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第3章 狂戦士の守護者編
第164話 リラの仮面と、乱入者と、男女の機微
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学園は5月、行事としてダンスパーティがある。
去年はマイラがさらわれて散々だった。
その時にケリもついたし、良い思い出も作れたけど。
リクエストに応えて俺とマイラは年齢操作して18歳同士でパーティに出た。
マイラとダンスをひとしきり楽しんだ後、飲み物を持ってテラスで休憩。
「今年は何もないと良いんだけど」
「抜け駆け禁止ですわ」
レクティがテラスに姿を現した。
「ごめん。レクティとも踊るから勘弁して」
「なら、許します。リラですが、少しきな臭いですね。幼少期と特徴が一致しない部分があるようです。髪色は一緒ですが、目の色が違います。リラの幼い頃は病気がちで走ったりはとても出来ません。治ったとしても疑問が少し残ります」
「やっぱりな。今のリラの本名が知りたい」
「それは難しそうです。現在、手掛かりがありません」
目の色は変えられないようだ。
そういえばノッチもニオブと同じ目の色だった。
ああ、そうか。
リラの仮面が分かった。
そうか、そうだったのか。
眼鏡を取り、髪型をストレートに変えて、髪色を金髪に変えれば、特徴は彼女とぴったりだ。
資料を何度も読んだのにな。
幽霊が出たと噂になったな。
幽霊でなく本人だったか。
説得は慎重にいこう。
置かれた状況を考えるに誰も信じていないはずだ。
「リラの事はもう良い。白い仮面の集団を探ってくれ」
「かしこまりました。ではわたくしと踊って頂けますか」
「喜んで」
「レクティの次は私よ」
「分かった。次はマイラと踊る」
レクティと手を取って、踊りの場に入る。
踊っている最中、リラを探した。
リラはアキシャルと踊っていた。
意外な組み合わせだな。
入口の方で悲鳴が上がった。
くそう、やっぱりそういう落ちかよ。
入口の方を見ると、白い仮面の集団が火球を放つところだった。
俺は持っていたバリアの魔道具6つを同時に起動した。
入口のところで起きる爆発。
バリアが間に合ったみたいだ。
死傷者はいない。
白い仮面の男達は『リラと踊っている男を捕まえろ』と言っていた。
アキシャルがトラブルに巻き込まれたのか。
いいや、たぶんリラ絡みだな。
俺はバリアを解除して電撃を放った。
ダイナが現れ止めを刺していく。
リラはというと冷たい目で仮面の男達を見ていた。
やっぱりな。
リラは誰も信じていない。
俺はアキシャルに近寄った。
「狙われているぞ。身を隠した方が良い」
「そうかい。困ったね。荒事は得意じゃないんだ」
「リラと何か話をしたか?」
「したよ。花の話とかしたね」
アキシャルならそう言うと思った。
何か重要な事を聞いても、聞き流しそうだ。
何でアキシャルが狙われたのか?
白い仮面の奴らを捕まえても口は割らないだろうな。
ダンスパーティは中止になった。
俺達の他は誰もいないホールで、レクティとマイラと交互に踊る。
なんでこんな事になったかといえば、後始末に現れたランシェに、少し待てと言われたからだ。
マイラとレクティが踊ろうと言うので暇つぶしに踊っている。
少し疲れたなと思ったら、ランシェがやってきた。
「聞き取りは終わったのである。聞きたいのはアキシャルがなぜ狙われたかであるな」
「うーん、リラが狼仮面だというのは判明したけど、アキシャルとの接点は分からない」
「ふむ、それで合点がいったのである。ここのところ狼仮面は現れていない。変化が起こったという事であるな。変化を起こすのは男女の関係が多い。であるからにして、リラの想い人がアキシャルだと思われたのだな」
「まさか、アキシャルがねぇ。部活でもそんな素振りは見えなかった」
「男女の機微は複雑である」
「そうかもね」
「とにかくレジスタは狼仮面がいないので攻勢に出ておる」
どこか歯車が噛み合ってないような感じがする。
狼仮面がサボタージュしているのは確かだとすると。
何かそう思わせる出来事があったはずだ。
なんだろう。
メタルシュリンプの件か。
病気の薬で嘘をつかれたからなのか。
いや、それだけじゃないはずだ。
何だろう。
いや待てよ。
二つ以上の要因があるかも。
浄化の魔道具で元気になったと言っていたよな。
あれにそんな効果があるとは考えられないが、本当だとしたら。
魔導師の治療が要らなくなった?
