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第3章 狂戦士の守護者編
第176話 模擬戦のルールと、開始と、エミッタ勲章
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模擬実戦の為に、王都近くの森に集合した。
ルールを説明すると、魔法は光魔法しか使ってはいけない。
頭と胸に光に反応する魔道具の的を付けられ、これに光を当てられるとアウトだ。
死んだ者扱いになる。
どれぐらいの光に反応するかと言えば、懐中電灯を至近距離で当てたぐらいの光に反応する。
太陽光にも反応するので、この葉の影から出る時は要注意だ。
光の魔法は、進むのが遅い。
なぜかと言うと光そのものは早いのだが、光源を移動する魔法が遅いというべきだろう。
風や1Gぐらいの重力でも光源は動かない。
動かすには魔法そのものを動かす必要がある。
この魔法を動かすのが遅いのだ。
今回、レーザーは使わない。
ズルすると面白くないからだ。
攻撃に関してはこのぐらいで良いだろう。
防御だが、水の壁を作るのは許可されている。
水の盾も同様だ。
水での防御は維持も大変だし、体が突き抜けるから、突入の防御にはならない。
あくまで光を防ぐだけだ。
黒い色の水で魔法を構成するのが良いらしい。
そして、チーム戦で争うのだが、本拠地に旗があって取られると、大幅マイナスポイントだ。
逆に取った側は、大幅プラスである。
ルールはこんなかな。
「ではおも研チーム、集まるのだ」
俺達はエミッタの下に集まった。
リニアがやけに女性が持つには大きい鞄を持っている。
何が入っているんだろう。
持ち物検査で引っ掛からなかったという事は、罠の類ではないのだろう。
モンスターが出る可能性もあるので、人に使わなければ武器の使用は許されている。
「私とアキシャル君が拠点防御。マイラ君とリニア君が斥候。タイト君、レクティ君、セレン君が攻撃役だ。それでいいかね?」
反対意見は出ないようだ。
やがて講師が開始の合図を出した。
まだ戦闘は開始されない。
30分後だ。
それまでに拠点を定める。
俺達は魔法陣腕時計の時刻を合わせた。
チームにひとりずつ講師が付いてくる。
審判役だ。
俺達は良さそうな地形を目指して歩き始めた。
30分で拠点の地を決めないといけない。
もちろん旗があるところが拠点で、常に移動してても良い。
だが、守り易い場所を探す方が勝率は高いらしい。
「あそこなんかどうだね」
エミッタが指差した所は大木があるところだった。
大木を背に陣を設置するつもりらしい。
「蔦で作った縄梯子を枝に掛けたらどうですか」
レクティがそう提案した。
枝の上から狙撃するつもりらしい。
「ふむ良いのだ」
「接近を阻止する為に茨を刈って、集めておいたら」
俺はそう提案した。
その場にある物を利用するのはルール上問題ない。
「見晴らしを良くする為に、ある程度樹を倒してしまいましょう。私、やりますよ」
そうリニアが提案する。
「みんな素晴らしいのだ。良いと思う事はやってくれたまえ」
俺達は拠点を整備した。
リニアが引き抜いた木は、拠点の前に置いてバリケードにした。
隠れ撃つのにもちょうど良い。
そんな事をしている間に30分は過ぎてしまった。
「では、マイラ君、リニア君、敵の拠点の偵察を頼むのだ」
マイラとリニアが偵察に出た。
俺は光魔法の試し撃ちをする事にした。
「【光球】」
光の球がのろのろと進んで行く。
野球のピッチャーの球より遅い。
こんなの当たるか。
物量で押し切る事をすれば、楽勝なのは分かっている。
でもそれじゃ楽しくない。
1000発もいっぺんに撃ったら反則だろう。
これは模擬戦だから、チートはなしだ。
「【水盾】」
次は盾を試す。
黒い泥が混じった水の盾が出来上がる。
「レクティ、光魔法を撃ってくれ」
「行きますよ。【光球】」
光が水の盾に当たり消える。
水で光が消されたわけではない。
二つの魔力が反発して消えたのだ。
もちろん光の魔法の方が強ければ、水の盾は制御できなくなって地面に落ちる。
水の盾は術者の近くにあるので、魔力の供給の面で言えば明らかに有利だ。
大抵は水の盾の方が勝つ。
至近距離で光魔法を撃てばこの限りではないが。
だいたい把握は終わった。
後はマイラとリニアの帰りを待つだけだ。
二人は素早いから、光球を当てられてアウトにはならないだろう。
遠くで鳥が羽ばたいた。
俺はその方向に意識を向けた。
樹の間に服の色が見えた。
マイラとリニアのものではない。
「【誘導光球】」
光が吸い込まれるように森に入って行く。
「くそっ、アウトになった!」
声が聞こえた。
