異世界で俺だけがプログラマー~転生して蘇った知識は魔王級。家族に捨てられたけど、世界法則には気に入られた。プログラム的呪文で最強無双~

喰寝丸太

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第3章 狂戦士の守護者編

第141話 仮面の奴らと、レクティの薬と、疑惑

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 店を出て少し歩いたところで、怪しい白い仮面の奴らがぞろぞろ現れた。
 こいつらの仮面は見覚えがある。
 バリアブル反乱の時に会った奴と同じだ。

「敵だ。ダイナもマイラも容赦するな」

 ダイナとマイラが斬り込む。
 仮面の何人かが手傷を負ったところで、奴らが退く様子を見せた。

 狼の顔が描かれた人物が突如現れた。
 瞬間移動したように見えるが、俺の知覚魔法は高速移動だと見抜いている。

「強敵だ。気をつけろ」
「ぐるるる」

 狼の仮面の人物が唸る。
 そして仮面の人物を襲った。

「これだから、狂戦士は」
「サイリス静まれ!」

 狼の仮面の人物の名前はサイリスか。
 サイリスがピタッと止まる。

「馬鹿もんが、守護者と呼べ」
「退くぞ」
「「「「「おう」」」」」

 仮面の人物達が負傷した仲間を庇いながら撤退した。

 マイラが追いかけようとしたら、サイリスが邪魔をする。
 サイリスが俺達に襲い掛かってきた。

 エミッタとセレンとアキシャルは一撃で昏倒。

 俺はバリアで身を守ったから無傷だ。
 レクティはよく分からない液体を撒いて防御している。
 猛毒じゃないだろうな。

 ダイナは傷を負ったが、戦闘は出来るみたいだ。
 マイラはかわしたのかバリアで防御したのかは分からないが無傷だ。

 俺はサイリスに電撃と火球を放った。
 魔法は虫を払いのけるように、消された。

 不味いストーンウォールで閉じ込める。
 ひびが入った。
 ストーンウォールを連打して30も重ねた。

 打撃音が中から響いて来る。
 止まらないか。

 街中でドラゴンを屈服させるような魔法は、撃ちたくないのだが、止むを得んか。
 レクティが何か撒いた。
 打撃音が止む。
 やったか。

 しばらく様子をみたが、物音がしない。
 ストーンウォールの反対側に行くと穴が開いていた。
 逃げられたのか、俺達が見逃されたのか。

「レクティ、撒いた薬は何だ?」
「嫌ですわ、怖い顔をなさっては。ただの犬避けです」

「どういう思考で弱点が分かったんだ?」
「狼の仮面でしたので、狼使いかなと。ああいう輩はやたら自分の手の内を誇示したがるものです。鳥使いなら鳥の装飾といった感じですね。あの方は狼になりきっていたようです」
「結果オーライか」

 ダイナ、エミッタ、セレン、アキシャルの順に回復魔法を掛ける。

「不覚をとりました。犬は嫌いです」
「酷い目にあったのだ」
「何にも出来なかった」
「暴力は美しくないね。だから嫌なんだ」


 俺はサイリスとどっかで会った気がする。
 どこでだか分からない。
 怪しそうなのはリラなんだが。

「マイラ、サイリスとどこかで会った事がないか」
「歩き方が一致した人はいない。初めて会ったと思う」

 一応、神秘魔法名も鑑定したんだ
 サイリスが『カクンスニト』。
 リラが『リニミイチス』。
 全然違うから、別人だとは分かっているが。
 魔法の可能性は無限だ。
 神秘魔法名を偽る事ができるかも知れない。

 俺だってできる。

#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>

void main(void)
{
 system("rename カニキクカ 偽名"); /*神秘魔法名を偽名に*/
 system("cd 偽名"); /*中へ移動*/
 system("rename カニキクカ.body 偽名.body"); /*体の名前を偽名に*/
 system("rename カニキクカ.soul 偽名.soul"); /*魂の名前を偽名に*/
}

 『カニキクカ』は俺の神秘魔法名だ
 それでこの呪文で神秘魔法名の書き換えは可能だと思う。
 何か副作用が出ても困るからやらないけど。

 マイラの歩き方判定は信頼できる。
 何時だったか、ダイナの事を見破ったしな。
 リラにもしょっちゅう会っているから見間違うはずはない。

 ないはずなんだが、引っ掛かる。
 あまりにもリラの特徴が出過ぎてる。
 背格好はぴったりだ。

 サイリスも女性だった感じだ。
 分からないな。
 とにかく謎が多い。
 そのうち解けると思いたい。
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