あり得るな。
デートの時に守る対象にリラが含まれていると俺は言った。
敵対しない限り守ると。
あの言葉を守っているのか。
じゃあ、惚れたのはアキシャルでなくて俺か。
まさかな。
恋愛感情はないよな。
仲間意識とかそういうのだよな。
きっとそうだ。
去年はマイラがさらわれて散々だった。
その時にケリもついたし、良い思い出も作れたけど。
リクエストに応えて俺とマイラは年齢操作して18歳同士でパーティに出た。
マイラとダンスをひとしきり楽しんだ後、飲み物を持ってテラスで休憩。
「今年は何もないと良いんだけど」
「抜け駆け禁止ですわ」
レクティがテラスに姿を現した。
「ごめん。レクティとも踊るから勘弁して」
「なら、許します。リラですが、少しきな臭いですね。幼少期と特徴が一致しない部分があるようです。髪色は一緒ですが、目の色が違います。リラの幼い頃は病気がちで走ったりはとても出来ません。治ったとしても疑問が少し残ります」
「やっぱりな。今のリラの本名が知りたい」
「それは難しそうです。現在、手掛かりがありません」
目の色は変えられないようだ。
そういえばノッチもニオブと同じ目の色だった。
ああ、そうか。
リラの仮面が分かった。
そうか、そうだったのか。
眼鏡を取り、髪型をストレートに変えて、髪色を金髪に変えれば、特徴は彼女とぴったりだ。
資料を何度も読んだのにな。
幽霊が出たと噂になったな。
幽霊でなく本人だったか。
説得は慎重にいこう。
置かれた状況を考えるに誰も信じていないはずだ。
「リラの事はもう良い。白い仮面の集団を探ってくれ」
「かしこまりました。ではわたくしと踊って頂けますか」
「喜んで」
「レクティの次は私よ」
「分かった。次はマイラと踊る」
レクティと手を取って、踊りの場に入る。
踊っている最中、リラを探した。
リラはアキシャルと踊っていた。
意外な組み合わせだな。
入口の方で悲鳴が上がった。
くそう、やっぱりそういう落ちかよ。
入口の方を見ると、白い仮面の集団が火球を放つところだった。
俺は持っていたバリアの魔道具6つを同時に起動した。
入口のところで起きる爆発。
バリアが間に合ったみたいだ。
死傷者はいない。
白い仮面の男達は『リラと踊っている男を捕まえろ』と言っていた。
アキシャルがトラブルに巻き込まれたのか。
いいや、たぶんリラ絡みだな。
俺はバリアを解除して電撃を放った。
ダイナが現れ止めを刺していく。
リラはというと冷たい目で仮面の男達を見ていた。
やっぱりな。
リラは誰も信じていない。
俺はアキシャルに近寄った。
「狙われているぞ。身を隠した方が良い」
「そうかい。困ったね。荒事は得意じゃないんだ」
「リラと何か話をしたか?」
「したよ。花の話とかしたね」
アキシャルならそう言うと思った。
何か重要な事を聞いても、聞き流しそうだ。
何でアキシャルが狙われたのか?
白い仮面の奴らを捕まえても口は割らないだろうな。
ダンスパーティは中止になった。
俺達の他は誰もいないホールで、レクティとマイラと交互に踊る。
なんでこんな事になったかといえば、後始末に現れたランシェに、少し待てと言われたからだ。
マイラとレクティが踊ろうと言うので暇つぶしに踊っている。
少し疲れたなと思ったら、ランシェがやってきた。
「聞き取りは終わったのである。聞きたいのはアキシャルがなぜ狙われたかであるな」
「うーん、リラが狼仮面だというのは判明したけど、アキシャルとの接点は分からない」
「ふむ、それで合点がいったのである。ここのところ狼仮面は現れていない。変化が起こったという事であるな。変化を起こすのは男女の関係が多い。であるからにして、リラの想い人がアキシャルだと思われたのだな」
「まさか、アキシャルがねぇ。部活でもそんな素振りは見えなかった」
「男女の機微は複雑である」
「そうかもね」
「とにかくレジスタは狼仮面がいないので攻勢に出ておる」
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何かそう思わせる出来事があったはずだ。
なんだろう。
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いや、それだけじゃないはずだ。
何だろう。
いや待てよ。
二つ以上の要因があるかも。
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あれにそんな効果があるとは考えられないが、本当だとしたら。
魔導師の治療が要らなくなった?
あり得るな。
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敵対しない限り守ると。
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