他のチームの斥候役らしい。
「タイト君、あっぱれなのだ。エミッタ勲章を授けよう」
エミッタから紙で出来た勲章をもらう。
ピンで服に止めた。
こういうゲームも楽しいな。
ルールを説明すると、魔法は光魔法しか使ってはいけない。
頭と胸に光に反応する魔道具の的を付けられ、これに光を当てられるとアウトだ。
死んだ者扱いになる。
どれぐらいの光に反応するかと言えば、懐中電灯を至近距離で当てたぐらいの光に反応する。
太陽光にも反応するので、この葉の影から出る時は要注意だ。
光の魔法は、進むのが遅い。
なぜかと言うと光そのものは早いのだが、光源を移動する魔法が遅いというべきだろう。
風や1Gぐらいの重力でも光源は動かない。
動かすには魔法そのものを動かす必要がある。
この魔法を動かすのが遅いのだ。
今回、レーザーは使わない。
ズルすると面白くないからだ。
攻撃に関してはこのぐらいで良いだろう。
防御だが、水の壁を作るのは許可されている。
水の盾も同様だ。
水での防御は維持も大変だし、体が突き抜けるから、突入の防御にはならない。
あくまで光を防ぐだけだ。
黒い色の水で魔法を構成するのが良いらしい。
そして、チーム戦で争うのだが、本拠地に旗があって取られると、大幅マイナスポイントだ。
逆に取った側は、大幅プラスである。
ルールはこんなかな。
「ではおも研チーム、集まるのだ」
俺達はエミッタの下に集まった。
リニアがやけに女性が持つには大きい鞄を持っている。
何が入っているんだろう。
持ち物検査で引っ掛からなかったという事は、罠の類ではないのだろう。
モンスターが出る可能性もあるので、人に使わなければ武器の使用は許されている。
「私とアキシャル君が拠点防御。マイラ君とリニア君が斥候。タイト君、レクティ君、セレン君が攻撃役だ。それでいいかね?」
反対意見は出ないようだ。
やがて講師が開始の合図を出した。
まだ戦闘は開始されない。
30分後だ。
それまでに拠点を定める。
俺達は魔法陣腕時計の時刻を合わせた。
チームにひとりずつ講師が付いてくる。
審判役だ。
俺達は良さそうな地形を目指して歩き始めた。
30分で拠点の地を決めないといけない。
もちろん旗があるところが拠点で、常に移動してても良い。
だが、守り易い場所を探す方が勝率は高いらしい。
「あそこなんかどうだね」
エミッタが指差した所は大木があるところだった。
大木を背に陣を設置するつもりらしい。
「蔦で作った縄梯子を枝に掛けたらどうですか」
レクティがそう提案した。
枝の上から狙撃するつもりらしい。
「ふむ良いのだ」
「接近を阻止する為に茨を刈って、集めておいたら」
俺はそう提案した。
その場にある物を利用するのはルール上問題ない。
「見晴らしを良くする為に、ある程度樹を倒してしまいましょう。私、やりますよ」
そうリニアが提案する。
「みんな素晴らしいのだ。良いと思う事はやってくれたまえ」
俺達は拠点を整備した。
リニアが引き抜いた木は、拠点の前に置いてバリケードにした。
隠れ撃つのにもちょうど良い。
そんな事をしている間に30分は過ぎてしまった。
「では、マイラ君、リニア君、敵の拠点の偵察を頼むのだ」
マイラとリニアが偵察に出た。
俺は光魔法の試し撃ちをする事にした。
「【光球】」
光の球がのろのろと進んで行く。
野球のピッチャーの球より遅い。
こんなの当たるか。
物量で押し切る事をすれば、楽勝なのは分かっている。
でもそれじゃ楽しくない。
1000発もいっぺんに撃ったら反則だろう。
これは模擬戦だから、チートはなしだ。
「【水盾】」
次は盾を試す。
黒い泥が混じった水の盾が出来上がる。
「レクティ、光魔法を撃ってくれ」
「行きますよ。【光球】」
光が水の盾に当たり消える。
水で光が消されたわけではない。
二つの魔力が反発して消えたのだ。
もちろん光の魔法の方が強ければ、水の盾は制御できなくなって地面に落ちる。
水の盾は術者の近くにあるので、魔力の供給の面で言えば明らかに有利だ。
大抵は水の盾の方が勝つ。
至近距離で光魔法を撃てばこの限りではないが。
だいたい把握は終わった。
後はマイラとリニアの帰りを待つだけだ。
二人は素早いから、光球を当てられてアウトにはならないだろう。
遠くで鳥が羽ばたいた。
俺はその方向に意識を向けた。
樹の間に服の色が見えた。
マイラとリニアのものではない。
「【誘導光球】」
光が吸い込まれるように森に入って行く。
「くそっ、アウトになった!」
声が聞こえた。
他のチームの斥候役らしい。
「タイト君、あっぱれなのだ。エミッタ勲章を授けよう」
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