ。
出来なくはないかもだけど、まあ無理だな。
魔法で物体を成層圏まで打ち上げる方が現実的だ。
誤魔化すなら、ホログラフィだな。
映画で見た隕石のシーンは覚えている。
映し出す事は可能だ。
「ベーク、10日後でどうだ」
「ちょっと待て。いくらなんでも星は落とせない。じい、落とせるか」
執事に尋ねるベーク。
「落とせませんな」
「俺はいくつか手を思いつくぞ」
「じい、何とかしてくれ」
「坊ちゃま無理な事は無理です。大人しく降参しましょう」
「くそう、一矢報いれば、セレンさんはきっと振り向いてくれるはずだ。何とかならないか、金はいくら使っても良い」
「仕方ありませんな。旦那様に報告します」
「そんな事をされたら、破滅だ」
「坊ちゃまの為を思えば遅すぎたぐらいです」
ベークは去って行った。
ロケット魔法はやってみたかったな。
でも失敗してロケットが住宅地にでも落ちると大惨事だ。
ここは、あの手で行くか。
「みんな、10日後に夜の草原に行くよ」
俺達はその日を待ち、夜の草原に出かけた。
「灯りを消して。今から星を落として見せましょう」
灯りが消される。
空は満天の星。
「落ちないけど」
「マイラ、この魔法は時間が掛かるんだ」
5人で毛布を被り首だけ出す。
暖かいお茶をみんなで飲んだ。
「ロマンチックですわ」
「ほら、あそこ」
俺は空の一角を指差した。
流れ星が落ちていく。
何時間も待てば星は落ちる。
魔法ではないが神秘的な物は感じる。
マイラが俺にキスしてきた。
マイラが跳ね除けられリニアが俺にキスをしようとする。
マイラとリニアの戦闘が始まった。
「もう、ロマンチックな雰囲気が台無しですわ」
「ふふふっ」
セレンが笑う。
みんなで星を見るのも悪くない。
人を使って俺達を監視してたのだろう。
ベークが現れた。
「くそう、そんなのありかよ」
俺達の言葉を聞いていたみたいだな。
暗かったから気づかなかった。
「失敗を恐れて行動しないのは駄目だ。自分に自信がないからと言って他人任せにするのもな。何でもいいから自分で考えて行動する。そうして失敗したら責任を取って反省する。そうして成長するんだよ」
「僕が成長してないと言いたいのか」
「それも自分で判断する事だ」
「坊ちゃま、負けですな。男らしく負けを認めなさい」
「嫌だ。嫌だ。僕のどこが負けているというんだ」
「家柄、財産、実力、人柄、人脈、容姿、ええとまだまだありそう」
「ぐっ。ぐすん」
マイラ、辞めてやれよ。
ベークのHPはもうゼロよ
ベークが泣いている。
「失礼」
執事に猿ぐつわされ、ロープでぐるぐる巻きにされて、ベークは連れて行かれた。
「もうちょっと星を見たら帰ろう」
俺の前にマイラが座って、もたれかかる。
後ろにはリニアが張り付いた。
レクティが負けじと右に張り付く。
おずおずと、セレンが左に張り付いた。
団子になってしまったな。
暑いんだけど、まあいいか。
しばらく我慢しよう。
「流れ星が落ち切る前に、願い事を心の中で3回唱えると、叶うらしいよ」
「やってみる」
「ロマンチックですわ」
「ふっ、高速思考はお手の物。勝った」
「そんな、伝説もあるのね」
真剣に夜空を見つめる。
流れ星が見えたので、この5人の平和な時間が長く続きますように、俺はそう祈った。
だが、無常にも、流れ星が消えてしまった。
マイラ達は喜んでいる。
願い事は出来たらしい。
「みんなは何を願ったんだい」
「タイトと結婚」
「子孫繁栄ですわ」
「最強」
「一番」
俺の願いは長すぎたらしい。
まあ、いいか。
こんなの遊びだからな。
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